化学療法レジメン
10日前
2025年5月の新規承認レジメンとして、 以下の3レジメンを追加しました。 各レジメンには、 ピボタル試験の結果や有害事象発現時の用量調整など、 実臨床での判断に役立つ実践的なポイントを網羅しています。 ぜひ活用下さい。
❶ Osimertinib 維持療法
❷ Amivantamab+CBDCA+PEM
❸ Pembrolizumab+CDDP+PEM
本レジメンは、 切除不能なEGFR遺伝子変異陽性のIII期NSCLCに対する、 根治的化学放射線療法 (CRT) 後の維持療法として位置付けられる。
化学放射線療法後という背景があり、 放射線性肺臓炎と間質性肺疾患/肺臓炎の鑑別が重要
🧑⚕️術後補助療法 (ADAURA) が原則3年間の投与であるのに対し、 CRT後の治療は病勢増悪まで継続される点に注意が必要である。
本レジメンはEGFR遺伝子変異陽性NSCLCに対するオシメルチニブ治療後の進行例に対する2次治療以降の選択肢。
- Infusion reactionの予防を目的に、 前投薬の実施および投与速度の管理を適切に行う
- アミバンタマブ、 ラゼルチニブ、 カルボプラチン、 ペメトレキセドの4剤併用投与は行わない
- 体液貯留が認められた場合は、 深部静脈血栓症の鑑別を行う
- PEM関連の皮疹が認められた場合、 次コースより予防的ステロイド投与を検討する
👨⚕️MARIPOSA試験と比較すると皮膚障害はやや軽度であるものの、 IRR、 下痢、 浮腫、 骨髄抑制など多様な有害事象への管理が求められる。
本レジメンは、 未治療の進行性悪性胸膜中皮腫に対する1次治療である。 プラチナ製剤としてはCDDPを基本とし、 CBDCAへの代替は症例ごとに判断された。
CDDPによる腎障害予防のための十分な水分負荷と利尿管理を行う (水分負荷に対する心機能の耐容性を事前に確認する)。
PEM関連の皮疹が認められた場合、 次コースより予防的ステロイド投与を検討する。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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