薬剤情報
後発品
薬効分類強心薬 > β1刺激薬 昇圧薬 > β1刺激薬 心臓疾患診断補助薬
一般名ドブタミン塩酸塩注射液
薬価329
メーカー共創未来ファーマ
最終更新2023年09月改訂(第1版)

用法・用量

〈急性循環不全における心収縮力増強〉

本剤は、用時、5%ブドウ糖注射液又は「日局」生理食塩液で希釈し、ドブタミンとして通常、1分間あたり1〜5μg/kgを点滴静注する。投与量は、患者の病態に応じて適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり20μg/kgまで増量できる。

〈心エコー図検査における負荷〉

通常、ドブタミンとして、1分間あたり5μg/kgから点滴静注を開始し、病態が評価できるまで1分間あたり10、20、30、40μg/kgと3分毎に増量する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉希釈には5%ブドウ糖注射液、「日局」生理食塩液、5%果糖、5%キシリトール、5%ソルビトール、20%マンニトールあるいは乳酸リンゲルの各注射液も用いることができる。

7.2. 〈心エコー図検査における負荷〉本剤による負荷終了の目安等を含めた投与方法等については、ガイドライン等、最新の情報を参考にすること。

効能・効果

1). 急性循環不全における心収縮力増強。

2). 心エコー図検査における負荷。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験前に患者の病歴を確認し、安静時心エコー図検査等により本剤による薬物負荷心エコー図検査が適切と判断される症例についてのみ実施すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 〈心エコー図検査における負荷〉心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞(頻度不明):負荷試験中は心電図等の継続した監視を行うこと(また、蘇生措置ができる準備をしておくこと)〔1.警告の項、8.6参照〕。

11.1.2. 〈心エコー図検査における負荷〉ストレス心筋症(頻度不明):負荷試験中に心室性期外収縮、ST上昇、壁運動異常(心室基部過収縮と心尖部広範囲におよぶ収縮低下)等の異常所見を認めた場合は、速やかに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと〔1.警告の項、8.6参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 循環器:(5%以上)不整脈(頻脈・*期外収縮[*:心エコー図検査における負荷に用いた場合、期外収縮が30%以上発現したとの報告がある])等、(0.1〜5%未満)過度の血圧上昇、動悸、胸部不快感、狭心痛、前胸部熱感、息切れ、(頻度不明)血圧低下。

2). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心、腹部痛等。

3). 投与部位:(0.1〜5%未満)注射部位の発赤、腫脹等。

4). その他:(0.1〜5%未満)頭痛、発疹、好酸球増多、(頻度不明)血清カリウム低下。

警告

心エコー図検査における負荷に用いる場合は、次の点に注意すること。

・ 心エコー図検査における負荷に用いる場合は、緊急時に十分措置できる医療施設において、負荷心エコー図検査に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施すること。

・ 心エコー図検査における負荷に用いる場合は、心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞等があらわれるおそれがあるため、蘇生処置ができる準備を行い実施すること(負荷試験中は、心電図、血圧等の継続した監視を行い、患者の状態を注意深く観察すること)、また、重篤な胸痛、不整脈、高血圧又は低血圧等が発現し、検査の継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止すること〔8.2、8.6、11.1.1、11.1.2参照〕。

禁忌

2.1. 〈効能共通〉肥大型閉塞性心筋症(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄)の患者[左室からの血液流出路の閉塞が増強され、症状を悪化するおそれがある]。

2.2. 〈効能共通〉ドブタミン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.3. 〈心エコー図検査における負荷〉急性心筋梗塞後早期の患者[急性心筋梗塞後早期に実施したドブタミン負荷試験中に、致死的な心破裂がおきたとの報告がある]。

2.4. 〈心エコー図検査における負荷〉不安定狭心症の患者[陽性変時作用及び陽性変力作用により、症状が悪化するおそれがある]。

2.5. 〈心エコー図検査における負荷〉左冠動脈主幹部狭窄のある患者[陽性変力作用により、広範囲に心筋虚血を来すおそれがある]。

2.6. 〈心エコー図検査における負荷〉重症心不全の患者[心不全が悪化するおそれがある]。

2.7. 〈心エコー図検査における負荷〉重症頻拍性不整脈のある患者[陽性変時作用により、症状が悪化するおそれがある]。

2.8. 〈心エコー図検査における負荷〉急性心膜炎、急性心筋炎、急性心内膜炎の患者[症状が悪化するおそれがある]。

2.9. 〈心エコー図検査における負荷〉大動脈解離等の重篤な血管病変のある患者[状態が悪化するおそれがある]。

2.10. 〈心エコー図検査における負荷〉コントロール不良の高血圧症の患者[陽性変力作用により、過度の昇圧を来すおそれがある]。

2.11. 〈心エコー図検査における負荷〉褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[カテコールアミンを過剰に産生する腫瘍であるため、症状が悪化するおそれがある]。

2.12. 〈心エコー図検査における負荷〉高度伝導障害のある患者[症状が悪化するおそれがある]。

2.13. 〈心エコー図検査における負荷〉心室充満障害(収縮性心膜炎、心タンポナーデ等)のある患者[症状が悪化するおそれがある]。

2.14. 〈心エコー図検査における負荷〉循環血液量減少症の患者[症状が悪化するおそれがある]。

重要な基本的注意

8.1. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉本剤の投与前に、体液減少の是正、呼吸管理等の必要な処置を行うこと。

8.2. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図及び尿量、また可能な限り肺動脈楔入圧及び心拍出量等、患者の状態を観察しながら行うこと〔1.警告の項参照〕。

8.3. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉本剤は通常、末梢血管収縮作用を示さないので、過度の血圧低下を伴う急性循環不全患者においては、末梢血管収縮剤を投与するなど他の適切な処置を考慮すること。

8.4. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉本剤の投与中に過度の心拍数増加・過度の収縮期血圧上昇のあらわれた場合には、過量投与の可能性があるので、このような場合には、減量するなど適切な処置を行うこと〔13.2参照〕。

8.5. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉72時間以上投与すると耐性がみられることがあり、増量の必要な場合がある。

8.6. 〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験中に、心停止、心筋梗塞、ストレス心筋症、心室頻拍、心室細動等の不整脈、並びに急激な血圧の変動等が発現することがあるため、次の点に留意すること〔1.警告の項、11.1.1、11.1.2参照〕。

・ 〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験を行う検査室には、除細動器を含めた救急備品を準備すること。

・ 〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験中に何らかの異常を認めた場合は速やかに訴えるよう患者に指導すること。

・ 〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験中に、心停止、心筋梗塞、ストレス心筋症、心室頻拍、心室細動等の不整脈、並びに急激な血圧変動等が発現することがあるため、負荷試験中は、心電図、血圧、心拍数及び自他覚症状等の観察を注意深く行い、負荷試験の継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止し、必要に応じて適切な処置を行うこと。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 〈効能共通〉重篤な冠動脈疾患のある患者:複数の冠動脈主枝に高度の閉塞性変化のある患者では、本剤投与時の冠血流増加が少なく、心筋局所灌流が不均一になることがあり、また、心収縮力及び心拍数を増す薬剤は、一般に、心筋虚血を強め心筋梗塞を拡大するおそれがあるとの報告がある。

9.1.2. 〈効能共通〉高血圧症の患者:過度の昇圧を来すおそれがある。

9.1.3. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉高度大動脈弁狭窄等、重篤な血流閉塞がある患者:本剤による改善がみられない可能性がある。

9.1.4. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉心房細動のある患者:本剤には房室伝導を促進する作用があるので、心房細動のある患者では心拍数を増加するおそれがある。

9.1.5. 〈心エコー図検査における負荷〉重症心臓弁膜症の患者:陽性変力作用により、血行動態が不安定となり、心機能が悪化するおそれがある。

9.1.6. 〈心エコー図検査における負荷〉心膜炎、心筋炎、心内膜炎の患者:症状が悪化するおそれがある。

相互作用

10.2. 併用注意:

β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)[本剤の効果の減弱、末梢血管抵抗の上昇等が起こるおそれがある(<機序>本剤のβ受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用があらわれるおそれがある<危険因子>β遮断剤投与中の患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者)]。

高齢者

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

〈急性循環不全における心収縮力増強〉低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に投与する場合には、観察を十分に行い、少量より慎重に開始すること。急性循環不全における心収縮力増強の場合、開心術後に心拍数が多い小児等に投与し、過度の頻拍を来したとの報告がある。

過量投与

13.1. 症状

過量投与時、食欲不振、悪心、嘔吐、動悸、息切れ、胸痛等、また、過量投与時、陽性変力作用及び変時作用による血圧上昇、頻拍性不整脈、心筋虚血、心室細動、過量投与時、血管拡張による低血圧等が生じるおそれがある。

13.2. 処置

過量投与時、ドブタミン塩酸塩の半減期は短いため、通常、血圧上昇は減量あるいは投与中止により回復する(回復しない場合には、短時間型α遮断薬の投与を考慮する)。過量投与時、重症の心室性頻拍性不整脈には、プロプラノロール塩酸塩あるいはリドカインの投与も考慮する〔8.4参照〕。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与時の注意

14.1.1. 血管外へ漏れた場合、注射部位を中心に発赤、腫脹又は壊死を起こすことがあるので慎重に投与すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

ドブタミン点滴静注100mg「AFP」
ドブタミン点滴静注100mg「AFP」

ドブタミン点滴静注100mg「AFP」

強心薬 > β1刺激薬 昇圧薬 > β1刺激薬 心臓疾患診断補助薬
2023年09月改訂(第1版)
薬剤情報
後発品
薬効分類強心薬 > β1刺激薬 昇圧薬 > β1刺激薬 心臓疾患診断補助薬
一般名ドブタミン塩酸塩注射液
薬価329
メーカー共創未来ファーマ
最終更新2023年09月改訂(第1版)

用法・用量

〈急性循環不全における心収縮力増強〉

本剤は、用時、5%ブドウ糖注射液又は「日局」生理食塩液で希釈し、ドブタミンとして通常、1分間あたり1〜5μg/kgを点滴静注する。投与量は、患者の病態に応じて適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり20μg/kgまで増量できる。

〈心エコー図検査における負荷〉

通常、ドブタミンとして、1分間あたり5μg/kgから点滴静注を開始し、病態が評価できるまで1分間あたり10、20、30、40μg/kgと3分毎に増量する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉希釈には5%ブドウ糖注射液、「日局」生理食塩液、5%果糖、5%キシリトール、5%ソルビトール、20%マンニトールあるいは乳酸リンゲルの各注射液も用いることができる。

7.2. 〈心エコー図検査における負荷〉本剤による負荷終了の目安等を含めた投与方法等については、ガイドライン等、最新の情報を参考にすること。

効能・効果

1). 急性循環不全における心収縮力増強。

2). 心エコー図検査における負荷。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験前に患者の病歴を確認し、安静時心エコー図検査等により本剤による薬物負荷心エコー図検査が適切と判断される症例についてのみ実施すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 〈心エコー図検査における負荷〉心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞(頻度不明):負荷試験中は心電図等の継続した監視を行うこと(また、蘇生措置ができる準備をしておくこと)〔1.警告の項、8.6参照〕。

11.1.2. 〈心エコー図検査における負荷〉ストレス心筋症(頻度不明):負荷試験中に心室性期外収縮、ST上昇、壁運動異常(心室基部過収縮と心尖部広範囲におよぶ収縮低下)等の異常所見を認めた場合は、速やかに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと〔1.警告の項、8.6参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 循環器:(5%以上)不整脈(頻脈・*期外収縮[*:心エコー図検査における負荷に用いた場合、期外収縮が30%以上発現したとの報告がある])等、(0.1〜5%未満)過度の血圧上昇、動悸、胸部不快感、狭心痛、前胸部熱感、息切れ、(頻度不明)血圧低下。

2). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心、腹部痛等。

3). 投与部位:(0.1〜5%未満)注射部位の発赤、腫脹等。

4). その他:(0.1〜5%未満)頭痛、発疹、好酸球増多、(頻度不明)血清カリウム低下。

警告

心エコー図検査における負荷に用いる場合は、次の点に注意すること。

・ 心エコー図検査における負荷に用いる場合は、緊急時に十分措置できる医療施設において、負荷心エコー図検査に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施すること。

・ 心エコー図検査における負荷に用いる場合は、心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞等があらわれるおそれがあるため、蘇生処置ができる準備を行い実施すること(負荷試験中は、心電図、血圧等の継続した監視を行い、患者の状態を注意深く観察すること)、また、重篤な胸痛、不整脈、高血圧又は低血圧等が発現し、検査の継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止すること〔8.2、8.6、11.1.1、11.1.2参照〕。

禁忌

2.1. 〈効能共通〉肥大型閉塞性心筋症(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄)の患者[左室からの血液流出路の閉塞が増強され、症状を悪化するおそれがある]。

2.2. 〈効能共通〉ドブタミン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.3. 〈心エコー図検査における負荷〉急性心筋梗塞後早期の患者[急性心筋梗塞後早期に実施したドブタミン負荷試験中に、致死的な心破裂がおきたとの報告がある]。

2.4. 〈心エコー図検査における負荷〉不安定狭心症の患者[陽性変時作用及び陽性変力作用により、症状が悪化するおそれがある]。

2.5. 〈心エコー図検査における負荷〉左冠動脈主幹部狭窄のある患者[陽性変力作用により、広範囲に心筋虚血を来すおそれがある]。

2.6. 〈心エコー図検査における負荷〉重症心不全の患者[心不全が悪化するおそれがある]。

2.7. 〈心エコー図検査における負荷〉重症頻拍性不整脈のある患者[陽性変時作用により、症状が悪化するおそれがある]。

2.8. 〈心エコー図検査における負荷〉急性心膜炎、急性心筋炎、急性心内膜炎の患者[症状が悪化するおそれがある]。

2.9. 〈心エコー図検査における負荷〉大動脈解離等の重篤な血管病変のある患者[状態が悪化するおそれがある]。

2.10. 〈心エコー図検査における負荷〉コントロール不良の高血圧症の患者[陽性変力作用により、過度の昇圧を来すおそれがある]。

2.11. 〈心エコー図検査における負荷〉褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[カテコールアミンを過剰に産生する腫瘍であるため、症状が悪化するおそれがある]。

2.12. 〈心エコー図検査における負荷〉高度伝導障害のある患者[症状が悪化するおそれがある]。

2.13. 〈心エコー図検査における負荷〉心室充満障害(収縮性心膜炎、心タンポナーデ等)のある患者[症状が悪化するおそれがある]。

2.14. 〈心エコー図検査における負荷〉循環血液量減少症の患者[症状が悪化するおそれがある]。

重要な基本的注意

8.1. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉本剤の投与前に、体液減少の是正、呼吸管理等の必要な処置を行うこと。

8.2. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図及び尿量、また可能な限り肺動脈楔入圧及び心拍出量等、患者の状態を観察しながら行うこと〔1.警告の項参照〕。

8.3. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉本剤は通常、末梢血管収縮作用を示さないので、過度の血圧低下を伴う急性循環不全患者においては、末梢血管収縮剤を投与するなど他の適切な処置を考慮すること。

8.4. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉本剤の投与中に過度の心拍数増加・過度の収縮期血圧上昇のあらわれた場合には、過量投与の可能性があるので、このような場合には、減量するなど適切な処置を行うこと〔13.2参照〕。

8.5. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉72時間以上投与すると耐性がみられることがあり、増量の必要な場合がある。

8.6. 〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験中に、心停止、心筋梗塞、ストレス心筋症、心室頻拍、心室細動等の不整脈、並びに急激な血圧の変動等が発現することがあるため、次の点に留意すること〔1.警告の項、11.1.1、11.1.2参照〕。

・ 〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験を行う検査室には、除細動器を含めた救急備品を準備すること。

・ 〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験中に何らかの異常を認めた場合は速やかに訴えるよう患者に指導すること。

・ 〈心エコー図検査における負荷〉負荷試験中に、心停止、心筋梗塞、ストレス心筋症、心室頻拍、心室細動等の不整脈、並びに急激な血圧変動等が発現することがあるため、負荷試験中は、心電図、血圧、心拍数及び自他覚症状等の観察を注意深く行い、負荷試験の継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止し、必要に応じて適切な処置を行うこと。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 〈効能共通〉重篤な冠動脈疾患のある患者:複数の冠動脈主枝に高度の閉塞性変化のある患者では、本剤投与時の冠血流増加が少なく、心筋局所灌流が不均一になることがあり、また、心収縮力及び心拍数を増す薬剤は、一般に、心筋虚血を強め心筋梗塞を拡大するおそれがあるとの報告がある。

9.1.2. 〈効能共通〉高血圧症の患者:過度の昇圧を来すおそれがある。

9.1.3. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉高度大動脈弁狭窄等、重篤な血流閉塞がある患者:本剤による改善がみられない可能性がある。

9.1.4. 〈急性循環不全における心収縮力増強〉心房細動のある患者:本剤には房室伝導を促進する作用があるので、心房細動のある患者では心拍数を増加するおそれがある。

9.1.5. 〈心エコー図検査における負荷〉重症心臓弁膜症の患者:陽性変力作用により、血行動態が不安定となり、心機能が悪化するおそれがある。

9.1.6. 〈心エコー図検査における負荷〉心膜炎、心筋炎、心内膜炎の患者:症状が悪化するおそれがある。

相互作用

10.2. 併用注意:

β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)[本剤の効果の減弱、末梢血管抵抗の上昇等が起こるおそれがある(<機序>本剤のβ受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用があらわれるおそれがある<危険因子>β遮断剤投与中の患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者)]。

高齢者

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

〈急性循環不全における心収縮力増強〉低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に投与する場合には、観察を十分に行い、少量より慎重に開始すること。急性循環不全における心収縮力増強の場合、開心術後に心拍数が多い小児等に投与し、過度の頻拍を来したとの報告がある。

過量投与

13.1. 症状

過量投与時、食欲不振、悪心、嘔吐、動悸、息切れ、胸痛等、また、過量投与時、陽性変力作用及び変時作用による血圧上昇、頻拍性不整脈、心筋虚血、心室細動、過量投与時、血管拡張による低血圧等が生じるおそれがある。

13.2. 処置

過量投与時、ドブタミン塩酸塩の半減期は短いため、通常、血圧上昇は減量あるいは投与中止により回復する(回復しない場合には、短時間型α遮断薬の投与を考慮する)。過量投与時、重症の心室性頻拍性不整脈には、プロプラノロール塩酸塩あるいはリドカインの投与も考慮する〔8.4参照〕。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与時の注意

14.1.1. 血管外へ漏れた場合、注射部位を中心に発赤、腫脹又は壊死を起こすことがあるので慎重に投与すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

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