強心薬 > β1刺激薬 昇圧薬 > β1刺激薬 心臓疾患診断補助薬
薬効分類 | 強心薬 > β1刺激薬 昇圧薬 > β1刺激薬 心臓疾患診断補助薬 |
一般名 | ドブタミン塩酸塩100mg注射液 |
薬価 | 207円 |
メーカー | マイランEPD |
最終更新 | 2022年06月改訂(第15版) |
1.急性循環不全における心収縮力増強:本剤は、用時、5%ブドウ糖注射液又は「日局」生理食塩液で希釈し、ドブタミンとして、1分間あたり1〜5μg/kgを点滴静注する。投与量は、患者の病態に応じて適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり20μg/kgまで増量できる。
2.心エコー図検査における負荷:ドブタミンとして、1分間あたり5μg/kgから点滴静注を開始し、病態が評価できるまで1分間あたり10、20、30、40μg/kgと3分毎に増量する。
<参考:希釈法>
希釈には5%ブドウ糖注射液、「日局」生理食塩液のほか5%果糖、5%キシリトール、5%ソルビトール、20%マンニトールあるいは乳酸リンゲルの各注射液も用いることができる。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
心エコー図検査における負荷:本剤による負荷終了の目安等を含めた投与方法等については、ガイドライン等、最新の情報を参考にする。
1.急性循環不全における心収縮力増強。
2.心エコー図検査における負荷。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
心エコー図検査における負荷:負荷試験前に患者の病歴を確認し、安静時心エコー図検査等により本剤による薬物負荷心エコー図検査が適切と判断される症例についてのみ実施する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
<心エコー図検査における負荷>
1).<心エコー図検査における負荷>心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞:心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞が現れることがあるので、負荷試験中は心電図等の継続した監視を行い、また、蘇生措置ができる準備をしておく。
2).<心エコー図検査における負荷>ストレス心筋症:ストレス心筋症が現れることがあるので、負荷試験中に心室性期外収縮、ST上昇、壁運動異常(心室基部過収縮と心尖部広範囲に及ぶ収縮低下)等の異常所見を認めた場合は、速やかに本剤の投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).循環器:不整脈(頻脈・期外収縮等)、血圧低下、過度の血圧上昇、動悸、胸部不快感、狭心痛、前胸部熱感、息切れ[症状が現れた場合には、減量又は休薬するなど適切な処置を行う。心エコー図検査における負荷に用いた場合、期外収縮が30%以上発現したとの報告がある]。
2).消化器:悪心、腹部痛等。
3).投与部位:注射部位の発赤、腫脹等。
4).その他:血清カリウム低下、頭痛、発疹、好酸球増多。
心エコー図検査における負荷に用いる場合は、次の点に注意する。
1.心エコー図検査における負荷に用いる場合は、緊急時に十分措置できる医療施設において、負荷心エコー図検査に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施する。
2.心エコー図検査における負荷に用いる場合は、心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞等が現れる恐れがあるため、蘇生処置ができる準備を行い実施し、負荷試験中は、心電図、血圧等の継続した監視を行い、患者の状態を注意深く観察し、また、重篤な胸痛、不整脈、高血圧又は低血圧等が発現し、検査の継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止する。
<効能共通>
1.肥大型閉塞性心筋症(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄)の患者[左室からの血液流出路の閉塞が増強され、症状を悪化する恐れがある]。
2.ドブタミン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者。
<心エコー図検査における負荷>
3.心エコー図検査における負荷の場合、急性心筋梗塞後早期の患者[急性心筋梗塞後早期に実施したドブタミン負荷試験中に、致死的な心破裂がおきたとの報告がある]。
4.心エコー図検査における負荷の場合、不安定狭心症の患者[陽性変時作用及び陽性変力作用により、症状が悪化する恐れがある]。
5.心エコー図検査における負荷の場合、左冠動脈主幹部狭窄のある患者[陽性変力作用により、広範囲に心筋虚血を来す恐れがある]。
6.心エコー図検査における負荷の場合、重症心不全の患者[心不全が悪化する恐れがある]。
7.心エコー図検査における負荷の場合、重症頻拍性不整脈のある患者[陽性変時作用により、症状が悪化する恐れがある]。
8.心エコー図検査における負荷の場合、急性心膜炎、急性心筋炎、急性心内膜炎の患者[症状が悪化する恐れがある]。
9.心エコー図検査における負荷の場合、大動脈解離等の重篤な血管病変のある患者[状態が悪化する恐れがある]。
10.心エコー図検査における負荷の場合、コントロール不良の高血圧症の患者[陽性変力作用により、過度の昇圧を来す恐れがある]。
11.心エコー図検査における負荷の場合、褐色細胞腫の患者[カテコールアミンを過剰に産生する腫瘍であるため、症状が悪化する恐れがある]。
12.心エコー図検査における負荷の場合、高度伝導障害のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
13.心エコー図検査における負荷の場合、心室充満障害(収縮性心膜炎、心タンポナーデ等)のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
14.心エコー図検査における負荷の場合、循環血液量減少症の患者[症状が悪化する恐れがある]。
<効能共通>
1.重篤な冠動脈疾患のある患者[複数の冠動脈主枝に高度の閉塞性変化のある患者では、本剤投与時の冠血流増加が少なく、心筋局所灌流が不均一になることがあり、また、心収縮力及び心拍数を増す薬剤は、一般に、心筋虚血を強め心筋梗塞を拡大する恐れがあるとの報告がある]。
2.高血圧症の患者[過度の昇圧を来す恐れがある]。
<急性循環不全における心収縮力増強>
3.急性循環不全における心収縮力増強の場合、心房細動のある患者[本剤には房室伝導を促進する作用があるので、心房細動のある患者では心拍数を増加する恐れがある]。
<心エコー図検査における負荷>
4.心エコー図検査における負荷の場合、重症心臓弁膜症の患者[陽性変力作用により、血行動態が不安定となり、心機能が悪化する恐れがある]。
5.心エコー図検査における負荷の場合、心膜炎、心筋炎、心内膜炎の患者[症状が悪化する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
<効能共通>
1.β遮断剤投与中の患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者では、本剤の効果が抑制される恐れがある。
<急性循環不全における心収縮力増強>
2.急性循環不全における心収縮力増強の場合、本剤の投与前に、体液減少の是正、呼吸管理等の必要な処置を行う。
3.急性循環不全における心収縮力増強の場合、本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図及び尿量、また可能な限り肺動脈楔入圧及び心拍出量等、患者の状態を観察しながら行う。
4.急性循環不全における心収縮力増強の場合、本剤は通常、末梢血管収縮作用を示さないので、過度の血圧低下を伴う急性循環不全患者においては、末梢血管収縮剤を投与するなど他の適切な処置を考慮する。
5.急性循環不全における心収縮力増強の場合、本剤の投与中に過度の心拍数増加・過度の収縮期血圧上昇の現れた場合には、過量投与の可能性があるので、このような場合には、減量するなど適切な処置を行う。
6.急性循環不全における心収縮力増強の場合、高度大動脈弁狭窄等、重篤な血流閉塞がある患者では、本剤による改善がみられない可能性がある。
7.急性循環不全における心収縮力増強の場合、72時間以上投与すると耐性がみられることがあり、増量の必要な場合がある。
<心エコー図検査における負荷>
負荷試験中に、心停止、心筋梗塞、ストレス心筋症、心室頻拍、心室細動等の不整脈、並びに急激な血圧の変動等が発現することがあるため、次の点に留意する。
8.負荷試験を行う検査室には、除細動器を含めた救急備品を準備する。
9.負荷試験中に何らかの異常を認めた場合は速やかに訴えるよう患者に指導する。
10.負荷試験中に、心停止、心筋梗塞、ストレス心筋症、心室頻拍、心室細動等の不整脈、並びに急激な血圧変動等が発現することがあるため、負荷試験中は、心電図、血圧、心拍数及び自他覚症状等の観察を注意深く行い、負荷試験の継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止し、必要に応じて適切な処置を行う。
併用注意:β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)[本剤の効果の減弱、末梢血管抵抗の上昇等が起こる恐れがある(<機序>本剤のβ受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用が現れる恐れがある<危険因子>β遮断剤投与中の患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので少量から投与を開始するなど慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
<急性循環不全における心収縮力増強>
急性循環不全における心収縮力増強の場合、低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に投与する場合には、観察を十分に行い、少量より慎重に開始する。[急性循環不全における心収縮力増強の場合、開心術後に心拍数が多い小児等に投与し、過度の頻拍を来したとの報告がある]。
1.過量投与時の徴候、症状:食欲不振、悪心、嘔吐、動悸、息切れ、胸痛等、また、過量投与時の陽性変力作用及び変時作用による血圧上昇、頻拍性不整脈、心筋虚血、心室細動、過量投与時の血管拡張による低血圧等が生じる恐れがある。
2.過量投与時の処置:ドブタミン塩酸塩の半減期は短いため、通常、血圧上昇は減量あるいは投与中止により回復する(回復しない場合には、短時間型α遮断薬の投与を考慮する)。過量投与による重症の心室性頻拍性不整脈には、プロプラノロール塩酸塩あるいはリドカインの投与も考慮する。
(適用上の注意)
1.アンプルカット時:本剤はワンポイントアンプルであるが、異物混入を避けるため、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭したのちカットすることが望ましい。
2.調製方法:
1).他の注射液と混合せずに用いることが望ましい[患者の病態及び本剤に対する反応に応じて絶えず本剤の点滴速度を調節する必要があるので他の注射液と混合するといずれかの薬剤の点滴速度調節に支障を来す恐れがある]。
2).希釈後は24時間以内に投与する[希釈後時間が経過するにつれて着色することがあり、これは本剤がわずかに酸化されるためであるが、希釈後24時間以内は着色しても本剤の含量にはほとんど変化がない]。
3.調製時:
1).pH8以上のアルカリ性の注射液(炭酸水素ナトリウム注射液、アミノフィリン注射液等)と混合しない[このような注射液と混合時、混合液がpH8以上になることがあり、pH8以上の溶液中では、本剤の分解・着色が促進され、またこのような注射液と混合すると、着色のほか混濁・沈殿を生じることがある]。
2).一部のナトリウム塩を含む注射液(ヘパリンナトリウム注射液、セファロチンナトリウム注射液、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液等)と混合すると、混濁・沈殿を生じることがある。
4.投与経路:点滴静注によってのみ投与する。
5.静脈内注射時:血管外へ漏れた場合、注射部位を中心に発赤、腫脹又は壊死を起こすことがあるので慎重に投与する。
薬効分類 | 強心薬 > β1刺激薬 昇圧薬 > β1刺激薬 心臓疾患診断補助薬 |
一般名 | ドブタミン塩酸塩100mg注射液 |
薬価 | 207円 |
メーカー | マイランEPD |
最終更新 | 2022年06月改訂(第15版) |
1.急性循環不全における心収縮力増強:本剤は、用時、5%ブドウ糖注射液又は「日局」生理食塩液で希釈し、ドブタミンとして、1分間あたり1〜5μg/kgを点滴静注する。投与量は、患者の病態に応じて適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり20μg/kgまで増量できる。
2.心エコー図検査における負荷:ドブタミンとして、1分間あたり5μg/kgから点滴静注を開始し、病態が評価できるまで1分間あたり10、20、30、40μg/kgと3分毎に増量する。
<参考:希釈法>
希釈には5%ブドウ糖注射液、「日局」生理食塩液のほか5%果糖、5%キシリトール、5%ソルビトール、20%マンニトールあるいは乳酸リンゲルの各注射液も用いることができる。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
心エコー図検査における負荷:本剤による負荷終了の目安等を含めた投与方法等については、ガイドライン等、最新の情報を参考にする。
1.急性循環不全における心収縮力増強。
2.心エコー図検査における負荷。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
心エコー図検査における負荷:負荷試験前に患者の病歴を確認し、安静時心エコー図検査等により本剤による薬物負荷心エコー図検査が適切と判断される症例についてのみ実施する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
<心エコー図検査における負荷>
1).<心エコー図検査における負荷>心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞:心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞が現れることがあるので、負荷試験中は心電図等の継続した監視を行い、また、蘇生措置ができる準備をしておく。
2).<心エコー図検査における負荷>ストレス心筋症:ストレス心筋症が現れることがあるので、負荷試験中に心室性期外収縮、ST上昇、壁運動異常(心室基部過収縮と心尖部広範囲に及ぶ収縮低下)等の異常所見を認めた場合は、速やかに本剤の投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).循環器:不整脈(頻脈・期外収縮等)、血圧低下、過度の血圧上昇、動悸、胸部不快感、狭心痛、前胸部熱感、息切れ[症状が現れた場合には、減量又は休薬するなど適切な処置を行う。心エコー図検査における負荷に用いた場合、期外収縮が30%以上発現したとの報告がある]。
2).消化器:悪心、腹部痛等。
3).投与部位:注射部位の発赤、腫脹等。
4).その他:血清カリウム低下、頭痛、発疹、好酸球増多。
心エコー図検査における負荷に用いる場合は、次の点に注意する。
1.心エコー図検査における負荷に用いる場合は、緊急時に十分措置できる医療施設において、負荷心エコー図検査に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施する。
2.心エコー図検査における負荷に用いる場合は、心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞等が現れる恐れがあるため、蘇生処置ができる準備を行い実施し、負荷試験中は、心電図、血圧等の継続した監視を行い、患者の状態を注意深く観察し、また、重篤な胸痛、不整脈、高血圧又は低血圧等が発現し、検査の継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止する。
<効能共通>
1.肥大型閉塞性心筋症(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄)の患者[左室からの血液流出路の閉塞が増強され、症状を悪化する恐れがある]。
2.ドブタミン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者。
<心エコー図検査における負荷>
3.心エコー図検査における負荷の場合、急性心筋梗塞後早期の患者[急性心筋梗塞後早期に実施したドブタミン負荷試験中に、致死的な心破裂がおきたとの報告がある]。
4.心エコー図検査における負荷の場合、不安定狭心症の患者[陽性変時作用及び陽性変力作用により、症状が悪化する恐れがある]。
5.心エコー図検査における負荷の場合、左冠動脈主幹部狭窄のある患者[陽性変力作用により、広範囲に心筋虚血を来す恐れがある]。
6.心エコー図検査における負荷の場合、重症心不全の患者[心不全が悪化する恐れがある]。
7.心エコー図検査における負荷の場合、重症頻拍性不整脈のある患者[陽性変時作用により、症状が悪化する恐れがある]。
8.心エコー図検査における負荷の場合、急性心膜炎、急性心筋炎、急性心内膜炎の患者[症状が悪化する恐れがある]。
9.心エコー図検査における負荷の場合、大動脈解離等の重篤な血管病変のある患者[状態が悪化する恐れがある]。
10.心エコー図検査における負荷の場合、コントロール不良の高血圧症の患者[陽性変力作用により、過度の昇圧を来す恐れがある]。
11.心エコー図検査における負荷の場合、褐色細胞腫の患者[カテコールアミンを過剰に産生する腫瘍であるため、症状が悪化する恐れがある]。
12.心エコー図検査における負荷の場合、高度伝導障害のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
13.心エコー図検査における負荷の場合、心室充満障害(収縮性心膜炎、心タンポナーデ等)のある患者[症状が悪化する恐れがある]。
14.心エコー図検査における負荷の場合、循環血液量減少症の患者[症状が悪化する恐れがある]。
<効能共通>
1.重篤な冠動脈疾患のある患者[複数の冠動脈主枝に高度の閉塞性変化のある患者では、本剤投与時の冠血流増加が少なく、心筋局所灌流が不均一になることがあり、また、心収縮力及び心拍数を増す薬剤は、一般に、心筋虚血を強め心筋梗塞を拡大する恐れがあるとの報告がある]。
2.高血圧症の患者[過度の昇圧を来す恐れがある]。
<急性循環不全における心収縮力増強>
3.急性循環不全における心収縮力増強の場合、心房細動のある患者[本剤には房室伝導を促進する作用があるので、心房細動のある患者では心拍数を増加する恐れがある]。
<心エコー図検査における負荷>
4.心エコー図検査における負荷の場合、重症心臓弁膜症の患者[陽性変力作用により、血行動態が不安定となり、心機能が悪化する恐れがある]。
5.心エコー図検査における負荷の場合、心膜炎、心筋炎、心内膜炎の患者[症状が悪化する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
<効能共通>
1.β遮断剤投与中の患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者では、本剤の効果が抑制される恐れがある。
<急性循環不全における心収縮力増強>
2.急性循環不全における心収縮力増強の場合、本剤の投与前に、体液減少の是正、呼吸管理等の必要な処置を行う。
3.急性循環不全における心収縮力増強の場合、本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図及び尿量、また可能な限り肺動脈楔入圧及び心拍出量等、患者の状態を観察しながら行う。
4.急性循環不全における心収縮力増強の場合、本剤は通常、末梢血管収縮作用を示さないので、過度の血圧低下を伴う急性循環不全患者においては、末梢血管収縮剤を投与するなど他の適切な処置を考慮する。
5.急性循環不全における心収縮力増強の場合、本剤の投与中に過度の心拍数増加・過度の収縮期血圧上昇の現れた場合には、過量投与の可能性があるので、このような場合には、減量するなど適切な処置を行う。
6.急性循環不全における心収縮力増強の場合、高度大動脈弁狭窄等、重篤な血流閉塞がある患者では、本剤による改善がみられない可能性がある。
7.急性循環不全における心収縮力増強の場合、72時間以上投与すると耐性がみられることがあり、増量の必要な場合がある。
<心エコー図検査における負荷>
負荷試験中に、心停止、心筋梗塞、ストレス心筋症、心室頻拍、心室細動等の不整脈、並びに急激な血圧の変動等が発現することがあるため、次の点に留意する。
8.負荷試験を行う検査室には、除細動器を含めた救急備品を準備する。
9.負荷試験中に何らかの異常を認めた場合は速やかに訴えるよう患者に指導する。
10.負荷試験中に、心停止、心筋梗塞、ストレス心筋症、心室頻拍、心室細動等の不整脈、並びに急激な血圧変動等が発現することがあるため、負荷試験中は、心電図、血圧、心拍数及び自他覚症状等の観察を注意深く行い、負荷試験の継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止し、必要に応じて適切な処置を行う。
併用注意:β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)[本剤の効果の減弱、末梢血管抵抗の上昇等が起こる恐れがある(<機序>本剤のβ受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用が現れる恐れがある<危険因子>β遮断剤投与中の患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので少量から投与を開始するなど慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
<急性循環不全における心収縮力増強>
急性循環不全における心収縮力増強の場合、低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に投与する場合には、観察を十分に行い、少量より慎重に開始する。[急性循環不全における心収縮力増強の場合、開心術後に心拍数が多い小児等に投与し、過度の頻拍を来したとの報告がある]。
1.過量投与時の徴候、症状:食欲不振、悪心、嘔吐、動悸、息切れ、胸痛等、また、過量投与時の陽性変力作用及び変時作用による血圧上昇、頻拍性不整脈、心筋虚血、心室細動、過量投与時の血管拡張による低血圧等が生じる恐れがある。
2.過量投与時の処置:ドブタミン塩酸塩の半減期は短いため、通常、血圧上昇は減量あるいは投与中止により回復する(回復しない場合には、短時間型α遮断薬の投与を考慮する)。過量投与による重症の心室性頻拍性不整脈には、プロプラノロール塩酸塩あるいはリドカインの投与も考慮する。
(適用上の注意)
1.アンプルカット時:本剤はワンポイントアンプルであるが、異物混入を避けるため、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭したのちカットすることが望ましい。
2.調製方法:
1).他の注射液と混合せずに用いることが望ましい[患者の病態及び本剤に対する反応に応じて絶えず本剤の点滴速度を調節する必要があるので他の注射液と混合するといずれかの薬剤の点滴速度調節に支障を来す恐れがある]。
2).希釈後は24時間以内に投与する[希釈後時間が経過するにつれて着色することがあり、これは本剤がわずかに酸化されるためであるが、希釈後24時間以内は着色しても本剤の含量にはほとんど変化がない]。
3.調製時:
1).pH8以上のアルカリ性の注射液(炭酸水素ナトリウム注射液、アミノフィリン注射液等)と混合しない[このような注射液と混合時、混合液がpH8以上になることがあり、pH8以上の溶液中では、本剤の分解・着色が促進され、またこのような注射液と混合すると、着色のほか混濁・沈殿を生じることがある]。
2).一部のナトリウム塩を含む注射液(ヘパリンナトリウム注射液、セファロチンナトリウム注射液、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液等)と混合すると、混濁・沈殿を生じることがある。
4.投与経路:点滴静注によってのみ投与する。
5.静脈内注射時:血管外へ漏れた場合、注射部位を中心に発赤、腫脹又は壊死を起こすことがあるので慎重に投与する。
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