薬効分類 | 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬 |
一般名 | ゾルピデム酒石酸塩口腔内崩壊錠 |
薬価 | 11円 |
メーカー | 日医工 |
最終更新 | 2023年12月改訂(第1版) |
通常、成人にはゾルピデム酒石酸塩として1回5〜10mgを就寝直前に経口投与する。
なお、高齢者には1回5mgから投与を開始する。年齢、症状、疾患により適宜増減するが、1日10mgを超えないこととする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤に対する反応には個人差がある、また、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)は用量依存的にあらわれるので、本剤を投与する場合には少量(1回5mg)から投与を開始し、やむを得ず増量する場合は観察を十分に行いながら慎重に投与すること(ただし、10mgを超えないこととし、症状の改善に伴って減量に努めること)〔1.警告の項、7.2、11.1.3参照〕。
7.2. 本剤を投与する場合、就寝の直前に服用させること。また、患者が服用して就寝後起床して活動を開始するまでに十分な睡眠時間がとれなかった場合、又は睡眠途中において一時的に起床して仕事等を行った場合などにおいて健忘があらわれたとの報告があるので、薬効が消失する前に活動を開始する可能性があるときは服用させないこと〔1.警告の項、7.1、11.1.3参照〕。
7.3. 高齢者に投与する場合、少量(1回5mg)から投与を開始し、1回10mgを超えないこと〔9.8高齢者の項、16.6.3参照〕。
7.4. 本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと〔14.2.2参照〕。
不眠症<統合失調症及び躁うつ病に伴う不眠症は除く>。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤の投与は、不眠症の原疾患を確定してから行うこと。なお、統合失調症に伴う不眠症あるいは躁うつ病に伴う不眠症には本剤の有効性は期待できない。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 依存性、離脱症状:連用により薬物依存(頻度不明)を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、反跳性不眠、いらいら感等の離脱症状(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと〔8.1参照〕。
11.1.2. 精神症状、意識障害:せん妄(頻度不明)、錯乱(0.1〜5%未満)、幻覚、興奮、脱抑制(各0.1%未満)、意識レベル低下(頻度不明)等の精神症状及び意識障害があらわれることがある。
11.1.3. 一過性前向性健忘(0.1〜5%未満)、もうろう状態(頻度不明)、睡眠随伴症状(夢遊症状等)(頻度不明):服薬後は直ぐ就寝させ、睡眠中に起こさないように注意すること。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある(また、死亡を含む重篤な自傷・他傷行為、事故等の報告もある)〔1.警告の項、7.1、7.2参照〕。
11.1.4. 呼吸抑制(頻度不明):呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと〔9.1.1参照〕。
11.1.5. 肝機能障害、黄疸:AST上昇、ALT上昇、γ−GTP上昇、Al−P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(0.1〜5%未満)ふらつき、眠気、頭痛、残眠感、頭重感、めまい、不安、悪夢、気分高揚、(0.1%未満)錯視、(頻度不明)しびれ感、振戦。
2). 血液:(0.1〜5%未満)白血球増多、白血球減少。
3). 肝臓:(0.1〜5%未満)ALT上昇、γ−GTP上昇、AST上昇、LDH上昇。
4). 腎臓:(0.1〜5%未満)蛋白尿。
5). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、(0.1%未満)下痢、(頻度不明)口の錯感覚、食欲亢進。
6). 循環器:(0.1〜5%未満)動悸。
7). 過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、そう痒感。
8). 骨格筋:(0.1〜5%未満)倦怠感、疲労、下肢脱力感、(頻度不明)筋痙攣。
9). 眼:(0.1〜5%未満)複視、(頻度不明)視力障害、霧視。
10). その他:(0.1〜5%未満)口渇、不快感、(頻度不明)味覚異常、*転倒[*:転倒により高齢者が骨折する例が報告されている]。
本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。
また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること〔7.1、7.2、11.1.3参照〕。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 重篤な肝障害のある患者〔9.3.1、16.6.2参照〕。
2.3. 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある]。
2.4. 急性閉塞隅角緑内障の患者[眼圧が上昇し、症状を悪化させるおそれがある]。
2.5. 本剤により睡眠随伴症状として異常行動(夢遊症状として異常行動等)を発現したことがある患者[重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある]。
8.1. 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避ける(本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討する)〔11.1.1参照〕。
8.2. 本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期などで呼吸機能が高度に低下している患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない(呼吸抑制により炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい)〔11.1.4参照〕。
9.1.2. 衰弱患者:薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。
9.1.3. 心障害のある患者:血圧低下があらわれるおそれがあり、症状の悪化につながるおそれがある。
9.1.4. 脳器質的障害のある患者:作用が強くあらわれるおそれがある。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:排泄が遅延し、作用が強くあらわれるおそれがある〔16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(代謝機能の低下により血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある)〔2.2、16.6.2参照〕。
9.3.2. 肝障害<重篤な肝障害を除く>のある患者:代謝機能の低下により血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある〔16.6.2参照〕。
本剤は、主として肝薬物代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2C9、CYP1A2で代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:
1). 麻酔剤[呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること(相加的に呼吸が抑制される可能性がある)]。
2). 中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)[相互に中枢神経抑制作用が増強することがあるので、慎重に投与すること(本剤及びこれらの薬剤は中枢神経抑制作用を有する)]。
3). アルコール(飲酒)[精神機能・知覚・運動機能等の低下が増強することがあるので、できるだけ飲酒を控えさせること(アルコールはGABAA受容体に作用すること等により中枢神経抑制作用を示すため、併用により相互に中枢神経抑制作用を増強することがある)]。
4). リファンピシン〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(薬物代謝酵素CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される)]。
運動失調が起こりやすい(また、副作用が発現しやすい)〔7.3、16.6.3参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本薬はヒトで胎盤を通過することが報告されており、妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれることがある(なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある)。
(授乳婦)
授乳を避けさせること(母乳中へ移行することが報告されており、新生児に嗜眠を起こすおそれがある)〔16.3.1参照〕。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
本剤単独の過量投与では、傾眠から昏睡までの意識障害が報告されているが、さらに中枢神経抑制症状、血圧低下、呼吸抑制、無呼吸等の重度な症状があらわれるおそれがある。
13.2. 処置
過量投与時、本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと(なお、本剤は血液透析では除去されない)。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
本剤は、口腔内崩壊錠のため自動分包機を使用する場合は欠けることがあるので、カセットの位置及び錠剤投入量などに配慮すること。
14.2. 薬剤交付時の注意
14.2.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.2.2. 本剤は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である(また、水で服用することもできる)〔7.4参照〕。
14.2.3. 本剤は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。
(取扱い上の注意)
外箱開封後は遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静、抗痙攣作用が変化、鎮静、抗痙攣作用が遅延するおそれがある。
(保管上の注意)
室温保存。
(保険給付上の注意)
本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付、平成18年厚生労働省告示第107号一部改正)に基づき、1回30日分を超える投薬は認められていない。
薬効分類 | 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬 |
一般名 | ゾルピデム酒石酸塩口腔内崩壊錠 |
薬価 | 11円 |
メーカー | 日医工 |
最終更新 | 2023年12月改訂(第1版) |
通常、成人にはゾルピデム酒石酸塩として1回5〜10mgを就寝直前に経口投与する。
なお、高齢者には1回5mgから投与を開始する。年齢、症状、疾患により適宜増減するが、1日10mgを超えないこととする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤に対する反応には個人差がある、また、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)は用量依存的にあらわれるので、本剤を投与する場合には少量(1回5mg)から投与を開始し、やむを得ず増量する場合は観察を十分に行いながら慎重に投与すること(ただし、10mgを超えないこととし、症状の改善に伴って減量に努めること)〔1.警告の項、7.2、11.1.3参照〕。
7.2. 本剤を投与する場合、就寝の直前に服用させること。また、患者が服用して就寝後起床して活動を開始するまでに十分な睡眠時間がとれなかった場合、又は睡眠途中において一時的に起床して仕事等を行った場合などにおいて健忘があらわれたとの報告があるので、薬効が消失する前に活動を開始する可能性があるときは服用させないこと〔1.警告の項、7.1、11.1.3参照〕。
7.3. 高齢者に投与する場合、少量(1回5mg)から投与を開始し、1回10mgを超えないこと〔9.8高齢者の項、16.6.3参照〕。
7.4. 本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと〔14.2.2参照〕。
不眠症<統合失調症及び躁うつ病に伴う不眠症は除く>。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤の投与は、不眠症の原疾患を確定してから行うこと。なお、統合失調症に伴う不眠症あるいは躁うつ病に伴う不眠症には本剤の有効性は期待できない。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 依存性、離脱症状:連用により薬物依存(頻度不明)を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、反跳性不眠、いらいら感等の離脱症状(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと〔8.1参照〕。
11.1.2. 精神症状、意識障害:せん妄(頻度不明)、錯乱(0.1〜5%未満)、幻覚、興奮、脱抑制(各0.1%未満)、意識レベル低下(頻度不明)等の精神症状及び意識障害があらわれることがある。
11.1.3. 一過性前向性健忘(0.1〜5%未満)、もうろう状態(頻度不明)、睡眠随伴症状(夢遊症状等)(頻度不明):服薬後は直ぐ就寝させ、睡眠中に起こさないように注意すること。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある(また、死亡を含む重篤な自傷・他傷行為、事故等の報告もある)〔1.警告の項、7.1、7.2参照〕。
11.1.4. 呼吸抑制(頻度不明):呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと〔9.1.1参照〕。
11.1.5. 肝機能障害、黄疸:AST上昇、ALT上昇、γ−GTP上昇、Al−P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(0.1〜5%未満)ふらつき、眠気、頭痛、残眠感、頭重感、めまい、不安、悪夢、気分高揚、(0.1%未満)錯視、(頻度不明)しびれ感、振戦。
2). 血液:(0.1〜5%未満)白血球増多、白血球減少。
3). 肝臓:(0.1〜5%未満)ALT上昇、γ−GTP上昇、AST上昇、LDH上昇。
4). 腎臓:(0.1〜5%未満)蛋白尿。
5). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、(0.1%未満)下痢、(頻度不明)口の錯感覚、食欲亢進。
6). 循環器:(0.1〜5%未満)動悸。
7). 過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、そう痒感。
8). 骨格筋:(0.1〜5%未満)倦怠感、疲労、下肢脱力感、(頻度不明)筋痙攣。
9). 眼:(0.1〜5%未満)複視、(頻度不明)視力障害、霧視。
10). その他:(0.1〜5%未満)口渇、不快感、(頻度不明)味覚異常、*転倒[*:転倒により高齢者が骨折する例が報告されている]。
本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。
また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること〔7.1、7.2、11.1.3参照〕。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 重篤な肝障害のある患者〔9.3.1、16.6.2参照〕。
2.3. 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある]。
2.4. 急性閉塞隅角緑内障の患者[眼圧が上昇し、症状を悪化させるおそれがある]。
2.5. 本剤により睡眠随伴症状として異常行動(夢遊症状として異常行動等)を発現したことがある患者[重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある]。
8.1. 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避ける(本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討する)〔11.1.1参照〕。
8.2. 本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期などで呼吸機能が高度に低下している患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない(呼吸抑制により炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい)〔11.1.4参照〕。
9.1.2. 衰弱患者:薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。
9.1.3. 心障害のある患者:血圧低下があらわれるおそれがあり、症状の悪化につながるおそれがある。
9.1.4. 脳器質的障害のある患者:作用が強くあらわれるおそれがある。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:排泄が遅延し、作用が強くあらわれるおそれがある〔16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(代謝機能の低下により血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある)〔2.2、16.6.2参照〕。
9.3.2. 肝障害<重篤な肝障害を除く>のある患者:代謝機能の低下により血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある〔16.6.2参照〕。
本剤は、主として肝薬物代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2C9、CYP1A2で代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:
1). 麻酔剤[呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること(相加的に呼吸が抑制される可能性がある)]。
2). 中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)[相互に中枢神経抑制作用が増強することがあるので、慎重に投与すること(本剤及びこれらの薬剤は中枢神経抑制作用を有する)]。
3). アルコール(飲酒)[精神機能・知覚・運動機能等の低下が増強することがあるので、できるだけ飲酒を控えさせること(アルコールはGABAA受容体に作用すること等により中枢神経抑制作用を示すため、併用により相互に中枢神経抑制作用を増強することがある)]。
4). リファンピシン〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(薬物代謝酵素CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される)]。
運動失調が起こりやすい(また、副作用が発現しやすい)〔7.3、16.6.3参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本薬はヒトで胎盤を通過することが報告されており、妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれることがある(なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある)。
(授乳婦)
授乳を避けさせること(母乳中へ移行することが報告されており、新生児に嗜眠を起こすおそれがある)〔16.3.1参照〕。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
本剤単独の過量投与では、傾眠から昏睡までの意識障害が報告されているが、さらに中枢神経抑制症状、血圧低下、呼吸抑制、無呼吸等の重度な症状があらわれるおそれがある。
13.2. 処置
過量投与時、本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと(なお、本剤は血液透析では除去されない)。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
本剤は、口腔内崩壊錠のため自動分包機を使用する場合は欠けることがあるので、カセットの位置及び錠剤投入量などに配慮すること。
14.2. 薬剤交付時の注意
14.2.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.2.2. 本剤は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である(また、水で服用することもできる)〔7.4参照〕。
14.2.3. 本剤は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。
(取扱い上の注意)
外箱開封後は遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静、抗痙攣作用が変化、鎮静、抗痙攣作用が遅延するおそれがある。
(保管上の注意)
室温保存。
(保険給付上の注意)
本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付、平成18年厚生労働省告示第107号一部改正)に基づき、1回30日分を超える投薬は認められていない。
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