本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

リムパーザ® (オラパリブ)

添付文書¹⁾ /適正使用情報²⁾* / CDx情報

*アストラゼネカ株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】連日服用
【催吐性】中等度³⁾ (NCCN : 中等度~高度⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*OlympiA試験のFN発生率0.7%²⁾に基づき、 編集部が分類

オラパリブ : 1回300mgを1日2回経口投与¹⁾

術後薬物療法における投与期間は1年間¹⁾
リムパーザ®¹⁾電子添文情報を基に編集部作成

📊 OlympiA試験

N Engl J Med. 2021;384(25):2394–2405.

BRCA1/2生殖細胞系列病的バリアントを有するHER2陰性高リスク早期乳癌患者1,836例を対象とした国際共同第Ⅲ相試験。 局所療法および術前または術後化学療法を完了した患者を、 オラパリブ300mgを1日2回、 52週間投与する群921例とプラセボ群915例に1:1で割り付けた。 主要評価項目は浸潤性疾患のない生存期間 (IDFS) とした。 

【有効性】オラパリブ群 (vs プラセボ群)

- 3年IDFS 85.9% (vs 77.1%)

HR 0.58 (99.5%CI 0.41–0.82、 p<0.001)

- 3年DDFS 87.5% (vs 80.4%)

HR 0.57 (99.5%CI 0.39–0.83、 p<0.001)

DDFS : 遠隔無病生存期間

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 悪心 56.9% (0.8%)

- 疲労 40.1% (1.8%)

- 貧血 23.5% (8.7%)

- 嘔吐 22.6% (0.7%)

- 頭痛 19.8% (0.2%)

- 下痢 17.6% (0.3%)

- 好中球減少 16.0% (4.8%)

- 白血球減少 15.7% (3.0%)

- 食欲減退 13.1% (0.2%)

- 味覚異常 11.7% (0%)

- 浮動性めまい 11.4% (0.1%)

- 関節痛 9.2% (0.2%)

適格基準

OlympiA試験⁵⁾の主な適格基準

 - 18歳以上

- ECOG PS 0–1

- 好中球数≧1,500/μL

- 血小板数≧10万/μL

- Hb≧10.0g/dL

- 肝機能 : T-Bil≦ULN、 AST/ALT≦2.5×ULN

- 腎機能 : Cre≦1.5×ULN

用量レベル

オラパリブの減量規定は以下のとおり。

リムパーザ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

軽度腎機能障害 (CrCl 51–80mL/min) および中等度腎機能障害 (CrCl 31–50mL/min) では、 オラパリブのAUCがそれぞれ約24%、 約44%上昇することが報告されており、 減量を考慮する²⁾。

FDA添付文書⁶⁾では、 中等度腎機能障害 (CrCl 31–50mL/min) 患者に投与する際、 1回200mg  1日2回への減量が推奨されている。

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

リムパーザ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

OlympiA試験のプロトコル (参考情報) : OlympiA試験のプロトコル⁵⁾では、 Grade≧2の血液毒性に対する休薬・減量基準が定められていた。 Grade 3~4の貧血、 好中球減少または血小板減少が発現した場合は、 各血球数の回復まで週1回、 血算分画、 網赤血球数および末梢血塗抹を実施することとされた。 血液毒性の持続により投与中止となった場合は、 血液内科医への紹介が規定された。

OlympiA試験⁵⁾のプロトコルを基に編集部作成

作用機序の特徴

オラパリブは、 ヒトPARP-1及びPARP-2に対して阻害作用を示す¹⁾。

薬物相互作用

オラパリブは、 主にCYP3Aにより代謝される¹⁾。 やむを得ず中程度~強いCYP3A阻害剤を併用する際は本剤の減量を考慮し、 患者の状態を慎重に観察し、 副作用発現に十分注意する²⁾。

FDA添付文書⁶⁾では、 強いCYP3A4阻害剤併用時は1回100mg1日2回、 中程度のCYP3A4阻害剤併用時は1回150mg1日2回が推奨されている。

>> 中等度・強いCYP3A4阻害薬を確認

レジメン適用時の注意事項

リムパーザ®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

骨髄抑制 : 本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察すること。

肝機能障害 : 本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察すること。

RMP【重要な特定されたリスク】

リムパーザ®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁷⁾

- 骨髄抑制

- 間質性肺疾患

- 静脈血栓塞栓症

- 感染症

- 肝機能障害

出典

1) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ®錠100mg / リムパーザ®錠150mg 電子添文 (2026年3月改訂 第7版).

2) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ® 乳癌 適正使用のためのガイド. 2024年12月作成.

3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.

4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 2.2026.

5) N Engl J Med. 2021;384(25):2394–2405.

6) Lynparza® (olaparib) tablets, prescribing information. Revised July 2025. AstraZeneca Pharmaceuticals LP. FDA.

7) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ®錠100mg / リムパーザ®錠150mg に係る医薬品リスク管理計画書 (2026年8月).

最終更新日 : 2026年9月13日
執筆 : HOKUTO編集部がん専門・指導薬剤師
監修 : がん研有明病院 乳腺内科 尾崎由記範

レジメン
Olaparib
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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オラパリブ (リムパーザ®) 術後療法
ホルモン受容体陽性 / HER2陰性 > 化学療法 (周術期)
2026年09月26日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

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添付文書¹⁾ /適正使用情報²⁾* / CDx情報

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投与スケジュール

【1コース】連日服用
【催吐性】中等度³⁾ (NCCN : 中等度~高度⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*OlympiA試験のFN発生率0.7%²⁾に基づき、 編集部が分類

オラパリブ : 1回300mgを1日2回経口投与¹⁾

術後薬物療法における投与期間は1年間¹⁾
リムパーザ®¹⁾電子添文情報を基に編集部作成

📊 OlympiA試験

N Engl J Med. 2021;384(25):2394–2405.

BRCA1/2生殖細胞系列病的バリアントを有するHER2陰性高リスク早期乳癌患者1,836例を対象とした国際共同第Ⅲ相試験。 局所療法および術前または術後化学療法を完了した患者を、 オラパリブ300mgを1日2回、 52週間投与する群921例とプラセボ群915例に1:1で割り付けた。 主要評価項目は浸潤性疾患のない生存期間 (IDFS) とした。 

【有効性】オラパリブ群 (vs プラセボ群)

- 3年IDFS 85.9% (vs 77.1%)

HR 0.58 (99.5%CI 0.41–0.82、 p<0.001)

- 3年DDFS 87.5% (vs 80.4%)

HR 0.57 (99.5%CI 0.39–0.83、 p<0.001)

DDFS : 遠隔無病生存期間

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 悪心 56.9% (0.8%)

- 疲労 40.1% (1.8%)

- 貧血 23.5% (8.7%)

- 嘔吐 22.6% (0.7%)

- 頭痛 19.8% (0.2%)

- 下痢 17.6% (0.3%)

- 好中球減少 16.0% (4.8%)

- 白血球減少 15.7% (3.0%)

- 食欲減退 13.1% (0.2%)

- 味覚異常 11.7% (0%)

- 浮動性めまい 11.4% (0.1%)

- 関節痛 9.2% (0.2%)

適格基準

OlympiA試験⁵⁾の主な適格基準

 - 18歳以上

- ECOG PS 0–1

- 好中球数≧1,500/μL

- 血小板数≧10万/μL

- Hb≧10.0g/dL

- 肝機能 : T-Bil≦ULN、 AST/ALT≦2.5×ULN

- 腎機能 : Cre≦1.5×ULN

用量レベル

オラパリブの減量規定は以下のとおり。

リムパーザ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

軽度腎機能障害 (CrCl 51–80mL/min) および中等度腎機能障害 (CrCl 31–50mL/min) では、 オラパリブのAUCがそれぞれ約24%、 約44%上昇することが報告されており、 減量を考慮する²⁾。

FDA添付文書⁶⁾では、 中等度腎機能障害 (CrCl 31–50mL/min) 患者に投与する際、 1回200mg  1日2回への減量が推奨されている。

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

リムパーザ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

OlympiA試験のプロトコル (参考情報) : OlympiA試験のプロトコル⁵⁾では、 Grade≧2の血液毒性に対する休薬・減量基準が定められていた。 Grade 3~4の貧血、 好中球減少または血小板減少が発現した場合は、 各血球数の回復まで週1回、 血算分画、 網赤血球数および末梢血塗抹を実施することとされた。 血液毒性の持続により投与中止となった場合は、 血液内科医への紹介が規定された。

OlympiA試験⁵⁾のプロトコルを基に編集部作成

作用機序の特徴

オラパリブは、 ヒトPARP-1及びPARP-2に対して阻害作用を示す¹⁾。

薬物相互作用

オラパリブは、 主にCYP3Aにより代謝される¹⁾。 やむを得ず中程度~強いCYP3A阻害剤を併用する際は本剤の減量を考慮し、 患者の状態を慎重に観察し、 副作用発現に十分注意する²⁾。

FDA添付文書⁶⁾では、 強いCYP3A4阻害剤併用時は1回100mg1日2回、 中程度のCYP3A4阻害剤併用時は1回150mg1日2回が推奨されている。

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レジメン適用時の注意事項

リムパーザ®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

骨髄抑制 : 本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察すること。

肝機能障害 : 本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察すること。

RMP【重要な特定されたリスク】

リムパーザ®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁷⁾

- 骨髄抑制

- 間質性肺疾患

- 静脈血栓塞栓症

- 感染症

- 肝機能障害

出典

1) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ®錠100mg / リムパーザ®錠150mg 電子添文 (2026年3月改訂 第7版).

2) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ® 乳癌 適正使用のためのガイド. 2024年12月作成.

3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.

4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 2.2026.

5) N Engl J Med. 2021;384(25):2394–2405.

6) Lynparza® (olaparib) tablets, prescribing information. Revised July 2025. AstraZeneca Pharmaceuticals LP. FDA.

7) アストラゼネカ株式会社. リムパーザ®錠100mg / リムパーザ®錠150mg に係る医薬品リスク管理計画書 (2026年8月).

最終更新日 : 2026年9月13日
執筆 : HOKUTO編集部がん専門・指導薬剤師
監修 : がん研有明病院 乳腺内科 尾崎由記範

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(乳腺)

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