【NEJM】進行期古典的HLへのニボルマブ+AVDでPFS改善
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29日前

【NEJM】進行期古典的HLへのニボルマブ+AVDでPFS改善

【NEJM】進行期古典的HLへのニボルマブ+AVDでPFS改善
Herreraらは、 進行期古典的ホジキンリンパ腫(HL)を対象に、 抗PD-1抗体ニボルマブ+ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン (N+AVD) 併用療法の有効性について、 第Ⅲ相多施設共同非盲検無作為化比較試験で検討した。 その結果、 N+AVD療法は従来の併用療法と比較して、 患者の無増悪生存期間 (PFS) を有意に改善した。 本研究はNEJMにて発表された。 

📘原著論文

Nivolumab+AVD in Advanced-Stage Classic Hodgkin's Lymphoma. N Engl J Med. 2024 Oct 17;391(15):1379-1389. PMID: 39413375.

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本文の結論では、 かなり強い口調で 「N+AVDは、 ステージIIIまたはIVの12歳以上のホジキンリンパ腫における1次治療の有力な候補となるべき」 と記載されています。

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背景

BV+AVDは毒性や再発リスクの課題も

進行期古典的HLに対する微小管阻害薬結合抗CD30抗体薬物複合体ブレンツキシマブ ベドチン併用AVD療法 (BV+AVD) は、 成人および小児患者の生存率を改善することが示されている。 しかし成人患者には毒性が強く、 小児では再発リスクが依然として課題とされる。

また、 抗PD-1抗体はホジキンリンパ腫に有効であることが、 治療歴のない患者を対象とした予備的試験などで示されている。

研究デザイン

Nivo上乗せ vs BV上乗せをPFSで評価

12歳以上で新規診断されたIIIまたはIV期のHL患者970例を対象とし、 以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けた。

  • N+AVD群 : 487例
ニボルマブ+AVD併用療法を6サイクル
  • BV+AVD群 : 483例
ブレンツキシマブ ベドチン+AVD併用療法を6サイクル

事前に規定された患者には、 代謝活性の高い残存病変に対する放射線療法を実施した。

主要評価項目は 「無作為化から最初の病勢進行 (PD) または全死因死亡までの期間」 と定義されたPFSとした。

結果

2年PFS率は92%、 増悪リスクを55%低減

追跡期間中央値12.1ヵ月における2回目の中間解析の結果、 N+AVD群はBV+AVD群に比べ、 PFSの有意な改善を示した (ハザード比[HR] 0.48、 99%CI 0.27-0.87、 p=0.001)。

追跡期間が短かったため、 期間を延長して再度解析を行ったところ、 追跡期間中央値2.1年 (範囲0-4.2年) 時点における2年PFS率は、 N+AVD群が92% (95%CI 89-94%)、 BV+AVD群が83% (79-86%)、 HR 0.45 (0.30-0.65) であり、 2回目の中間解析結果と同様、 N+AVD群で有意に改善していた。

N+AVD群はirAE発現頻度が低かった

免疫関連有害事象 (irAE) の発現は、 N+AVD群ではまれだった。 BV+AVD群ではirAE関連の治療中止が多く見られた。

結論

ニボルマブ併用が新たな治療選択肢に

著者らは 「12歳以上でIIIまたはIV期の進行期古典的HL患者におけるN+AVD療法は、 従来のBV+AVD療法に比べてPFSを改善し、 安全性副作用プロファイルも良好であった」 と報告した。

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