聖路加国際病院 救急部
23日前

ERマニュアルより抜粋. 本記事は特定の治療法を推奨するものではありません. 患者の病態や、 最新ガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.
💬 身体所見、 病歴から素早く、そして常に疑う
💬 アレルゲン曝露後1分でも心停止し得る
💬 疑わしい時は躊躇せずアドレナリン筋注
重篤で致死的な広範あるいは全身性の過敏反応、 および急速に起こり死に至る可能性がある重篤なアレルギー反応¹⁾
⚠典型的な皮膚の特徴または血圧低下が存在しない場合にも発生する可能性がある点に注意
以下の2つの基準のうち、 1つ以上を満たす場合、 アナフィラキシーである確率が高い¹⁾²⁾


皮膚粘膜症状+いずれかの臓器症状1つ以上
- 呼吸器症状 (呼吸苦やSpO₂低下など)
- 循環症状 (血圧低下や失神など)
- その他 (重度の消化器症状、腹痛、嘔吐など)
アレルゲン曝露→急性に症状出現(≧1つ)
- 血圧低下
- 気管支攣縮
- 喉頭症状
本邦の基準はWAOガイダンスに則ったものである。 以下の基準のいずれかを満たす場合、アナフィラキシーの可能性が高い
ABCDの安定化と以下の対応を同時に行う
成人の場合、 アドレナリン0.3~0.5mg筋注
皮膚症状に対して、 抗ヒスタミン薬を検討
ポララミン5mg (+ガスター20mg)+生食50ml等
通常対応で効果が乏しい場合は以下を検討
二相性アナフィラキシーとは、アナフィラキシー発症から1~48時間程度で再燃するアナフィラキシーのこと. 約半分は最初の6~12時間以内に発生するとされる¹⁾
本邦およびWAOガイダンスで明記なし¹⁾²⁾。 著者は以下の対応を行うことが多い。 ただし、 これらに明確なエビデンスはなく、十分な患者説明が最も肝要と筆者は考える³⁾
再発時の対応と原因検索を依頼
多くがアナフィラキシーであるが、 鑑別は多岐にわたるため、 常に疑いの目をもつこと
- 喘息 - 失神 - パニック発作/不安
- 急性発症の全身性蕁麻疹 - 異物誤飲
- ACS/ PE - 痙攣や脳卒中
- 食中毒 - ヒスタミン中毒
- グルタミン酸ナトリウム過剰症 (添加物)
- 亜硫酸塩過剰症 (添加物)
- 肥満細胞症 - クローン性マスト細胞障害
- 好塩基性白血病
- 閉経間近 - カルチノイド症候群
- 自律神経てんかん - 甲状腺髄様癌
- 声帯機能不全 - 過換気症候群
- 心身症のエピソード
- 循環血漿量減少性ショック - 心原性ショック
- 血液分布性ショック - 敗血症性ショック
- 非アレルギー性血管性浮腫 - HAEのⅠ~Ⅲ型
- ACE阻害薬関連血管性浮腫
- 全身性毛細血管漏出症候群
- 褐色細胞腫 (奇異性反応)
出典
最終更新 : 2024年4月2日
監修医師 : 聖路加国際病院救急部 後藤正博
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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