未治療cHL、 AVDへのニボルマブ追加でPFS改善:SWOG S1826
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HOKUTO編集部

1年前

未治療cHL、 AVDへのニボルマブ追加でPFS改善:SWOG S1826

未治療cHL、 AVDへのニボルマブ追加でPFS改善:SWOG S1826

進行期古典的ホジキンリンパ腫 (cHL) のファ-ストライン治療において、 AVD (ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン) 療法への抗PD-1抗体ニボルマブ (N) または微小管阻害薬結合抗CD30モノクロ-ナル抗体ブレンツキシマブベドチン (BV) の上乗せ効果を検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験 SWOG S1826の結果から、 BV+AVD群と比べてN-AVD群では主要評価項目の無増悪生存期間 (PFS) の有意な延長が認められた。

2023年6月2~6日に開催された米国臨床腫瘍学会 (ASCO 2023) において、 米・City of Hope National Medical CenterのAlex F. Herrera氏が発表した。 

SWOG S1826試験の概要

対象

新規に診断された進行期(III-IV期)古典的ホジキンリンパ腫 (HL) で12歳以上の患者

方法

対象を無作為に以下の2群に1:1で割り付け

  • N+AVD群:489例
ニボルマブ240mg+AVD (ともにday1、15) 最大6サイクル
  • BV+AVD群:487例
BV 1.2mg/kg+AVD (ともにday1、15) 最大6サイクル

評価項目

  • 主要評価項目:PFS
  • 副次評価項目:全生存期間 (OS)、 無イベント生存率 (EFS)、 患者報告アウトカム (PROs)、 安全性

SWOG S1826試験の結果

追跡期間中央値12.1カ月

患者背景

年齢中央値27歳。 12~17歳は24~25%。 アジア人は2~3%。  放射線療法を受けた患者は全体の1%未満だった。

PFS

1年推定PFS率(95%CI)

  • N-AVD群:94%(91-96%)
  • B-AVD群:86%(82-90%)
HR 0.48、 99%CI 0.27-0.87、 片側Log-rank検定 P=0.0005
未治療cHL、 AVDへのニボルマブ追加でPFS改善:SWOG S1826
(ASCO 2023発表デ-タを基に編集部作成)

EFS

1年推定EFS(95%CI)

  • N-AVD群:91%(88-94%)
  • B-AVD群:84%(80-88%)
HR 0.56、 99%CI 0.33-0.95、 片側Log-rank検定 P=0.0019

OS

1年推定OS(95%CI)

  • N-AVD群:99%(98-100%)
  • B-AVD群:98%(96-99%)

有害事象 (AE)

血液学的AE、 好中球減少症 (≧Grade3)

  • N-AVD群:48.4%、 45.1%
  • B-AVD群:30.5%、 23.9%

Herrera氏らの結論

進行期cHLの一次治療において、 N-AVD療法は新たな標準治療になりうる。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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