【HD21】4年PFS率は94.3% : 未治療古典的HLへのPETガイド下ブレンツキシマブ ベドチン併用
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HOKUTO編集部

3ヶ月前

【HD21】4年PFS率は94.3% : 未治療古典的HLへのPETガイド下ブレンツキシマブ ベドチン併用

【HD21】4年PFS率は94.3% : 未治療古典的HLへのPETガイド下ブレンツキシマブ ベドチン併用
未治療の進行期古典的ホジキンリンパ腫 (AS-cHL) におけるCD30標的抗体薬物複合体ブレンツキシマブ ベドチン+エトポシド+シクロホスファミド+ドキソルビシン+ダカルバジン+デキサメタゾン併用療法 (BrECADD) の効果について、 標準治療であるeBEACOPPを対照に検証した第Ⅲ相国際共同非盲検前向き無作為化比較試験HD21の最終解析結果より、 BrECADDを2サイクル投与後にPET検査で投与サイクル数を決定する治療法は忍容性と有効性に優れ、 4年間の追跡調査においても前例のない高いPFS率を維持していた。 ドイツ・University of CologneのPeter Borchmann氏が発表した。 

BrECADDの忍容性は既に確立

HD9試験では、 進行期ホジキンリンパ腫に対する増量ブレオマイシン+エトポシド+ドキソルビシン+シクロホスファミド+ビンクリスチン+プロカルバジン+プレドニゾン併用療法 (eBEACOPP) が病勢進行と早期再発のリスク減少によりPFSとOSを改善させた¹⁾。 しかし、 eBEACOPPは治療失敗リスクの高い患者に適している一方で、 毒性の増強が課題とされている。

HD21試験では、 eBEACOPPのうち、 ブレオマイシン (肺毒性) とビンクリスチン (神経毒性) を省略してブレンツキシマブ ベドチンを導入し、 プロカルバジン (遺伝毒性、 性腺毒性) をダカルバジンに変更したBrECADDレジメンを新規に設定し、 有効性と安全性が評価された結果、 忍容性におけるBrECADDのeBEACOPPに対する非劣性が証明されている。 今回は無増悪生存期間 (PFS) における優越性を検証した最終PFS解析の結果が報告された。

主要評価は治療関連罹患率とPFS

対象

診断時年齢が18~60歳で未治療のAS-cHL患者

方法

1,500例が以下の2群に1 : 1の割合で無作為に割り付けられた。

  • BrECADD群 : 751例
  • eBEACOPP群 : 749例
当該レジメンを2サイクル投与後に中間PET/CT検査(PET2)で評価→PET陰性の場合は同じレジメンを2サイクル投与、 PET陽性の場合はレジメンを4サイクル投与→PET/CT検査(PET-EOT)で再評価→PET陰性の場合は経過観察、 PET陽性の場合は放射線療法 (30Gy) を実施

評価項目

主要評価項目

治療関連罹患率 (Treatment-Related Morbidity;TRMB)、 無増悪生存期間 (PFS)

治療関連罹患率、 PFSいずれも改善

患者背景

両群間で概ねバランスが取れていた。

(BrECADD群、 eBEACOPP群)
  • 年齢中央値 : 両群ともに31歳
  • ECOG PS 0 : 70%、 69%
  • B症状* あり : 67%、 68%
  • Ann-ArborステージIIB : 両群ともに16%
  • Ann-ArborステージIII/IV : 両群ともに84%
  • PET2陰性 : 両群ともに64%
  • PET-EOT陽性 : 両群ともに17%
*発熱、 体重減少、 盗汗

評価項目

忍容性に関しては既に報告されている²⁾。

TRMB

  • BrECADD群 : 42%*
  • eBEACOPP群 : 59%
相対リスク (RR)  0.72 (95%CI 0.65-0.79)
p<0.0001
*99%超の患者でTRMBイベントの回復が認められた。

急性TRMB

【赤血球輸血】

  • BrECADD群 : 24%
  • eBEACOPP群 : 52%

【血小板輸血】

  • BrECADD群 : 17%
  • eBEACOPP群 : 34%

【末梢感覚神経障害 (Grade2/3) 】

  • BrECADD群 : 6%、 1%
  • eBEACOPP群 : 14%、 2%

治療薬の早期中止率

  • BrECADD群 : 2.4%
(ブレンツキシマブ ベドチンを中止)
  • eBEACOPP群 : 18.0%
(ビンクリスチンを中止)

薬剤を全用量投与*できた患者の割合

【4サイクル目】

  • BrECADD群 : 77.8%
  • eBEACOPP群 : 58.5%

【6サイクル目】

  • BrECADD群 : 67.3%
  • eBEACOPP群 : 42.5%
*エトポシド、 ドキソルビシン、 シクロホスファミド

PFS

PFS評価は1,482例 (BrECADD群 : 742例、 BEACOPP群740例) で行われた。 追跡期間中央値40ヵ月の中間解析時点でBrECADD群のeBEACOPP群に対する非劣性が証明されており (HR 0.63[95%CI 0.37-1.07] ) ³⁾、 今回はPFSの最終解析が報告された。

【追跡期間中央値】

48ヵ月

【4年PFS率 (95%CI) 】

  • BrECADD群 : 94.3% 
(92.6-96.1%)
  • eBEACOPP群 : 90.9% 
(88.7-93.1%)
HR 0.66 (0.45-0.97)、 p=0.035

【IPS*による4年PFS率 (95%CI) 】

*国際予後スコア

IPS 0-2

  • BrECADD群 : 96.5% 
(94.6-98.4%)
  • eBEACOPP群 : 94.2% 
(91.9-96.7%)

IPS 3-7

  • BrECADD群 : 91.9% 
(88.9-94.9%)
  • eBEACOPP群 : 87.0%
(83.3-90.8%)

【PET2評価による4年PFS率 (95%CI) 】

PET2陰性

  • BrECADD群 : 96.8%
(95.0-98.5%)
  • eBEACOPP群 : 92.9%
(90.4-95.4%)

PET2陽性

  • BrECADD群 : 90.3%
(86.6-94.3%)
  • eBEACOPP群 : 87.8%
(83.4-92.4%)

OS

【追跡期間中央値】

48ヵ月

【4年OS率 (95%CI) 】

  • BrECADD群 : 98.6% 
(97.7-99.5%)
  • eBEACOPP群 : 98.2% 
(97.2-99.3%)

BrECADDは新しい標準治療に

Borchmann氏は 「未治療のAS-cHL患者において、 BrECADDはBEACOPPに比べて有意に忍容性および有効性が優れており、 前例にない高い4年PFS率が示された。 BrECADDを2サイクル投与後のPETで個別化するBrECADDは、 進行期AS-cHLの標準治療の選択肢として推奨される」 と報告した。

出典

1) N Engl J Med. 2003 Jun 12;348(24):2386-95.

2) HemaSphere vol. 6,Suppl 1-2. 3 Oct. 2022.

3) Hematol Oncol. 2023;41(suppl 2):881-882.

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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