海外ジャーナルクラブ
10日前

Almohtasibらは、 膀胱癌に対する根治的膀胱全摘術を受けた66~79歳の患者を対象に、 拡大リンパ節郭清 (eLND)と標準郭清(sLND)の腫瘍学的ベネフィットをSEER-Medicareを用いた標的試験エミュレーションで検討した。 その結果、sLNDと比べてeLNDは5年癌特異的生存(CSS)と全生存(OS) のいずれについても有意に改善しなかった。 研究結果はUrologyに発表された。
LEA試験と同様に術前補助療法 (NAC) を受けた患者を除外したため、 NACを受けた患者への一般化には限界があります。
膀胱癌に対する根治的膀胱全摘術時のリンパ節郭清の範囲と腫瘍学的ベネフィットの関係は明らかにすべき重要な課題である。 2件の無作為化比較試験では、 eLNDとsLNDで無病生存期間 (DFS) およびOSの差は認められなかったことが報告されているが、 実臨床データは不足している。 そこで、 本研究では全国規模の大規模データセットを用いて実臨床を反映したプラグマティック臨床試験を模倣する解析を行った。
本研究は、 SEER-Medicareを用いてLEA AUO AB 25/02試験を模倣した標的試験エミュレーションである。 2000~17年に高悪性度T1またはcT2~T4a、 Nany、 M0の膀胱尿路上皮癌と診断され、 根治的膀胱全摘術とリンパ節郭清を受けた66~79歳の成人患者を同定した。 sLNDは4~11個、 eLNDは12個超のリンパ節摘出と定義した。 傾向スコアで背景因子を調整した上で郭清タイプとCSSおよびOSとの関連を評価した。
計1,204例が解析対象に含まれ、 うち794例がeLND、 410例がsLNDを受けた。 傾向スコア調整後、 治療前の患者背景は両群間で良好にバランスがとれていた。 解析の結果、 eLNDはsLNDと比べて5年CSS の有意な改善に関連しなかった(68% vs 64%; HR 0.83, 95%CI 0.64-1.06, p=0.14)。
5年OSについても、 eLNDはsLNDと比べて有意な改善に関連しなかった (56% vs 55%; HR 0.82, 95%CI 0.68-1.01, p=0.06)。 T病期、 pN病期、 手術時年齢による治療効果の異質性を検討した解析でも結果は同様であった。
著者らは、 「完了したLEA AUO AB 25/02試験をエミュレーションするよう設計された観察解析において、 根治的膀胱全摘術を受けた患者の中でeLNDはsLNDと比較してCSSまたはOSの改善と関連しなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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