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HOKUTO編集部

53日前

【抗菌薬】ペニシリン・ セフェムアレルギーの対応と代替薬一覧 (専門医監修)

3つのStepで考えよう!

Step1 本当にアレルギー被疑薬?

まずはカルテレビュー, 詳細な問診が重要¹⁾

人口の10%でペニシリンアレルギーの病歴. うち、 真のⅠ型アレルギーは5%以下, かつ10年ごとに発症率が80%低下. アレルギーと薬剤の副作用とを区別する.

アレルギーと薬剤副作用一覧

I型アレルギー

投与後数分〜数時間以内の皮疹, 呼吸困難, 粘膜浮腫, 消化器症状, ショック→基本的に投与を避ける.

Ⅳ型アレルギー

数日〜数週間後に出現した皮疹→注意して使用できる可能性.

重症薬疹

Stevens-Johnson症候群, TEN, DIHS/DRESS→投与回避

アレルギーと無関係の症状

使用可能が多い, 薬剤副作用の可能性も.

他のアレルギー被疑薬

NSAIDs, 抗がん剤, 抗てんかん薬などを検索.
※略語
TEN:中毒性皮膚壊死症 (toxic epidermal necrolysis)
DIHS:薬剤性過敏症症候群 (drug-induced hypersensitivity syndrome)
DRESS:薬剤性過敏症症候群 (Drug reaction with eosinophilia and systemic symptoms)

リスク分類と対処法¹⁾

Step2 同じβラクタム薬で使用できる薬剤は?

βラクタム薬アレルギーでも, 他のβラクタム薬は使用できる場合がある¹⁻³⁾.
  1. 側鎖に被疑薬と同一の基またはGroupを有する薬剤は基本的に避ける.
  2. 側鎖が被らなければセフェム, カルバペネム, アズトレオナム変更を検討.
  3. セファゾリンアレルギーならばセフトリアキソンなどに世代を上げる.

Group/基の対応表 (一部)

セファゾリンは特有の側鎖を有し, 他のβラクタム薬と交差反応は少ない⁴⁾.

ペニシリンと交差反応を有する可能性

  • 第1,2世代セフェムは10%
  • 第3世代セフェムは2~3%と, 上の世代ほど可能性は低下⁵⁾
  • カルバペネムは1%以下
  • アズトレオナムは基本的にない

→βラクタムを使用できない場合Step3へ

Step 3 βラクタム以外の薬剤選択

βラクタムの使用が困難の場合, 同じ広さの代替薬を使用する.

グラム陽性菌カバー

グラム陰性菌カバー

グラム陽性菌+陰性菌カバー

嫌気性菌カバー

参考:抗菌薬の腎機能別投与量

💊AMPC (詳細はこちら)

💊AMPC/CVA (詳細はこちら)

💡その他の抗菌薬もリンク先から計算可能!

ペニシリン系

第1世代セフェム系

第2世代セフェム系

第3世代セフェム系

第4世代セフェム系

カルバペネム系

マクロライド系

ニューキノロン系

アミノグリコシド系

テトラサイクリン系

グリコペプチド系

環状リポペプチド系

オキサゾリジノン系

その他の抗菌薬

参考文献

  1. Evaluation and Management of Penicillin Allergy: A Review.JAMA. 2019 Jan 15;321(2):188-199.PMID: 30644987
  2. Antimicrobial stewardship's new weapon? A review of antibiotic allergy and pathways to 'de-labeling'.Curr Opin Infect Dis. 2013 Dec;26(6):526-37.PMID: 24126717
  3. Diagnosis and management of immediate hypersensitivity reactions to cephalosporins.Clin Rev Allergy Immunol. 2013 Aug;45(1):131-42.PMID: 23546989
  4. Cross-Reactivity and Tolerability of Cephalosporins in Patients with IgE-Mediated Hypersensitivity to Penicillins. J Allergy Clin Immunol Pract. 2018 Sep-Oct;6(5):1662-1672.PMID: 29408440
  5. Are Cephalosporins Safe for Use in Penicillin Allergy without Prior Allergy Evaluation? J Allergy Clin Immunol Pract. 2018 Jan-Feb;6(1):82-89.PMID: 28958745

最終更新:2022年10月7日
監修医師:HOKUTO編集部医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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