海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前

Wuらは、 乾癬性関節炎 (PsA) における標的療法の併用状況とその安全性を、 米国における商業保険請求データベースを用いて検証した。 その結果、 最も一般的な併用療法は、 TNFα阻害薬+アプレミラスト併用とIL17阻害薬+アプレミラスト併用であり、 安全性については、 重篤な感染症および日和見感染症に関して有意なリスク増加は認められなかった。 試験結果はJAMA Dermatol誌に発表された。
コホートはClaimsデータベースに基づくため臨床的な詳細情報 (治療順守、 自費治療の有無など) が把握できず、 感染リスクの評価に影響する可能性がlimitationとなります。
乾癬性関節炎 (PsA) における良好な疾患制御は大きな課題である。 他の自己免疫疾患においては、 複数の全身性免疫調節療法を併用することが有益であり、 安全性プロファイルも許容範囲内であることが示されている。 しかし、 PsA患者における標的療法併用の使用状況および安全性データは限られている。 そこで、 成人PsA患者における標的療法の併用状況および安全性を評価した。
2015年1月~24年12月の米・IBM MarketScan商業保険請求データベースを用いて、 併用パターンの特定および安全性解析を実施した。 解析は2024年4月~25年6月に行われ、 検証済み請求アルゴリズムによりPsA患者を特定し、 標準療法群と標的療法併用群を2対1でマッチングした。
分析手法については、 標的療法併用に関する記述的分析を実施した。 また安全性解析では、 入院を要する重篤または日和見感染症に関する国際疾病分類第10版 (ICD-10) コードの頻度を比較するため、 傾向スコアマッチング前後で相対リスク (RR) を算出した。
PsA患者8万2,399例のうち、 542例 (中央値年齢 : 52.5 [四分位範囲 44.0–59.0] 歳、 女性62.9%) が3ヵ月連続で標的療法を併用しており、 200例 (中央値年齢 : 55.0 [四分位範囲 45.0–61.0] 歳、 女性57.0%) が6ヵ月連続で併用していた。
最も一般的な併用療法は、 TNFα阻害薬+アプレミラスト併用 (34%~37%) と、 IL17阻害薬+アプレミラスト併用 (27%~29%) であった。
標的療法を併用している患者における重篤な感染症の発生率は、 7.38~15.00件/1000人であり、 日和見感染症の発生率は、 0~1.85件/1,000人であった。
標的療法を併用している患者において、 重篤な感染症および日和見感染症に関して、 有意なリスク増加は認められなかった。
重篤な感染症に関するRR (傾向スコアマッチング後)
日和見感染症に関するRR (調整後)
著者らは、 「商業保険加入の成人PsA患者の約1%が標的療法を併用しており、 最も一般的な併用療法は生物学的製剤+アプレミラストの併用であった。 標準療法と比較して、 入院を要する重篤な感染症および日和見感染症の発生率に有意な差は認められず、 標的療法併用が感染リスクの有意な増加とは関連していない可能性が示唆されたが、 今後さらなる大規模研究が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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