寄稿ライター
2日前

前回は、 セクター投資について解説しました。 連載 「医師による医師のための財テク術」 第45回では、セクター投資を実際にする場合に関して考えていきたいと思います。

【グラフ1】は、 米国の政策金利とSP500の関係を示したものです。 日本と異なり、 米国は政策金利が大きく変動していることが分かります。 この変動をもとに、 リーマンショック後の相場サイクルを整理すると、 下記のようになります。
このように、 相場は景気や金融政策の変化に応じて大きく動いてきました。 短期的な値動きを正確に予測するのは難しいものの、 大きな景気循環や金融政策の流れを把握することで、 どのセクターが優位になりやすいかを考えるヒントになります。
では、 「実際に、 米国株のセクターごとのリターンがどのように推移してきたか」 を見てみましょう【図1】。

特に注目したいのが2022年です。 この年は、 コロナ禍での大規模な金融緩和に加え、 ロシアによるウクライナ侵攻を受けた原油価格の高騰によってインフレが急加速しました。 その結果、 各国の中央銀行は急速な利上げを実施し、 株式だけでなく債券価格も下落する厳しい相場となりました。
ただし、 すべてのセクターが同じように下落したわけではありません。 原油高の恩恵を受けたエネルギーセクターは、 2022年に約65%も上昇しています。 もっとも、 SP500に占めるエネルギーセクターの比率は当時3%前後に過ぎず、 指数全体への影響は限定的でした。 また、 エネルギー株は景気や資源価格の影響を強く受けるため、 長期で保有しても恩恵はありません。 そのため、 時勢を読んで必要な時に資産の一部を振り分けるセクター投資が重要です。

なお、 2026年はイラン情勢を背景とした原油価格の上昇や、 インフレ再燃への警戒感から、 2022年と似た市場環境になりつつあります。 実際、 エネルギーセクターは年初来で約38%上昇しており、 主要セクターの中で最も高いリターンとなっています。 セクター投資は時勢を読み取る必要があり簡単ではありませんが、 興味がある方は、 資産の一部で試してみるのもよいでしょう。
いかがでしたでしょうか。 今回のTake Home Messageです。
次回は、 債券投資について考えたいと思います。


編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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