海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前

Ghoshらは、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) によって誘発される乾癬 (ICI-PsO) および乾癬性関節炎 (ICI-PsA) の患者を対象に、 経口PDE4阻害薬アプレミラストの有効性と忍容性を検討した。 その結果、 ICI-PsOに対しては一定の有効性が認められた一方で、 ICI-PsAに対する効果は限定的であった。 本研究は、 Arthritis Care Res誌において発表された。
本研究は小規模な観察研究 (N=21)、 評価指標の主観性や治療中止率の高さ (約30%)、 アプレミラストの効果のばらつき、 長期的安全性の検証が不十分である点などが限界として挙げられます。
本研究の目的は、 免疫チェックポイント阻害薬誘発性乾癬性関節炎 (ICI-PsA) と免疫チェックポイント阻害薬誘発性乾癬 (ICI-PsO) の一方もしくは双方を有する21例のコホートにおいて、 アプレミラストの有効性と忍容性を調査することである。
対象は、 ICI-PsOとICI-PsAの一方もしくは双方を発症し、 アプレミラストで治療された患者であった。 ICI療法開始前にアプレミラストを投与されていた例および自己免疫疾患の既往がある例も含まれた。 主要評価項目は、 アプレミラスト導入後の、 CTCAEグレードの改善 (完全改善・部分改善・無反応) であった。
アプレミラスト投与を受けた21例のうち、 新規発症例は5例のみであった。 そのうち4例で部分改善を認めたが、 3例において忍容性の問題が発生した。 全21例中16例は自己免疫疾患の既往があり、 既存疾患のICIによる再燃が考えられる。 疾患増悪までの期間は、 ICI-PsA患者 (4週) がICI-PsOのみの患者 (39.7週) よりはるかに短かった。 重症度は双方とも大多数がGrade IIであった。
自己免疫疾患の既往があり、 かつアプレミラストの使用歴がなかった13例において、 完全または部分奏効を示したのはICI-PsOのみの群では100%であったのに対し、 ICI-PsA群では57%だった。
全コホートの29%が忍容性の問題によりアプレミラスト投与を中止した。 最終追跡時点で、 全コホートの38%で癌の進行または死亡が認められた。
著者らは、 「本研究は、 アプレミラストのICI-PsOに対する有用性を示唆しているが、 ICI-PsAに対する効果は限定的であった。 全コホートの30%の患者が、 忍容性の問題でアプレミラストの投与を中止した。 アプレミラストは免疫抑制作用がないため、 いずれの疾患においても魅力的な治療選択肢となる可能性があるが、 より大規模な前向き観察研究がさらに必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。