寄稿ライター
10日前

医局ウォッチャーこと、 コアライ ミナトです。 今回のテーマは、 【医局を辞めた理由】です。

HOKUTO会員を対象に 「一度医局に入り、 その後退局した先生に質問です。 辞めた理由を教えて下さい」 と質問し、 以下の8項目から選んでもらいました(複数回答可、 有効回答数1674人)。
・スキル/キャリア
・家庭の事情
・人事異動
・人間関係
・労働時間
・金銭面
・開業
・その他

やはり1位は医局人事でした。 異動は私生活への影響も大きいため、 医局に所属し続けることが難しくなる大きな要因なのでしょう。 2位は家庭の事情で、 これに人間関係、 金銭面、 労働時間、 スキル/キャリアといった理由がほぼ同程度で続きます。
この結果は僕自身の実感ともよく一致しています。 ただ、 「医局側に伝えられる退局理由」 とは少しズレがあるようにも感じます。
実際には不満があっても、 できるだけ角が立たない理由や、 前向きな理由が伝えられているのではないでしょうか。
例えば・・・
本音と建前、 ということなのでしょう。
「家庭の事情」 は角が立ちにくく、 周囲も受け入れやすい理由ですが、 実際のところ何がネックとなっているのでしょうか。 その背景を探るため、 「家庭の事情」 を選んだ人が同時に選択した退局理由を集計してみました。

1位は労働時間でした。 あくまで推測ですが、 これは 「家庭との両立を考えると、 医局員として求められる働き方は厳しい」 というメッセージなのかもしれません。
2位が金銭面というのも、 非常に現実的です。 「家庭のことを考えると、 もっとお金が必要」 ということなのでしょう。
続いて、 年代別の傾向をみてみましょう。
ここでの年代は回答時の年齢であり、 退局時の年齢ではありません。 そのため 「現在40代の医師は、 過去にこうした理由で医局を離れたんだな」 という解釈になります。

20代を除くと、 比較的はっきりとした傾向がみえてきます。
上の世代ほど仕事優先の傾向がみられます。 一方で、 人事異動は世代を問わない退局理由のようです。 「今どきの若者は人事に従わない」 というより、 人事への不満は昔から共通だったのでしょう。
最後は診療科別の集計です。

大差はないものの、 以下のような傾向がありました。
以下グラフのように、 過去の調査でも 「産婦人科は現役医局員の満足度が低い」 という結果が出ていました。 引き続き注目していきたいと思います。

みなさんがどんな理由で医局を辞めたのかを調査しました。
この調査をはじめたきっかけは、 「突出した退局理由が見つかれば、 そこを改善することで退局者を減らせるのではないか」 と考えたことだったのですが・・・
実際には、 理由はほどよく分散しており、 決定的な要因は見当たりませんでした。 やはり、 ちょっとした改善だけで、 「医局の人手不足を解決!」 というのは難しそうです。
さて、 今回は以上です。

>>著者が運営するブログはコチラ : 「勤務医のマーチ」

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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