免疫抑制薬 > カルシニューリン阻害薬
薬効分類 | 免疫抑制薬 > カルシニューリン阻害薬 |
一般名 | タクロリムス水和物軟膏 |
薬価 | 36.7円 |
メーカー | 高田製薬 |
最終更新 | 2021年12月改訂(第4版) |
1日1〜2回、適量を患部に塗布する。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとする。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.皮疹の増悪期には角質層のバリア機能が低下し、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤の使用にもかかわらず2週間以内に皮疹の改善が認められない場合には、使用を中止する(また、皮疹の悪化をみる場合にも、使用を中止する)。
2.症状改善により本剤塗布の必要がなくなった場合は、速やかに塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しない。
3.密封法及び重層法での臨床使用経験はないので、密封法及び重層法は行わない。
4.1日2回塗布する場合は、およそ12時間間隔で塗布する。
アトピー性皮膚炎。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
ステロイド外用剤等の既存療法では効果が不十分又は副作用によりこれらの投与ができないなど、本剤による治療がより適切と考えられる場合に使用する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.適用部位の皮膚刺激感:(頻度不明)皮膚熱感(皮膚灼熱感、皮膚ほてり感等)、皮膚疼痛(皮膚ヒリヒリ感、皮膚がしみる等)、皮膚そう痒感[刺激感は入浴時に増強することがあり、通常、塗布後一過性に発現し、皮疹の改善とともに発現しなくなるが、ときに使用期間中持続することがある。高度の皮膚刺激感が持続する場合は、休薬若しくは中止する]。
2.皮膚感染症:(頻度不明)皮膚細菌性感染症(毛嚢炎、伝染性膿痂疹等)、皮膚ウイルス性感染症(単純疱疹、カポジ水痘様発疹症等)、皮膚真菌性感染症(皮膚白癬等)[症状が現れた場合には、適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、本剤の使用を中止する]。
3.その他の皮膚症状:(頻度不明)ざ瘡、ざ瘡様皮疹、丘疹、皮膚乾燥、接触性皮膚炎、紅斑、酒さ様皮膚炎、適用部位浮腫[症状が現れた場合には、その部位への使用を中止する]。
4.皮膚以外の症状:(頻度不明)皮膚以外の感染症(上気道炎、リンパ節炎等)[皮膚以外の感染症が発現し、遷延する場合には、本剤の使用を中止する]、頭痛、頭重感。
1.本剤の使用は、アトピー性皮膚炎の治療法に精通している医師のもとで行う。
2.潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛に使用する場合には、血中濃度が高くなり、腎障害等の副作用が発現する可能性があるので、あらかじめ処置を行い、潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛の改善を確認した後、本剤の使用を開始する。
1.潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛への使用。
2.高度腎障害、高度高カリウム血症のある患者[腎障害、高カリウム血症が増悪する可能性がある]。
3.魚鱗癬様紅皮症を呈する疾患(Netherton症候群等)の患者[経皮吸収が高く、本剤の血中濃度が高くなるので、腎障害等の副作用が発現する可能性がある]。
4.小児等。
5.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
6.PUVA療法実施中等の紫外線療法実施中の患者。
皮膚感染症を伴う患者[皮膚感染症が増悪する恐れがある]。
1.腎障害、高カリウム血症のある患者[腎障害、高カリウム血症が増悪する可能性がある]。
2.高度肝障害のある患者[薬物代謝能が低下し、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある]。
3.全身に皮疹を認める紅皮症のある患者[経皮吸収が高く、広範囲の使用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある]。
(重要な基本的注意)
1.重度皮疹若しくは塗布面積が広範囲にわたる場合は、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤使用開始の2〜4週間後に1回、その後は必要に応じて適宜腎機能検査を行い、異常が認められた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行う。
2.本剤の免疫抑制作用により潜在的な発がんリスクがある。0.03%製剤で実施された長期の国内製造販売後調査において、悪性リンパ腫、皮膚がん等の悪性腫瘍の報告はなく、長期の海外疫学研究においても、本剤の使用による発がんリスクの上昇は認められなかった。一方、本剤使用例において関連性は明らかではないが、悪性リンパ腫、皮膚がんの発現が報告されている。本剤の使用にあたっては、これらの情報を患者に対して説明し、理解したことを確認した上で使用する。
3.本剤使用時は日光への曝露を最小限にとどめる(また、日焼けランプ/紫外線ランプの使用を避ける)。
4.皮膚感染症を伴うアトピー性皮膚炎患者には、使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する場合には、感染部位を避けて使用するか、又はあらかじめ適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤による治療を行う、若しくはこれらとの併用を考慮する。
5.使用後、一過性皮膚刺激感(一過性皮膚灼熱感、一過性皮膚ほてり感、一過性皮膚疼痛、一過性皮膚そう痒感等)が高頻度に認められるが、通常、皮疹の改善とともに発現しなくなるので、皮膚刺激感があることについて患者に十分説明する。
併用禁忌:本剤使用中にPUVA療法等の紫外線療法を行わない。
(高齢者への使用)
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への使用)
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用する[動物実験(ウサギ、経口投与)で催奇形作用、胎仔毒性が認められたとの報告があり、ヒト(経口投与)で胎盤を通過することが報告されている]。
2.授乳婦:母乳中へ移行する可能性があるので使用中の授乳は避けさせる。
(小児等への使用)
低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児では、使用経験がなく安全性は確立していないが、2歳以上の小児等では、より低濃度の0.03%製剤でも有効性が認められているので、血中濃度上昇により副作用が発現する可能性を考慮し、小児等では、本剤を使用しない。
(適用上の注意)
適用部位:皮膚以外の部位<粘膜等>及び外陰部には、使用しない。また、眼の周囲に使用する場合には眼に入らないように注意し、万一、眼に入った場合には刺激感を認めることがあるので直ちに水で洗い流し、また、洗い流した後にも刺激感が持続する場合は、医療機関を受診し治療を受けるよう指導する。
1.軟膏基剤中の低融点物質(液体)が滲出すること(Bleeding現象)がある。
2.安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、60%RH、24カ月)の結果、2年間安定であることが確認された。
1.長期的な発がんリスクを評価するために、海外で小児アトピー性皮膚炎患者を対象とした疫学研究(10年間の前向きコホート研究)が実施された(延べ観察期間44,629人・年において悪性腫瘍が6例に報告され、年齢及び性別の合致する集団における予測発生率5.95例に対する標準化罹患比は1.01(95%信頼区間0.37−2.20)であった)。
2.アルビノ無毛マウスに40週間にわたりUVA及びUVBを照射し、その後12週間無処置期間を設けて観察すると試験動物の全てに皮膚腫瘍が発生するが、この試験系において紫外線照射と並行して本剤を塗布すると皮膚腫瘍の発生時期が早まることが示されている。
3.マウス塗布がん原性試験で高い血中濃度の持続に基づいたリンパ腫増加が認められた。
4.ラット(1.0〜3.0mg/kg、皮下投与)で、精子数減少及び精子運動能低下が、また高用量群では、軽度の繁殖能低下が認められた。
薬効分類 | 免疫抑制薬 > カルシニューリン阻害薬 |
一般名 | タクロリムス水和物軟膏 |
薬価 | 36.7円 |
メーカー | 高田製薬 |
最終更新 | 2021年12月改訂(第4版) |
1日1〜2回、適量を患部に塗布する。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとする。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.皮疹の増悪期には角質層のバリア機能が低下し、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤の使用にもかかわらず2週間以内に皮疹の改善が認められない場合には、使用を中止する(また、皮疹の悪化をみる場合にも、使用を中止する)。
2.症状改善により本剤塗布の必要がなくなった場合は、速やかに塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しない。
3.密封法及び重層法での臨床使用経験はないので、密封法及び重層法は行わない。
4.1日2回塗布する場合は、およそ12時間間隔で塗布する。
アトピー性皮膚炎。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
ステロイド外用剤等の既存療法では効果が不十分又は副作用によりこれらの投与ができないなど、本剤による治療がより適切と考えられる場合に使用する。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.適用部位の皮膚刺激感:(頻度不明)皮膚熱感(皮膚灼熱感、皮膚ほてり感等)、皮膚疼痛(皮膚ヒリヒリ感、皮膚がしみる等)、皮膚そう痒感[刺激感は入浴時に増強することがあり、通常、塗布後一過性に発現し、皮疹の改善とともに発現しなくなるが、ときに使用期間中持続することがある。高度の皮膚刺激感が持続する場合は、休薬若しくは中止する]。
2.皮膚感染症:(頻度不明)皮膚細菌性感染症(毛嚢炎、伝染性膿痂疹等)、皮膚ウイルス性感染症(単純疱疹、カポジ水痘様発疹症等)、皮膚真菌性感染症(皮膚白癬等)[症状が現れた場合には、適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、本剤の使用を中止する]。
3.その他の皮膚症状:(頻度不明)ざ瘡、ざ瘡様皮疹、丘疹、皮膚乾燥、接触性皮膚炎、紅斑、酒さ様皮膚炎、適用部位浮腫[症状が現れた場合には、その部位への使用を中止する]。
4.皮膚以外の症状:(頻度不明)皮膚以外の感染症(上気道炎、リンパ節炎等)[皮膚以外の感染症が発現し、遷延する場合には、本剤の使用を中止する]、頭痛、頭重感。
1.本剤の使用は、アトピー性皮膚炎の治療法に精通している医師のもとで行う。
2.潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛に使用する場合には、血中濃度が高くなり、腎障害等の副作用が発現する可能性があるので、あらかじめ処置を行い、潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛の改善を確認した後、本剤の使用を開始する。
1.潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛への使用。
2.高度腎障害、高度高カリウム血症のある患者[腎障害、高カリウム血症が増悪する可能性がある]。
3.魚鱗癬様紅皮症を呈する疾患(Netherton症候群等)の患者[経皮吸収が高く、本剤の血中濃度が高くなるので、腎障害等の副作用が発現する可能性がある]。
4.小児等。
5.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
6.PUVA療法実施中等の紫外線療法実施中の患者。
皮膚感染症を伴う患者[皮膚感染症が増悪する恐れがある]。
1.腎障害、高カリウム血症のある患者[腎障害、高カリウム血症が増悪する可能性がある]。
2.高度肝障害のある患者[薬物代謝能が低下し、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある]。
3.全身に皮疹を認める紅皮症のある患者[経皮吸収が高く、広範囲の使用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある]。
(重要な基本的注意)
1.重度皮疹若しくは塗布面積が広範囲にわたる場合は、血中濃度が高くなる可能性があるので、本剤使用開始の2〜4週間後に1回、その後は必要に応じて適宜腎機能検査を行い、異常が認められた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行う。
2.本剤の免疫抑制作用により潜在的な発がんリスクがある。0.03%製剤で実施された長期の国内製造販売後調査において、悪性リンパ腫、皮膚がん等の悪性腫瘍の報告はなく、長期の海外疫学研究においても、本剤の使用による発がんリスクの上昇は認められなかった。一方、本剤使用例において関連性は明らかではないが、悪性リンパ腫、皮膚がんの発現が報告されている。本剤の使用にあたっては、これらの情報を患者に対して説明し、理解したことを確認した上で使用する。
3.本剤使用時は日光への曝露を最小限にとどめる(また、日焼けランプ/紫外線ランプの使用を避ける)。
4.皮膚感染症を伴うアトピー性皮膚炎患者には、使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する場合には、感染部位を避けて使用するか、又はあらかじめ適切な抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤による治療を行う、若しくはこれらとの併用を考慮する。
5.使用後、一過性皮膚刺激感(一過性皮膚灼熱感、一過性皮膚ほてり感、一過性皮膚疼痛、一過性皮膚そう痒感等)が高頻度に認められるが、通常、皮疹の改善とともに発現しなくなるので、皮膚刺激感があることについて患者に十分説明する。
併用禁忌:本剤使用中にPUVA療法等の紫外線療法を行わない。
(高齢者への使用)
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への使用)
1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用する[動物実験(ウサギ、経口投与)で催奇形作用、胎仔毒性が認められたとの報告があり、ヒト(経口投与)で胎盤を通過することが報告されている]。
2.授乳婦:母乳中へ移行する可能性があるので使用中の授乳は避けさせる。
(小児等への使用)
低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児では、使用経験がなく安全性は確立していないが、2歳以上の小児等では、より低濃度の0.03%製剤でも有効性が認められているので、血中濃度上昇により副作用が発現する可能性を考慮し、小児等では、本剤を使用しない。
(適用上の注意)
適用部位:皮膚以外の部位<粘膜等>及び外陰部には、使用しない。また、眼の周囲に使用する場合には眼に入らないように注意し、万一、眼に入った場合には刺激感を認めることがあるので直ちに水で洗い流し、また、洗い流した後にも刺激感が持続する場合は、医療機関を受診し治療を受けるよう指導する。
1.軟膏基剤中の低融点物質(液体)が滲出すること(Bleeding現象)がある。
2.安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、60%RH、24カ月)の結果、2年間安定であることが確認された。
1.長期的な発がんリスクを評価するために、海外で小児アトピー性皮膚炎患者を対象とした疫学研究(10年間の前向きコホート研究)が実施された(延べ観察期間44,629人・年において悪性腫瘍が6例に報告され、年齢及び性別の合致する集団における予測発生率5.95例に対する標準化罹患比は1.01(95%信頼区間0.37−2.20)であった)。
2.アルビノ無毛マウスに40週間にわたりUVA及びUVBを照射し、その後12週間無処置期間を設けて観察すると試験動物の全てに皮膚腫瘍が発生するが、この試験系において紫外線照射と並行して本剤を塗布すると皮膚腫瘍の発生時期が早まることが示されている。
3.マウス塗布がん原性試験で高い血中濃度の持続に基づいたリンパ腫増加が認められた。
4.ラット(1.0〜3.0mg/kg、皮下投与)で、精子数減少及び精子運動能低下が、また高用量群では、軽度の繁殖能低下が認められた。
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