カリウム (K) 製剤
薬効分類 | カリウム (K) 製剤 |
一般名 | 塩化カリウム |
薬価 | 7.8円 |
メーカー | 山善製薬 |
最終更新 | 2020年04月改訂(第8版) |
塩化カリウムとして、1日2〜10gを数回に分割し、多量の水とともに経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
1.次記疾患又は状態におけるカリウム補給:降圧利尿剤連用時、副腎皮質ホルモン連用時、強心配糖体連用時、インスリン連用時、ある種の抗生物質連用時など、低カリウム血症型周期性四肢麻痺、重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後。
2.低クロル性アルカローシス。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).消化管閉塞、消化管潰瘍又は消化管穿孔:観察を十分に行い、嚥下時疼痛、激しい嘔吐・激しい腹痛・激しい腹部膨満、消化管出血等が現れた場合には、直ちに投与を中止する。
2).心臓伝導障害:一時に大量投与した場合に現れやすい。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).消化器:悪心・嘔吐、腹部不快感、下痢。
2).過敏症:蕁麻疹、発疹、そう痒感。
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿量が1時間当たり20mL以下)のある患者[高カリウム血症を来す恐れがある]。
3.副腎機能障害(アジソン病)のある患者[高カリウム血症を来す恐れがある]。
4.高カリウム血症の患者[不整脈や心停止を引き起こす恐れがある]。
5.消化管通過障害のある患者[消化管閉塞、消化管潰瘍又は消化管穿孔が現れることがある]。
1).食道狭窄のある患者(心肥大、食道癌、胸部大動脈瘤、逆流性食道炎、心臓手術等による食道圧迫)。
2).消化管狭窄又は消化管運動機能不全のある患者。
6.高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者[発作と高カリウム血症が誘発される]。
7.エプレレノン投与中<高血圧症>の患者。
1.腎機能低下あるいは腎機能障害のある患者[高カリウム血症が現れやすい]。
2.急性脱水症、広範囲組織損傷(広範囲熱傷、広範囲外傷等)のある患者[高カリウム血症が現れやすい]。
3.エプレレノン投与中<慢性心不全>の患者。
4.高カリウム血症が現れやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者。
5.心疾患のある患者[過剰に投与した場合、症状を悪化させることがある]。
6.消化性潰瘍の既往歴のある患者[塩化カリウムの刺激により再発させる恐れがある]。
7.抗コリン作動薬投与中の患者。
(重要な基本的注意)
筋緊張低下、心機能異常が出現することがあり、著明な高カリウム血症では心停止を来すので、本剤の投与に際しては患者の血清電解質及び心電図の変化に注意する。特に、長期投与する場合には、血中カリウム値又は尿中カリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。また、高カリウム血症が現れた場合には、投与を中止する。なお、血清カリウムの測定に際しては溶血等によるカリウム値の人為的上昇に注意する。
1.併用禁忌:エプレレノン<高血圧症>[高カリウム血症が現れることがある(エプレレノンは血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症が現れやすくなると考えられる<危険因子>腎障害患者)]。
2.併用注意:
1).エプレレノン<慢性心不全>[血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意する(カリウム貯留作用が増強する恐れがある)]。
2).抗アルドステロン剤(スピロノラクトン等)、カリウム保持性利尿剤(トリアムテレン等)、直接的レニン阻害剤(アリスキレン)、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ベナゼプリル塩酸塩、エナラプリル、カプトプリル等)、アンジオテンシン2受容体拮抗剤(バルサルタン、ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、テルミサルタン等)、β−遮断薬、非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)、シクロスポリン、ヘパリン、ジゴキシン、ドロスピレノン・エチニルエストラジオール[高カリウム血症が現れることがある(これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症が現れやすくなると考えられる<危険因子>腎障害患者)]。
3).抗コリン作動薬[本薬の消化管粘膜刺激作用が現れやすくなる(併用薬が消化管運動を抑制する)]。
4).筋弛緩剤(ベクロニウム等)[筋弛緩剤の作用が減弱することがある(カリウムイオンは骨格筋の収縮に関与している)]。
(高齢者への投与)
一般に、高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人に投与する場合には、慎重に投与する。
2.授乳中の婦人に投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳をさけさせる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない。
1.徴候、症状:通常経口投与では重篤な高カリウム血症が現れることは少ないが、過量投与時、排泄機能異常等がある場合には起こることがある。過量投与時、一般に高カリウム血症は初期には無症状のことが多いので、血清カリウム値及び特有な心電図変化(T波の尖鋭化、QRS幅の延長、ST部の短縮、P波の平坦化ないしはP波の消失)に十分注意する。なお、過量投与時、筋肉症状及び中枢神経系症状として、錯感覚、痙攣、反射消失が現れ、また、横紋筋弛緩性麻痺は呼吸麻痺に至る恐れがある。
2.処置:高カリウム血症が認められた場合には血清カリウム値、臨床症状に応じて次を参考に適切な処置を行う。
1).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、カリウムを含む食物や薬剤の制限又は排除、カリウム保持性利尿剤の投与が行われている場合にはその投与中止。
2).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、インスリンをブドウ糖3〜4gに対し1単位(もし糖尿病があれば2gに対し1単位)加えた20〜50%高張ブドウ糖液200〜300mLを30分くらいで静脈内注入。
3).過量投与時高カリウム血症が認められ、アシドーシスのある場合には、乳酸ナトリウムあるいは炭酸水素ナトリウムを5%ブドウ糖200mL程度に溶解し静脈内注入。
4).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、グルコン酸カルシウムの静脈内投与。
5).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、陽イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等)の経口投与又は注腸。
6).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、血液透析又は腹膜透析。
気密容器。
薬効分類 | カリウム (K) 製剤 |
一般名 | 塩化カリウム |
薬価 | 7.8円 |
メーカー | 山善製薬 |
最終更新 | 2020年04月改訂(第8版) |
塩化カリウムとして、1日2〜10gを数回に分割し、多量の水とともに経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
1.次記疾患又は状態におけるカリウム補給:降圧利尿剤連用時、副腎皮質ホルモン連用時、強心配糖体連用時、インスリン連用時、ある種の抗生物質連用時など、低カリウム血症型周期性四肢麻痺、重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後。
2.低クロル性アルカローシス。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).消化管閉塞、消化管潰瘍又は消化管穿孔:観察を十分に行い、嚥下時疼痛、激しい嘔吐・激しい腹痛・激しい腹部膨満、消化管出血等が現れた場合には、直ちに投与を中止する。
2).心臓伝導障害:一時に大量投与した場合に現れやすい。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).消化器:悪心・嘔吐、腹部不快感、下痢。
2).過敏症:蕁麻疹、発疹、そう痒感。
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿量が1時間当たり20mL以下)のある患者[高カリウム血症を来す恐れがある]。
3.副腎機能障害(アジソン病)のある患者[高カリウム血症を来す恐れがある]。
4.高カリウム血症の患者[不整脈や心停止を引き起こす恐れがある]。
5.消化管通過障害のある患者[消化管閉塞、消化管潰瘍又は消化管穿孔が現れることがある]。
1).食道狭窄のある患者(心肥大、食道癌、胸部大動脈瘤、逆流性食道炎、心臓手術等による食道圧迫)。
2).消化管狭窄又は消化管運動機能不全のある患者。
6.高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者[発作と高カリウム血症が誘発される]。
7.エプレレノン投与中<高血圧症>の患者。
1.腎機能低下あるいは腎機能障害のある患者[高カリウム血症が現れやすい]。
2.急性脱水症、広範囲組織損傷(広範囲熱傷、広範囲外傷等)のある患者[高カリウム血症が現れやすい]。
3.エプレレノン投与中<慢性心不全>の患者。
4.高カリウム血症が現れやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者。
5.心疾患のある患者[過剰に投与した場合、症状を悪化させることがある]。
6.消化性潰瘍の既往歴のある患者[塩化カリウムの刺激により再発させる恐れがある]。
7.抗コリン作動薬投与中の患者。
(重要な基本的注意)
筋緊張低下、心機能異常が出現することがあり、著明な高カリウム血症では心停止を来すので、本剤の投与に際しては患者の血清電解質及び心電図の変化に注意する。特に、長期投与する場合には、血中カリウム値又は尿中カリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。また、高カリウム血症が現れた場合には、投与を中止する。なお、血清カリウムの測定に際しては溶血等によるカリウム値の人為的上昇に注意する。
1.併用禁忌:エプレレノン<高血圧症>[高カリウム血症が現れることがある(エプレレノンは血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症が現れやすくなると考えられる<危険因子>腎障害患者)]。
2.併用注意:
1).エプレレノン<慢性心不全>[血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意する(カリウム貯留作用が増強する恐れがある)]。
2).抗アルドステロン剤(スピロノラクトン等)、カリウム保持性利尿剤(トリアムテレン等)、直接的レニン阻害剤(アリスキレン)、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ベナゼプリル塩酸塩、エナラプリル、カプトプリル等)、アンジオテンシン2受容体拮抗剤(バルサルタン、ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、テルミサルタン等)、β−遮断薬、非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)、シクロスポリン、ヘパリン、ジゴキシン、ドロスピレノン・エチニルエストラジオール[高カリウム血症が現れることがある(これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症が現れやすくなると考えられる<危険因子>腎障害患者)]。
3).抗コリン作動薬[本薬の消化管粘膜刺激作用が現れやすくなる(併用薬が消化管運動を抑制する)]。
4).筋弛緩剤(ベクロニウム等)[筋弛緩剤の作用が減弱することがある(カリウムイオンは骨格筋の収縮に関与している)]。
(高齢者への投与)
一般に、高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人に投与する場合には、慎重に投与する。
2.授乳中の婦人に投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳をさけさせる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない。
1.徴候、症状:通常経口投与では重篤な高カリウム血症が現れることは少ないが、過量投与時、排泄機能異常等がある場合には起こることがある。過量投与時、一般に高カリウム血症は初期には無症状のことが多いので、血清カリウム値及び特有な心電図変化(T波の尖鋭化、QRS幅の延長、ST部の短縮、P波の平坦化ないしはP波の消失)に十分注意する。なお、過量投与時、筋肉症状及び中枢神経系症状として、錯感覚、痙攣、反射消失が現れ、また、横紋筋弛緩性麻痺は呼吸麻痺に至る恐れがある。
2.処置:高カリウム血症が認められた場合には血清カリウム値、臨床症状に応じて次を参考に適切な処置を行う。
1).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、カリウムを含む食物や薬剤の制限又は排除、カリウム保持性利尿剤の投与が行われている場合にはその投与中止。
2).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、インスリンをブドウ糖3〜4gに対し1単位(もし糖尿病があれば2gに対し1単位)加えた20〜50%高張ブドウ糖液200〜300mLを30分くらいで静脈内注入。
3).過量投与時高カリウム血症が認められ、アシドーシスのある場合には、乳酸ナトリウムあるいは炭酸水素ナトリウムを5%ブドウ糖200mL程度に溶解し静脈内注入。
4).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、グルコン酸カルシウムの静脈内投与。
5).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、陽イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等)の経口投与又は注腸。
6).過量投与時高カリウム血症が認められた場合は、血液透析又は腹膜透析。
気密容器。
薬剤写真、用法用量、効能効果や後発品の情報が一度に参照でき、関連情報へ簡単にアクセスができます。
一般名、製品名どちらでも検索可能!
※ ご使用いただく際に、必ず最新の添付文書および安全性情報も併せてご確認下さい。