薬剤情報
後発品
薬効分類血圧降下薬 > 抗アルドステロン薬 利尿薬 > 抗アルドステロン薬
一般名スピロノラクトン25mg錠
薬価5.7
メーカー武田テバファーマ
最終更新2023年03月改訂(第20版)

用法・用量

スピロノラクトンとして、1日50〜100mgを分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、「原発性アルドステロン症の診断及び症状の改善」のほかは他剤と併用することが多い。

効能・効果

高血圧症(本態性高血圧症、腎性高血圧症等)、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、特発性浮腫、原発性アルドステロン症の診断及び症状の改善、悪性腫瘍に伴う浮腫及び腹水、栄養失調性浮腫。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).電解質異常(高カリウム血症、低ナトリウム血症、代謝性アシドーシス等):高カリウム血症、低ナトリウム血症、代謝性アシドーシス等の電解質異常が現れることがあるので、異常が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行う。また、電解質異常に伴い、不整脈、全身倦怠感、脱力等が現れることがあるので、このような場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

2).急性腎不全:急性腎不全(電解質異常を伴うことがある)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

3).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).内分泌:女性型乳房[減量又は中止によって通常減退ないしは消失するが、まれに持続する例もみられる]、乳房腫脹、性欲減退、陰萎、多毛、月経不順、無月経、閉経後出血、音声低音化、乳房腫瘤、乳房痛。

2).過敏症:発疹、蕁麻疹、そう痒[投与を中止する]。

3).精神神経系:眩暈、頭痛、四肢しびれ感、神経過敏、うつ状態、不安感、精神錯乱、運動失調、傾眠。

4).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇。

5).腎臓:BUN上昇。

6).消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、口渇、下痢、便秘。

7).血液:白血球減少、血小板減少。

8).その他:倦怠感、心悸亢進、発熱、肝斑、筋痙攣、脱毛。

禁忌

1.無尿又は急性腎不全の患者[腎機能を更に悪化させる恐れがあり、また、腎からのカリウム排泄が低下しているため高カリウム血症を誘発又は高カリウム血症増悪させる恐れがある]。

2.高カリウム血症の患者[高カリウム血症を増悪させる恐れがある]。

3.アジソン病の患者[アジソン病ではアルドステロン分泌低下により、カリウム排泄障害を来しているので、高カリウム血症となる恐れがある]。

4.タクロリムス投与中、エプレレノン投与中、エサキセレノン投与中又はミトタン投与中の患者。

5.本剤に対し過敏症の既往歴のある患者。

慎重投与

1.心疾患のある高齢者、重篤な冠硬化症又は重篤な脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿が現れた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発する恐れがある]。

2.重篤な腎障害のある患者。

3.減塩療法時[水分・電解質が欠乏し、脱水症状や低ナトリウム血症等が現れやすくなる]。

4.高齢者。

5.肝障害のある患者[高カリウム血症が発現する恐れがある]。

6.乳児[乳児は電解質バランスがくずれやすい]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.連用する場合、高カリウム血症等の電解質異常が現れることがあるので、定期的に検査を行う(高齢者、腎機能低下している患者、高カリウム血症を誘発しやすい薬剤を併用している患者では特に注意する)。

2.降圧作用に基づく眩暈等が現れることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。

相互作用

1.併用禁忌:

1).タクロリムス<プログラフ>、エプレレノン<セララ>、エサキセレノン<ミネブロ>[高カリウム血症が発現することがある(相加・相乗作用により血清カリウム値が上昇する)]。

2).ミトタン<オペプリム>[ミトタンの作用を阻害する(ミトタンの薬効を本剤が阻害するとの報告がある)]。

2.併用注意:

1).降圧剤(ACE阻害剤、カルシウム拮抗剤、β−遮断剤、利尿降圧剤等)[降圧作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意する(これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用)]。

2).カリウム製剤(塩化カリウム<製剤>、グルコン酸カリウム<製剤>、アスパラギン酸カリウム<製剤>等)、ACE阻害剤(カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル等)、アンジオテンシン2受容体拮抗剤(ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、バルサルタン等)、アリスキレン、カリウム保持性利尿剤(トリアムテレン、カンレノ酸カリウム)、シクロスポリン、ドロスピレノン[高カリウム血症を誘発することがあるので、血清カリウム値を観察するなど十分注意する(これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用による血清カリウム値の上昇<危険因子>腎障害患者、高齢者)]。

3).フィネレノン[血清カリウム値上昇及び高カリウム血症が発現する危険性が増大する恐れがあるので、治療上必要と判断される場合にのみ併用し、併用する場合には、より頻回に血清カリウム値を測定するなど患者の状態を慎重に観察する(これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用による血清カリウム値の上昇<危険因子>腎障害患者、高齢者)]。

4).ノルアドレナリン[ノルアドレナリンの血管反応性を低下させるとの報告がある(本剤が心血管反応性を低下させる機序は完全には解明されていない<危険因子>麻酔施行患者)]。

5).乳酸ナトリウム[乳酸ナトリウムのアルカリ化作用を減弱することがある(本剤により高カリウム性アシドーシスが惹起され、乳酸ナトリウムのアルカリ化作用と拮抗する可能性がある)]。

6).塩化アンモニウム、コレスチラミン[代謝性アシドーシスを来すとの報告がある(これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用)]。

7).ジゴキシン、メチルジゴキシン[ジゴキシン及びメチルジゴキシンの血中濃度が上昇することがある(本剤がジゴキシン及びメチルジゴキシンの腎からの排泄を低下させるため、血中ジゴキシン及びメチルジゴキシン濃度を上昇させることがある)]。

8).ジギトキシン[ジギトキシンの作用を増強又は減弱する恐れがあるので、併用する場合にはジギトキシンの血中濃度の測定を行うなど、観察を十分に行い慎重に投与する(本剤の肝酵素誘導によりジギトキシンの血中濃度半減期が短縮すると考えられる報告があり、また、機序は不明であるが、ジギトキシンの血中濃度半減期が延長したとの報告がある)]。

9).リチウム製剤(炭酸リチウム)[利尿剤又はACE阻害剤との併用により、リチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中リチウム濃度に注意する(ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、ナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる)]。

10).非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)[カリウム保持性利尿剤との併用によりその降圧作用の減弱、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症の発現が報告されている(プロスタグランジン産生が抑制されることによって、ナトリウム貯留作用による降圧作用の減弱、カリウム貯留作用による血清カリウム値の上昇が起こると考えられる<危険因子>腎機能障害)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

1.高齢者では急激な利尿は血漿量の減少を来し、脱水、低血圧等による立ちくらみ、眩暈、失神等を起こすことがある。

2.特に心疾患等で浮腫のある高齢者では急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮を来し、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発する恐れがある。

3.高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている[脳梗塞等が起こる恐れがある]。

4.高齢者では腎機能又は肝機能が低下していることが多いため、高カリウム血症が現れやすい。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦:妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

2.授乳婦:ヒト母乳中へ移行することがあるので、授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない、また、乳児については「慎重投与」の項参照)。

過量投与

1.症状:本剤の過量投与により悪心、嘔吐、傾眠状態、精神錯乱、斑状丘疹、紅斑、下痢、電解質失調、脱水を起こす可能性がある。

2.処置:過量投与時には、本剤の投与を中止し、食事を含むカリウムの摂取を制限する。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

安定性試験結果の概要:加速試験(40℃、6カ月)の結果、スピロノラクトン錠25mg「テバ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

1.夜間の休息が特に必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。

2.ラットに24カ月経口投与した癌原性試験において内分泌臓器の腫瘍及び肝臓の増殖性変化がみられたとの報告がある。また、長期間服用した患者(男女とも)に乳癌が発生したとする症例報告がある。

3.アビラテロン酢酸エステルとの併用時に、前立腺特異抗原(PSA)の上昇が認められた症例が報告されている。本剤はアンドロゲン受容体と結合し、アビラテロン酢酸エステルを投与中の前立腺癌患者において、PSAを上昇させる可能性がある。

スピロノラクトン錠25mg「テバ」
スピロノラクトン錠25mg「テバ」

スピロノラクトン錠25mg「テバ」

血圧降下薬 > 抗アルドステロン薬 利尿薬 > 抗アルドステロン薬
2023年03月改訂(第20版)
薬剤情報
後発品
薬効分類血圧降下薬 > 抗アルドステロン薬 利尿薬 > 抗アルドステロン薬
一般名スピロノラクトン25mg錠
薬価5.7
メーカー武田テバファーマ
最終更新2023年03月改訂(第20版)

用法・用量

スピロノラクトンとして、1日50〜100mgを分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、「原発性アルドステロン症の診断及び症状の改善」のほかは他剤と併用することが多い。

効能・効果

高血圧症(本態性高血圧症、腎性高血圧症等)、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、特発性浮腫、原発性アルドステロン症の診断及び症状の改善、悪性腫瘍に伴う浮腫及び腹水、栄養失調性浮腫。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).電解質異常(高カリウム血症、低ナトリウム血症、代謝性アシドーシス等):高カリウム血症、低ナトリウム血症、代謝性アシドーシス等の電解質異常が現れることがあるので、異常が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行う。また、電解質異常に伴い、不整脈、全身倦怠感、脱力等が現れることがあるので、このような場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

2).急性腎不全:急性腎不全(電解質異常を伴うことがある)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

3).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).内分泌:女性型乳房[減量又は中止によって通常減退ないしは消失するが、まれに持続する例もみられる]、乳房腫脹、性欲減退、陰萎、多毛、月経不順、無月経、閉経後出血、音声低音化、乳房腫瘤、乳房痛。

2).過敏症:発疹、蕁麻疹、そう痒[投与を中止する]。

3).精神神経系:眩暈、頭痛、四肢しびれ感、神経過敏、うつ状態、不安感、精神錯乱、運動失調、傾眠。

4).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇。

5).腎臓:BUN上昇。

6).消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、口渇、下痢、便秘。

7).血液:白血球減少、血小板減少。

8).その他:倦怠感、心悸亢進、発熱、肝斑、筋痙攣、脱毛。

禁忌

1.無尿又は急性腎不全の患者[腎機能を更に悪化させる恐れがあり、また、腎からのカリウム排泄が低下しているため高カリウム血症を誘発又は高カリウム血症増悪させる恐れがある]。

2.高カリウム血症の患者[高カリウム血症を増悪させる恐れがある]。

3.アジソン病の患者[アジソン病ではアルドステロン分泌低下により、カリウム排泄障害を来しているので、高カリウム血症となる恐れがある]。

4.タクロリムス投与中、エプレレノン投与中、エサキセレノン投与中又はミトタン投与中の患者。

5.本剤に対し過敏症の既往歴のある患者。

慎重投与

1.心疾患のある高齢者、重篤な冠硬化症又は重篤な脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿が現れた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発する恐れがある]。

2.重篤な腎障害のある患者。

3.減塩療法時[水分・電解質が欠乏し、脱水症状や低ナトリウム血症等が現れやすくなる]。

4.高齢者。

5.肝障害のある患者[高カリウム血症が発現する恐れがある]。

6.乳児[乳児は電解質バランスがくずれやすい]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.連用する場合、高カリウム血症等の電解質異常が現れることがあるので、定期的に検査を行う(高齢者、腎機能低下している患者、高カリウム血症を誘発しやすい薬剤を併用している患者では特に注意する)。

2.降圧作用に基づく眩暈等が現れることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。

相互作用

1.併用禁忌:

1).タクロリムス<プログラフ>、エプレレノン<セララ>、エサキセレノン<ミネブロ>[高カリウム血症が発現することがある(相加・相乗作用により血清カリウム値が上昇する)]。

2).ミトタン<オペプリム>[ミトタンの作用を阻害する(ミトタンの薬効を本剤が阻害するとの報告がある)]。

2.併用注意:

1).降圧剤(ACE阻害剤、カルシウム拮抗剤、β−遮断剤、利尿降圧剤等)[降圧作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意する(これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用)]。

2).カリウム製剤(塩化カリウム<製剤>、グルコン酸カリウム<製剤>、アスパラギン酸カリウム<製剤>等)、ACE阻害剤(カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル等)、アンジオテンシン2受容体拮抗剤(ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、バルサルタン等)、アリスキレン、カリウム保持性利尿剤(トリアムテレン、カンレノ酸カリウム)、シクロスポリン、ドロスピレノン[高カリウム血症を誘発することがあるので、血清カリウム値を観察するなど十分注意する(これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用による血清カリウム値の上昇<危険因子>腎障害患者、高齢者)]。

3).フィネレノン[血清カリウム値上昇及び高カリウム血症が発現する危険性が増大する恐れがあるので、治療上必要と判断される場合にのみ併用し、併用する場合には、より頻回に血清カリウム値を測定するなど患者の状態を慎重に観察する(これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用による血清カリウム値の上昇<危険因子>腎障害患者、高齢者)]。

4).ノルアドレナリン[ノルアドレナリンの血管反応性を低下させるとの報告がある(本剤が心血管反応性を低下させる機序は完全には解明されていない<危険因子>麻酔施行患者)]。

5).乳酸ナトリウム[乳酸ナトリウムのアルカリ化作用を減弱することがある(本剤により高カリウム性アシドーシスが惹起され、乳酸ナトリウムのアルカリ化作用と拮抗する可能性がある)]。

6).塩化アンモニウム、コレスチラミン[代謝性アシドーシスを来すとの報告がある(これらの薬剤と本剤の相加・相乗作用)]。

7).ジゴキシン、メチルジゴキシン[ジゴキシン及びメチルジゴキシンの血中濃度が上昇することがある(本剤がジゴキシン及びメチルジゴキシンの腎からの排泄を低下させるため、血中ジゴキシン及びメチルジゴキシン濃度を上昇させることがある)]。

8).ジギトキシン[ジギトキシンの作用を増強又は減弱する恐れがあるので、併用する場合にはジギトキシンの血中濃度の測定を行うなど、観察を十分に行い慎重に投与する(本剤の肝酵素誘導によりジギトキシンの血中濃度半減期が短縮すると考えられる報告があり、また、機序は不明であるが、ジギトキシンの血中濃度半減期が延長したとの報告がある)]。

9).リチウム製剤(炭酸リチウム)[利尿剤又はACE阻害剤との併用により、リチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中リチウム濃度に注意する(ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、ナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる)]。

10).非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)[カリウム保持性利尿剤との併用によりその降圧作用の減弱、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症の発現が報告されている(プロスタグランジン産生が抑制されることによって、ナトリウム貯留作用による降圧作用の減弱、カリウム貯留作用による血清カリウム値の上昇が起こると考えられる<危険因子>腎機能障害)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

1.高齢者では急激な利尿は血漿量の減少を来し、脱水、低血圧等による立ちくらみ、眩暈、失神等を起こすことがある。

2.特に心疾患等で浮腫のある高齢者では急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮を来し、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発する恐れがある。

3.高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている[脳梗塞等が起こる恐れがある]。

4.高齢者では腎機能又は肝機能が低下していることが多いため、高カリウム血症が現れやすい。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦:妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

2.授乳婦:ヒト母乳中へ移行することがあるので、授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない、また、乳児については「慎重投与」の項参照)。

過量投与

1.症状:本剤の過量投与により悪心、嘔吐、傾眠状態、精神錯乱、斑状丘疹、紅斑、下痢、電解質失調、脱水を起こす可能性がある。

2.処置:過量投与時には、本剤の投与を中止し、食事を含むカリウムの摂取を制限する。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

安定性試験結果の概要:加速試験(40℃、6カ月)の結果、スピロノラクトン錠25mg「テバ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

1.夜間の休息が特に必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。

2.ラットに24カ月経口投与した癌原性試験において内分泌臓器の腫瘍及び肝臓の増殖性変化がみられたとの報告がある。また、長期間服用した患者(男女とも)に乳癌が発生したとする症例報告がある。

3.アビラテロン酢酸エステルとの併用時に、前立腺特異抗原(PSA)の上昇が認められた症例が報告されている。本剤はアンドロゲン受容体と結合し、アビラテロン酢酸エステルを投与中の前立腺癌患者において、PSAを上昇させる可能性がある。

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