薬剤情報
後発品
薬効分類セフェム系抗生物質
一般名セファゾリンナトリウムキット
薬価762
メーカーニプロ
最終更新2023年10月改訂(第10版)

用法・用量

セファゾリンとして、1日量1g(力価)、小児には体重kg当り20〜40mg(力価)を2回に分けて点滴静注する。

症状及び感染菌の感受性から効果不十分と判断される場合には、1日量1.5〜3g(力価)を、小児には体重kg当り50mg(力価)を3回に分割投与する。

症状が特に重篤な場合には、1日量5g(力価)、小児には体重kg当り100mg(力価)までを分割投与することができる。

投与に際しては、用時、添付の溶解液にて溶解し、静脈内に点滴注入する。

用法・用量(補足)

<注射液の調製法>

カバーシートをはがし、溶解液(生理食塩液)部分を手で押して隔壁を開通させ、薬剤部分と溶解液部分を交互に押して薬剤を完全に溶解する(詳しい溶解操作方法については、バッグ製品の外袋及びカバーシートに記載の「溶解操作方法」を参照)。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる。

2.高度腎障害のある患者では、血中濃度が持続するので、腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用する。

効能・効果

敗血症、感染性心内膜炎、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、糜爛・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、関節炎、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎。

効能・効果(補足)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与する。

適応菌種

セファゾリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、プロビデンシア属。

副作用

本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).ショック:ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

2).アナフィラキシー:アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

3).アレルギー反応に伴う急性冠症候群:アレルギー反応に伴う急性冠症候群が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

4).血液障害:汎血球減少、無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、溶血性貧血(初期症状:発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)、血小板減少(初期症状:点状出血、紫斑等)が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

5).肝障害:黄疸、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇等が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

6).腎障害:急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

7).大腸炎:偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎が現れることがあるので、腹痛、頻回の下痢が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。

8).皮膚障害:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚紅斑・皮膚水疱や粘膜紅斑・粘膜水疱、皮膚緊張感・皮膚灼熱感・皮膚疼痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

9).間質性肺炎、PIE症候群:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。

10).痙攣:腎不全の患者に大量投与すると、痙攣等の神経症状を起こすことがある。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).過敏症:発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱、浮腫[このような症状が認められた場合には、投与を中止する]。

2).血液:顆粒球減少、好酸球増多。

3).腎臓:BUN上昇・血清クレアチニン上昇。

4).消化器:悪心、嘔吐、食欲不振、下痢。

5).菌交代症:口内炎、カンジダ症。

6).ビタミン欠乏症:ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。

7).その他:頭痛、眩暈、全身倦怠感。

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

原則禁忌

セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者。

慎重投与

1.ペニシリン系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者。

2.本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。

3.高度腎障害のある患者。

4.経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状が現れることがあるので、観察を十分に行う]。

5.高齢者。

6.バッグ製品は、生理食塩液100mLに溶解するため、次の患者には慎重に投与する。

1).心臓機能障害、循環器系機能障害のある患者[生理食塩液100mLに溶解するため、循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化する恐れがある]。

2).腎障害のある患者[生理食塩液100mLに溶解するため、水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化する恐れがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

本剤によるショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群の発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとる。

1.事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。

2.投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておく。

3.投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行い、特に、投与開始直後は注意深く観察する。

相互作用

併用注意:

1.クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)[ワルファリンの作用が増強される恐れがあるが、但し、本剤に関する症例報告はない(本剤は、腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある)]。

2.エダラボン[腎機能障害が増悪する恐れがあるので、併用する場合には頻回に腎機能検査を実施するなど観察を十分に行う(機序は不明であるが、本剤は主として腎臓から排泄されるため、腎排泄型のエダラボンとの併用により、腎臓への負担が増強する可能性が考えられている)]。

3.利尿剤(フロセミド等)[腎障害が増強される恐れがある(機序は明らかではないが、ラット、ウサギにおいて、腎障害が増強されるとの報告がある)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与する。

1.高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。

2.高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向が現れることがある。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。

2.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる[母乳中へ移行することが報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。なお、低出生体重児、新生児では乳児、幼児等に比べて血清中濃度半減期が延長するとの報告がある。

臨床検査結果に及ぼす影響

1.テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意する。

2.直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意する。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

1.投与前:

1).使用にあたっては、完全に溶解したことを確認し、溶解後は速やかに使用する(なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも、室温保存では48時間以内に使用する)。

2).バッグ製品は、分割投与しない。

2.静脈内投与時:静脈内大量投与により、血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その投与速度はできるだけ遅くする。

3.調製方法:温度による溶解度の差により、澄明に溶解しない場合があるが、この場合は温湯で温め澄明な溶液としてから使用する。

4.調製時:ガベキサート、ナファモスタット、シメチジン、ファモチジン、アミノグリコシド系抗生物質と混合すると混濁することがある。

1.セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「NP」に関する注意:

1).製品の品質を保持するため、本品を包んでいる外袋は使用直前まで開封しない。また、開封後は速やかに使用する。

2).次の場合には使用しない:

(1).外袋が破損しているときや内側に液滴が認められるときには使用しない。

(2).隔壁の開通前に薬剤が溶解しているときには使用しない。

(3).薬剤が変色しているときや、薬剤溶解前に溶解液の着色又は混濁等の異常が認められるときには使用しない。

(4).ゴム栓部のシールフィルムがはがれているときには使用しない。

3).輸液セットの針はゴム栓の穿刺位置にまっすぐに刺す(斜めに刺すと針がプラスチックバッグの首部を傷つけて液漏れを起こすことがある)。

4).容器の液目盛りは、およその目安として使用する。

2.安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、2年間)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「NP」は通常の市場流通下において2年間安定であることが確認された。

セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「NP」
セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「NP」

セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「NP」

セフェム系抗生物質
2023年10月改訂(第10版)
薬剤情報
後発品
薬効分類セフェム系抗生物質
一般名セファゾリンナトリウムキット
薬価762
メーカーニプロ
最終更新2023年10月改訂(第10版)

用法・用量

セファゾリンとして、1日量1g(力価)、小児には体重kg当り20〜40mg(力価)を2回に分けて点滴静注する。

症状及び感染菌の感受性から効果不十分と判断される場合には、1日量1.5〜3g(力価)を、小児には体重kg当り50mg(力価)を3回に分割投与する。

症状が特に重篤な場合には、1日量5g(力価)、小児には体重kg当り100mg(力価)までを分割投与することができる。

投与に際しては、用時、添付の溶解液にて溶解し、静脈内に点滴注入する。

用法・用量(補足)

<注射液の調製法>

カバーシートをはがし、溶解液(生理食塩液)部分を手で押して隔壁を開通させ、薬剤部分と溶解液部分を交互に押して薬剤を完全に溶解する(詳しい溶解操作方法については、バッグ製品の外袋及びカバーシートに記載の「溶解操作方法」を参照)。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる。

2.高度腎障害のある患者では、血中濃度が持続するので、腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用する。

効能・効果

敗血症、感染性心内膜炎、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、糜爛・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、関節炎、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎。

効能・効果(補足)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与する。

適応菌種

セファゾリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、プロビデンシア属。

副作用

本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).ショック:ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

2).アナフィラキシー:アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

3).アレルギー反応に伴う急性冠症候群:アレルギー反応に伴う急性冠症候群が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

4).血液障害:汎血球減少、無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、溶血性貧血(初期症状:発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)、血小板減少(初期症状:点状出血、紫斑等)が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

5).肝障害:黄疸、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇等が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

6).腎障害:急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

7).大腸炎:偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎が現れることがあるので、腹痛、頻回の下痢が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。

8).皮膚障害:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚紅斑・皮膚水疱や粘膜紅斑・粘膜水疱、皮膚緊張感・皮膚灼熱感・皮膚疼痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

9).間質性肺炎、PIE症候群:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。

10).痙攣:腎不全の患者に大量投与すると、痙攣等の神経症状を起こすことがある。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).過敏症:発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱、浮腫[このような症状が認められた場合には、投与を中止する]。

2).血液:顆粒球減少、好酸球増多。

3).腎臓:BUN上昇・血清クレアチニン上昇。

4).消化器:悪心、嘔吐、食欲不振、下痢。

5).菌交代症:口内炎、カンジダ症。

6).ビタミン欠乏症:ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。

7).その他:頭痛、眩暈、全身倦怠感。

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

原則禁忌

セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者。

慎重投与

1.ペニシリン系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者。

2.本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。

3.高度腎障害のある患者。

4.経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状が現れることがあるので、観察を十分に行う]。

5.高齢者。

6.バッグ製品は、生理食塩液100mLに溶解するため、次の患者には慎重に投与する。

1).心臓機能障害、循環器系機能障害のある患者[生理食塩液100mLに溶解するため、循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化する恐れがある]。

2).腎障害のある患者[生理食塩液100mLに溶解するため、水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化する恐れがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

本剤によるショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群の発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとる。

1.事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。

2.投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておく。

3.投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行い、特に、投与開始直後は注意深く観察する。

相互作用

併用注意:

1.クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)[ワルファリンの作用が増強される恐れがあるが、但し、本剤に関する症例報告はない(本剤は、腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある)]。

2.エダラボン[腎機能障害が増悪する恐れがあるので、併用する場合には頻回に腎機能検査を実施するなど観察を十分に行う(機序は不明であるが、本剤は主として腎臓から排泄されるため、腎排泄型のエダラボンとの併用により、腎臓への負担が増強する可能性が考えられている)]。

3.利尿剤(フロセミド等)[腎障害が増強される恐れがある(機序は明らかではないが、ラット、ウサギにおいて、腎障害が増強されるとの報告がある)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与する。

1.高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。

2.高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向が現れることがある。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。

2.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる[母乳中へ移行することが報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。なお、低出生体重児、新生児では乳児、幼児等に比べて血清中濃度半減期が延長するとの報告がある。

臨床検査結果に及ぼす影響

1.テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意する。

2.直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意する。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

1.投与前:

1).使用にあたっては、完全に溶解したことを確認し、溶解後は速やかに使用する(なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも、室温保存では48時間以内に使用する)。

2).バッグ製品は、分割投与しない。

2.静脈内投与時:静脈内大量投与により、血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その投与速度はできるだけ遅くする。

3.調製方法:温度による溶解度の差により、澄明に溶解しない場合があるが、この場合は温湯で温め澄明な溶液としてから使用する。

4.調製時:ガベキサート、ナファモスタット、シメチジン、ファモチジン、アミノグリコシド系抗生物質と混合すると混濁することがある。

1.セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「NP」に関する注意:

1).製品の品質を保持するため、本品を包んでいる外袋は使用直前まで開封しない。また、開封後は速やかに使用する。

2).次の場合には使用しない:

(1).外袋が破損しているときや内側に液滴が認められるときには使用しない。

(2).隔壁の開通前に薬剤が溶解しているときには使用しない。

(3).薬剤が変色しているときや、薬剤溶解前に溶解液の着色又は混濁等の異常が認められるときには使用しない。

(4).ゴム栓部のシールフィルムがはがれているときには使用しない。

3).輸液セットの針はゴム栓の穿刺位置にまっすぐに刺す(斜めに刺すと針がプラスチックバッグの首部を傷つけて液漏れを起こすことがある)。

4).容器の液目盛りは、およその目安として使用する。

2.安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、2年間)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「NP」は通常の市場流通下において2年間安定であることが確認された。

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