薬剤情報
後発品
薬効分類非麻薬性オピオイド系鎮痛薬
一般名ブプレノルフィン塩酸塩0.2mg注射液
薬価72
メーカー日新製薬
最終更新2020年12月改訂(第11版)

用法・用量

1.鎮痛を目的とする場合:

術後、各種癌:ブプレノルフィンとして1回0.2mg〜0.3mg(体重当たり4μg/kg〜6μg/kg)を筋肉内に注射する。なお、初回量は0.2mgとすることが望ましい。その後必要に応じて約6〜8時間毎に反復注射する。症状に応じて適宜増減する。

心筋梗塞症:ブプレノルフィンとして1回0.2mgを徐々に静脈内に注射する。症状に応じて適宜増減する。

2.麻酔補助を目的とする場合:ブプレノルフィンとして1回0.2mg〜0.4mg(体重当たり4μg/kg〜8μg/kg)を麻酔導入時に徐々に静脈内に注射する。症状、手術時間、併用薬などに応じて適宜増減する。

効能・効果

1.次記疾患並びに状態における鎮痛:術後、各種癌、心筋梗塞症。

2.麻酔補助。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).呼吸抑制、呼吸困難:呼吸抑制、呼吸困難が現れることがあり、呼吸抑制から呼吸不全、呼吸停止に至った症例が報告されているので、観察を十分に行う。呼吸抑制が現れた場合、人工呼吸又は呼吸促進剤のドキサプラム塩酸塩水和物が有効である(但し、心筋梗塞症にはドキサプラム塩酸塩水和物は投与しない)、ナロキソン塩酸塩、レバロルファン酒石酸塩などの麻薬拮抗薬の効果は確実ではない。

2).舌根沈下:手術後早期に舌根沈下による気道閉塞が現れることがあるので、このような場合には気道確保等の適切な処置を行い、投与を中止する。

3).ショック:ショック症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、顔面蒼白、呼吸困難、チアノーゼ、血圧降下、頻脈、全身発赤等の症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

4).譫妄、妄想:譫妄、妄想が現れることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。

5).依存性:長期の使用により薬物依存を生じることがあるので観察を十分に行い、慎重に投与する。長期使用後、急に投与を中止すると、不安、不眠、興奮、胸内苦悶、嘔気、振戦、発汗等の禁断症状が現れることがあるので、投与を中止する場合は徐々に減量することが望ましい。

6).急性肺水腫が現れたとの報告がある。

7).血圧低下から失神に至った症例が報告されている。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).精神神経系:発汗、眩暈、頭痛・頭重感、眠気、軽度の多幸感、意識障害、鎮静、興奮、顔面蒼白、幻覚、抑うつ、見当識障害、不安感、痙攣、しびれ、悪夢、健忘等。

2).循環器:血圧低下、顔面潮紅、動悸、胸内苦悶、熱感、不整脈、徐脈、血圧上昇等。

3).消化器:嘔気、嘔吐、口渇、腹痛、食欲不振、便秘、下痢、腸管運動障害等。

4).過敏症:発疹、そう痒感等[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。

5).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、総ビリルビン上昇等。

6).眼:縮瞳、羞明感、視力異常。

7).その他:不快感、尿閉、発熱、倦怠感、尿失禁、悪寒、耳鳴、脱力感。

禁忌

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.重篤な呼吸抑制状態及び肺機能障害のある患者[呼吸抑制が増強されることがある]。

3.重篤な肝機能障害のある患者[代謝が遅延し、作用が増強される恐れがある]。

4.頭部傷害のある場合で意識混濁、脳に病変のある場合で意識混濁が危惧される患者[呼吸抑制や頭蓋内圧上昇を来す恐れがある]。

5.頭蓋内圧上昇の患者[頭蓋内圧が更に上昇する恐れがある]。

6.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。

7.ナルメフェン塩酸塩水和物投与中の患者又はナルメフェン塩酸塩水和物投与中止後1週間以内の患者。

慎重投与

1.呼吸機能低下している患者[呼吸抑制が現れることがある]。

2.肝機能低下、腎機能低下している患者[作用が増強される恐れがある]。

3.胆道疾患のある患者[動物実験(イヌ)において高用量(0.1mg/kg i.v.以上)でOddi筋の収縮がみられる]。

4.麻薬依存患者[麻薬拮抗作用を有するため禁断症状を誘発する恐れがある]。

5.薬物依存の既往歴のある患者[薬物依存を生じることがある]。

6.高齢者。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.本剤を投与後、特に起立、歩行時に悪心、嘔吐、眩暈、ふらつきなどの症状が現れやすいので、投与後はできる限り安静にするように注意する(特に、外来患者に投与した場合には十分に安静にした後、安全を確認して帰宅させる)。

2.眠気、眩暈、ふらつき、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する。

3.薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないように慎重に投与する。

4.用法・用量の範囲で効果のない場合は、他の治療方法に切り替える。

相互作用

1.併用禁忌:ナルメフェン塩酸塩水和物<セリンクロ>[ナルメフェン塩酸塩水和物はオピオイド受容体作動薬の鎮痛作用を減弱させるため、効果を得るために必要な本剤の用量が通常用量より多くなる恐れがある(緊急の手術等によりやむを得ず本剤を投与する場合、患者毎に本剤の用量を漸増し、呼吸抑制等の中枢神経抑制症状を注意深く観察し、手術等において本剤を投与することが事前にわかる場合には、少なくとも1週間前にはナルメフェン塩酸塩水和物の投与を中断する)(μオピオイド受容体拮抗作用により、μオピオイド受容体作動薬に対して競合的に阻害する)]。

2.併用注意:

1).中枢性鎮痛剤(ペンタゾシン、エプタゾシン臭化水素酸塩、酒石酸ブトルファノール等)[本剤の作用が増強することがあるので、併用が必要な場合は一方又は両方の投与量を減らすなど慎重に投与する(本剤は中枢性鎮痛剤と同じオピオイドレセプターに作用するため)]。

2).ベンゾジアゼピン誘導体・その他の鎮静剤(ジアゼパム、ニトラゼパム、メダゼパム等)、中枢抑制剤(催眠剤等)(バルビツール酸誘導体(フェノバルビタール等))、アルコール等[本剤の作用が増強することがあるので、併用が必要な場合は一方又は両方の投与量を減らすなど慎重に投与する(ともに中枢神経抑制作用を有するため)]。

3).モルヒネ[本剤の作用が増強する恐れがあるので、併用が必要な場合は一方又は両方の投与量を減らすなど慎重に投与する;また、本剤は高用量<8mg連続皮下投与>においてモルヒネの作用に拮抗するとの報告がある(本剤はモルヒネと同じオピオイドレセプターに作用するため、本剤の作用は、脳内オピオイドレセプターの飽和濃度に左右される)]。

4).MAO阻害剤[本剤の作用が増強する恐れがある(機序は不明であるが、本剤の代謝速度や生体アミンの変化が関係していると考えられている)]。

5).CYP3A4阻害作用を有する薬剤(イトラコナゾール、エリスロマイシン、リトナビル、アタザナビル硫酸塩等)[本剤の作用が増強する恐れがあるので、本剤を減量するなど考慮する(本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4を阻害するため本剤の血中濃度が上昇する恐れがある)]。

6).CYP3A4誘導作用を有する薬剤(フェノバルビタール、リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン等)[本剤の作用が減弱する恐れがある(本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4の誘導により本剤の血中濃度が低下する恐れがある)]。

7).セロトニン作動薬[セロトニン症候群の徴候及び症状(錯乱、譫妄、情緒不安、振戦、潮紅、発汗、高熱)が現れる恐れがあるので、十分に注意し、これらの徴候や症状が認められた場合には、本剤と併用薬の両方あるいはいずれか一方の投与を中止するなど適切な処置を行うが、なお、セロトニン作動薬の急激な減量又は投与中止により離脱症状が現れることがあるので注意する(中枢のセロトニン作動活性を増強すると考えられる)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[外国において、妊娠中に本剤を大量に投与した患者から出生した新生児に禁断症状がみられたとの報告があり、また、動物実験(ラット)で難産、拙劣な哺育行動、出生仔生存率低下及び出生仔体重増加抑制が報告されている]。

2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(低出生体重児又は新生児には使用経験がなく、乳児、幼児又は小児には使用経験が少ない)。

過量投与

1.過量投与時の徴候・症状:悪心、嘔吐、縮瞳、鎮静、低血圧、呼吸抑制及び死亡に至る恐れがある。

2.過量投与時の処置:呼吸抑制に対して、気道確保、補助呼吸及び呼吸調節により症状に応じた呼吸管理を行い、呼吸抑制が現れた場合、人工呼吸又は呼吸促進剤のドキサプラム塩酸塩水和物が有効であるが、ナロキソン塩酸塩、レバロルファン酒石酸塩などの麻薬拮抗薬の効果は確実ではない(必要に応じて、補液、昇圧剤等の投与又は他の補助療法を行う)。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

1.調製時:

1).他剤との混合注射は原則として避ける。

2).バルビタール系薬剤<注射液>と同じ注射筒を使用すると沈殿を生ずるので、同じ注射筒で混合しない。

2.筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に配慮する。

1).筋肉内注射時神経走行部位を避けるように注意して注射する。

2).筋肉内注射時、繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど注射部位をかえて行う。

3).注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。

4).筋肉内注射時、注射部位に疼痛、硬結をみることがある。

3.アンプルカット時:本剤はワンポイントアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭し、カットすることが望ましい。

安定性試験:ブプレノルフィン注0.2mg「日新」及びブプレノルフィン注0.3mg「日新」は、最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、室温保存において3年間安定であることが推測された。また、最終包装製品を用いた長期保存試験(室温保存、3年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、室温保存における3年間の安定性が確認された。

保管上の注意

外箱開封後遮光。

ブプレノルフィン注0.2mg「日新」
ブプレノルフィン注0.2mg「日新」

ブプレノルフィン注0.2mg「日新」

非麻薬性オピオイド系鎮痛薬
2020年12月改訂(第11版)
薬剤情報
後発品
薬効分類非麻薬性オピオイド系鎮痛薬
一般名ブプレノルフィン塩酸塩0.2mg注射液
薬価72
メーカー日新製薬
最終更新2020年12月改訂(第11版)

用法・用量

1.鎮痛を目的とする場合:

術後、各種癌:ブプレノルフィンとして1回0.2mg〜0.3mg(体重当たり4μg/kg〜6μg/kg)を筋肉内に注射する。なお、初回量は0.2mgとすることが望ましい。その後必要に応じて約6〜8時間毎に反復注射する。症状に応じて適宜増減する。

心筋梗塞症:ブプレノルフィンとして1回0.2mgを徐々に静脈内に注射する。症状に応じて適宜増減する。

2.麻酔補助を目的とする場合:ブプレノルフィンとして1回0.2mg〜0.4mg(体重当たり4μg/kg〜8μg/kg)を麻酔導入時に徐々に静脈内に注射する。症状、手術時間、併用薬などに応じて適宜増減する。

効能・効果

1.次記疾患並びに状態における鎮痛:術後、各種癌、心筋梗塞症。

2.麻酔補助。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).呼吸抑制、呼吸困難:呼吸抑制、呼吸困難が現れることがあり、呼吸抑制から呼吸不全、呼吸停止に至った症例が報告されているので、観察を十分に行う。呼吸抑制が現れた場合、人工呼吸又は呼吸促進剤のドキサプラム塩酸塩水和物が有効である(但し、心筋梗塞症にはドキサプラム塩酸塩水和物は投与しない)、ナロキソン塩酸塩、レバロルファン酒石酸塩などの麻薬拮抗薬の効果は確実ではない。

2).舌根沈下:手術後早期に舌根沈下による気道閉塞が現れることがあるので、このような場合には気道確保等の適切な処置を行い、投与を中止する。

3).ショック:ショック症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、顔面蒼白、呼吸困難、チアノーゼ、血圧降下、頻脈、全身発赤等の症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

4).譫妄、妄想:譫妄、妄想が現れることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。

5).依存性:長期の使用により薬物依存を生じることがあるので観察を十分に行い、慎重に投与する。長期使用後、急に投与を中止すると、不安、不眠、興奮、胸内苦悶、嘔気、振戦、発汗等の禁断症状が現れることがあるので、投与を中止する場合は徐々に減量することが望ましい。

6).急性肺水腫が現れたとの報告がある。

7).血圧低下から失神に至った症例が報告されている。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).精神神経系:発汗、眩暈、頭痛・頭重感、眠気、軽度の多幸感、意識障害、鎮静、興奮、顔面蒼白、幻覚、抑うつ、見当識障害、不安感、痙攣、しびれ、悪夢、健忘等。

2).循環器:血圧低下、顔面潮紅、動悸、胸内苦悶、熱感、不整脈、徐脈、血圧上昇等。

3).消化器:嘔気、嘔吐、口渇、腹痛、食欲不振、便秘、下痢、腸管運動障害等。

4).過敏症:発疹、そう痒感等[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。

5).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、総ビリルビン上昇等。

6).眼:縮瞳、羞明感、視力異常。

7).その他:不快感、尿閉、発熱、倦怠感、尿失禁、悪寒、耳鳴、脱力感。

禁忌

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.重篤な呼吸抑制状態及び肺機能障害のある患者[呼吸抑制が増強されることがある]。

3.重篤な肝機能障害のある患者[代謝が遅延し、作用が増強される恐れがある]。

4.頭部傷害のある場合で意識混濁、脳に病変のある場合で意識混濁が危惧される患者[呼吸抑制や頭蓋内圧上昇を来す恐れがある]。

5.頭蓋内圧上昇の患者[頭蓋内圧が更に上昇する恐れがある]。

6.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。

7.ナルメフェン塩酸塩水和物投与中の患者又はナルメフェン塩酸塩水和物投与中止後1週間以内の患者。

慎重投与

1.呼吸機能低下している患者[呼吸抑制が現れることがある]。

2.肝機能低下、腎機能低下している患者[作用が増強される恐れがある]。

3.胆道疾患のある患者[動物実験(イヌ)において高用量(0.1mg/kg i.v.以上)でOddi筋の収縮がみられる]。

4.麻薬依存患者[麻薬拮抗作用を有するため禁断症状を誘発する恐れがある]。

5.薬物依存の既往歴のある患者[薬物依存を生じることがある]。

6.高齢者。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.本剤を投与後、特に起立、歩行時に悪心、嘔吐、眩暈、ふらつきなどの症状が現れやすいので、投与後はできる限り安静にするように注意する(特に、外来患者に投与した場合には十分に安静にした後、安全を確認して帰宅させる)。

2.眠気、眩暈、ふらつき、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する。

3.薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないように慎重に投与する。

4.用法・用量の範囲で効果のない場合は、他の治療方法に切り替える。

相互作用

1.併用禁忌:ナルメフェン塩酸塩水和物<セリンクロ>[ナルメフェン塩酸塩水和物はオピオイド受容体作動薬の鎮痛作用を減弱させるため、効果を得るために必要な本剤の用量が通常用量より多くなる恐れがある(緊急の手術等によりやむを得ず本剤を投与する場合、患者毎に本剤の用量を漸増し、呼吸抑制等の中枢神経抑制症状を注意深く観察し、手術等において本剤を投与することが事前にわかる場合には、少なくとも1週間前にはナルメフェン塩酸塩水和物の投与を中断する)(μオピオイド受容体拮抗作用により、μオピオイド受容体作動薬に対して競合的に阻害する)]。

2.併用注意:

1).中枢性鎮痛剤(ペンタゾシン、エプタゾシン臭化水素酸塩、酒石酸ブトルファノール等)[本剤の作用が増強することがあるので、併用が必要な場合は一方又は両方の投与量を減らすなど慎重に投与する(本剤は中枢性鎮痛剤と同じオピオイドレセプターに作用するため)]。

2).ベンゾジアゼピン誘導体・その他の鎮静剤(ジアゼパム、ニトラゼパム、メダゼパム等)、中枢抑制剤(催眠剤等)(バルビツール酸誘導体(フェノバルビタール等))、アルコール等[本剤の作用が増強することがあるので、併用が必要な場合は一方又は両方の投与量を減らすなど慎重に投与する(ともに中枢神経抑制作用を有するため)]。

3).モルヒネ[本剤の作用が増強する恐れがあるので、併用が必要な場合は一方又は両方の投与量を減らすなど慎重に投与する;また、本剤は高用量<8mg連続皮下投与>においてモルヒネの作用に拮抗するとの報告がある(本剤はモルヒネと同じオピオイドレセプターに作用するため、本剤の作用は、脳内オピオイドレセプターの飽和濃度に左右される)]。

4).MAO阻害剤[本剤の作用が増強する恐れがある(機序は不明であるが、本剤の代謝速度や生体アミンの変化が関係していると考えられている)]。

5).CYP3A4阻害作用を有する薬剤(イトラコナゾール、エリスロマイシン、リトナビル、アタザナビル硫酸塩等)[本剤の作用が増強する恐れがあるので、本剤を減量するなど考慮する(本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4を阻害するため本剤の血中濃度が上昇する恐れがある)]。

6).CYP3A4誘導作用を有する薬剤(フェノバルビタール、リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン等)[本剤の作用が減弱する恐れがある(本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4の誘導により本剤の血中濃度が低下する恐れがある)]。

7).セロトニン作動薬[セロトニン症候群の徴候及び症状(錯乱、譫妄、情緒不安、振戦、潮紅、発汗、高熱)が現れる恐れがあるので、十分に注意し、これらの徴候や症状が認められた場合には、本剤と併用薬の両方あるいはいずれか一方の投与を中止するなど適切な処置を行うが、なお、セロトニン作動薬の急激な減量又は投与中止により離脱症状が現れることがあるので注意する(中枢のセロトニン作動活性を増強すると考えられる)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[外国において、妊娠中に本剤を大量に投与した患者から出生した新生児に禁断症状がみられたとの報告があり、また、動物実験(ラット)で難産、拙劣な哺育行動、出生仔生存率低下及び出生仔体重増加抑制が報告されている]。

2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(低出生体重児又は新生児には使用経験がなく、乳児、幼児又は小児には使用経験が少ない)。

過量投与

1.過量投与時の徴候・症状:悪心、嘔吐、縮瞳、鎮静、低血圧、呼吸抑制及び死亡に至る恐れがある。

2.過量投与時の処置:呼吸抑制に対して、気道確保、補助呼吸及び呼吸調節により症状に応じた呼吸管理を行い、呼吸抑制が現れた場合、人工呼吸又は呼吸促進剤のドキサプラム塩酸塩水和物が有効であるが、ナロキソン塩酸塩、レバロルファン酒石酸塩などの麻薬拮抗薬の効果は確実ではない(必要に応じて、補液、昇圧剤等の投与又は他の補助療法を行う)。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

1.調製時:

1).他剤との混合注射は原則として避ける。

2).バルビタール系薬剤<注射液>と同じ注射筒を使用すると沈殿を生ずるので、同じ注射筒で混合しない。

2.筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に配慮する。

1).筋肉内注射時神経走行部位を避けるように注意して注射する。

2).筋肉内注射時、繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど注射部位をかえて行う。

3).注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。

4).筋肉内注射時、注射部位に疼痛、硬結をみることがある。

3.アンプルカット時:本剤はワンポイントアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭し、カットすることが望ましい。

安定性試験:ブプレノルフィン注0.2mg「日新」及びブプレノルフィン注0.3mg「日新」は、最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、室温保存において3年間安定であることが推測された。また、最終包装製品を用いた長期保存試験(室温保存、3年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、室温保存における3年間の安定性が確認された。

保管上の注意

外箱開封後遮光。

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