薬剤情報
後発品
薬効分類副腎皮質ホルモン・気管支拡張薬 > β刺激薬
一般名ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤
薬価1599.1
メーカーニプロ
最終更新2023年12月改訂(第1版)

用法・用量

〈気管支喘息〉

通常、成人には、維持療法として1回1吸入(ブデソニドとして160μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5μg)を1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニドとして1280μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36μg)までとする。

維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことができる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1回の発作発現につき、最大6吸入までとする。

維持療法と頓用吸入を合計した本剤の1日の最高量は、通常8吸入までとするが、一時的に1日合計12吸入(ブデソニドとして1920μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54μg)まで増量可能である。

(参考)

1). 維持療法として用いる場合の用法・用量:通常1回1吸入1日2回、症状に応じ1回4吸入1日2回まで。

2). 維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合(維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者で可能):

①. 発作発現時の頓用吸入としての用法・用量:1吸入行い、数分経過しても発作が持続する場合、さらに1吸入する。必要に応じてこれを繰り返す。

②. 1回の発作発現における吸入可能回数:6吸入まで。

③. 1日最高量:通常合計8吸入まで、一時的に合計12吸入まで*。

*:維持療法及び頓用吸入としての使用の合計。

〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉

通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)を1日2回吸入投与する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈気管支喘息〉症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量を投与し、必要に応じ吸入ステロイド剤への切り替えも考慮すること。

7.2. 〈気管支喘息〉β刺激剤の薬理学的作用による症状(動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等)の発現等により本剤を治療上必要な用量まで増量できない場合は、他の治療法を考慮すること。

7.3. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法として使用する場合]喘息患者を対象とした国内臨床試験における本剤の1日最高量(1回4吸入1日2回(1280/36μg/日))の使用経験は少ないため、最高用量(1回4吸入1日2回)の投与は慎重に行うこと。

7.4. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]気管支喘息の場合、本剤の頓用吸入は維持療法としての使用に追加して行う(本剤は頓用吸入のみに使用しない)。

7.5. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]気管支喘息で、維持療法としての吸入に引き続き頓用吸入を行う場合は、維持療法と頓用吸入の合計で最大6吸入までとすること。

7.6. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]気管支喘息の維持療法として1回2吸入1日2回を超える用量を投与している場合は、発作発現時に本剤を頓用吸入で使用しないこと(1回2吸入1日2回を超える用量を投与している時に本剤を発作治療薬として頓用吸入した臨床経験がない)。

7.7. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]喘息患者を対象とした国際共同臨床試験(日本人患者を含む)において、本剤の通常1日最高量である合計8吸入超の使用経験、及び発作発現時に1回6吸入した使用経験は少ないため、1日最高量の投与は慎重に行うこと。

効能・効果

1). 気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)。

2). 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 〈気管支喘息〉本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。

5.2. 〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解の場合、本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。

11.1.2. 重篤な血清カリウム値低下(0.1〜1%未満):キサンチン誘導体併用、ステロイド剤併用及び利尿剤併用により血清カリウム値低下増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること〔9.1.10、10.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 過敏症:(0.1〜1%未満)発疹、蕁麻疹、接触性皮膚炎、血管浮腫等の過敏症状。

2). 口腔・呼吸器:(1〜5%未満)嗄声、(0.1〜1%未満)咽喉頭刺激感、口腔カンジダ症、咳嗽、口腔感染・呼吸器感染、肺炎、(頻度不明)味覚異常、*気管支痙攣[*:短時間作動型吸入β2刺激剤を投与するなどの適切な処置を行うこと]。

3). 消化器:(0.1%未満)悪心。

4). 精神神経系:(0.1〜1%未満)頭痛、振戦、神経過敏、(0.1%未満)情緒不安、めまい、睡眠障害、(頻度不明)激越、抑うつ、行動障害。

5). 循環器:(0.1〜1%未満)動悸、不整脈(心房細動、上室性頻脈、期外収縮等)、頻脈、血圧上昇、(頻度不明)狭心症。

6). 筋・骨格系:(0.1〜1%未満)筋痙攣。

7). 内分泌:(0.1%未満)高血糖。

8). その他:(頻度不明)皮膚挫傷。

禁忌

2.1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある]。

2.2. 本剤の成分に対して過敏症(接触性皮膚炎を含む)の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 〈効能共通〉本剤の維持療法としての定期吸入は気管支喘息あるいは慢性閉塞性肺疾患の長期管理を目的としており、毎日規則正しく使用すること。

8.2. 〈効能共通〉喘息患者及び慢性閉塞性肺疾患患者において、感染を伴う喘息症状の増悪及び感染を伴う慢性閉塞性肺疾患の症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。

8.3. 〈効能共通〉本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。なお、慢性閉塞性肺疾患患者においても、投与中止により症状が悪化するおそれがあるので、観察を十分に行うこと。

8.4. 〈効能共通〉全身性ステロイド剤と比較して可能性は低いが、吸入ステロイド剤を長期間投与する場合には、副腎皮質機能低下等の全身作用が発現する可能性がある。

特に本剤の高用量を長期間投与する場合には、定期的に検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合には、患者の症状を観察しながら適切な処置を行うこと。

8.5. 〈効能共通〉全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと(減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずること)。

8.6. 〈効能共通〉全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎発現・鼻炎増悪、湿疹発現・湿疹増悪、蕁麻疹発現・蕁麻疹増悪、眩暈発現・眩暈増悪、動悸発現・動悸増悪、倦怠感発現・倦怠感増悪、顔のほてり発現・顔のほてり増悪、結膜炎発現・結膜炎増悪等の症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

8.7. 〈効能共通〉過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性について理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること〔13.1参照〕。

8.8. 〈気管支喘息〉次の事項に注意すること。また患者に注意を与えること。

・ 〈気管支喘息〉本剤を気管支喘息の維持療法として定期吸入する場合は、本剤の投与期間中に発現する発作に対しては、発作治療薬として短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用すること。

・ 〈気管支喘息〉本剤を気管支喘息の維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合は、発作に対しては、原則として他の発作治療薬は用いず、本剤を使用すること。

8.9. 〈気管支喘息〉発作治療薬(本剤の頓用吸入を含む)の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めるように患者に注意を与えると共に、発作治療薬<本剤の頓用吸入を含む>の使用量が増加したり効果が十分でなくなってきた状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、本剤の維持用量の増量、あるいは全身性ステロイド剤等の他の適切な薬剤の追加を考慮すること(併用薬剤は症状の軽減に合わせて徐々に減量すること)。

8.10. 〈気管支喘息〉本剤を気管支喘息の維持療法に加えて頓用吸入としても使用し、1日使用量が合計8吸入を超える場合には、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。また1日使用量が合計8吸入を超える気管支喘息患者では、喘息の状態を再度評価し、患者が受けている喘息維持治療の内容についても検討を行うこと。

8.11. 〈気管支喘息〉喘息患者において、本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがあるが、この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない(本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること)。

8.12. 〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉本剤の投与期間中に発現する慢性閉塞性肺疾患の急性増悪に対しては、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 結核性疾患の患者:ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。

9.1.2. 感染症<有効な抗菌剤の存在しない感染症・深在性真菌症を除く>の患者:ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。

9.1.3. 甲状腺機能亢進症の患者:甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。

9.1.4. 高血圧の患者:血圧を上昇させるおそれがある。

9.1.5. 心疾患のある患者:β1作用により症状を増悪させるおそれがある。

9.1.6. 糖尿病の患者:グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。

9.1.7. 低カリウム血症の患者:Na+/K+ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。

9.1.8. 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者:全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払い、また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと(これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる)。

9.1.9. 喘息悪化により気管支粘液の分泌が著しい患者:全身性ステロイド剤等の併用を考慮すること。

9.1.10. 低酸素血症の患者:血清カリウム値をモニターすることが望ましい(低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある)〔11.1.2参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度肝機能障害のある患者:本剤の成分であるブデソニド及びホルモテロールはいずれも主に肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇する可能性がある。

相互作用

ブデソニドは主として肝代謝酵素CYP3A4で代謝される。

10.2. 併用注意:

1). CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール等)〔16.7.1参照〕[副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある(CYP3A4による代謝が阻害されることにより、ブデソニドの血中濃度が上昇する可能性がある)]。

2). カテコールアミン(アドレナリン、イソプレナリン等)[不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと(併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある)]。

3). キサンチン誘導体(テオフィリン、アミノフィリン等)〔11.1.2参照〕[低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあるので、血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい(キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある)]。

4). 全身性ステロイド剤(全身性プレドニゾロン、全身性ベタメタゾン等)〔11.1.2参照〕、利尿剤(フロセミド等)〔11.1.2参照〕[低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあるので、血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい(全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる)]。

5). β遮断剤(アテノロール等)[ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある(β受容体において競合的に拮抗する)]。

6). QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(抗不整脈剤、三環系抗うつ剤等)[QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある(いずれもQT間隔を延長させる可能性がある)]。

高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた器官形成期毒性試験では、ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物として12/0.66μg/kg以上を吸入投与したときに、着床後胚損失率増加、及び催奇形性作用が認められたことが報告されている。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ブデソニドはヒト乳汁に移行するが、乳児の血液中には検出されないことが報告されており、ホルモテロールのヒト乳汁への移行は不明であるが、ラット乳汁への移行が報告されている)。

小児等

小児等に対する臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

ブデソニドの過量投与により副腎皮質系機能低下することがある。ホルモテロールフマル酸塩水和物の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、過量投与時、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある〔8.7参照〕。

13.2. 処置

過量投与時、副腎皮質系機能低下がみられた場合には患者の症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

14.1.1. 吸入前:本剤の投与にあたって、吸入器の操作法、吸入法等を十分に説明すること。

(1). 患者に本剤を交付する際には、包装中に添付している患者用説明文書を渡し、使用方法を指導すること。

(2). 初めて本剤を投与する患者には、本剤が十分に気道に到達するよう吸入方法をよく説明したうえ、吸入の訓練をさせること。

14.1.2. 吸入時:本剤は口腔内への吸入投与のみに使用すること。

14.1.3. 吸入後:口腔カンジダ症又は嗄声の予防のため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導する(ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく口腔内をすすぐよう指導する)。

14.1.4. 保管時

(1). 使用後は必ずキャップ(カバー)を閉めて保管すること。

(2). 白色吸入口の外側を週に1〜2回乾燥した布で清拭する(水洗いはしない)。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 外国における疫学調査で、吸入ステロイド剤投与によりまれに白内障が発現するとの報告がある。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

ブデホル吸入粉末剤60吸入「ニプロ」
ブデホル吸入粉末剤60吸入「ニプロ」

ブデホル吸入粉末剤60吸入「ニプロ」

副腎皮質ホルモン・気管支拡張薬 > β刺激薬
2023年12月改訂(第1版)
薬剤情報
後発品
薬効分類副腎皮質ホルモン・気管支拡張薬 > β刺激薬
一般名ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤
薬価1599.1
メーカーニプロ
最終更新2023年12月改訂(第1版)

用法・用量

〈気管支喘息〉

通常、成人には、維持療法として1回1吸入(ブデソニドとして160μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5μg)を1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニドとして1280μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36μg)までとする。

維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことができる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1回の発作発現につき、最大6吸入までとする。

維持療法と頓用吸入を合計した本剤の1日の最高量は、通常8吸入までとするが、一時的に1日合計12吸入(ブデソニドとして1920μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54μg)まで増量可能である。

(参考)

1). 維持療法として用いる場合の用法・用量:通常1回1吸入1日2回、症状に応じ1回4吸入1日2回まで。

2). 維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合(維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者で可能):

①. 発作発現時の頓用吸入としての用法・用量:1吸入行い、数分経過しても発作が持続する場合、さらに1吸入する。必要に応じてこれを繰り返す。

②. 1回の発作発現における吸入可能回数:6吸入まで。

③. 1日最高量:通常合計8吸入まで、一時的に合計12吸入まで*。

*:維持療法及び頓用吸入としての使用の合計。

〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉

通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)を1日2回吸入投与する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈気管支喘息〉症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量を投与し、必要に応じ吸入ステロイド剤への切り替えも考慮すること。

7.2. 〈気管支喘息〉β刺激剤の薬理学的作用による症状(動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等)の発現等により本剤を治療上必要な用量まで増量できない場合は、他の治療法を考慮すること。

7.3. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法として使用する場合]喘息患者を対象とした国内臨床試験における本剤の1日最高量(1回4吸入1日2回(1280/36μg/日))の使用経験は少ないため、最高用量(1回4吸入1日2回)の投与は慎重に行うこと。

7.4. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]気管支喘息の場合、本剤の頓用吸入は維持療法としての使用に追加して行う(本剤は頓用吸入のみに使用しない)。

7.5. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]気管支喘息で、維持療法としての吸入に引き続き頓用吸入を行う場合は、維持療法と頓用吸入の合計で最大6吸入までとすること。

7.6. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]気管支喘息の維持療法として1回2吸入1日2回を超える用量を投与している場合は、発作発現時に本剤を頓用吸入で使用しないこと(1回2吸入1日2回を超える用量を投与している時に本剤を発作治療薬として頓用吸入した臨床経験がない)。

7.7. 〈気管支喘息〉[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]喘息患者を対象とした国際共同臨床試験(日本人患者を含む)において、本剤の通常1日最高量である合計8吸入超の使用経験、及び発作発現時に1回6吸入した使用経験は少ないため、1日最高量の投与は慎重に行うこと。

効能・効果

1). 気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)。

2). 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 〈気管支喘息〉本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。

5.2. 〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解の場合、本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。

11.1.2. 重篤な血清カリウム値低下(0.1〜1%未満):キサンチン誘導体併用、ステロイド剤併用及び利尿剤併用により血清カリウム値低下増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること〔9.1.10、10.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 過敏症:(0.1〜1%未満)発疹、蕁麻疹、接触性皮膚炎、血管浮腫等の過敏症状。

2). 口腔・呼吸器:(1〜5%未満)嗄声、(0.1〜1%未満)咽喉頭刺激感、口腔カンジダ症、咳嗽、口腔感染・呼吸器感染、肺炎、(頻度不明)味覚異常、*気管支痙攣[*:短時間作動型吸入β2刺激剤を投与するなどの適切な処置を行うこと]。

3). 消化器:(0.1%未満)悪心。

4). 精神神経系:(0.1〜1%未満)頭痛、振戦、神経過敏、(0.1%未満)情緒不安、めまい、睡眠障害、(頻度不明)激越、抑うつ、行動障害。

5). 循環器:(0.1〜1%未満)動悸、不整脈(心房細動、上室性頻脈、期外収縮等)、頻脈、血圧上昇、(頻度不明)狭心症。

6). 筋・骨格系:(0.1〜1%未満)筋痙攣。

7). 内分泌:(0.1%未満)高血糖。

8). その他:(頻度不明)皮膚挫傷。

禁忌

2.1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある]。

2.2. 本剤の成分に対して過敏症(接触性皮膚炎を含む)の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 〈効能共通〉本剤の維持療法としての定期吸入は気管支喘息あるいは慢性閉塞性肺疾患の長期管理を目的としており、毎日規則正しく使用すること。

8.2. 〈効能共通〉喘息患者及び慢性閉塞性肺疾患患者において、感染を伴う喘息症状の増悪及び感染を伴う慢性閉塞性肺疾患の症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。

8.3. 〈効能共通〉本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。なお、慢性閉塞性肺疾患患者においても、投与中止により症状が悪化するおそれがあるので、観察を十分に行うこと。

8.4. 〈効能共通〉全身性ステロイド剤と比較して可能性は低いが、吸入ステロイド剤を長期間投与する場合には、副腎皮質機能低下等の全身作用が発現する可能性がある。

特に本剤の高用量を長期間投与する場合には、定期的に検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合には、患者の症状を観察しながら適切な処置を行うこと。

8.5. 〈効能共通〉全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと(減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずること)。

8.6. 〈効能共通〉全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎発現・鼻炎増悪、湿疹発現・湿疹増悪、蕁麻疹発現・蕁麻疹増悪、眩暈発現・眩暈増悪、動悸発現・動悸増悪、倦怠感発現・倦怠感増悪、顔のほてり発現・顔のほてり増悪、結膜炎発現・結膜炎増悪等の症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

8.7. 〈効能共通〉過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性について理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること〔13.1参照〕。

8.8. 〈気管支喘息〉次の事項に注意すること。また患者に注意を与えること。

・ 〈気管支喘息〉本剤を気管支喘息の維持療法として定期吸入する場合は、本剤の投与期間中に発現する発作に対しては、発作治療薬として短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用すること。

・ 〈気管支喘息〉本剤を気管支喘息の維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合は、発作に対しては、原則として他の発作治療薬は用いず、本剤を使用すること。

8.9. 〈気管支喘息〉発作治療薬(本剤の頓用吸入を含む)の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めるように患者に注意を与えると共に、発作治療薬<本剤の頓用吸入を含む>の使用量が増加したり効果が十分でなくなってきた状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、本剤の維持用量の増量、あるいは全身性ステロイド剤等の他の適切な薬剤の追加を考慮すること(併用薬剤は症状の軽減に合わせて徐々に減量すること)。

8.10. 〈気管支喘息〉本剤を気管支喘息の維持療法に加えて頓用吸入としても使用し、1日使用量が合計8吸入を超える場合には、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。また1日使用量が合計8吸入を超える気管支喘息患者では、喘息の状態を再度評価し、患者が受けている喘息維持治療の内容についても検討を行うこと。

8.11. 〈気管支喘息〉喘息患者において、本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがあるが、この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない(本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること)。

8.12. 〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉本剤の投与期間中に発現する慢性閉塞性肺疾患の急性増悪に対しては、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 結核性疾患の患者:ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。

9.1.2. 感染症<有効な抗菌剤の存在しない感染症・深在性真菌症を除く>の患者:ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。

9.1.3. 甲状腺機能亢進症の患者:甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。

9.1.4. 高血圧の患者:血圧を上昇させるおそれがある。

9.1.5. 心疾患のある患者:β1作用により症状を増悪させるおそれがある。

9.1.6. 糖尿病の患者:グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。

9.1.7. 低カリウム血症の患者:Na+/K+ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。

9.1.8. 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者:全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払い、また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと(これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる)。

9.1.9. 喘息悪化により気管支粘液の分泌が著しい患者:全身性ステロイド剤等の併用を考慮すること。

9.1.10. 低酸素血症の患者:血清カリウム値をモニターすることが望ましい(低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある)〔11.1.2参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度肝機能障害のある患者:本剤の成分であるブデソニド及びホルモテロールはいずれも主に肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇する可能性がある。

相互作用

ブデソニドは主として肝代謝酵素CYP3A4で代謝される。

10.2. 併用注意:

1). CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール等)〔16.7.1参照〕[副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある(CYP3A4による代謝が阻害されることにより、ブデソニドの血中濃度が上昇する可能性がある)]。

2). カテコールアミン(アドレナリン、イソプレナリン等)[不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと(併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。そのため、不整脈を起こすことがある)]。

3). キサンチン誘導体(テオフィリン、アミノフィリン等)〔11.1.2参照〕[低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあるので、血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい(キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある)]。

4). 全身性ステロイド剤(全身性プレドニゾロン、全身性ベタメタゾン等)〔11.1.2参照〕、利尿剤(フロセミド等)〔11.1.2参照〕[低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあるので、血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい(全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる)]。

5). β遮断剤(アテノロール等)[ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある(β受容体において競合的に拮抗する)]。

6). QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(抗不整脈剤、三環系抗うつ剤等)[QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある(いずれもQT間隔を延長させる可能性がある)]。

高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた器官形成期毒性試験では、ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物として12/0.66μg/kg以上を吸入投与したときに、着床後胚損失率増加、及び催奇形性作用が認められたことが報告されている。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ブデソニドはヒト乳汁に移行するが、乳児の血液中には検出されないことが報告されており、ホルモテロールのヒト乳汁への移行は不明であるが、ラット乳汁への移行が報告されている)。

小児等

小児等に対する臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

ブデソニドの過量投与により副腎皮質系機能低下することがある。ホルモテロールフマル酸塩水和物の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、過量投与時、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある〔8.7参照〕。

13.2. 処置

過量投与時、副腎皮質系機能低下がみられた場合には患者の症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

14.1.1. 吸入前:本剤の投与にあたって、吸入器の操作法、吸入法等を十分に説明すること。

(1). 患者に本剤を交付する際には、包装中に添付している患者用説明文書を渡し、使用方法を指導すること。

(2). 初めて本剤を投与する患者には、本剤が十分に気道に到達するよう吸入方法をよく説明したうえ、吸入の訓練をさせること。

14.1.2. 吸入時:本剤は口腔内への吸入投与のみに使用すること。

14.1.3. 吸入後:口腔カンジダ症又は嗄声の予防のため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導する(ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく口腔内をすすぐよう指導する)。

14.1.4. 保管時

(1). 使用後は必ずキャップ(カバー)を閉めて保管すること。

(2). 白色吸入口の外側を週に1〜2回乾燥した布で清拭する(水洗いはしない)。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 外国における疫学調査で、吸入ステロイド剤投与によりまれに白内障が発現するとの報告がある。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

薬剤情報

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