概要
監修医師
⚠本剤は2026年末までに全世界で供給停止が予定されている
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

ビジンプロ® (添付文書¹⁾ / 適正使用ガイド*²⁾)

抗悪性腫瘍薬 > EGFRチロシンキナーゼ阻害薬 ダコミチニブ
*ファイザー株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】連日内服投与
【催吐性】 最小度催吐性
【FN発症】低リスク 
ビジンプロ®適正使用ガイド 2023年12月作成²⁾より作表

KeyData|臨床試験結果

📊 ARCHER1050試験³⁾

化学療法歴のないEGFR遺伝子変異 (エクソン19欠失またはL858R変異) 陽性、 PS0-1の切除不能な進行・再発NSCLC患者を対象に、 ダコミチニブ単剤療法とゲフィチニブ単剤療法を比較した非盲検無作為化国際共同第Ⅲ相試験

【有効性】ダコミチニブ単剤療法

- mPFS : 14.7ヵ月

- mOS:34.1ヵ月

Lancet Oncol. 2017 Nov;18(11):1454-1466. より引用

【安全性】ダコミチニブ単剤療法

- 最もよく見られたGrade3以上の有害事象

  • ざ瘡様皮疹 14% 
  • 下痢 8%
  • ALT増加 1%

- 減量に至った症例 66%

Lancet Oncol. 2017 Nov;18(11):1454-1466. より引用

各プロトコル

休薬・減量・中止の基準

ビジンプロ®適正使用ガイド 2023年12月作成²⁾より作表

減量・中止する場合の用量¹⁾

ビジンプロ®適正使用ガイド 2023年12月作成²⁾より作表

レジメンの特徴と注意点

遺伝子パネル検査・コンパニオン診断

日本肺癌学会の各種手引きHOKUTO編集部のまとめコンテンツを参照ください。

肺癌遺伝子パネル検査・コンパニオン診断薬一覧ページへ遷移

肺癌診療ガイドライン2023の推奨²⁾

▼PS 0-1の場合

1次治療としてオシメルチニブ単剤療法を行うよう「推奨」する (推奨の強さ:1、エビデンスの強さ:A)。

その他のEGFR-TKIでの「提案」は下記のとおり

- Gefitinib+CBDCA/PEM (提案 2A)

- Erlotinib+RAM (提案 2A)

- Dacomitinib (提案 2B)

日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用
なお、以下は2023年版よりPS0-1での記載なし
Gefitinib Erlotinib Afatinib

▼PS 2の場合

1次治療として、 EGFR-TKI単剤療法を行うよう「推奨」する  (1C) Gefitinib+CBDCA/PEMを行うよう勧めるだけの根拠が明確ではない。 
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用

▼PS 3~4

1次治療として、 ゲフィチニブ単剤療法を行うよう「推奨」する  (1C)
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用

▼Uncommon mutation

エクソン18-21の遺伝子変異 (E709X、G719X、S768I、P848L、L861Q、エクソン19の挿入変異など) にはEGFR-TKI単剤療法を行うよう「提案」する (2C)
EGFR-TKI未治療のT790M変異にオシメルチニブ単剤療法を行うよう「提案」する (2D)
エクソン20の挿入変異にはEGFR-TKI療法を行わないよう「推奨」する (1C)
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用

▼EGFR遺伝子変異陽性の2次治療以降

1次治療EGFR-TKI耐性または増悪後のT790M変異陽性例に対して、 オシメルチニブ単剤療法を行うよう「推奨」(1B)
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用

出典

1) ファイザー株式会社. ビジンプロ®錠45mg 添付文書 (2023年02月改訂第2版)

2)  ファイザー株式会社 「ビジンプロ®適正使用ガイド 2023年12月作成 [最終閲覧 : 2024/8/15]

*ファイザー株式会社の外部サイトへ遷移します

3) Dacomitinib versus gefitinib as first-line treatment for patients with EGFR-mutation-positive non-small-cell lung cancer (ARCHER 1050): a randomised, open-label, phase 3 trial. Lancet Oncol. 2017 Nov;18(11):1454-1466. PMID: 28958502

4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版

最終更新日 : 2024年8月15日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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ダコミチニブ (ビジンプロ®)
2024年08月16日更新
⚠本剤は2026年末までに全世界で供給停止が予定されている
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

ビジンプロ® (添付文書¹⁾ / 適正使用ガイド*²⁾)

抗悪性腫瘍薬 > EGFRチロシンキナーゼ阻害薬 ダコミチニブ
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投与スケジュール

【1コース】連日内服投与
【催吐性】 最小度催吐性
【FN発症】低リスク 
ビジンプロ®適正使用ガイド 2023年12月作成²⁾より作表

KeyData|臨床試験結果

📊 ARCHER1050試験³⁾

化学療法歴のないEGFR遺伝子変異 (エクソン19欠失またはL858R変異) 陽性、 PS0-1の切除不能な進行・再発NSCLC患者を対象に、 ダコミチニブ単剤療法とゲフィチニブ単剤療法を比較した非盲検無作為化国際共同第Ⅲ相試験

【有効性】ダコミチニブ単剤療法

- mPFS : 14.7ヵ月

- mOS:34.1ヵ月

Lancet Oncol. 2017 Nov;18(11):1454-1466. より引用

【安全性】ダコミチニブ単剤療法

- 最もよく見られたGrade3以上の有害事象

  • ざ瘡様皮疹 14% 
  • 下痢 8%
  • ALT増加 1%

- 減量に至った症例 66%

Lancet Oncol. 2017 Nov;18(11):1454-1466. より引用

各プロトコル

休薬・減量・中止の基準

ビジンプロ®適正使用ガイド 2023年12月作成²⁾より作表

減量・中止する場合の用量¹⁾

ビジンプロ®適正使用ガイド 2023年12月作成²⁾より作表

レジメンの特徴と注意点

遺伝子パネル検査・コンパニオン診断

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肺癌診療ガイドライン2023の推奨²⁾

▼PS 0-1の場合

1次治療としてオシメルチニブ単剤療法を行うよう「推奨」する (推奨の強さ:1、エビデンスの強さ:A)。

その他のEGFR-TKIでの「提案」は下記のとおり

- Gefitinib+CBDCA/PEM (提案 2A)

- Erlotinib+RAM (提案 2A)

- Dacomitinib (提案 2B)

日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用
なお、以下は2023年版よりPS0-1での記載なし
Gefitinib Erlotinib Afatinib

▼PS 2の場合

1次治療として、 EGFR-TKI単剤療法を行うよう「推奨」する  (1C) Gefitinib+CBDCA/PEMを行うよう勧めるだけの根拠が明確ではない。 
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用

▼PS 3~4

1次治療として、 ゲフィチニブ単剤療法を行うよう「推奨」する  (1C)
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用

▼Uncommon mutation

エクソン18-21の遺伝子変異 (E709X、G719X、S768I、P848L、L861Q、エクソン19の挿入変異など) にはEGFR-TKI単剤療法を行うよう「提案」する (2C)
EGFR-TKI未治療のT790M変異にオシメルチニブ単剤療法を行うよう「提案」する (2D)
エクソン20の挿入変異にはEGFR-TKI療法を行わないよう「推奨」する (1C)
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用

▼EGFR遺伝子変異陽性の2次治療以降

1次治療EGFR-TKI耐性または増悪後のT790M変異陽性例に対して、 オシメルチニブ単剤療法を行うよう「推奨」(1B)
日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン 2023年版より引用

出典

1) ファイザー株式会社. ビジンプロ®錠45mg 添付文書 (2023年02月改訂第2版)

2)  ファイザー株式会社 「ビジンプロ®適正使用ガイド 2023年12月作成 [最終閲覧 : 2024/8/15]

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3) Dacomitinib versus gefitinib as first-line treatment for patients with EGFR-mutation-positive non-small-cell lung cancer (ARCHER 1050): a randomised, open-label, phase 3 trial. Lancet Oncol. 2017 Nov;18(11):1454-1466. PMID: 28958502

4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版

最終更新日 : 2024年8月15日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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