概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

【催吐性】 中等度催吐性

用法用量

GOG209試験³⁾のプロトコル

パクリタキセル175mg/m²、 カルボプラチンAUC 6相当量を3週間ごと、 計7回投与

J Clin Oncol. 2020 Nov 20;38(33):3841-3850³⁾より作図
💬実臨床では、 6サイクルを行うことが多いです。 ガイドライン(Annals of OncologyVolume 27, Issue 1, January 2016, Pages 16-41) でも6サイクルとなっています。
監修 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

電子添文の記載

※上記は電子添文の効能又は効果、 用法及び用量と異なる
PTX : 子宮体癌には [A法] を使用する。 A法では、 パクリタキセルとして、 1日1回210mg/m²を3時間かけて点滴静注し、 少なくとも3週間休薬する。 これを1クールとして、 投与を繰り返す。
※術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない
タキソール®電子添文 (2023年7月改訂 第2版)¹⁾より引用
CBDCA : 子宮体癌の適応記載なし。 ただし一般的に使用され、 社会保険診療報酬支払基金において適応外使用が認められるとされている。
パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版)²⁾より引用

前投薬・投与スケジュール例

- DEX16.5mg+H₂拮抗薬+抗ヒスタミン薬+生食 50mL (30分)

- NK₁阻害剤+5HT₃拮抗剤+生食 50ml (30分)

- PTX 175mg/m²+生食 500mL (3時間)

- CBDCA AUC5+生食 250mL (30~60分)

- 生食 50mL (全開投与)

監修 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

投与開始基準

GOG209試験³⁾のプロトコル

18歳以上で、 原発性のステージIIIもしくはIV、 または再発性子宮体癌と診断された以下に該当する患者

J Clin Oncol. 2020 Nov 20;38(33):3841-3850³⁾より作図
PTX電子添文¹⁾の記載
PTXの適応は子宮体癌。 ただし、術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。 その他詳細な記載なし。
タキソール®電子添文 (2023年7月改訂 第2版)¹⁾より引用

KeyData|臨床試験結果

GOG209試験³⁾

対象: ステージIII、 IVおよび再発子宮体癌患者1,381例
方法: TAP群 vs TC群

【有効性】TC群

  • ORR   52%
  • mPFS 13ヵ月
  • mOS   37ヵ月

【安全性】主な有害事象 (カッコ内 Grade3~4)

  • 貧血 93.2% (16.6%)
  • 好中球数減少 93.1% (79.8%)
  • 白血球数減少 93.1% (49.8%)
  • 脱毛症 85.4% (0%)
  • 血小板数減少 62.8% (11.9%)
  • 倦怠感 83.6% (9.6%)
  • 感覚性ニューロパチー 71.2% (6.6%)
  • 悪心 59.9% (5.6%)
  • 嘔吐 30.9% (3.5%)
  • 下痢 28.3% (2.1%)
  • 口内炎 10.5% (0.2%)
  • 発熱性好中球減少症 5.4% (5.4%)
  • 発熱 2.1% (0%)
J Clin Oncol. 2020 Nov 20;38(33):3841-3850³⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

TC療法が標準治療に

GOG209試験³⁾でTAP療法と比較された結果より、 TC療法が標準治療になったと言ってよいと思われます。

StageIII、 IV、 再発転移のある子宮体癌の1次化学療法として、 TC療法とTAP療法とを比較したところ、 プライマリーエンドポイントのOS (全生存期間) で、 TC療法がTAP療法に非劣性の結果でした。 有害事象は、 TC療法がTAP療法に比べて、 全体的に少ない傾向でした。

参考 : TAP療法とは

進行子宮体癌の1次化学療法として、 AP療法 vs TAP療法の第Ⅲ相試験⁴⁾で、 OSを有意に延長させたレジメンです。 3剤併用で骨髄抑制が強く、 発熱性好中球減少も多いので、 予防的G-CSF製剤も併用しなければならず、 標準治療とするのには、 現場でかなり使いにくいと不評でした (日本ではほとんど行われませんでした)。 

投与サイクルについて

オリジナルのサイクル数は7サイクルになっていますが³⁾、 実臨床では6サイクルを行うことが多いです。 ガイドライン⁵⁾でも6サイクルとなっています。

監修 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. クリニジェン株式会社. タキソール®電子添文 (2023年7月改訂 第2版) [最終閲覧 : 2024/03/14]
  2. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/03/14]
  3. Carboplatin and Paclitaxel for Advanced Endometrial Cancer: Final Overall Survival and Adverse Event Analysis of a Phase III Trial (NRG Oncology/GOG0209). J Clin Oncol. 2020 Nov 20;38(33):3841-3850. PMID: 33078978
  4. Phase III trial of doxorubicin plus cisplatin with or without paclitaxel plus filgrastim in advanced endometrial carcinoma: a Gynecologic Oncology Group Study. J Clin Oncol. 2004 Jun 1;22(11):2159-66. PMID: 15169803
  5. ESMO-ESGO-ESTRO Consensus Conference on Endometrial Cancer: diagnosis, treatment and follow-up. Ann Oncol. 2016 Jan;27(1):16-41.PMID: 26634381
最終更新日 : 2024年8月3日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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2024年08月03日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

【催吐性】 中等度催吐性

用法用量

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パクリタキセル175mg/m²、 カルボプラチンAUC 6相当量を3週間ごと、 計7回投与

J Clin Oncol. 2020 Nov 20;38(33):3841-3850³⁾より作図
💬実臨床では、 6サイクルを行うことが多いです。 ガイドライン(Annals of OncologyVolume 27, Issue 1, January 2016, Pages 16-41) でも6サイクルとなっています。
監修 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

電子添文の記載

※上記は電子添文の効能又は効果、 用法及び用量と異なる
PTX : 子宮体癌には [A法] を使用する。 A法では、 パクリタキセルとして、 1日1回210mg/m²を3時間かけて点滴静注し、 少なくとも3週間休薬する。 これを1クールとして、 投与を繰り返す。
※術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない
タキソール®電子添文 (2023年7月改訂 第2版)¹⁾より引用
CBDCA : 子宮体癌の適応記載なし。 ただし一般的に使用され、 社会保険診療報酬支払基金において適応外使用が認められるとされている。
パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版)²⁾より引用

前投薬・投与スケジュール例

- DEX16.5mg+H₂拮抗薬+抗ヒスタミン薬+生食 50mL (30分)

- NK₁阻害剤+5HT₃拮抗剤+生食 50ml (30分)

- PTX 175mg/m²+生食 500mL (3時間)

- CBDCA AUC5+生食 250mL (30~60分)

- 生食 50mL (全開投与)

監修 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

投与開始基準

GOG209試験³⁾のプロトコル

18歳以上で、 原発性のステージIIIもしくはIV、 または再発性子宮体癌と診断された以下に該当する患者

J Clin Oncol. 2020 Nov 20;38(33):3841-3850³⁾より作図
PTX電子添文¹⁾の記載
PTXの適応は子宮体癌。 ただし、術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。 その他詳細な記載なし。
タキソール®電子添文 (2023年7月改訂 第2版)¹⁾より引用

KeyData|臨床試験結果

GOG209試験³⁾

対象: ステージIII、 IVおよび再発子宮体癌患者1,381例
方法: TAP群 vs TC群

【有効性】TC群

  • ORR   52%
  • mPFS 13ヵ月
  • mOS   37ヵ月

【安全性】主な有害事象 (カッコ内 Grade3~4)

  • 貧血 93.2% (16.6%)
  • 好中球数減少 93.1% (79.8%)
  • 白血球数減少 93.1% (49.8%)
  • 脱毛症 85.4% (0%)
  • 血小板数減少 62.8% (11.9%)
  • 倦怠感 83.6% (9.6%)
  • 感覚性ニューロパチー 71.2% (6.6%)
  • 悪心 59.9% (5.6%)
  • 嘔吐 30.9% (3.5%)
  • 下痢 28.3% (2.1%)
  • 口内炎 10.5% (0.2%)
  • 発熱性好中球減少症 5.4% (5.4%)
  • 発熱 2.1% (0%)
J Clin Oncol. 2020 Nov 20;38(33):3841-3850³⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

TC療法が標準治療に

GOG209試験³⁾でTAP療法と比較された結果より、 TC療法が標準治療になったと言ってよいと思われます。

StageIII、 IV、 再発転移のある子宮体癌の1次化学療法として、 TC療法とTAP療法とを比較したところ、 プライマリーエンドポイントのOS (全生存期間) で、 TC療法がTAP療法に非劣性の結果でした。 有害事象は、 TC療法がTAP療法に比べて、 全体的に少ない傾向でした。

参考 : TAP療法とは

進行子宮体癌の1次化学療法として、 AP療法 vs TAP療法の第Ⅲ相試験⁴⁾で、 OSを有意に延長させたレジメンです。 3剤併用で骨髄抑制が強く、 発熱性好中球減少も多いので、 予防的G-CSF製剤も併用しなければならず、 標準治療とするのには、 現場でかなり使いにくいと不評でした (日本ではほとんど行われませんでした)。 

投与サイクルについて

オリジナルのサイクル数は7サイクルになっていますが³⁾、 実臨床では6サイクルを行うことが多いです。 ガイドライン⁵⁾でも6サイクルとなっています。

監修 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. クリニジェン株式会社. タキソール®電子添文 (2023年7月改訂 第2版) [最終閲覧 : 2024/03/14]
  2. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/03/14]
  3. Carboplatin and Paclitaxel for Advanced Endometrial Cancer: Final Overall Survival and Adverse Event Analysis of a Phase III Trial (NRG Oncology/GOG0209). J Clin Oncol. 2020 Nov 20;38(33):3841-3850. PMID: 33078978
  4. Phase III trial of doxorubicin plus cisplatin with or without paclitaxel plus filgrastim in advanced endometrial carcinoma: a Gynecologic Oncology Group Study. J Clin Oncol. 2004 Jun 1;22(11):2159-66. PMID: 15169803
  5. ESMO-ESGO-ESTRO Consensus Conference on Endometrial Cancer: diagnosis, treatment and follow-up. Ann Oncol. 2016 Jan;27(1):16-41.PMID: 26634381
最終更新日 : 2024年8月3日
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(婦人科)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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