アービタックス® (セツキシマブ)
【1コース】28日間
【催吐性】 PTX : 軽度、 Cmab : 最小度
【FN発症】低リスク*

セツキシマブ (Cmab) : 500mg/m² Day 1、 15に点滴静注
パクリタキセル (PTX) : 100mg/m² Day 1、 8、 15に点滴静注
Cmabを2時間かけて投与し、 その後にPTXを1時間かけて投与。 治療は病勢進行または許容できない毒性が発現するまで継続。
再発または遠隔転移を有する頭頸部扁平上皮癌患者で、 白金製剤および抗PD-1抗体治療に抵抗性、 かつタキサン系化学療法歴のない35例を対象とした国内単群第II相試験。 二次治療としてパクリタキセル+隔週セツキシマブを投与し、 主要評価項目は奏効率 (ORR) と設定された。
【有効性】
- ORR 69.6% (95%CI 51.2%–84.4%)
- PFS中央値 5.5ヵ月 (95%CI 4.3–6.6)
- OS中央値 13.3ヵ月 (95%CI 10.7–15.8)
- 病勢制御率 93.7% (95%CI 79.7%–99.2%)
- 奏効期間中央値 5.7ヵ月 (95%CI 0.9–10.5)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 白血球減少症 22.6% (11.4%)
- 好中球減少症 40% (34.3%)
- 貧血 20% (8.6%)
- 発熱性好中球減少症 2.9% (2.9%)
- 皮疹 65.7% (2.9%)
- 皮膚乾燥 60% (0%)
- 末梢神経障害 45.7% (2.9%)
- 倦怠感 40% (5.7%)
- 口内炎 40% (8.6%)
- 爪囲炎 37% (2.9%)
- 食欲不振 28.6% (2.9%)
- 脱毛 25.7% (0%)
- 味覚異常 25.7%(0%)
- 低マグネシウム血症 22.9% (0%)
- 感染症 20% (11.4%)
- 嚥下障害 17.1% (2.9%)
- 下痢 17.1% (2.9%)
- 肺障害 11.4% (8.6%)
- 手足症候群 11.4% (0%)
- Infusion reaction/アレルギー 11.4% (2.9%)
- 筋肉痛 11.4% (0%)
- 低カリウム血症 2.9% (2.9%)
- 咽頭瘻 2.9% (2.9%)
- 脳梗塞 2.9% (2.9%)
国内単群第II相試験³⁾の主な適格基準
- 年齢≧18歳
- ECOG PS 0–1
- 好中球数≧1,000/μL
- 血小板数≧7.5万/μL
- ヘモグロビン≧8.0g/dL
- 肝機能: T-Bil≦1.5mg/dL、 AST/ALT≦100IU/L

Cmab : 抗体薬は多様な細胞でのエンドサイトーシスとリソソーム分解により消失するため、 一般に減量は不要と考えられる。
PTX⁴⁾ :
- 減量不要
Cmab :

国内第II相単群試験³⁾では、 低マグネシウム血症Grade≧3発現時も休薬が規定されていた (初回発現時は同量で再開、 再発時は1段階ずつ減量)。
PTX : 以下に該当する場合は、 回復後に1段階減量して再開
- 好中球減少Grade 4 (≧7日間持続)
- 血小板減少Grade 4
- FN
- 非血液毒性Grade≧3
後方ラインの治療であるが、 比較的高い奏効率が示されている。
>> 専門医の詳細解説はこちら
セツキシマブは、 ヒトIgG1の定常領域とマウス抗体の可変領域からなるキメラ型モノクローナル抗体であり、 EGFR発現細胞のEGFRに高い親和性で結合する。
▼Cmab
Infusion reaction : アナフィラキシー様症状など重度のinfusion reactionに備え、 緊急対応可能な体制を整えたうえで投与を開始する。 投与中および終了後も少なくとも1時間はバイタルサインをモニターする。 本剤に含まれるGalactose-α-1,3-galactose (α-gal) に対するIgE抗体を介した機序が報告されており、 赤肉アレルギー歴やマダニ咬傷歴がリスクとなりうる。
電解質異常 : 低マグネシウム血症、 低カリウム血症、 低カルシウム血症の発現が報告されている。 また、 心不全などの心障害も報告されているため、 治療開始前・治療中・治療終了後に血清電解質 (マグネシウム、 カリウム、 カルシウム) をモニタリングする。
▼PTX
過敏反応 : 重篤な過敏反応が起こることがあるため、 投与中は十分に観察し、 呼吸困難や低血圧などが出現した場合は直ちに中止し適切に処置する。 投与開始後1時間は血圧・脈拍を頻回に確認する。 低血圧、 高血圧、 徐脈、 刺激伝導障害発現時も注意し、 必要に応じて心電図モニタリングを行う。
過敏反応の予防として、 本剤投与約30分前までに、 デキサメタゾン8mgおよびファモチジン20mgを静注し、 ジフェンヒドラミン50mgを経口投与する。 過敏症がなければ、 デキサメタゾンは8mg→4mg→2mg→1mgへ段階的に減量可。
関節痛・筋肉痛、 発熱、 末梢神経障害 : 関節痛・筋肉痛は投与後2~3日、 発熱は6~10日、 末梢神経障害は3~5日で出現しやすい。
傾眠 : 無水エタノールを含有するため、 前投薬のジフェンヒドラミンとの併用で中枢神経抑制作用が増強するおそれがある。 投与後、 アルコールの影響が疑われる場合は自動車運転など危険作業を避けさせる。
最終更新日 : 2025年12月17日
執筆 : 京都桂病院 薬剤科 塩飽英二
監修 : HOKUTO編集部 医師
アービタックス® (セツキシマブ)
【1コース】28日間
【催吐性】 PTX : 軽度、 Cmab : 最小度
【FN発症】低リスク*

セツキシマブ (Cmab) : 500mg/m² Day 1、 15に点滴静注
パクリタキセル (PTX) : 100mg/m² Day 1、 8、 15に点滴静注
Cmabを2時間かけて投与し、 その後にPTXを1時間かけて投与。 治療は病勢進行または許容できない毒性が発現するまで継続。
再発または遠隔転移を有する頭頸部扁平上皮癌患者で、 白金製剤および抗PD-1抗体治療に抵抗性、 かつタキサン系化学療法歴のない35例を対象とした国内単群第II相試験。 二次治療としてパクリタキセル+隔週セツキシマブを投与し、 主要評価項目は奏効率 (ORR) と設定された。
【有効性】
- ORR 69.6% (95%CI 51.2%–84.4%)
- PFS中央値 5.5ヵ月 (95%CI 4.3–6.6)
- OS中央値 13.3ヵ月 (95%CI 10.7–15.8)
- 病勢制御率 93.7% (95%CI 79.7%–99.2%)
- 奏効期間中央値 5.7ヵ月 (95%CI 0.9–10.5)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 白血球減少症 22.6% (11.4%)
- 好中球減少症 40% (34.3%)
- 貧血 20% (8.6%)
- 発熱性好中球減少症 2.9% (2.9%)
- 皮疹 65.7% (2.9%)
- 皮膚乾燥 60% (0%)
- 末梢神経障害 45.7% (2.9%)
- 倦怠感 40% (5.7%)
- 口内炎 40% (8.6%)
- 爪囲炎 37% (2.9%)
- 食欲不振 28.6% (2.9%)
- 脱毛 25.7% (0%)
- 味覚異常 25.7%(0%)
- 低マグネシウム血症 22.9% (0%)
- 感染症 20% (11.4%)
- 嚥下障害 17.1% (2.9%)
- 下痢 17.1% (2.9%)
- 肺障害 11.4% (8.6%)
- 手足症候群 11.4% (0%)
- Infusion reaction/アレルギー 11.4% (2.9%)
- 筋肉痛 11.4% (0%)
- 低カリウム血症 2.9% (2.9%)
- 咽頭瘻 2.9% (2.9%)
- 脳梗塞 2.9% (2.9%)
国内単群第II相試験³⁾の主な適格基準
- 年齢≧18歳
- ECOG PS 0–1
- 好中球数≧1,000/μL
- 血小板数≧7.5万/μL
- ヘモグロビン≧8.0g/dL
- 肝機能: T-Bil≦1.5mg/dL、 AST/ALT≦100IU/L

Cmab : 抗体薬は多様な細胞でのエンドサイトーシスとリソソーム分解により消失するため、 一般に減量は不要と考えられる。
PTX⁴⁾ :
- 減量不要
Cmab :

国内第II相単群試験³⁾では、 低マグネシウム血症Grade≧3発現時も休薬が規定されていた (初回発現時は同量で再開、 再発時は1段階ずつ減量)。
PTX : 以下に該当する場合は、 回復後に1段階減量して再開
- 好中球減少Grade 4 (≧7日間持続)
- 血小板減少Grade 4
- FN
- 非血液毒性Grade≧3
後方ラインの治療であるが、 比較的高い奏効率が示されている。
>> 専門医の詳細解説はこちら
セツキシマブは、 ヒトIgG1の定常領域とマウス抗体の可変領域からなるキメラ型モノクローナル抗体であり、 EGFR発現細胞のEGFRに高い親和性で結合する。
▼Cmab
Infusion reaction : アナフィラキシー様症状など重度のinfusion reactionに備え、 緊急対応可能な体制を整えたうえで投与を開始する。 投与中および終了後も少なくとも1時間はバイタルサインをモニターする。 本剤に含まれるGalactose-α-1,3-galactose (α-gal) に対するIgE抗体を介した機序が報告されており、 赤肉アレルギー歴やマダニ咬傷歴がリスクとなりうる。
電解質異常 : 低マグネシウム血症、 低カリウム血症、 低カルシウム血症の発現が報告されている。 また、 心不全などの心障害も報告されているため、 治療開始前・治療中・治療終了後に血清電解質 (マグネシウム、 カリウム、 カルシウム) をモニタリングする。
▼PTX
過敏反応 : 重篤な過敏反応が起こることがあるため、 投与中は十分に観察し、 呼吸困難や低血圧などが出現した場合は直ちに中止し適切に処置する。 投与開始後1時間は血圧・脈拍を頻回に確認する。 低血圧、 高血圧、 徐脈、 刺激伝導障害発現時も注意し、 必要に応じて心電図モニタリングを行う。
過敏反応の予防として、 本剤投与約30分前までに、 デキサメタゾン8mgおよびファモチジン20mgを静注し、 ジフェンヒドラミン50mgを経口投与する。 過敏症がなければ、 デキサメタゾンは8mg→4mg→2mg→1mgへ段階的に減量可。
関節痛・筋肉痛、 発熱、 末梢神経障害 : 関節痛・筋肉痛は投与後2~3日、 発熱は6~10日、 末梢神経障害は3~5日で出現しやすい。
傾眠 : 無水エタノールを含有するため、 前投薬のジフェンヒドラミンとの併用で中枢神経抑制作用が増強するおそれがある。 投与後、 アルコールの影響が疑われる場合は自動車運転など危険作業を避けさせる。
最終更新日 : 2025年12月17日
執筆 : 京都桂病院 薬剤科 塩飽英二
監修 : HOKUTO編集部 医師
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。