2025年11月20日に 「NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形がん」 を対象として承認された。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

オータイロ® (レポトレクチニブ)

添付文書¹⁾ / 適正使用ガイド²⁾*

*ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社の外部サイトへ遷移

投与スケジュール

【1コース】連日内服
【催吐性】軽度~最小度催吐性リスク*
【FN発症】低リスク**
*NCCN Guidelines Version 2.2025 Antiemesisを引用
**TRIDENT-1試験のFN発症率0%より編集部が分類
オータイロ®電子添文¹⁾を基に編集部作成

成人では1回160mg、 4歳以上の小児では体重30kg以上で160mg、 30kg未満で120mgを1日1回14日間経口投与し、 その後は同用量を1日2回投与。 開始14日間で忍容性が認められない場合、 1日2回投与に増量しない。

Key Data|臨床試験結果

📊 TRIDENT-1試験

N Engl J Med 2024:390:118-31.

NTRK融合陽性の進行・再発固形癌135例を対象とした国際共同第I/II相試験であり、 レポトレクチニブ (160mgを1日1回14日間投与後に160mgを1日2回投与) の有効性と安全性を評価した。 主要評価項目は奏効率 (ORR) とされた。

【有効性】

TRK-TKI未治療 (35例) : 60.0%

1・2レジメンのTRK-TKI治療 (44例) : 52.3%

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 浮動性めまい 59.3% (5.2%)

- 味覚不全 54.8% (0%)

- 貧血 31.9% (6.7%)

- 錯感覚 30.4% (0.7%)

- 便秘 28.9% (0%)

- 運動失調 23.0% (0%)

📊 CARE試験²⁾

25歳以下のROS1、NTRKまたはALK融合陽性の進行・再発固形癌を対象とした海外第I/II相試験であり、NTRK融合陽性19例にレポトレクチニブを年齢または体重に応じた用量で14日間1日1回投与後、同用量を1日2回投与した。主要評価項目はORRとされた。

【有効性】

TRK-TKI未治療 (2例) : 50%

TRK-TKI既治療 (4例) : 25%

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 疲労 31.6% (0%)

- 貧血 26.3% (0%)

- 味覚不全 26.3% (0%)

- 白血球数減少 26.3% (0%)

- 体重増加 21.1% (10.5%)

- 錯感覚 21.1% (0%)

各プロトコル

適格基準

TRIDENT-1試験³⁾の主な適格基準

- 12歳以上

- PS

  • ≧18歳 : ECOG PS 0–1
  • 16歳以上18歳未満 : Karnofskyスコア≧50
  • 12歳以上15歳未満 : Lanskyスコア≧50

- 好中球数≧1,500/mm³

- 血小板数≧10万/mm³

- ヘモグロビン≧9.0g/dL

- 腎機能 : CrCl>40mL/min

- 肝機能 : T-Bil<1.5×ULN、 AST/ALT<2.5×ULN

用量レベル

オータイロ®電子添文¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

尿中未変化体排泄率は0.56%と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。

出典²⁾を基に編集部が評価

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

オータイロ®電子添文¹⁾を基に編集部作成

なお、 TRIDENT-1試験³⁾では、 血液毒性およびQTc延長発現時の対応が以下のとおり定められていた。

TRIDENT-1試験³⁾のプロトコルを基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

レポトレクチニブはTRK、ROS1、ALKなどを標的とするチロシンキナーゼ阻害薬である。 ROS1融合タンパクやTRK融合タンパクのキナーゼ活性を阻害し、下流シグナルのリン酸化を抑制することで腫瘍増殖を抑制すると考えられている。

レジメン適用時の注意事項

中枢神経系障害 : めまい・運動失調・認知障害が出現した場合は、 自動車運転など危険を伴う作業を避けるよう指導する。

間質性肺疾患 : 息切れ・咳嗽・発熱などの初期症状の有無や胸部CT検査など、 十分に観察する。 また、 症状発現時は速やかに医療機関を受診するよう患者に指導する。

RMP【重要な特定されたリスク】

オータイロ® 医薬品リスク管理計画書 (RMP)

- 中枢神経系障害

- 間質性肺疾患

- 骨折

コンパニオン診断薬の情報

本剤の適応判定に利用可能なコンパニオン診断薬は以下のとおり。

- FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル

出典

1) ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社. オータイロカプセル40mg/160mg 電子添文 2025年12月改訂 (第5版)

2) ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社. オータイロカプセル40mg/160mg 適正使用ガイド. 2025年11月作成

3) N Engl J Med 2024:390:118-31.

最終更新日 : 2025年12月2日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修 : HOKUTO編集部 医師

レジメン
Repotrectinib
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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Repotrectinib
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Repotrectinib

Repotrectinib

レポトレクチニブ (オータイロ®)
臓器横断 > NTRK融合遺伝子陽性
2026年06月14日更新
2025年11月20日に 「NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形がん」 を対象として承認された。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

オータイロ® (レポトレクチニブ)

添付文書¹⁾ / 適正使用ガイド²⁾*

*ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社の外部サイトへ遷移

投与スケジュール

【1コース】連日内服
【催吐性】軽度~最小度催吐性リスク*
【FN発症】低リスク**
*NCCN Guidelines Version 2.2025 Antiemesisを引用
**TRIDENT-1試験のFN発症率0%より編集部が分類
オータイロ®電子添文¹⁾を基に編集部作成

成人では1回160mg、 4歳以上の小児では体重30kg以上で160mg、 30kg未満で120mgを1日1回14日間経口投与し、 その後は同用量を1日2回投与。 開始14日間で忍容性が認められない場合、 1日2回投与に増量しない。

Key Data|臨床試験結果

📊 TRIDENT-1試験

N Engl J Med 2024:390:118-31.

NTRK融合陽性の進行・再発固形癌135例を対象とした国際共同第I/II相試験であり、 レポトレクチニブ (160mgを1日1回14日間投与後に160mgを1日2回投与) の有効性と安全性を評価した。 主要評価項目は奏効率 (ORR) とされた。

【有効性】

TRK-TKI未治療 (35例) : 60.0%

1・2レジメンのTRK-TKI治療 (44例) : 52.3%

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 浮動性めまい 59.3% (5.2%)

- 味覚不全 54.8% (0%)

- 貧血 31.9% (6.7%)

- 錯感覚 30.4% (0.7%)

- 便秘 28.9% (0%)

- 運動失調 23.0% (0%)

📊 CARE試験²⁾

25歳以下のROS1、NTRKまたはALK融合陽性の進行・再発固形癌を対象とした海外第I/II相試験であり、NTRK融合陽性19例にレポトレクチニブを年齢または体重に応じた用量で14日間1日1回投与後、同用量を1日2回投与した。主要評価項目はORRとされた。

【有効性】

TRK-TKI未治療 (2例) : 50%

TRK-TKI既治療 (4例) : 25%

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 疲労 31.6% (0%)

- 貧血 26.3% (0%)

- 味覚不全 26.3% (0%)

- 白血球数減少 26.3% (0%)

- 体重増加 21.1% (10.5%)

- 錯感覚 21.1% (0%)

各プロトコル

適格基準

TRIDENT-1試験³⁾の主な適格基準

- 12歳以上

- PS

  • ≧18歳 : ECOG PS 0–1
  • 16歳以上18歳未満 : Karnofskyスコア≧50
  • 12歳以上15歳未満 : Lanskyスコア≧50

- 好中球数≧1,500/mm³

- 血小板数≧10万/mm³

- ヘモグロビン≧9.0g/dL

- 腎機能 : CrCl>40mL/min

- 肝機能 : T-Bil<1.5×ULN、 AST/ALT<2.5×ULN

用量レベル

オータイロ®電子添文¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

尿中未変化体排泄率は0.56%と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。

出典²⁾を基に編集部が評価

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

オータイロ®電子添文¹⁾を基に編集部作成

なお、 TRIDENT-1試験³⁾では、 血液毒性およびQTc延長発現時の対応が以下のとおり定められていた。

TRIDENT-1試験³⁾のプロトコルを基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

レポトレクチニブはTRK、ROS1、ALKなどを標的とするチロシンキナーゼ阻害薬である。 ROS1融合タンパクやTRK融合タンパクのキナーゼ活性を阻害し、下流シグナルのリン酸化を抑制することで腫瘍増殖を抑制すると考えられている。

レジメン適用時の注意事項

中枢神経系障害 : めまい・運動失調・認知障害が出現した場合は、 自動車運転など危険を伴う作業を避けるよう指導する。

間質性肺疾患 : 息切れ・咳嗽・発熱などの初期症状の有無や胸部CT検査など、 十分に観察する。 また、 症状発現時は速やかに医療機関を受診するよう患者に指導する。

RMP【重要な特定されたリスク】

オータイロ® 医薬品リスク管理計画書 (RMP)

- 中枢神経系障害

- 間質性肺疾患

- 骨折

コンパニオン診断薬の情報

本剤の適応判定に利用可能なコンパニオン診断薬は以下のとおり。

- FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル

出典

1) ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社. オータイロカプセル40mg/160mg 電子添文 2025年12月改訂 (第5版)

2) ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社. オータイロカプセル40mg/160mg 適正使用ガイド. 2025年11月作成

3) N Engl J Med 2024:390:118-31.

最終更新日 : 2025年12月2日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修 : HOKUTO編集部 医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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