治療スケジュール
概要
監修医師

Avelumab:Avelumab(バベンチオ®)

投与量コース投与日
10mg/kg 点滴1~Day1

その他

1コース14日間。
レジメン
Avelumab
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

バベンチオ® (添付文書¹⁾/適正使用情報²⁾*)

*メルクバイオファーマ株式会社の外部サイトへ遷移します

用法用量

JAVELIN Bladder 100試験³⁾/アベルマブ電子添文¹⁾の用法用量

N Engl J Med. 2020 Sep 24;383(13):1218-1230.³⁾、 バベンチオ®電子添文 (2023年7月改訂 第8版)¹⁾より作図

前投薬

アベルマブ電子添文¹⁾の前投薬

infusion reactionを軽減させるため、 投与前に抗ヒスタミン剤、 解熱鎮痛剤等の投与を行うこと

バベンチオ®電子添文 (2023年7月改訂 第8版)¹⁾引用

投与開始基準

JAVELIN Bladder 100試験³⁾のプロトコル

局所進行性または転移性の膀胱癌の組織学的または細胞学的診断ある18歳以上 (日本では20歳以上) の患者で以下を満たすもの

N Engl J Med. 2020 Sep 24;383(13):1218-1230.³⁾より作図

減量・休薬・中止基準

アベルマブ適正使用ガイド²⁾の減量・休薬・中止基準

バベンチオ®適正使用ガイド (2023年7月作成)より作図

主な有害事象

JAVELIN Bladder 100試験³⁾

主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)

  • 貧血 11.3% (3.8%)
  • 倦怠感 17.7% (1.7%)
  • 下痢 16.6% (0.6%)
  • 無力症 16.3% (0%)
  • 便秘 16.3% (0.6%)
  • 嘔気 15.7% (0.3%)
  • 発熱 14.8% (0.3%)
  • 食欲減退 13.7% (0.3%)
  • 嘔吐 12.5% (1.2%)

注意すべき有害事象 (カッコ内はGrade3~4)

  • 尿路感染 17.2% (4.4%)
N Engl J Med. 2020 Sep 24;383(13):1218-1230.より引用

上手に使うためのワンポイント

プラチナ併用化学療法4-6サイクル後にSD以上であった症例の維持療法として行うこと

監修医師:国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

特徴と注意点

インフュージョンリアクション予防

アセトアミノフェンとH1拮抗薬の前投薬を必要である。 前サイクル時にあらかじめ処方し、 持参してもらう必要がある。

監修医師:国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

関連する臨床試験|JAVELIN Bladder 100試験³⁾

プラチナ製剤ベースの1次治療で病勢進行を認めなかった切除不能な局所進行または転移性の尿路上皮癌患者において、 抗PD-L1抗体アベルマブの効果を、 BSC群を対照に検証した第Ⅲ相比較試験JAVELIN Bladder 100の結果より、 全生存期間 (OS) に対する有益性が示された。

>>臨床試験の詳細をみる

OS中央値

全集団

  • アベルマブ群:23.8ヵ月
(95%CI 19.9-28.8ヵ月)
  • BSC群:15.0ヵ月
(95%CI 13.5-18.2ヵ月)
HR 0.76 (95%CI 0.63-0.91)、 p=0.0036

PD-L1陽性集団

  • アベルマブ群:未到達
(95%CI 20.3ヵ月-未到達)
  • BSC群:17.1ヵ月
(95%CI 13.5-23.7ヵ月)
HR 0.56 (95%CI 0.40-0.79)、 p<0.001

OS率 (1年時、 2年時)

全集団

  • アベルマブ群:71.3%、 49.8%
  • BSC群:58.4%、 38.4%

PD-L1陽性集団(1年時)

  • アベルマブ群:79.1%
  • BSC群:60.4%

PFS中央値

全集団

  • アベルマブ群:5.5ヵ月
(95%CI 4.2-7.2ヵ月)
  • BSC群:2.1ヵ月
(95%CI 1.9-3.0ヵ月)
HR 0.54 (95%CI 0.46-0.64)、 p<0.0001

PD-L1陽性集団

  • アベルマブ群:5.7ヵ月
(95%CI 3.7-7.4ヵ月)
  • BSC群:2.1ヵ月
(95%CI 1.9-3.5ヵ月)
HR 0.56 (95%CI 0.43-0.73)

ORR

全集団

  • アベルマブ群:9.7%
(95%CI 6.8-13.3%)
  • BSC群:1.4%
(95%CI 0.5-3.3%)

PD-L1陽性集団

  • アベルマブ群:13.8%
(95%CI 9.2-19.5%)
  • BSC群:1.2%
(95%CI 0.1-4.2%)

奏効期間中央値

  • アベルマブ群:28.4ヵ月
(95%CI 15.9-42.3ヵ月)
  • BSC群:26.9ヵ月
(95%CI 4.4ヵ月-推定不能)

出典

  1. メルクバイオファーマ株式会社. バベンチオ®電子添文 (2023年7月改訂 第8版) [最終閲覧 : 2024/04/23]
  2. メルクバイオファーマ株式会社. バベンチオ®適正使用ガイド (2023年7月作成) [最終閲覧 : 2024/04/23]
  3. Avelumab Maintenance Therapy for Advanced or Metastatic Urothelial Carcinoma. N Engl J Med. 2020 Sep 24;383(13):1218-1230. PMID: 32945632
最終更新日:2024年4月23日
監修医師:国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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アベルマブ (バベンチオ® )
2024年05月17日更新

Avelumab:Avelumab(バベンチオ®)

投与量コース投与日
10mg/kg 点滴1~Day1

その他

1コース14日間。

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

バベンチオ® (添付文書¹⁾/適正使用情報²⁾*)

*メルクバイオファーマ株式会社の外部サイトへ遷移します

用法用量

JAVELIN Bladder 100試験³⁾/アベルマブ電子添文¹⁾の用法用量

N Engl J Med. 2020 Sep 24;383(13):1218-1230.³⁾、 バベンチオ®電子添文 (2023年7月改訂 第8版)¹⁾より作図

前投薬

アベルマブ電子添文¹⁾の前投薬

infusion reactionを軽減させるため、 投与前に抗ヒスタミン剤、 解熱鎮痛剤等の投与を行うこと

バベンチオ®電子添文 (2023年7月改訂 第8版)¹⁾引用

投与開始基準

JAVELIN Bladder 100試験³⁾のプロトコル

局所進行性または転移性の膀胱癌の組織学的または細胞学的診断ある18歳以上 (日本では20歳以上) の患者で以下を満たすもの

N Engl J Med. 2020 Sep 24;383(13):1218-1230.³⁾より作図

減量・休薬・中止基準

アベルマブ適正使用ガイド²⁾の減量・休薬・中止基準

バベンチオ®適正使用ガイド (2023年7月作成)より作図

主な有害事象

JAVELIN Bladder 100試験³⁾

主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)

  • 貧血 11.3% (3.8%)
  • 倦怠感 17.7% (1.7%)
  • 下痢 16.6% (0.6%)
  • 無力症 16.3% (0%)
  • 便秘 16.3% (0.6%)
  • 嘔気 15.7% (0.3%)
  • 発熱 14.8% (0.3%)
  • 食欲減退 13.7% (0.3%)
  • 嘔吐 12.5% (1.2%)

注意すべき有害事象 (カッコ内はGrade3~4)

  • 尿路感染 17.2% (4.4%)
N Engl J Med. 2020 Sep 24;383(13):1218-1230.より引用

上手に使うためのワンポイント

プラチナ併用化学療法4-6サイクル後にSD以上であった症例の維持療法として行うこと

監修医師:国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

特徴と注意点

インフュージョンリアクション予防

アセトアミノフェンとH1拮抗薬の前投薬を必要である。 前サイクル時にあらかじめ処方し、 持参してもらう必要がある。

監修医師:国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

関連する臨床試験|JAVELIN Bladder 100試験³⁾

プラチナ製剤ベースの1次治療で病勢進行を認めなかった切除不能な局所進行または転移性の尿路上皮癌患者において、 抗PD-L1抗体アベルマブの効果を、 BSC群を対照に検証した第Ⅲ相比較試験JAVELIN Bladder 100の結果より、 全生存期間 (OS) に対する有益性が示された。

>>臨床試験の詳細をみる

OS中央値

全集団

  • アベルマブ群:23.8ヵ月
(95%CI 19.9-28.8ヵ月)
  • BSC群:15.0ヵ月
(95%CI 13.5-18.2ヵ月)
HR 0.76 (95%CI 0.63-0.91)、 p=0.0036

PD-L1陽性集団

  • アベルマブ群:未到達
(95%CI 20.3ヵ月-未到達)
  • BSC群:17.1ヵ月
(95%CI 13.5-23.7ヵ月)
HR 0.56 (95%CI 0.40-0.79)、 p<0.001

OS率 (1年時、 2年時)

全集団

  • アベルマブ群:71.3%、 49.8%
  • BSC群:58.4%、 38.4%

PD-L1陽性集団(1年時)

  • アベルマブ群:79.1%
  • BSC群:60.4%

PFS中央値

全集団

  • アベルマブ群:5.5ヵ月
(95%CI 4.2-7.2ヵ月)
  • BSC群:2.1ヵ月
(95%CI 1.9-3.0ヵ月)
HR 0.54 (95%CI 0.46-0.64)、 p<0.0001

PD-L1陽性集団

  • アベルマブ群:5.7ヵ月
(95%CI 3.7-7.4ヵ月)
  • BSC群:2.1ヵ月
(95%CI 1.9-3.5ヵ月)
HR 0.56 (95%CI 0.43-0.73)

ORR

全集団

  • アベルマブ群:9.7%
(95%CI 6.8-13.3%)
  • BSC群:1.4%
(95%CI 0.5-3.3%)

PD-L1陽性集団

  • アベルマブ群:13.8%
(95%CI 9.2-19.5%)
  • BSC群:1.2%
(95%CI 0.1-4.2%)

奏効期間中央値

  • アベルマブ群:28.4ヵ月
(95%CI 15.9-42.3ヵ月)
  • BSC群:26.9ヵ月
(95%CI 4.4ヵ月-推定不能)

出典

  1. メルクバイオファーマ株式会社. バベンチオ®電子添文 (2023年7月改訂 第8版) [最終閲覧 : 2024/04/23]
  2. メルクバイオファーマ株式会社. バベンチオ®適正使用ガイド (2023年7月作成) [最終閲覧 : 2024/04/23]
  3. Avelumab Maintenance Therapy for Advanced or Metastatic Urothelial Carcinoma. N Engl J Med. 2020 Sep 24;383(13):1218-1230. PMID: 32945632
最終更新日:2024年4月23日
監修医師:国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(泌尿器)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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