リポソーム化ドキソルビシン (ドキシル®) + カルボプラチン (パラプラチン®)
- ドキシル® (添付文書¹⁾)
- パラプラチン® (添付文書²⁾)
CALYPSO試験³⁾のプロトコル
- DEX 3.3mg+生食 100mL
- NK₁+5-HT₃+生食 50ml (30分)
- PLD 30mg/m²+5%ブ糖 100mL (day1、 60分)
- CBDCA AUC5+生食 250mL (day1、30~60分)
iPLAS試験⁴⁾のプロトコル
対象: プラチナ感受性再発卵巣癌患者976例
方法: PLD + CBDCA群 vs TC (PTX + CBDCA) 群
【有効性】PLD + CBDCA群
【安全性】主な有害事象 (カッコ内 Grade3~4)
CALYPSO試験³⁾は、 CD (CBDCA+PLD) 療法とTC療法を比較したRCTです。 プライマリーエンドポイントの無増悪生存期間 (PFS) は有意にCD療法が優っていました。
- CD療法 : 11.3ヵ月
- TC療法 : 9.4ヵ月
HR=0.821、 95%CI 0.72-0.94、 p=0.005
ただし、 全生存期間 (OS) 延長のエビデンスは得られませんでした。 TC療法と比較して有意にPFSを延長させた点では評価できると思います。
副作用に関しては、 CD療法のほうが、 有意に脱毛、 末梢神経障害、 アレルギーが少なかったと報告されています。
一方、 手足症候群や粘膜炎はCD療法のほうが多いので注意する点です。 ただ、 PLDの投与量は、 単剤投与の際には、 50mg/m²ですが、 CBDCA併用の際は、 30mg/m²になりますので、 単剤投与よりは、 手足症候群の頻度は少ない (Grade2-3で12%) ので、 比較的安全に使えると思います。
以上より、CD療法は、 再発プラチナ感受性卵巣がん患者の良い治療適応と思われます。
最終更新日 : 2024年7月23日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生
- ドキシル® (添付文書¹⁾)
- パラプラチン® (添付文書²⁾)
CALYPSO試験³⁾のプロトコル
- DEX 3.3mg+生食 100mL
- NK₁+5-HT₃+生食 50ml (30分)
- PLD 30mg/m²+5%ブ糖 100mL (day1、 60分)
- CBDCA AUC5+生食 250mL (day1、30~60分)
iPLAS試験⁴⁾のプロトコル
対象: プラチナ感受性再発卵巣癌患者976例
方法: PLD + CBDCA群 vs TC (PTX + CBDCA) 群
【有効性】PLD + CBDCA群
【安全性】主な有害事象 (カッコ内 Grade3~4)
CALYPSO試験³⁾は、 CD (CBDCA+PLD) 療法とTC療法を比較したRCTです。 プライマリーエンドポイントの無増悪生存期間 (PFS) は有意にCD療法が優っていました。
- CD療法 : 11.3ヵ月
- TC療法 : 9.4ヵ月
HR=0.821、 95%CI 0.72-0.94、 p=0.005
ただし、 全生存期間 (OS) 延長のエビデンスは得られませんでした。 TC療法と比較して有意にPFSを延長させた点では評価できると思います。
副作用に関しては、 CD療法のほうが、 有意に脱毛、 末梢神経障害、 アレルギーが少なかったと報告されています。
一方、 手足症候群や粘膜炎はCD療法のほうが多いので注意する点です。 ただ、 PLDの投与量は、 単剤投与の際には、 50mg/m²ですが、 CBDCA併用の際は、 30mg/m²になりますので、 単剤投与よりは、 手足症候群の頻度は少ない (Grade2-3で12%) ので、 比較的安全に使えると思います。
以上より、CD療法は、 再発プラチナ感受性卵巣がん患者の良い治療適応と思われます。
最終更新日 : 2024年7月23日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。