概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

- ドキシル® (添付文書¹⁾)

- パラプラチン® (添付文書²⁾)

用法用量

CALYPSO試験³⁾のプロトコル

J Clin Oncol. 2010 Jul 10;28(20):3323-9³⁾より作図

電子添文の用法および用量
リポソーム化ドキソルビシン : 1日1回50mg/m²を1mg/分の速度で静脈内投与し、 その後4週間休薬 ドキシル®電子添文 (2024年1月改訂 第1版)¹⁾より引用
カルボプラチン : 1日1回300~400mg/m²を投与し、 少なくとも4週間休薬 パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版)²⁾より引用

前投薬・投与スケジュール例

- DEX 3.3mg+生食 100mL

- NK₁+5-HT₃+生食 50ml (30分)

- PLD 30mg/m²+5%ブ糖 100mL (day1、 60分)

- CBDCA AUC5+生食 250mL (day1、30~60分)

日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生提供

主な有害事象

CALYPSO試験³⁾

主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)

  • 好中球数減少 79.6% (35.2%)
  • 発熱性好中球減少症 2.6% (2.6%)
  • 血小板数減少 38.4% (15.9%)
  • 貧血 66.3% (7.9%)
  • 脱毛症 34% (0%)
  • 悪心 78.3% (0%)
  • 嘔吐 48.9% (0%)
  • 便秘 55.4% (0%)
  • 下痢 23.2% (0%)
  • 倦怠感 77.9% (0%)
  • 粘膜炎39.1% (0%)
  • 手足症候群 38.6% (0%)
J Clin Oncol. 2010 Jul 10;28(20):3323-9³⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

CALYPSO試験でPFSの優越性を認めた

CALYPSO試験³⁾は、 CD (CBDCA+PLD) 療法とTC療法を比較したRCTです。 プライマリーエンドポイントの無増悪生存期間 (PFS) は有意にCD療法が優っていました。

 - CD療法:11.3ヵ月
 - TC療法: 9.4ヵ月
  HR=0.821、 95%CI  0.72-0.94、 p=0.005

ただし、 全生存期間 (OS) 延長のエビデンスは得られませんでした。 TC療法と比較して有意にPFSを延長させた点では評価できると思います。

副作用に関しては、 CD療法のほうが、 有意に脱毛、 末梢神経障害、 アレルギーが少なかったと報告されています。

手足症候群や粘膜炎に注意

一方、 手足症候群や粘膜炎はCD療法のほうが多いので注意する点です。 ただ、 PLDの投与量は、 単剤投与の際には、 50mg/m²ですが、 CBDCA併用の際は、 30mg/m²になりますので、 単剤投与よりは、 手足症候群の頻度は少ない (Grade2-3で12%) ので、 比較的安全に使えると思います。

以上より、CD療法は、 再発プラチナ感受性卵巣がん患者の良い治療適応と思われます。
監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. バクスター. ドキシル®電子添文 (2024年1月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/5/7]
  2. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/5/7]
  3. Pegylated liposomal Doxorubicin and Carboplatin compared with Paclitaxel and Carboplatin for patients with platinum-sensitive ovarian cancer in late relapse. J Clin Oncol. 2010 Jul 10;28(20):3323-9. PMID: 20498395
その他情報は随時更新予定です
最終更新日 : 2024年5月7日
監修医師 : HOKUTO編集部医師監修

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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リポソーム化ドキソルビシン (ドキシル®) + カルボプラチン (パラプラチン®)
2024年05月17日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

- ドキシル® (添付文書¹⁾)

- パラプラチン® (添付文書²⁾)

用法用量

CALYPSO試験³⁾のプロトコル

J Clin Oncol. 2010 Jul 10;28(20):3323-9³⁾より作図

電子添文の用法および用量
リポソーム化ドキソルビシン : 1日1回50mg/m²を1mg/分の速度で静脈内投与し、 その後4週間休薬 ドキシル®電子添文 (2024年1月改訂 第1版)¹⁾より引用
カルボプラチン : 1日1回300~400mg/m²を投与し、 少なくとも4週間休薬 パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版)²⁾より引用

前投薬・投与スケジュール例

- DEX 3.3mg+生食 100mL

- NK₁+5-HT₃+生食 50ml (30分)

- PLD 30mg/m²+5%ブ糖 100mL (day1、 60分)

- CBDCA AUC5+生食 250mL (day1、30~60分)

日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生提供

主な有害事象

CALYPSO試験³⁾

主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)

  • 好中球数減少 79.6% (35.2%)
  • 発熱性好中球減少症 2.6% (2.6%)
  • 血小板数減少 38.4% (15.9%)
  • 貧血 66.3% (7.9%)
  • 脱毛症 34% (0%)
  • 悪心 78.3% (0%)
  • 嘔吐 48.9% (0%)
  • 便秘 55.4% (0%)
  • 下痢 23.2% (0%)
  • 倦怠感 77.9% (0%)
  • 粘膜炎39.1% (0%)
  • 手足症候群 38.6% (0%)
J Clin Oncol. 2010 Jul 10;28(20):3323-9³⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

CALYPSO試験でPFSの優越性を認めた

CALYPSO試験³⁾は、 CD (CBDCA+PLD) 療法とTC療法を比較したRCTです。 プライマリーエンドポイントの無増悪生存期間 (PFS) は有意にCD療法が優っていました。

 - CD療法:11.3ヵ月
 - TC療法: 9.4ヵ月
  HR=0.821、 95%CI  0.72-0.94、 p=0.005

ただし、 全生存期間 (OS) 延長のエビデンスは得られませんでした。 TC療法と比較して有意にPFSを延長させた点では評価できると思います。

副作用に関しては、 CD療法のほうが、 有意に脱毛、 末梢神経障害、 アレルギーが少なかったと報告されています。

手足症候群や粘膜炎に注意

一方、 手足症候群や粘膜炎はCD療法のほうが多いので注意する点です。 ただ、 PLDの投与量は、 単剤投与の際には、 50mg/m²ですが、 CBDCA併用の際は、 30mg/m²になりますので、 単剤投与よりは、 手足症候群の頻度は少ない (Grade2-3で12%) ので、 比較的安全に使えると思います。

以上より、CD療法は、 再発プラチナ感受性卵巣がん患者の良い治療適応と思われます。
監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. バクスター. ドキシル®電子添文 (2024年1月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/5/7]
  2. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/5/7]
  3. Pegylated liposomal Doxorubicin and Carboplatin compared with Paclitaxel and Carboplatin for patients with platinum-sensitive ovarian cancer in late relapse. J Clin Oncol. 2010 Jul 10;28(20):3323-9. PMID: 20498395
その他情報は随時更新予定です
最終更新日 : 2024年5月7日
監修医師 : HOKUTO編集部医師監修

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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