キイトルーダ® (ペムブロリズマブ)
【1コース】21日間または42日間
【催吐性】最小度³⁾ (NCCN : 最小度⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*

ペムブロリズマブ : 21日間を1サイクルとして、 1日目に200mgを30分かけて点滴静注。 または42日間を1サイクルとして、 1日目に400mgを30分かけて点滴静注。
本剤単独投与の延命効果は、 PD-L1発現率 (CPS) により異なる傾向が示唆されている。 CPSに関する臨床成績を十分に理解した上で、 本剤の有効性および安全性を踏まえ、 適応患者を選択する。
Lancet. 2019;394(10212):1915-1928.
未治療の根治的局所療法の適応とならない再発または転移性頭頸部扁平上皮癌 (HNSCC) 882例を対象とした、 非盲検の第III相無作為化比較試験。 PD-L1発現、 p16ステータス、 PSで層別化後、 Pem単剤、 Pem+化学療法、 セツキシマブ+化学療法 (EXTREME群) の3群に1:1:1で無作為に割り付けられた。 主要評価項目はOSおよびPFSであった。
【有効性】Pem単剤群 (vs EXTREME群)
PD-L1発現状況別のOS中央値およびHRは以下のとおり。

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 貧血 21% (5%)
- 好中球減少症 2% (<1%)
- 血小板減少症 2% (<1%)
- 甲状腺機能低下症 18% (0%)
- 便秘 20% (<1%)
- 下痢 15% (<1%)
- 悪心 16% (0%)
- 口内炎 3% (0%)
- 嘔吐 11% (<1%)
- 無力症 6% (1%)
- 疲労 28% (3%)
- 粘膜炎症 4% (1%)
- 発熱 13% (<1%)
- 好中球数減少 <1% (0%)
- 血小板数減少 1% (0%)
- 体重減少 15% (2%)
- 白血球数減少 1% (0%)
- 食欲減退 15% (1%)
- 低カリウム血症 8% (2%)
- 低マグネシウム血症 4% (0%)
- 咳嗽 13% (0%)
- ざ瘡様皮膚炎 3% (0%)
- 発疹 10% (<1%)
KEYNOTE-048試験⁵⁾の主な適格基準
- 18歳以上
- ECOG PS 0–1
- 好中球数≧1,500/μL
- 血小板数≧10万/μL
- Hb≧9g/dL
- 腎機能 : クレアチニン ≦1.5×ULN または CrCl≧60mL/min
- 肝機能 : T-Bil≦1.5×ULN、 AST/ALT≦2.5×ULN
ペムブロリズマブは減量せず、 irAEの重症度に応じて休薬または投与中止で対応する (後述)¹⁾。
抗体薬は多様な細胞でのエンドサイトーシスとリソソーム分解により消失するため、 一般に減量は不要と考えられる。
ペムブロリズマブ :

頭頸部癌診療ガイドライン2025年版では、 ペムブロリズマブ単剤療法は、 白金製剤感受性の再発・転移頭頸部扁平上皮癌に対する初回治療として強く推奨されている⁶⁾。
本薬は、 ヒトPD-1に対する抗体であり、 PD-1とそのリガンド (PD-L1およびPD-L2) との結合を阻害することで、 腫瘍特異的な細胞傷害性T細胞を活性化し、 腫瘍増殖を抑制すると考えられる¹⁾。
免疫関連有害事象 : T細胞活性化により、 多様な免疫関連有害事象が発現することがある。 異常時は鑑別診断を行い、 必要に応じて副腎皮質ホルモンを投与する。 本剤終了後も発現しうるため、 継続的に観察を行う。
間質性肺疾患 : 息切れ・呼吸困難・咳などに注意し、 胸部X線、 必要に応じてCTや血清マーカーを実施する。
内分泌障害 : 甲状腺・下垂体・副腎機能低下が起こりうるため、 TSH、 FT3、 FT4、 ACTH、 コルチゾールなどを定期的に測定し、 必要に応じて画像検査を行う。
肝障害 : 劇症肝炎、 肝不全、 硬化性胆管炎などが報告されており、 特にアキシチニブ併用時は肝機能検査を頻回に実施し観察する。
1型糖尿病 : 口渇、 悪心、 嘔吐、 血糖上昇に注意し、 血糖モニタリングを行う。
腎障害 : 腎機能を定期的に検査し、 状態を観察する。
筋障害 : 筋炎や横紋筋融解症に注意し、 筋力低下、 筋痛、 CKやミオグロビンの上昇を観察する。
重症筋無力症 : 筋力低下、 眼瞼下垂、 呼吸困難、 嚥下障害などを観察する。
心筋炎 : 胸痛、 CK上昇、 心電図異常に注意し、 状態を観察する。
眼障害 : ぶどう膜炎などの重篤な障害に注意し、 定期的な眼の確認を行う。 異常時は速やかに受診を促す。
- 間質性肺疾患
- 大腸炎・小腸炎・重度の下痢
- 劇症肝炎・肝不全・肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎
- 腎機能障害 (尿細管間質性腎炎、 糸球体腎炎等)
- 内分泌障害 (下垂体機能障害、 甲状腺機能障害、 副腎機能障害)
- 1型糖尿病
- ぶどう膜炎
- 筋炎・横紋筋融解症
- 膵炎・膵外分泌機能不全
- 神経障害 (ギラン・バレー症候群等)
- 重度の皮膚障害 (中毒性表皮壊死融解症、 皮膚粘膜眼症候群、 多形紅斑、 類天疱瘡等)
- 脳炎、 髄膜炎、 脊髄炎
- 重症筋無力症
- 心筋炎
- 重篤な血液障害 (免疫性血小板減少性紫斑病、 溶血性貧血、 赤芽球癆、 無顆粒球症等)
- 重度の胃炎
- 血球貪食症候群
- Infusion reaction
- 臓器移植歴 (造血幹細胞移植歴を含む) のある患者への使用
- 結核
1) MSD株式会社. キイトルーダ®点滴静注100mg 電子添文. 2026年2月改訂 第26版.
2) MSD株式会社. キイトルーダ®点滴静注100mg 適正使用ガイド. 2026年2月作成.
3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版
4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.
5) Lancet. 2019;394(10212):1915-1928.
6) 日本頭頸部癌学会編 : 頭頸部癌診療ガイドライン 2025年版. 金原出版.
7) MSD株式会社. キイトルーダ®点滴静注100mgに係る医薬品リスク管理計画書.
最終更新日 : 2026年5月29日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
執筆協力 : 国立がん研究センター中央病院 頭頸部・食道内科 本間義崇
監修 : 国立がん研究センター中央病院 頭頸部・食道内科 加藤健
キイトルーダ® (ペムブロリズマブ)
【1コース】21日間または42日間
【催吐性】最小度³⁾ (NCCN : 最小度⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*

ペムブロリズマブ : 21日間を1サイクルとして、 1日目に200mgを30分かけて点滴静注。 または42日間を1サイクルとして、 1日目に400mgを30分かけて点滴静注。
本剤単独投与の延命効果は、 PD-L1発現率 (CPS) により異なる傾向が示唆されている。 CPSに関する臨床成績を十分に理解した上で、 本剤の有効性および安全性を踏まえ、 適応患者を選択する。
Lancet. 2019;394(10212):1915-1928.
未治療の根治的局所療法の適応とならない再発または転移性頭頸部扁平上皮癌 (HNSCC) 882例を対象とした、 非盲検の第III相無作為化比較試験。 PD-L1発現、 p16ステータス、 PSで層別化後、 Pem単剤、 Pem+化学療法、 セツキシマブ+化学療法 (EXTREME群) の3群に1:1:1で無作為に割り付けられた。 主要評価項目はOSおよびPFSであった。
【有効性】Pem単剤群 (vs EXTREME群)
PD-L1発現状況別のOS中央値およびHRは以下のとおり。

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 貧血 21% (5%)
- 好中球減少症 2% (<1%)
- 血小板減少症 2% (<1%)
- 甲状腺機能低下症 18% (0%)
- 便秘 20% (<1%)
- 下痢 15% (<1%)
- 悪心 16% (0%)
- 口内炎 3% (0%)
- 嘔吐 11% (<1%)
- 無力症 6% (1%)
- 疲労 28% (3%)
- 粘膜炎症 4% (1%)
- 発熱 13% (<1%)
- 好中球数減少 <1% (0%)
- 血小板数減少 1% (0%)
- 体重減少 15% (2%)
- 白血球数減少 1% (0%)
- 食欲減退 15% (1%)
- 低カリウム血症 8% (2%)
- 低マグネシウム血症 4% (0%)
- 咳嗽 13% (0%)
- ざ瘡様皮膚炎 3% (0%)
- 発疹 10% (<1%)
KEYNOTE-048試験⁵⁾の主な適格基準
- 18歳以上
- ECOG PS 0–1
- 好中球数≧1,500/μL
- 血小板数≧10万/μL
- Hb≧9g/dL
- 腎機能 : クレアチニン ≦1.5×ULN または CrCl≧60mL/min
- 肝機能 : T-Bil≦1.5×ULN、 AST/ALT≦2.5×ULN
ペムブロリズマブは減量せず、 irAEの重症度に応じて休薬または投与中止で対応する (後述)¹⁾。
抗体薬は多様な細胞でのエンドサイトーシスとリソソーム分解により消失するため、 一般に減量は不要と考えられる。
ペムブロリズマブ :

頭頸部癌診療ガイドライン2025年版では、 ペムブロリズマブ単剤療法は、 白金製剤感受性の再発・転移頭頸部扁平上皮癌に対する初回治療として強く推奨されている⁶⁾。
本薬は、 ヒトPD-1に対する抗体であり、 PD-1とそのリガンド (PD-L1およびPD-L2) との結合を阻害することで、 腫瘍特異的な細胞傷害性T細胞を活性化し、 腫瘍増殖を抑制すると考えられる¹⁾。
免疫関連有害事象 : T細胞活性化により、 多様な免疫関連有害事象が発現することがある。 異常時は鑑別診断を行い、 必要に応じて副腎皮質ホルモンを投与する。 本剤終了後も発現しうるため、 継続的に観察を行う。
間質性肺疾患 : 息切れ・呼吸困難・咳などに注意し、 胸部X線、 必要に応じてCTや血清マーカーを実施する。
内分泌障害 : 甲状腺・下垂体・副腎機能低下が起こりうるため、 TSH、 FT3、 FT4、 ACTH、 コルチゾールなどを定期的に測定し、 必要に応じて画像検査を行う。
肝障害 : 劇症肝炎、 肝不全、 硬化性胆管炎などが報告されており、 特にアキシチニブ併用時は肝機能検査を頻回に実施し観察する。
1型糖尿病 : 口渇、 悪心、 嘔吐、 血糖上昇に注意し、 血糖モニタリングを行う。
腎障害 : 腎機能を定期的に検査し、 状態を観察する。
筋障害 : 筋炎や横紋筋融解症に注意し、 筋力低下、 筋痛、 CKやミオグロビンの上昇を観察する。
重症筋無力症 : 筋力低下、 眼瞼下垂、 呼吸困難、 嚥下障害などを観察する。
心筋炎 : 胸痛、 CK上昇、 心電図異常に注意し、 状態を観察する。
眼障害 : ぶどう膜炎などの重篤な障害に注意し、 定期的な眼の確認を行う。 異常時は速やかに受診を促す。
- 間質性肺疾患
- 大腸炎・小腸炎・重度の下痢
- 劇症肝炎・肝不全・肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎
- 腎機能障害 (尿細管間質性腎炎、 糸球体腎炎等)
- 内分泌障害 (下垂体機能障害、 甲状腺機能障害、 副腎機能障害)
- 1型糖尿病
- ぶどう膜炎
- 筋炎・横紋筋融解症
- 膵炎・膵外分泌機能不全
- 神経障害 (ギラン・バレー症候群等)
- 重度の皮膚障害 (中毒性表皮壊死融解症、 皮膚粘膜眼症候群、 多形紅斑、 類天疱瘡等)
- 脳炎、 髄膜炎、 脊髄炎
- 重症筋無力症
- 心筋炎
- 重篤な血液障害 (免疫性血小板減少性紫斑病、 溶血性貧血、 赤芽球癆、 無顆粒球症等)
- 重度の胃炎
- 血球貪食症候群
- Infusion reaction
- 臓器移植歴 (造血幹細胞移植歴を含む) のある患者への使用
- 結核
1) MSD株式会社. キイトルーダ®点滴静注100mg 電子添文. 2026年2月改訂 第26版.
2) MSD株式会社. キイトルーダ®点滴静注100mg 適正使用ガイド. 2026年2月作成.
3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版
4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.
5) Lancet. 2019;394(10212):1915-1928.
6) 日本頭頸部癌学会編 : 頭頸部癌診療ガイドライン 2025年版. 金原出版.
7) MSD株式会社. キイトルーダ®点滴静注100mgに係る医薬品リスク管理計画書.
最終更新日 : 2026年5月29日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
執筆協力 : 国立がん研究センター中央病院 頭頸部・食道内科 本間義崇
監修 : 国立がん研究センター中央病院 頭頸部・食道内科 加藤健
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。