概要
監修医師
2024年8月28日に、 他の抗悪性腫瘍剤との併用において非小細胞肺癌における術前・術後補助療法に新たに適応が追加された
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

キイトルーダ® (添付文書¹⁾ / 適正使用ガイド²⁾*)

ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体 ペムブロリズマブ
*MSD株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

非小細胞肺癌における術前・術後補助療法

投与回数 : 3週間間隔投与の場合、 術前補助療法は4回まで、 術後補助療法は13回まで、 6週間間隔投与の場合、 術前補助療法は2回まで、 術後補助療法は7回まで

❶術前補助療法

他の抗悪性腫瘍剤との併用*において、ペムブロリズマブ 1回200mg 3週間間隔又は1回400mg6週間間隔で30分間かけて点滴静注

*以下の化学療法を最大4コース併用

【扁平上皮癌】ゲムシタビン1000mg/m² (1コース21日間、 各コースの1、 8日目に投与)、 シスプラチン75mg/m² (1コース21日間、 各コースの1日目に投与) を投与
【非扁平上皮癌】ペメトレキセド500mg/m²、 シスプラチン75mg/m²をQ3Wで各コースの1日目に投与

❷術後補助療法

術後補助療法として、 ペムブロリズマブ 1回200mg 3週間間隔又は1回400mg 6週間間隔で30分間かけて点滴静注

KeyData|臨床試験結果

📊KEYNOTE-671試験³⁾

臨床病期Ⅱ期、 ⅢA期又はⅢB期の周術期のNSCLC患者797例 (日本人82例を含む) を対象に、 術前補助療法としての本剤と化学療法との併用療法、 及び術後補助療法としての本剤単独療法の有効性及び安全性が、 術前補助療法としてのプラセボと化学療法との併用療法、 及び術後補助療法としてのプラセボ投与を対照とした国際共同第Ⅲ相二重盲検試験

【有効性】ペムブロリズマブ群

mOS : 未到達

対照群: 52.4ヵ月 HR 0.72 (95%CI 0.56,‌0.93) p=0.005

mEFS : 未到達

対照群: 17.0ヵ月 HR 0.58 (95%CI 0.46,‌0.72) p<0.00001

【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade3~4)

- 悪心 54.3% (2.0%)

- 好中球数減少 42.2% (20.7%)

- 貧血 36.1% (7.3%)

- 白血球数減少 28.0% (5.3%)

- 倦怠感 27.3% (1.5%)

- 便秘 26.8% (0.8%)

- 食欲減退 23.0% (1.5%)

- 嘔吐 18.9% (1.0%)

- 血小板数減少 18.7% (5.1%)

- クレアチニン増加 14.1% (0.8%)

- 下痢 13.1% (1.5%)

- ALT増加 12.9% (1.8%)

- 無力症 11.4% (1.0%)

- 発疹 11.4% (0.8%)

- 脱毛症 10.1% (0%)

N Engl J Med. 2023 Aug 10;389(6):491-503³⁾より引用

特徴と注意点

周術期投与について

術前の併用療法は最大4コース、 術後の単剤投与は9ヵ月であることに注意を要する。

肺癌診療ガイドライン2024の記載

前版では記載がなかったが、KEYNOTE-671試験の結果を基に、 NSCLC周術期治療において以下の推奨が追加された。

臨床病期Ⅱ-ⅢB期 (第9版) *N3除く に対して、 術前にプラチナ製剤併用療法とペムブロリズマブを併用し、 術後にペムブロリズマブの追加を行うよう弱く推奨する [2B]
肺癌診療ガイドライン -悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む- 2024年版より引用

各プロトコル

休薬・中止基準

ペムブロリズマブ電子添文¹⁾の基準

キイトルーダ®電子添文 (2024年9月改訂 第20版)¹⁾より作図

出典

1) MSD製薬. キイトルーダ®電子添文 (2024年9月改訂 第20版) [最終閲覧 : 2024/11/12]

2) MSD株式会社. キイトルーダ®適正使用ガイド (2024年9月作成) [最終閲覧 : 2024/11/12]

3) Perioperative Pembrolizumab for Early-Stage Non-Small-Cell Lung Cancer. N Engl J Med. 2023 Aug 10;389(6):491-503. PMID: 37272513

最終更新日 : 2024年11月12日
監修 : HOKUTO編集部監修医

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Pembrolizumab + Chemo
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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ペムブロリズマブ (キイトルーダ®)
2024年11月26日更新
2024年8月28日に、 他の抗悪性腫瘍剤との併用において非小細胞肺癌における術前・術後補助療法に新たに適応が追加された
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

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投与スケジュール

非小細胞肺癌における術前・術後補助療法

投与回数 : 3週間間隔投与の場合、 術前補助療法は4回まで、 術後補助療法は13回まで、 6週間間隔投与の場合、 術前補助療法は2回まで、 術後補助療法は7回まで

❶術前補助療法

他の抗悪性腫瘍剤との併用*において、ペムブロリズマブ 1回200mg 3週間間隔又は1回400mg6週間間隔で30分間かけて点滴静注

*以下の化学療法を最大4コース併用

【扁平上皮癌】ゲムシタビン1000mg/m² (1コース21日間、 各コースの1、 8日目に投与)、 シスプラチン75mg/m² (1コース21日間、 各コースの1日目に投与) を投与
【非扁平上皮癌】ペメトレキセド500mg/m²、 シスプラチン75mg/m²をQ3Wで各コースの1日目に投与

❷術後補助療法

術後補助療法として、 ペムブロリズマブ 1回200mg 3週間間隔又は1回400mg 6週間間隔で30分間かけて点滴静注

KeyData|臨床試験結果

📊KEYNOTE-671試験³⁾

臨床病期Ⅱ期、 ⅢA期又はⅢB期の周術期のNSCLC患者797例 (日本人82例を含む) を対象に、 術前補助療法としての本剤と化学療法との併用療法、 及び術後補助療法としての本剤単独療法の有効性及び安全性が、 術前補助療法としてのプラセボと化学療法との併用療法、 及び術後補助療法としてのプラセボ投与を対照とした国際共同第Ⅲ相二重盲検試験

【有効性】ペムブロリズマブ群

mOS : 未到達

対照群: 52.4ヵ月 HR 0.72 (95%CI 0.56,‌0.93) p=0.005

mEFS : 未到達

対照群: 17.0ヵ月 HR 0.58 (95%CI 0.46,‌0.72) p<0.00001

【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade3~4)

- 悪心 54.3% (2.0%)

- 好中球数減少 42.2% (20.7%)

- 貧血 36.1% (7.3%)

- 白血球数減少 28.0% (5.3%)

- 倦怠感 27.3% (1.5%)

- 便秘 26.8% (0.8%)

- 食欲減退 23.0% (1.5%)

- 嘔吐 18.9% (1.0%)

- 血小板数減少 18.7% (5.1%)

- クレアチニン増加 14.1% (0.8%)

- 下痢 13.1% (1.5%)

- ALT増加 12.9% (1.8%)

- 無力症 11.4% (1.0%)

- 発疹 11.4% (0.8%)

- 脱毛症 10.1% (0%)

N Engl J Med. 2023 Aug 10;389(6):491-503³⁾より引用

特徴と注意点

周術期投与について

術前の併用療法は最大4コース、 術後の単剤投与は9ヵ月であることに注意を要する。

肺癌診療ガイドライン2024の記載

前版では記載がなかったが、KEYNOTE-671試験の結果を基に、 NSCLC周術期治療において以下の推奨が追加された。

臨床病期Ⅱ-ⅢB期 (第9版) *N3除く に対して、 術前にプラチナ製剤併用療法とペムブロリズマブを併用し、 術後にペムブロリズマブの追加を行うよう弱く推奨する [2B]
肺癌診療ガイドライン -悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む- 2024年版より引用

各プロトコル

休薬・中止基準

ペムブロリズマブ電子添文¹⁾の基準

キイトルーダ®電子添文 (2024年9月改訂 第20版)¹⁾より作図

出典

1) MSD製薬. キイトルーダ®電子添文 (2024年9月改訂 第20版) [最終閲覧 : 2024/11/12]

2) MSD株式会社. キイトルーダ®適正使用ガイド (2024年9月作成) [最終閲覧 : 2024/11/12]

3) Perioperative Pembrolizumab for Early-Stage Non-Small-Cell Lung Cancer. N Engl J Med. 2023 Aug 10;389(6):491-503. PMID: 37272513

最終更新日 : 2024年11月12日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(呼吸器)

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