概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

用法用量

エトポシド150mg/m²、 シスプラチン75mg/m²を1日目に静注。 エトポシド100mg/m²、 メトトレキサート300mg/m²、 アクチノマイシンD 0.5mgを8日目に静注を2週間サイクルで繰り返す。

J Clin Oncol. 2000 Feb;18(4):854-9⁶⁾より作図

前投薬・投与スケジュール例

EP

Day1

- 生理食塩水500ml + 硫酸Mg 8~20mEq 60分

- NK1阻害剤 + 5HT3拮抗剤 + 生食50ml 30分

- エトポシド + 生食500mL 60分

- CDDP 25mg/m² + 生食250mL 240分

- CDDP 25mg/m² + 生食250mL 240分

- CDDP 25mg/m² + 生食250mL 240分

- オランザピン5mg 内服day1-4

EMA

Day8

- 生食500mL + メイロン20ml 120分

- NK1阻害剤 + DEX9.9mg + 5HT3拮抗剤 + 生食50ml 30分

- エトポシド + 生食500mL 60分

- ActD + 生食50mL 10分

- ダイアモックス500mg + 生食500mL 60分

- MTX300mg/m²+生食1000mL 12時間

Day9

- ソルデム3A 1500mL 24時間持続点滴

- ロイコボリン15mg+生食50mL 10分  (MTX終了後24時間後に開始、 以後、 6時間ごとに4回投与)

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

エキスパートによるワンポイント

ハイリスク絨毛腫瘍の選択肢

ハイリスク絨毛腫瘍 (FIGOリスクスコア≧7点) の標準レジメンであるEMA-CO療法に効果がなかった患者に対する標準治療のひとつです。

🔢FIGOリスクスコア 🔢絨毛癌診断スコア

EP-EMA療法は、 34名の患者に投与し、 30名 (88%)に寛解を認めた優れたレジメンと言えます⁶⁾。 EP療法とEMA療法を交互に毎週行います。 骨髄抑制が強いので注意が必要です。 原著では、 G-CSF製剤を治療の合間に、 白血球数≧2,000/μLを保つため、 3-4日間投与の記載があります。

副作用とその対策

大量MTXを投与するため、 MTXの副作用予防のため、 ロイコボリンを必ず併用ください。 治療中は、 毎週血中βhCGを測定し、 正常化したら、 さらに3サイクル投与を継続し終了とします。

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. 小野薬品工業株式会社. ベプシド®電子添文 (2024年7月改訂第2版) [最終閲覧 : 2024/08/02]
  2. 日本化薬. ランダ®電子添文 (2021年4月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/03/14]
  3. 日本化薬. ランダ®安全性情報 (2021年6月作成) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  4. ファイザー株式会社. メソトレキセート®電子添文 (2023年6月改訂第3版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  5. ノーベルファーマ株式会社. コスメゲン®電子添文 (2023年4月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/8/1]
  6. Etoposide and cisplatin/etoposide, methotrexate, and actinomycin D (EMA) chemotherapy for patients with high-risk gestational trophoblastic tumors refractory to EMA/cyclophosphamide and vincristine chemotherapy and patients presenting with metastatic placental site trophoblastic tumors. J Clin Oncol. 2000 Feb;18(4):854-9. PMID: 10673528
最終更新日 : 2024年9月6日
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

レジメン
EP-EMA
こちらの記事の監修医師
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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エトポシド + シスプラチン + メトトレキサート + アクチノマイシンD
2024年09月06日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

用法用量

エトポシド150mg/m²、 シスプラチン75mg/m²を1日目に静注。 エトポシド100mg/m²、 メトトレキサート300mg/m²、 アクチノマイシンD 0.5mgを8日目に静注を2週間サイクルで繰り返す。

J Clin Oncol. 2000 Feb;18(4):854-9⁶⁾より作図

前投薬・投与スケジュール例

EP

Day1

- 生理食塩水500ml + 硫酸Mg 8~20mEq 60分

- NK1阻害剤 + 5HT3拮抗剤 + 生食50ml 30分

- エトポシド + 生食500mL 60分

- CDDP 25mg/m² + 生食250mL 240分

- CDDP 25mg/m² + 生食250mL 240分

- CDDP 25mg/m² + 生食250mL 240分

- オランザピン5mg 内服day1-4

EMA

Day8

- 生食500mL + メイロン20ml 120分

- NK1阻害剤 + DEX9.9mg + 5HT3拮抗剤 + 生食50ml 30分

- エトポシド + 生食500mL 60分

- ActD + 生食50mL 10分

- ダイアモックス500mg + 生食500mL 60分

- MTX300mg/m²+生食1000mL 12時間

Day9

- ソルデム3A 1500mL 24時間持続点滴

- ロイコボリン15mg+生食50mL 10分  (MTX終了後24時間後に開始、 以後、 6時間ごとに4回投与)

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

エキスパートによるワンポイント

ハイリスク絨毛腫瘍の選択肢

ハイリスク絨毛腫瘍 (FIGOリスクスコア≧7点) の標準レジメンであるEMA-CO療法に効果がなかった患者に対する標準治療のひとつです。

🔢FIGOリスクスコア 🔢絨毛癌診断スコア

EP-EMA療法は、 34名の患者に投与し、 30名 (88%)に寛解を認めた優れたレジメンと言えます⁶⁾。 EP療法とEMA療法を交互に毎週行います。 骨髄抑制が強いので注意が必要です。 原著では、 G-CSF製剤を治療の合間に、 白血球数≧2,000/μLを保つため、 3-4日間投与の記載があります。

副作用とその対策

大量MTXを投与するため、 MTXの副作用予防のため、 ロイコボリンを必ず併用ください。 治療中は、 毎週血中βhCGを測定し、 正常化したら、 さらに3サイクル投与を継続し終了とします。

監修: 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科教授 勝俣 範之先生

出典

  1. 小野薬品工業株式会社. ベプシド®電子添文 (2024年7月改訂第2版) [最終閲覧 : 2024/08/02]
  2. 日本化薬. ランダ®電子添文 (2021年4月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/03/14]
  3. 日本化薬. ランダ®安全性情報 (2021年6月作成) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  4. ファイザー株式会社. メソトレキセート®電子添文 (2023年6月改訂第3版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  5. ノーベルファーマ株式会社. コスメゲン®電子添文 (2023年4月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/8/1]
  6. Etoposide and cisplatin/etoposide, methotrexate, and actinomycin D (EMA) chemotherapy for patients with high-risk gestational trophoblastic tumors refractory to EMA/cyclophosphamide and vincristine chemotherapy and patients presenting with metastatic placental site trophoblastic tumors. J Clin Oncol. 2000 Feb;18(4):854-9. PMID: 10673528
最終更新日 : 2024年9月6日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(婦人科)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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