概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
2024/8/25時点で、 乳房外パジェット病に対して本邦適応外

薬剤情報

- 5-FU® (添付文書¹⁾)

- エピルビシン® (添付文書²⁾)

- パラプラチン® (添付文書³⁾)

- オンコビン® (添付文書⁴⁾)

- マイトマイシン® (添付文書⁵⁾)

用法用量 ※適応外

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

エピルビシン40mg/m²、 マイトマイシンC 3.5mg/m²、 ビンクリスチン0.6mg/m²をday1に、 カルボプラチン300mg/m²をday2に、 5-FU350mg/m²をday2-6に投与する。 4週間ごとに繰り返す。 血液毒性の有害事象が多いが、 減量や中止、 休薬を要することは少ない。

主な有害事象

遡及的コホート研究⁶⁾の結果

Grade3~4の主な有害事象

- 骨髄抑制 42.9% 

- 白血球数減少 14.3%

- 好中球数減少 28.6%

- 貧血 14.3%

- 血小板数減少 14.3%

Br J Dermatol. 2014 Jun;170(6):1354-7⁶⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

ニボルマブやドセタキセルに不応、不耐の場合の2次治療以降の選択肢

根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対する2次治療以降に選択される。 根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対しては、 様々な化学療法が報告されているが各レジメンを比較する試験は無く、 保険適用となっている薬剤はニボルマブのみである。

FECOM療法は1次治療として選択されることもあったが⁶⁾、 乳房外パジェット病に対して保険適用外であることや、 ドセタキセル療法が広く普及したことから、 ニボルマブドセタキセルに対して不応、 不耐となった場合に選択される。

臨床試験の結果

11例をまとめた後ろ向き観察研究⁷⁾ではCR 0%、 PR54.5%、 SD9.1%、 PD36.4%、 PFS中央値6.8ヵ月、 OS中央値13.4ヵ月と報告されている。 Grade3以上の有害事象は骨髄抑制45.5%、 好中球数減少36.4%、 貧血9.1%、 血小板数減少9.1%であった。 血液毒性以外のGrade 3以上の有害事象や治療関連死は無かったと報告されている。

これまでの報告は1次治療としてFECOM療法を選択された場合の成績であり、 2次治療以降に実施した場合の有効性や安全性についてはほとんど報告が無いことに留意する必要がある。

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 緒方大先生

出典

  1. 協和キリン株式会社. 5-FU®電子添文 (2024年3月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  2. マイラン製薬. エピルビシン®電子添文 (2023年11月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  3. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  4. 日本化薬. オンコビン®電子添文 (2023年4月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  5. 協和キリン株式会社. マイトマイシン®電子添文 (2023年9月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  6. Combination chemotherapy for metastatic extramammary Paget disease. Br J Dermatol. 2014 Jun;170(6):1354-7. PMID: 24329551
  7. Efficacy of chemotherapies for unresectable extramammary Paget disease: a single-centre retrospective study. Clin Exp Dermatol. 2023 Aug 25;48(9):1019-1023. PMID: 37162010
その他情報は随時更新予定です
最終更新日 : 2024年8月22日
監修医師 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科  中野英司先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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フルオロウラシル+エピルビシン+カルボプラチン+ビンクリスチン+マイトマイシン
2024年08月26日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
2024/8/25時点で、 乳房外パジェット病に対して本邦適応外

薬剤情報

- 5-FU® (添付文書¹⁾)

- エピルビシン® (添付文書²⁾)

- パラプラチン® (添付文書³⁾)

- オンコビン® (添付文書⁴⁾)

- マイトマイシン® (添付文書⁵⁾)

用法用量 ※適応外

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 中野英司先生

エピルビシン40mg/m²、 マイトマイシンC 3.5mg/m²、 ビンクリスチン0.6mg/m²をday1に、 カルボプラチン300mg/m²をday2に、 5-FU350mg/m²をday2-6に投与する。 4週間ごとに繰り返す。 血液毒性の有害事象が多いが、 減量や中止、 休薬を要することは少ない。

主な有害事象

遡及的コホート研究⁶⁾の結果

Grade3~4の主な有害事象

- 骨髄抑制 42.9% 

- 白血球数減少 14.3%

- 好中球数減少 28.6%

- 貧血 14.3%

- 血小板数減少 14.3%

Br J Dermatol. 2014 Jun;170(6):1354-7⁶⁾より引用

エキスパートによるワンポイント

ニボルマブやドセタキセルに不応、不耐の場合の2次治療以降の選択肢

根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対する2次治療以降に選択される。 根治切除不能な進行・再発の乳房外パジェット病に対しては、 様々な化学療法が報告されているが各レジメンを比較する試験は無く、 保険適用となっている薬剤はニボルマブのみである。

FECOM療法は1次治療として選択されることもあったが⁶⁾、 乳房外パジェット病に対して保険適用外であることや、 ドセタキセル療法が広く普及したことから、 ニボルマブドセタキセルに対して不応、 不耐となった場合に選択される。

臨床試験の結果

11例をまとめた後ろ向き観察研究⁷⁾ではCR 0%、 PR54.5%、 SD9.1%、 PD36.4%、 PFS中央値6.8ヵ月、 OS中央値13.4ヵ月と報告されている。 Grade3以上の有害事象は骨髄抑制45.5%、 好中球数減少36.4%、 貧血9.1%、 血小板数減少9.1%であった。 血液毒性以外のGrade 3以上の有害事象や治療関連死は無かったと報告されている。

これまでの報告は1次治療としてFECOM療法を選択された場合の成績であり、 2次治療以降に実施した場合の有効性や安全性についてはほとんど報告が無いことに留意する必要がある。

監修 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科 緒方大先生

出典

  1. 協和キリン株式会社. 5-FU®電子添文 (2024年3月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  2. マイラン製薬. エピルビシン®電子添文 (2023年11月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  3. クリニジェン株式会社. パラプラチン®電子添文 (2023年5月改訂 第3版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  4. 日本化薬. オンコビン®電子添文 (2023年4月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  5. 協和キリン株式会社. マイトマイシン®電子添文 (2023年9月改訂 第1版) [最終閲覧 : 2024/04/02]
  6. Combination chemotherapy for metastatic extramammary Paget disease. Br J Dermatol. 2014 Jun;170(6):1354-7. PMID: 24329551
  7. Efficacy of chemotherapies for unresectable extramammary Paget disease: a single-centre retrospective study. Clin Exp Dermatol. 2023 Aug 25;48(9):1019-1023. PMID: 37162010
その他情報は随時更新予定です
最終更新日 : 2024年8月22日
監修医師 : 国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科  中野英司先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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