本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

ジェセリ® (ピミテスピブ)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*

*大鵬薬品工業株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】21日間
【催吐性】最小度
【FN発症】低リスク*
*ジェセリ®適正使用ガイド²⁾記載の安全性統合解析におけるFN発生率0.8%に基づき、 編集部で分類した。

ピミテスピブ : 1日1回160mgを空腹時に投与。 食後投与によりCmax、 AUCが上昇するため、 食事の1時間前から食後2時間は避ける。 5日間連続で経口投与後、 2日間休薬し、 これを繰り返す。

イマチニブ、 スニチニブ及びレゴラフェニブによる治療後の患者を対象とすること。
ジェセリ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 CHAPTER-GIST-301試験

Ann Oncol. 2022;33(9):959-967.

イマチニブ、 スニチニブ、 レゴラフェニブによる治療後に増悪した、 切除不能または遠隔転移を有するGIST患者86例を対象とした第III相無作為化比較試験。 ピミテスピブ群またはプラセボ群に2:1で割り付け、 主要評価項目はBCRR (盲検下中央画像判定) 評価によるPFSとした。

【有効性】ピミテスピブ群 (vs プラセボ群)

- PFS中央値 2.8ヵ月 (vs 1.4ヵ月)

 HR 0.51 (95%CI 0.30–0.87、 片側p=0.006)

- OS中央値* 13.8ヵ月 (vs 7.6ヵ月)

 HR 0.42 (95%CI 0.21–0.85、 片側p=0.007)

*RPSFT (Rank-Preserving Structural Failure Time) 補正 : クロスオーバーを許容したRCTにおいて、 OS解析で生じる群間差の過小評価を補正する統計手法。 CHAPTER-GIST-301では、 プラセボ群28例中17例 (60.7%) がBCRR確認のPD後にピミテスピブへクロスオーバーしており、 その影響を補正する目的で用いられた。

- 未補正OS 13.8ヵ月 (vs 9.6ヵ月)

 HR 0.63 (95%CI 0.32–1.21、 片側p=0.081)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 下痢 74.1% (13.8%)

- 食欲減退 31.0% (1.7%)

- 倦怠感 25.9% (1.7%)

- Cre上昇 25.9% (0%)

- 悪心 24.1% (0%)

- 腎障害 15.5% (3.4%)

- 夜盲 13.8% (0%)

- 腫瘍痛 13.8% (1.7%)

- 貧血 8.6% (5.2%)

CHAPTER-GIST-301試験では、 出血は20.7% (Grade≧3 12.1%) に認められた。 GISTでは原疾患由来の出血も多く、 消化管出血は約30~40%に認められるとの報告がある²⁾。

各プロトコル

適格基準

CHAPTER-GIST-301試験³⁾の主な適格基準

- 20歳以上

- ECOG PS 0–1

- 好中球数≧1500/μL

- 血小板数≧10万/μL

- ヘモグロビン≧8.5g/dL

- 腎機能 : CrCl≧50mL/min

- 肝機能 : AST/ALT≦3×ULN、 T-Bil≦1.5×ULN

用量レベル

ジェセリ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

尿中未変化体排泄率は2.2%¹⁾と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる

編集部の見解

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

ジェセリ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

ピミテスピブは、 HSP90によるクライアントタンパクの高次構造形成を阻害することで、 腫瘍増殖に関与するタンパクの発現量低下やアポトーシス誘導などを介し、 腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている¹⁾。

レジメン適用時の注意事項

ジェセリ®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

重度の下痢 : 重度の下痢があらわれることがあるため、 定期的に症状を確認するなど患者の状態を十分に観察すること。

眼障害 : 眼障害があらわれることがあるため、 投与開始前及び投与期間中は定期的に眼の異常の有無を確認し、 必要に応じて検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。

HSP90阻害剤では、 夜盲、 暗視感、 霧視などの眼障害が生じうる。 明るい場所でも暗く感じる一方で、 視力低下は軽度にとどまることがある。 発症機序は不明だが、 可逆的な網膜障害の可能性が示唆されている。 症状出現時は眼科と連携し、 休薬や再開を適切に判断することが重要であり、 患者・家族にはあらかじめ眼障害の可能性を説明しておくことが望ましい²⁾。

RMP【重要な特定されたリスク】

ジェセリ®RMP : 医薬品リスク管理計画書

- 重度の下痢

- 眼障害

- 出血

出典

1) 大鵬薬品工業株式会社. ジェセリ®錠40mg 電子添文. 2026年4月改訂 第5版.

2) 大鵬薬品工業株式会社. ジェセリ®錠40mg 適正使用ガイド. 2024年6月改訂.

3) Ann Oncol. 2022;33(9):959-967.

最終更新日 : 2026年4月16日
執筆 : 京都桂病院 薬剤科 塩飽英二
執筆協力 : 国立がん研究センター中央病院 消化管内科 廣瀬俊晴
監修 : 国立がん研究センター中央病院 頭頸部・食道内科 加藤健

レジメン
Pimitespib
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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ピミテスピブ (ジェセリ®)
消化管間質腫瘍 > 2次治療以降
2026年04月16日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

ジェセリ® (ピミテスピブ)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*

*大鵬薬品工業株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】21日間
【催吐性】最小度
【FN発症】低リスク*
*ジェセリ®適正使用ガイド²⁾記載の安全性統合解析におけるFN発生率0.8%に基づき、 編集部で分類した。

ピミテスピブ : 1日1回160mgを空腹時に投与。 食後投与によりCmax、 AUCが上昇するため、 食事の1時間前から食後2時間は避ける。 5日間連続で経口投与後、 2日間休薬し、 これを繰り返す。

イマチニブ、 スニチニブ及びレゴラフェニブによる治療後の患者を対象とすること。
ジェセリ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 CHAPTER-GIST-301試験

Ann Oncol. 2022;33(9):959-967.

イマチニブ、 スニチニブ、 レゴラフェニブによる治療後に増悪した、 切除不能または遠隔転移を有するGIST患者86例を対象とした第III相無作為化比較試験。 ピミテスピブ群またはプラセボ群に2:1で割り付け、 主要評価項目はBCRR (盲検下中央画像判定) 評価によるPFSとした。

【有効性】ピミテスピブ群 (vs プラセボ群)

- PFS中央値 2.8ヵ月 (vs 1.4ヵ月)

 HR 0.51 (95%CI 0.30–0.87、 片側p=0.006)

- OS中央値* 13.8ヵ月 (vs 7.6ヵ月)

 HR 0.42 (95%CI 0.21–0.85、 片側p=0.007)

*RPSFT (Rank-Preserving Structural Failure Time) 補正 : クロスオーバーを許容したRCTにおいて、 OS解析で生じる群間差の過小評価を補正する統計手法。 CHAPTER-GIST-301では、 プラセボ群28例中17例 (60.7%) がBCRR確認のPD後にピミテスピブへクロスオーバーしており、 その影響を補正する目的で用いられた。

- 未補正OS 13.8ヵ月 (vs 9.6ヵ月)

 HR 0.63 (95%CI 0.32–1.21、 片側p=0.081)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 下痢 74.1% (13.8%)

- 食欲減退 31.0% (1.7%)

- 倦怠感 25.9% (1.7%)

- Cre上昇 25.9% (0%)

- 悪心 24.1% (0%)

- 腎障害 15.5% (3.4%)

- 夜盲 13.8% (0%)

- 腫瘍痛 13.8% (1.7%)

- 貧血 8.6% (5.2%)

CHAPTER-GIST-301試験では、 出血は20.7% (Grade≧3 12.1%) に認められた。 GISTでは原疾患由来の出血も多く、 消化管出血は約30~40%に認められるとの報告がある²⁾。

各プロトコル

適格基準

CHAPTER-GIST-301試験³⁾の主な適格基準

- 20歳以上

- ECOG PS 0–1

- 好中球数≧1500/μL

- 血小板数≧10万/μL

- ヘモグロビン≧8.5g/dL

- 腎機能 : CrCl≧50mL/min

- 肝機能 : AST/ALT≦3×ULN、 T-Bil≦1.5×ULN

用量レベル

ジェセリ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

尿中未変化体排泄率は2.2%¹⁾と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる

編集部の見解

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

ジェセリ®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

ピミテスピブは、 HSP90によるクライアントタンパクの高次構造形成を阻害することで、 腫瘍増殖に関与するタンパクの発現量低下やアポトーシス誘導などを介し、 腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている¹⁾。

レジメン適用時の注意事項

ジェセリ®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

重度の下痢 : 重度の下痢があらわれることがあるため、 定期的に症状を確認するなど患者の状態を十分に観察すること。

眼障害 : 眼障害があらわれることがあるため、 投与開始前及び投与期間中は定期的に眼の異常の有無を確認し、 必要に応じて検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。

HSP90阻害剤では、 夜盲、 暗視感、 霧視などの眼障害が生じうる。 明るい場所でも暗く感じる一方で、 視力低下は軽度にとどまることがある。 発症機序は不明だが、 可逆的な網膜障害の可能性が示唆されている。 症状出現時は眼科と連携し、 休薬や再開を適切に判断することが重要であり、 患者・家族にはあらかじめ眼障害の可能性を説明しておくことが望ましい²⁾。

RMP【重要な特定されたリスク】

ジェセリ®RMP : 医薬品リスク管理計画書

- 重度の下痢

- 眼障害

- 出血

出典

1) 大鵬薬品工業株式会社. ジェセリ®錠40mg 電子添文. 2026年4月改訂 第5版.

2) 大鵬薬品工業株式会社. ジェセリ®錠40mg 適正使用ガイド. 2024年6月改訂.

3) Ann Oncol. 2022;33(9):959-967.

最終更新日 : 2026年4月16日
執筆 : 京都桂病院 薬剤科 塩飽英二
執筆協力 : 国立がん研究センター中央病院 消化管内科 廣瀬俊晴
監修 : 国立がん研究センター中央病院 頭頸部・食道内科 加藤健

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(消化器)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

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