治療スケジュール
概要
監修医師

Acalabrutinib:アカラブルチニブ(カルケンス®)

投与量コース投与日
100mg 1日2回 経口1-Day 1~

Obinutuzumab:オビヌツズマブ(ガザイバ®)

投与量コース投与日
100mg 点滴静注2Day 1
900mg 点滴静注2Day 2
1000mg 点滴静注2Day 8、15
1000mg 点滴静注3-Day 1

その他

CYP3A4により代謝される. またpHの上昇により溶解性が低下するため、 併用薬との相互作用に注意する.
オビヌツズマブ以外の他の抗悪性腫瘍薬との併用について、 有効性及び安全性は確立していない.
オビヌツズマブと併用する場合は、 アカラブルチニブを28日間投与した後にオビヌツズマブの投与を開始する.
有害事象発現時の休薬基準と投与量調節の目安は概要欄参照.

関連する薬剤情報

カルケンスカプセル100mg
抗悪性腫瘍薬 > ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬
慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)。
レジメン
Acalabrutinib ± Obinutuzumab
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

*適正使用ガイドは「アストラゼネカ株式会社」 の外部サイトへ遷移します.

*適正使用ガイドは「中外製薬株式会社」 の外部サイトへ遷移します.

主な有害事象

ELEVATE-TN試験¹⁾より引用.

AO群: Acalabrutinib+Obinutuzumab群、 A群: Acalabrutinib群

骨髄抑制

  • 貧血 (AO群:≧Grade3 5.6%、 A群:≧Grade3 7.3%).
  • 好中球減少症 (AO群:≧Grade3 29.8%、 A群:≧Grade3 9.5%).
  • 血小板減少症 (AO群:≧Grade3 8.4%、 A群:≧Grade3 4.5%).

主な有害事象

  • 頭痛 (AO群:39.9%、 ≧Grade3 1.1%、 A群:36.9%、 ≧Grade3 1.1%).
  • 下痢 (AO群:38.8%、 ≧Grade3 4.5%、 A群:34.6%、 ≧Grade3 0.6%).
  • 疲労 (AO群:28.4%、 ≧Grade3 1.7%、 A群:18.4%、 ≧Grade3 1.1%).
  • 挫傷 (AO群:23.6%、 ≧Grade3 0.0%、 A群:15.1%、 ≧Grade3 0.0%).
  • 咳嗽 (AO群:21.9%、 ≧Grade3 0.0%、 A群:18.4%、 ≧Grade3 0.6%).
  • 関節痛 (AO群:21.9%、 ≧Grade3 1.1%、 A群:15.6%、 ≧Grade3 0.6%).
  • 上気道感染 (AO群:21.3%、 ≧Grade3 2.2%、 A群:18.4%、 ≧Grade3 0.0%).
  • 悪心 (AO群:20.2%、 ≧Grade3 0.0%、 A群:22.3%、 ≧Grade3 0.0%).
  • 浮動性めまい (AO群:18.0%、 ≧Grade3 0.0%、 A群:11.7%、 ≧Grade3 0.0%).
  • 注入に伴う反応 (AO群:13.5%、 ≧Grade3 2.2%、 A群:0.0%、 ≧Grade3 0.0%).

その他重要な有害事象

  • 死亡に至った有害事象 (AO群:敗血症2例、 肺炎1例、 A群:気管支肺アスペルギルス症、 筋炎、 敗血症性ショック各1例).

特徴と注意点

適応

  • 慢性リンパ性白血病 (小リンパ球性リンパ腫含む) .

特徴

  • Acalabrutinibはブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬 (BTK阻害薬).
  • KINOMEscanによるキナーゼ阻害プロファイリングの結果、 イブルチニブよりもBTKに対する選択的な阻害作用を示した.²⁾
  • 既治療高リスク (17p欠失又は11q欠失) CLLに対してイブルチニブにPFSで非劣性. 心房細動発現率は有意に減少.³⁾
  • 手術や侵襲的手技を実施する場合は少なくとも前後3日間は休薬を考慮.
  • オレンジジュースやグレープフルーツジュースととともに服用すると血中濃度が低下する可能性あり.
  • オビヌツズマブと併用する場合は、 アカラブルチニブを28日間投与した後にオビヌツズマブの投与を開始する. 

有害事象発現時の休薬基準と投与量調節の目安

  • アカラブルチニブの休薬基準と投与量調節

関連する臨床試験の結果

AO群: Acalabrutinib+Obinutuzumab群、 A群: Acalabrutinib群、 対象群: Chlorambucil+Obinutuzumab群、 NR: not reached、 NE: not evaluable、 PFS: Progression Free Survival (無増悪生存) 、 ORR: Overall Response Rate (全奏効率) 、 OS: Overall Survival (全生存) 、 TTNT: Time To Next Treatment (次治療開始までの期間) . 

ELEVATE-TN試験¹⁾

概要

  • 対象:未治療CLL患者.
  • アカラブルチニブ+オビヌツズマブ併用投与 (AO群) 又はアカラブルチニブ単独投与 (A群) の有効性と安全性をChlorambucil+オビヌツズマブ併用投与を対象群として検討した海外第III相非盲検・無作為化多施設共同検証試験.

結果

  • 追跡期間中央値:28.3ヵ月.
  • PFS:AO群 NR (95%CI NE-NE) vs 対象群 22.6ヵ月 (95%CI 20.2-27.6) (HR 0.10、 95%CI 0.06-0.17、 p<0.0001) .
  • PFS:A群 NR (95%CI 34.2-NE) vs 対象群 22.6ヵ月 (95%CI 20.2-27.6) (HR 0.20、 95%CI 0.13-0.30、 p<0.0001) .
  • ORR:AO群 94% (95%CI 89-97) vs 対象群 79% (95%CI 72-84) (p<0.0001).
  • ORR:A群 86% (95%CI 80-90) vs 対象群 79% (95%CI 72-84) (p<0.0001).
  • OS:AO群 vs 対象群 HR 0.47 (95%CI 0.21-1.06、 p=0.06).
  • OS:O群 vs 対象群 HR 0.60 (95%CI 0.28-1.27、 p=0.16).
  • TTNT:AO群 vs 対象群 HR 0.14 (95%CI 0.08-0.26、 p<0.0001).
  • TTNT:O群 vs 対象群 HR 0.24 (95%CI 0.15-0.40、 p<0.0001).

参考文献

  1. Lancet. 2020 Apr 18;395(10232):1278-1291.

最終更新:2023年2月26日
執筆担当:北里大学病院薬剤部 宮島律子
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

関連する薬剤情報

カルケンスカプセル100mg
抗悪性腫瘍薬 > ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬
慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)。
レジメン
Acalabrutinib ± Obinutuzumab
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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監修・協力医一覧

関連する薬剤情報

カルケンスカプセル100mg
抗悪性腫瘍薬 > ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬
慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)。
レジメン
Acalabrutinib ± Obinutuzumab
レジメン
Acalabrutinib ± Obinutuzumab

Acalabrutinib ± Obinutuzumab

アカラブルチニブ ± オビヌツズマブ
2023年05月27日更新

Acalabrutinib:アカラブルチニブ(カルケンス®)

投与量コース投与日
100mg 1日2回 経口1-Day 1~

Obinutuzumab:オビヌツズマブ(ガザイバ®)

投与量コース投与日
100mg 点滴静注2Day 1
900mg 点滴静注2Day 2
1000mg 点滴静注2Day 8、15
1000mg 点滴静注3-Day 1

その他

CYP3A4により代謝される. またpHの上昇により溶解性が低下するため、 併用薬との相互作用に注意する.
オビヌツズマブ以外の他の抗悪性腫瘍薬との併用について、 有効性及び安全性は確立していない.
オビヌツズマブと併用する場合は、 アカラブルチニブを28日間投与した後にオビヌツズマブの投与を開始する.
有害事象発現時の休薬基準と投与量調節の目安は概要欄参照.

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

*適正使用ガイドは「アストラゼネカ株式会社」 の外部サイトへ遷移します.

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主な有害事象

ELEVATE-TN試験¹⁾より引用.

AO群: Acalabrutinib+Obinutuzumab群、 A群: Acalabrutinib群

骨髄抑制

  • 貧血 (AO群:≧Grade3 5.6%、 A群:≧Grade3 7.3%).
  • 好中球減少症 (AO群:≧Grade3 29.8%、 A群:≧Grade3 9.5%).
  • 血小板減少症 (AO群:≧Grade3 8.4%、 A群:≧Grade3 4.5%).

主な有害事象

  • 頭痛 (AO群:39.9%、 ≧Grade3 1.1%、 A群:36.9%、 ≧Grade3 1.1%).
  • 下痢 (AO群:38.8%、 ≧Grade3 4.5%、 A群:34.6%、 ≧Grade3 0.6%).
  • 疲労 (AO群:28.4%、 ≧Grade3 1.7%、 A群:18.4%、 ≧Grade3 1.1%).
  • 挫傷 (AO群:23.6%、 ≧Grade3 0.0%、 A群:15.1%、 ≧Grade3 0.0%).
  • 咳嗽 (AO群:21.9%、 ≧Grade3 0.0%、 A群:18.4%、 ≧Grade3 0.6%).
  • 関節痛 (AO群:21.9%、 ≧Grade3 1.1%、 A群:15.6%、 ≧Grade3 0.6%).
  • 上気道感染 (AO群:21.3%、 ≧Grade3 2.2%、 A群:18.4%、 ≧Grade3 0.0%).
  • 悪心 (AO群:20.2%、 ≧Grade3 0.0%、 A群:22.3%、 ≧Grade3 0.0%).
  • 浮動性めまい (AO群:18.0%、 ≧Grade3 0.0%、 A群:11.7%、 ≧Grade3 0.0%).
  • 注入に伴う反応 (AO群:13.5%、 ≧Grade3 2.2%、 A群:0.0%、 ≧Grade3 0.0%).

その他重要な有害事象

  • 死亡に至った有害事象 (AO群:敗血症2例、 肺炎1例、 A群:気管支肺アスペルギルス症、 筋炎、 敗血症性ショック各1例).

特徴と注意点

適応

  • 慢性リンパ性白血病 (小リンパ球性リンパ腫含む) .

特徴

  • Acalabrutinibはブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬 (BTK阻害薬).
  • KINOMEscanによるキナーゼ阻害プロファイリングの結果、 イブルチニブよりもBTKに対する選択的な阻害作用を示した.²⁾
  • 既治療高リスク (17p欠失又は11q欠失) CLLに対してイブルチニブにPFSで非劣性. 心房細動発現率は有意に減少.³⁾
  • 手術や侵襲的手技を実施する場合は少なくとも前後3日間は休薬を考慮.
  • オレンジジュースやグレープフルーツジュースととともに服用すると血中濃度が低下する可能性あり.
  • オビヌツズマブと併用する場合は、 アカラブルチニブを28日間投与した後にオビヌツズマブの投与を開始する. 

有害事象発現時の休薬基準と投与量調節の目安

  • アカラブルチニブの休薬基準と投与量調節

関連する臨床試験の結果

AO群: Acalabrutinib+Obinutuzumab群、 A群: Acalabrutinib群、 対象群: Chlorambucil+Obinutuzumab群、 NR: not reached、 NE: not evaluable、 PFS: Progression Free Survival (無増悪生存) 、 ORR: Overall Response Rate (全奏効率) 、 OS: Overall Survival (全生存) 、 TTNT: Time To Next Treatment (次治療開始までの期間) . 

ELEVATE-TN試験¹⁾

概要

  • 対象:未治療CLL患者.
  • アカラブルチニブ+オビヌツズマブ併用投与 (AO群) 又はアカラブルチニブ単独投与 (A群) の有効性と安全性をChlorambucil+オビヌツズマブ併用投与を対象群として検討した海外第III相非盲検・無作為化多施設共同検証試験.

結果

  • 追跡期間中央値:28.3ヵ月.
  • PFS:AO群 NR (95%CI NE-NE) vs 対象群 22.6ヵ月 (95%CI 20.2-27.6) (HR 0.10、 95%CI 0.06-0.17、 p<0.0001) .
  • PFS:A群 NR (95%CI 34.2-NE) vs 対象群 22.6ヵ月 (95%CI 20.2-27.6) (HR 0.20、 95%CI 0.13-0.30、 p<0.0001) .
  • ORR:AO群 94% (95%CI 89-97) vs 対象群 79% (95%CI 72-84) (p<0.0001).
  • ORR:A群 86% (95%CI 80-90) vs 対象群 79% (95%CI 72-84) (p<0.0001).
  • OS:AO群 vs 対象群 HR 0.47 (95%CI 0.21-1.06、 p=0.06).
  • OS:O群 vs 対象群 HR 0.60 (95%CI 0.28-1.27、 p=0.16).
  • TTNT:AO群 vs 対象群 HR 0.14 (95%CI 0.08-0.26、 p<0.0001).
  • TTNT:O群 vs 対象群 HR 0.24 (95%CI 0.15-0.40、 p<0.0001).

参考文献

  1. Lancet. 2020 Apr 18;395(10232):1278-1291.

最終更新:2023年2月26日
執筆担当:北里大学病院薬剤部 宮島律子
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(血液)

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慢性リンパ性白血病
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多発性骨髄腫
自家移植
同種移植
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骨髄異形成症候群
悪性リンパ腫
多発性骨髄腫
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