概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

アルンブリグ® (添付文書¹⁾/適正使用の手引き*²⁾)

第3世代ALK阻害薬 ブリグチニブ
*武田薬品工業株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【コース】連日内服投与
【催吐性】最小度催吐性

成人には1日1回90mgを7日間経口投与する。 その後、 1日1回180mgを経口投与する。

アルンブリグ錠 適正使用の手引き」(2023年12月作成)²⁾より引用

KeyData|臨床試験結果

📊 ALTA-1L試験³⁾⁴⁾ (1次治療)

ALK融合遺伝子陽性、 PS 0-1のⅣ期NSCLCを対象とし、 ブリグチニブ単剤療法とクリゾチニブ単剤療法を比較した第Ⅲ相試験

- mPFS : 24.0ヵ月

- mOS : 未到達

- OPR : 74.0%

- 有害事象: Grade 3以上 61% (主な毒性 : 下痢、悪心、嘔吐などの消化器毒性、 高血圧、 CK上昇、 皮疹、 間質性肺炎など)

📊 J-ALTA試験⁵⁾ (2次治療)

アレクチニブまたはクリゾチニブを含むその他すべてのALK-TKI耐性後の症例を対象としたブリグチニブ単剤療法の国内第Ⅱ相試験

- mPFS:7.3ヵ月

- ORR :34%

各プロトコル

減量・中止する場合の用量

副作用発現時、 適正使用情報をもとに、以下の基準より休薬、減量又は中止する。

ただし、 90mg/日を超える投与時に14日間以上休薬し再開する場合、 休薬の理由を問わず7日間は90mg/日とする。 投与7日間後は、 副作用や患者の状態に応じて120mg/日又は180mg/日に増量できる¹⁾。 なお、プロトコル規準では、 90mg/日投与時に、 投与開始7日目までに発現した副作用によって休薬又は1日1回60mgに減量した場合は、 それ以上増量しないこととされていた¹⁾。
アルンブリグ錠 適正使用の手引き」(2023年12月作成)²⁾より引用

レジメンの特徴と注意点

国内で5番目に承認された第3世代ALK阻害薬。 ALK陽性進行NSCLCは、 NSCLCの3~5%で認められ、 特に若年者や非喫煙者に多い⁶⁾。

👨‍⚕️監修医コメント : 最初の7日間は90mg、 以降180mgという変則的な投与スケジュールを取る (肺臓炎の発生抑制)

遺伝子パネル検査・コンパニオン診断

日本肺癌学会の各種手引きHOKUTO編集部のまとめコンテンツを参照ください。

肺癌遺伝子パネル検査・コンパニオン診断薬一覧ページへ遷移

肺癌診療ガイドライン2024の推奨⁷⁾

臨床試験の結果を基に下記推奨となっている。

1次治療 (PS 0-1)
 ・ アレクチニブ (Alectinib) [強く推奨 1A]
 ・ ロルラチニブ (Lorlatinib) [強く推奨 1B]
 ・ ブリグチニブ (Brigatinib) [弱く推奨 2B]
1次治療 (PS 2-4)
 ・ アレクチニブ (Alectinib) [強く推奨 1C]
2次治療 (アレクチニブ耐性または増悪後)
 ・ ブリグチニブ (Brigatinib) [弱く推奨 2C]
 ・ ロルラチニブ (Lorlatinib) [弱く推奨 2C]
 ・ セリチニブ (Ceritinib)   [弱く推奨 2C]

出典

1) 武田薬品工業株式会社 「アルンブリグ錠 添付文書」(2022年5月改訂 第4版) [最終閲覧 2024/10/26]

2) 武田薬品工業株式会社 「アルンブリグ錠 適正使用の手引き」(2023年12月作成) [最終閲覧 2024/10/26]

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3) Brigatinib Versus Crizotinib in ALK Inhibitor-Naive Advanced ALK-Positive NSCLC: Final Results of Phase 3 ALTA-1L Trial. J Thorac Oncol. 2021 Dec;16(12):2091-2108. PMID: 34537440

4) Brigatinib Versus Crizotinib in Advanced ALK Inhibitor-Naive ALK-Positive Non-Small Cell Lung Cancer: Second Interim Analysis of the Phase III ALTA-1L Trial. J Clin Oncol. 2020 Nov 1;38(31):3592-3603. PMID: 32780660

5) Brigatinib in Japanese Patients With ALK-Positive NSCLC Previously Treated With Alectinib and Other Tyrosine Kinase Inhibitors: Outcomes of the Phase 2 J-ALTA Trial. J Thorac Oncol. 2021 Mar;16(3):452-463. PMID: 33248320

6) 日本肺癌学会バイオマーカー委員会. 肺癌患者におけるALK融合遺伝子検査の手引き

7) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版

最終更新日 : 2024年10月26日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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ブリグチニブ (アルンブリグ®)
2024年10月26日更新
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【催吐性】最小度催吐性

成人には1日1回90mgを7日間経口投与する。 その後、 1日1回180mgを経口投与する。

アルンブリグ錠 適正使用の手引き」(2023年12月作成)²⁾より引用

KeyData|臨床試験結果

📊 ALTA-1L試験³⁾⁴⁾ (1次治療)

ALK融合遺伝子陽性、 PS 0-1のⅣ期NSCLCを対象とし、 ブリグチニブ単剤療法とクリゾチニブ単剤療法を比較した第Ⅲ相試験

- mPFS : 24.0ヵ月

- mOS : 未到達

- OPR : 74.0%

- 有害事象: Grade 3以上 61% (主な毒性 : 下痢、悪心、嘔吐などの消化器毒性、 高血圧、 CK上昇、 皮疹、 間質性肺炎など)

📊 J-ALTA試験⁵⁾ (2次治療)

アレクチニブまたはクリゾチニブを含むその他すべてのALK-TKI耐性後の症例を対象としたブリグチニブ単剤療法の国内第Ⅱ相試験

- mPFS:7.3ヵ月

- ORR :34%

各プロトコル

減量・中止する場合の用量

副作用発現時、 適正使用情報をもとに、以下の基準より休薬、減量又は中止する。

ただし、 90mg/日を超える投与時に14日間以上休薬し再開する場合、 休薬の理由を問わず7日間は90mg/日とする。 投与7日間後は、 副作用や患者の状態に応じて120mg/日又は180mg/日に増量できる¹⁾。 なお、プロトコル規準では、 90mg/日投与時に、 投与開始7日目までに発現した副作用によって休薬又は1日1回60mgに減量した場合は、 それ以上増量しないこととされていた¹⁾。
アルンブリグ錠 適正使用の手引き」(2023年12月作成)²⁾より引用

レジメンの特徴と注意点

国内で5番目に承認された第3世代ALK阻害薬。 ALK陽性進行NSCLCは、 NSCLCの3~5%で認められ、 特に若年者や非喫煙者に多い⁶⁾。

👨‍⚕️監修医コメント : 最初の7日間は90mg、 以降180mgという変則的な投与スケジュールを取る (肺臓炎の発生抑制)

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肺癌診療ガイドライン2024の推奨⁷⁾

臨床試験の結果を基に下記推奨となっている。

1次治療 (PS 0-1)
 ・ アレクチニブ (Alectinib) [強く推奨 1A]
 ・ ロルラチニブ (Lorlatinib) [強く推奨 1B]
 ・ ブリグチニブ (Brigatinib) [弱く推奨 2B]
1次治療 (PS 2-4)
 ・ アレクチニブ (Alectinib) [強く推奨 1C]
2次治療 (アレクチニブ耐性または増悪後)
 ・ ブリグチニブ (Brigatinib) [弱く推奨 2C]
 ・ ロルラチニブ (Lorlatinib) [弱く推奨 2C]
 ・ セリチニブ (Ceritinib)   [弱く推奨 2C]

出典

1) 武田薬品工業株式会社 「アルンブリグ錠 添付文書」(2022年5月改訂 第4版) [最終閲覧 2024/10/26]

2) 武田薬品工業株式会社 「アルンブリグ錠 適正使用の手引き」(2023年12月作成) [最終閲覧 2024/10/26]

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3) Brigatinib Versus Crizotinib in ALK Inhibitor-Naive Advanced ALK-Positive NSCLC: Final Results of Phase 3 ALTA-1L Trial. J Thorac Oncol. 2021 Dec;16(12):2091-2108. PMID: 34537440

4) Brigatinib Versus Crizotinib in Advanced ALK Inhibitor-Naive ALK-Positive Non-Small Cell Lung Cancer: Second Interim Analysis of the Phase III ALTA-1L Trial. J Clin Oncol. 2020 Nov 1;38(31):3592-3603. PMID: 32780660

5) Brigatinib in Japanese Patients With ALK-Positive NSCLC Previously Treated With Alectinib and Other Tyrosine Kinase Inhibitors: Outcomes of the Phase 2 J-ALTA Trial. J Thorac Oncol. 2021 Mar;16(3):452-463. PMID: 33248320

6) 日本肺癌学会バイオマーカー委員会. 肺癌患者におけるALK融合遺伝子検査の手引き

7) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版

最終更新日 : 2024年10月26日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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