概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

カルセド® (添付文書 / 適正使用情報)

抗腫瘍性抗生物質 アムルビシン塩酸塩
*日本化薬株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】21日
【催吐性】 中等度催吐性

JCOG0901試験¹⁾より抜粋

添付文書ではアムルビシンとして45mg/m² (体表面積) を1日1回3日間連日静脈内に投与し、 3~4週間休薬

KeyData|臨床試験結果

JCOG0901試験¹⁾

Grade3~4の有害事象データを一部引用

主な有害事象

  • 好中球数減少 93.9%
  • 白血球減少 85.4%
  • 発熱性好中球減少症 26.8%
  • 貧血 25.6%
  • 血小板数減少 20.7%
  • ALT増加 4.9%
  • AST増加 3.7%
  • 倦怠感 1.2%
  • 体重減少 1.2%
  • 悪心 1.2%

注意すべき有害事象

  • 高血糖 16.4%
  • 感覚性ニューロパチー 1.2%

各プロトコル

投与開始基準

JCOG0901試験¹⁾より抜粋

組織学的または細胞学的にSCLCであることが証明され、 1つまたは2つの化学療法レジメン (少なくとも1つはプラチナ製剤をベースとしたもの) による治療抵抗性のある20~74歳の以下に該当する患者

減量基準

JCOG0901試験¹⁾より抜粋

初回基準量と減量レベル

特徴と注意点

肺癌診療ガイドライン2024の推奨²⁾

PS 0-2の再発小細胞肺癌 (sensitive relapse*) に対して、 強く推奨されている [1A]。 再発小細胞肺癌 (refractory relapse*) においても、 強く推奨されている [1C]。

*「sensitive relapse」は初回薬物療法が奏効し、 かつ初回治療終了後から再発までの期間が長い場合 (60~90日以上が多い) 、「refractory relapse」はそれ以外の場合と定義されることが多い。 前者の方が、 再発時の薬物療法の効果が高い。

その他の注意点

40mg/m²が標準的投与量だが、 治療ラインやPSによっては35mg/m²も選択肢となる。

「G-CSF適正使用ガイドライン」 2022年10月改訂第2版ではG-CSFの1次予防投与は推奨されていないが、 FN発症率が高いため個別に状況に応じて予防投与を考慮する。

出典

1) A single-arm confirmatory study of amrubicin therapy in patients with refractory small-cell lung cancer: Japan Clinical Oncology Group Study (JCOG0901). Lung Cancer. 2014 Apr;84(1):67-72. PMID: 24530204

2) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版

最終更新日 : 2024年11月17日
監修医師 : HOKUTO編集部監修医師

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AMR (Amrubicin)
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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2024年11月17日更新
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投与スケジュール

【1コース】21日
【催吐性】 中等度催吐性

JCOG0901試験¹⁾より抜粋

添付文書ではアムルビシンとして45mg/m² (体表面積) を1日1回3日間連日静脈内に投与し、 3~4週間休薬

KeyData|臨床試験結果

JCOG0901試験¹⁾

Grade3~4の有害事象データを一部引用

主な有害事象

  • 好中球数減少 93.9%
  • 白血球減少 85.4%
  • 発熱性好中球減少症 26.8%
  • 貧血 25.6%
  • 血小板数減少 20.7%
  • ALT増加 4.9%
  • AST増加 3.7%
  • 倦怠感 1.2%
  • 体重減少 1.2%
  • 悪心 1.2%

注意すべき有害事象

  • 高血糖 16.4%
  • 感覚性ニューロパチー 1.2%

各プロトコル

投与開始基準

JCOG0901試験¹⁾より抜粋

組織学的または細胞学的にSCLCであることが証明され、 1つまたは2つの化学療法レジメン (少なくとも1つはプラチナ製剤をベースとしたもの) による治療抵抗性のある20~74歳の以下に該当する患者

減量基準

JCOG0901試験¹⁾より抜粋

初回基準量と減量レベル

特徴と注意点

肺癌診療ガイドライン2024の推奨²⁾

PS 0-2の再発小細胞肺癌 (sensitive relapse*) に対して、 強く推奨されている [1A]。 再発小細胞肺癌 (refractory relapse*) においても、 強く推奨されている [1C]。

*「sensitive relapse」は初回薬物療法が奏効し、 かつ初回治療終了後から再発までの期間が長い場合 (60~90日以上が多い) 、「refractory relapse」はそれ以外の場合と定義されることが多い。 前者の方が、 再発時の薬物療法の効果が高い。

その他の注意点

40mg/m²が標準的投与量だが、 治療ラインやPSによっては35mg/m²も選択肢となる。

「G-CSF適正使用ガイドライン」 2022年10月改訂第2版ではG-CSFの1次予防投与は推奨されていないが、 FN発症率が高いため個別に状況に応じて予防投与を考慮する。

出典

1) A single-arm confirmatory study of amrubicin therapy in patients with refractory small-cell lung cancer: Japan Clinical Oncology Group Study (JCOG0901). Lung Cancer. 2014 Apr;84(1):67-72. PMID: 24530204

2) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版

最終更新日 : 2024年11月17日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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