Acalabrutinib:アカラブルチニブ(カルケンス®)

投与量コース投与日
100mg 1日2回1~14Day 1~28

Venetoclax:ベネトクラクス(ベネクレクスタ®)

投与量コース投与日
20mg 1日1回3Day 1~7
50mg 1日1回3Day 8~14
100mg 1日1回3Day 15~21
200mg 1日1回3Day 22~28
400mg 1日1回4~14Day 1~28
レジメン
Acalabrutinib+Venetoclax
2026年6月1日、 AMPLIFY試験の成績に基づきカルケンス®錠100mgの電子添文が改訂され、 未治療の慢性リンパ性白血病 (小リンパ球性リンパ腫を含む) における 「用法及び用量に関連する注意」 が一部変更された。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

カルケンス® (アカラブルチニブ)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾

*アストラゼネカ株式会社の外部サイトへ遷移します

ベネクレクスタ® (ベネトクラクス)

添付文書³⁾ / 適正使用情報⁴⁾

*アッヴィ合同会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】28日間
【催吐性】最小度⁵⁾ (NCCN : 最小度~軽度⁶⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*AMPLIFY試験⁷⁾のFN発生率1.7%を基に編集部が分類
▼1~2サイクル
▼3サイクル
▼4~14サイクル

アカラブルチニブ (ACAL) : 1回100mgを1日2回経口投与

ベネトクラクス (VEN) : ACAL投与開始後のサイクル3 Day1より用量漸増期を開始し、 第1~5週に20mg、 50mg、 100mg、 200mg、 400mgの順に週ごとに1日1回食後経口投与し、 維持投与期では400mgを1日1回食後経口投与。 なお、 CYP3A4阻害薬併用時は、 下記を参考に漸増期・維持投与期の投与量を減量する。

>> 中程度または強いCYP3A4阻害薬を確認

ACALはサイクル1–14 (計14サイクル)、 VENはサイクル3–14 (計12サイクル) の固定期間投与
カルケンス®、 ベネクレクスタ®電子添文情報¹⁾³⁾を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 AMPLIFY試験

N Engl J Med. 2025;392(8):748-762.

17p欠失またはTP53変異を有さない未治療CLL患者を対象とした第III相無作為化比較試験。 ACAL+VEN (AV) 群291例、 ACAL+VEN+オビヌツズマブ (AVO) 群286例、 化学免疫療法 (FCRまたはBR) 群290例に1:1:1で割り付け、 主要評価項目はAV群と化学免疫療法群のPFSとした。 
FCR : フルダラビン+シクロホスファミド+リツキシマブ、 BR : ベンダムスチン+リツキシマブ

【有効性】AV群 (vs FCR又はBR群)

- 36ヵ月PFS 76.5% (vs 66.5%)

HR 0.65 (95%CI 0.49–0.87、 p=0.004)

- MRD陰性率 26.8% (vs 51.0%、 p<0.001*)

*AV群はFCR/BR群に対して統計学的に有意に劣っていたため、 階層的検定はこの時点で終了し、 以降の評価項目のp値は名目上のものとされた。

- 36ヵ月OS 94.1% (vs 85.9%)

HR 0.33 (95%CI 0.18–0.56、 p<0.001)

- ORR (BICR) 92.8% (vs 75.2%)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 好中球減少 30.9% (26.8%)

- 下痢 32.6% (1.7%)

- 頭痛 35.1% (1.4%)

- 悪心 14.8% (0%)

- COVID-19 18.9% (2.7%)

- 疲労 14.8% (0.3%)

- 発熱 5.8% (0.3%)

- 挫傷 13.7% (0%)

- 関節痛 12.7% (1.0%)

- 発疹 8.2% (0.3%)

- 好中球数減少 6.2% (5.5%)

- 便秘 6.5% (0.3%)

- 血小板減少 4.5% (1.4%)

- 嘔吐 5.5% (0%)

- 背部痛 10.7% (0.7%)

- COVID-19肺炎 7.2% (5.5%)

- そう痒 11.0% (0%)

- FN 1.7% (1.7%)

- 貧血 6.9% (3.8%)

各プロトコル

適格基準

AMPLIFY試験⁷⁾の主な適格基準

- 17p欠失又はTP53変異を有さない未治療CLL

- 18歳以上

- ECOG PS 0–2

- 好中球数≧750/mm³

- 血小板数≧5万/mm³

- 肝機能 : T-Bil≦2×ULN、 AST/ALT≦2.5×ULN

- 腎機能 : CrCl≧50mL/min

用量レベル

カルケンス®、 ベネクレクスタ®電子添文情報¹⁾³⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

ACAL : 尿中未変化体排泄率は1%未満¹⁾と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。

編集部の見解

VEN : 尿中未変化体排泄率 (推定値) は0.01%未満*と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。

編集部の見解 (*ベネクレクスタ®インタビューフォーム)

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

ACAL :

カルケンス®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

VEN :

ベネクレクスタ®電子添文情報³⁾を基に編集部作成

AMPLIFY試験⁷⁾における対応方法 (参考情報) :

レジメンの特徴と注意点

🧑‍⚕️アカラブルチニブ+ベネトクラクス併用療法は、 未治療CLLにおいて化学免疫療法を上回るPFSおよびOSを示し、 固定期間治療で深い奏効が期待できる新たな選択肢となりました。 ベネトクラクスはアカラブルチニブの3サイクル目から開始するため、 腫瘍崩壊症候群 (TLS) のリスクは軽減されていますが、 引き続き注意が必要です。 一方で、 好中球減少は一定の頻度で認められるため、 Grade 3以上の好中球減少発現時の対応や、 感染症のマネジメントが重要です。 
東海大学医学部血液腫瘍内科 扇屋大輔先生

作用機序の特徴

ACALはブルトン型チロシンキナーゼ (BTK) を選択的に阻害し、 BCRシグナルを抑制することでB細胞リンパ腫・白血病細胞の増殖および生存を抑制すると考えられている¹⁾。

VENはBCL-2タンパクを選択的に阻害することでCLL細胞を含む腫瘍細胞のアポトーシスを誘導すると考えられている³⁾。

ベネトクラクスのTLS対策

- 血液検査 (K、 Ca、 P、 尿酸、 Cr) を実施し異常あれば補正を行う

- 事前に高尿酸血症治療薬を投与し、CT等で腫瘍量を低・中・高に判定した上で、腫瘍量に応じた対応を行う。

ベネクレクスタ®電子添文³⁾を基に編集部作成

低腫瘍量または中腫瘍量の患者対応 :

- 治療2日前から経口補水 (1.5~2L/日) を開始

- 20mg・50mg投与の前、 6~8時間後、 24時間後、 以降の各増量前に血液検査を実施

高腫瘍量の患者対応 :

- 治療2日前から経口補水 (1.5~2L/日) を開始し、 補液 (150~200mL/時) を併用する

- 20mg・50mg投与の前、 4・8・12・24時間後、 以降の各増量前、 投与6~8時間後、 24時間後に血液検査を実施

中腫瘍量かつCrCl<80mL/minの患者では、 20mgおよび50mg初回投与時の検査頻度は高腫瘍量のスケジュールに準じる。 

レジメン適用時の注意事項

▼カルケンス®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

出血 : 外科的処置に伴い大量出血が生じる可能性があるため、 手術や侵襲的手技を実施する場合は投与中断を考慮する。

ACAL投与中に手術や侵襲的手技を実施する場合は、 手術等の少なくとも前後3日間、 本剤の投与一時中断を考慮²⁾。

感染症・HBV再活性化 : 日和見感染症を含む感染症の発現・悪化、 HBV再活性化に注意し、 投与前に肝炎ウイルス等の感染有無を確認する。

骨髄抑制 : 骨髄抑制があらわれることがあるため、 定期的に血液検査を行う。

不整脈 : 重篤な不整脈が発現・悪化することがあるため、 定期的に心機能検査 (十二誘導心電図検査等) を行う。

TLS : 血清中電解質濃度および腎機能を確認し、 患者状態を十分に観察する。

間質性肺疾患 : 呼吸困難、 咳嗽、 発熱等の臨床症状や胸部X線検査等により、 十分に観察する。

二次性悪性腫瘍 : 皮膚有棘細胞癌、 基底細胞癌等の二次性悪性腫瘍が発現する可能性があるため、 患者状態を十分に観察する。

▼ベネクレクスタ®電子添文³⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

骨髄抑制 : 骨髄抑制があらわれることがあるため、 投与開始前および投与中は定期的に血液検査 (血球数算定等) を行う。

RMP【重要な特定されたリスク】

▼カルケンス®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁸⁾

- 出血

- 感染症

- 骨髄抑制

- 不整脈

- 虚血性心疾患

- 腫瘍崩壊症候群

- 間質性肺疾患

▼ベネクレクスタ®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁹⁾

- 腫瘍崩壊症候群

- 骨髄抑制

- 感染症

- CYP3A阻害剤との薬物相互作用

出典

1) アストラゼネカ株式会社. カルケンス®錠100mg 電子添文. 2026年6月改訂 第3版.

2) アストラゼネカ株式会社. カルケンス®錠100mg 適正使用ガイド. 2026年6月作成.

3) アッヴィ合同会社. ベネクレクスタ®錠 電子添文. 2025年11月改訂 第10版.

4) アッヴィ合同会社. ベネクレクスタ®錠 適正使用ガイド. 2025年11月作成.

5) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.

6) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.

7) N Engl J Med. 2025;392(8):748-762.

8) アストラゼネカ株式会社. カルケンス®錠100mgに係る医薬品リスク管理計画書.

9) アッヴィ合同会社. ベネクレクスタ®錠に係る医薬品リスク管理計画書.

最終更新 : 2026年6月3日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

レジメン
Acalabrutinib+Venetoclax
こちらの記事の監修医師
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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監修・協力医一覧
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アカラブルチニブ (カルケンス®)+ベネトクラクス (ベネクレクスタ®)
慢性リンパ性白血病 > 初回治療
2026年06月22日更新

Acalabrutinib:アカラブルチニブ(カルケンス®)

投与量コース投与日
100mg 1日2回1~14Day 1~28

Venetoclax:ベネトクラクス(ベネクレクスタ®)

投与量コース投与日
20mg 1日1回3Day 1~7
50mg 1日1回3Day 8~14
100mg 1日1回3Day 15~21
200mg 1日1回3Day 22~28
400mg 1日1回4~14Day 1~28

概要

2026年6月1日、 AMPLIFY試験の成績に基づきカルケンス®錠100mgの電子添文が改訂され、 未治療の慢性リンパ性白血病 (小リンパ球性リンパ腫を含む) における 「用法及び用量に関連する注意」 が一部変更された。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

カルケンス® (アカラブルチニブ)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾

*アストラゼネカ株式会社の外部サイトへ遷移します

ベネクレクスタ® (ベネトクラクス)

添付文書³⁾ / 適正使用情報⁴⁾

*アッヴィ合同会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】28日間
【催吐性】最小度⁵⁾ (NCCN : 最小度~軽度⁶⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*AMPLIFY試験⁷⁾のFN発生率1.7%を基に編集部が分類
▼1~2サイクル
▼3サイクル
▼4~14サイクル

アカラブルチニブ (ACAL) : 1回100mgを1日2回経口投与

ベネトクラクス (VEN) : ACAL投与開始後のサイクル3 Day1より用量漸増期を開始し、 第1~5週に20mg、 50mg、 100mg、 200mg、 400mgの順に週ごとに1日1回食後経口投与し、 維持投与期では400mgを1日1回食後経口投与。 なお、 CYP3A4阻害薬併用時は、 下記を参考に漸増期・維持投与期の投与量を減量する。

>> 中程度または強いCYP3A4阻害薬を確認

ACALはサイクル1–14 (計14サイクル)、 VENはサイクル3–14 (計12サイクル) の固定期間投与
カルケンス®、 ベネクレクスタ®電子添文情報¹⁾³⁾を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 AMPLIFY試験

N Engl J Med. 2025;392(8):748-762.

17p欠失またはTP53変異を有さない未治療CLL患者を対象とした第III相無作為化比較試験。 ACAL+VEN (AV) 群291例、 ACAL+VEN+オビヌツズマブ (AVO) 群286例、 化学免疫療法 (FCRまたはBR) 群290例に1:1:1で割り付け、 主要評価項目はAV群と化学免疫療法群のPFSとした。 
FCR : フルダラビン+シクロホスファミド+リツキシマブ、 BR : ベンダムスチン+リツキシマブ

【有効性】AV群 (vs FCR又はBR群)

- 36ヵ月PFS 76.5% (vs 66.5%)

HR 0.65 (95%CI 0.49–0.87、 p=0.004)

- MRD陰性率 26.8% (vs 51.0%、 p<0.001*)

*AV群はFCR/BR群に対して統計学的に有意に劣っていたため、 階層的検定はこの時点で終了し、 以降の評価項目のp値は名目上のものとされた。

- 36ヵ月OS 94.1% (vs 85.9%)

HR 0.33 (95%CI 0.18–0.56、 p<0.001)

- ORR (BICR) 92.8% (vs 75.2%)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 好中球減少 30.9% (26.8%)

- 下痢 32.6% (1.7%)

- 頭痛 35.1% (1.4%)

- 悪心 14.8% (0%)

- COVID-19 18.9% (2.7%)

- 疲労 14.8% (0.3%)

- 発熱 5.8% (0.3%)

- 挫傷 13.7% (0%)

- 関節痛 12.7% (1.0%)

- 発疹 8.2% (0.3%)

- 好中球数減少 6.2% (5.5%)

- 便秘 6.5% (0.3%)

- 血小板減少 4.5% (1.4%)

- 嘔吐 5.5% (0%)

- 背部痛 10.7% (0.7%)

- COVID-19肺炎 7.2% (5.5%)

- そう痒 11.0% (0%)

- FN 1.7% (1.7%)

- 貧血 6.9% (3.8%)

各プロトコル

適格基準

AMPLIFY試験⁷⁾の主な適格基準

- 17p欠失又はTP53変異を有さない未治療CLL

- 18歳以上

- ECOG PS 0–2

- 好中球数≧750/mm³

- 血小板数≧5万/mm³

- 肝機能 : T-Bil≦2×ULN、 AST/ALT≦2.5×ULN

- 腎機能 : CrCl≧50mL/min

用量レベル

カルケンス®、 ベネクレクスタ®電子添文情報¹⁾³⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

ACAL : 尿中未変化体排泄率は1%未満¹⁾と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。

編集部の見解

VEN : 尿中未変化体排泄率 (推定値) は0.01%未満*と低く、 腎クリアランスの寄与は小さいため、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。

編集部の見解 (*ベネクレクスタ®インタビューフォーム)

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

ACAL :

カルケンス®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

VEN :

ベネクレクスタ®電子添文情報³⁾を基に編集部作成

AMPLIFY試験⁷⁾における対応方法 (参考情報) :

レジメンの特徴と注意点

🧑‍⚕️アカラブルチニブ+ベネトクラクス併用療法は、 未治療CLLにおいて化学免疫療法を上回るPFSおよびOSを示し、 固定期間治療で深い奏効が期待できる新たな選択肢となりました。 ベネトクラクスはアカラブルチニブの3サイクル目から開始するため、 腫瘍崩壊症候群 (TLS) のリスクは軽減されていますが、 引き続き注意が必要です。 一方で、 好中球減少は一定の頻度で認められるため、 Grade 3以上の好中球減少発現時の対応や、 感染症のマネジメントが重要です。 
東海大学医学部血液腫瘍内科 扇屋大輔先生

作用機序の特徴

ACALはブルトン型チロシンキナーゼ (BTK) を選択的に阻害し、 BCRシグナルを抑制することでB細胞リンパ腫・白血病細胞の増殖および生存を抑制すると考えられている¹⁾。

VENはBCL-2タンパクを選択的に阻害することでCLL細胞を含む腫瘍細胞のアポトーシスを誘導すると考えられている³⁾。

ベネトクラクスのTLS対策

- 血液検査 (K、 Ca、 P、 尿酸、 Cr) を実施し異常あれば補正を行う

- 事前に高尿酸血症治療薬を投与し、CT等で腫瘍量を低・中・高に判定した上で、腫瘍量に応じた対応を行う。

ベネクレクスタ®電子添文³⁾を基に編集部作成

低腫瘍量または中腫瘍量の患者対応 :

- 治療2日前から経口補水 (1.5~2L/日) を開始

- 20mg・50mg投与の前、 6~8時間後、 24時間後、 以降の各増量前に血液検査を実施

高腫瘍量の患者対応 :

- 治療2日前から経口補水 (1.5~2L/日) を開始し、 補液 (150~200mL/時) を併用する

- 20mg・50mg投与の前、 4・8・12・24時間後、 以降の各増量前、 投与6~8時間後、 24時間後に血液検査を実施

中腫瘍量かつCrCl<80mL/minの患者では、 20mgおよび50mg初回投与時の検査頻度は高腫瘍量のスケジュールに準じる。 

レジメン適用時の注意事項

▼カルケンス®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

出血 : 外科的処置に伴い大量出血が生じる可能性があるため、 手術や侵襲的手技を実施する場合は投与中断を考慮する。

ACAL投与中に手術や侵襲的手技を実施する場合は、 手術等の少なくとも前後3日間、 本剤の投与一時中断を考慮²⁾。

感染症・HBV再活性化 : 日和見感染症を含む感染症の発現・悪化、 HBV再活性化に注意し、 投与前に肝炎ウイルス等の感染有無を確認する。

骨髄抑制 : 骨髄抑制があらわれることがあるため、 定期的に血液検査を行う。

不整脈 : 重篤な不整脈が発現・悪化することがあるため、 定期的に心機能検査 (十二誘導心電図検査等) を行う。

TLS : 血清中電解質濃度および腎機能を確認し、 患者状態を十分に観察する。

間質性肺疾患 : 呼吸困難、 咳嗽、 発熱等の臨床症状や胸部X線検査等により、 十分に観察する。

二次性悪性腫瘍 : 皮膚有棘細胞癌、 基底細胞癌等の二次性悪性腫瘍が発現する可能性があるため、 患者状態を十分に観察する。

▼ベネクレクスタ®電子添文³⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

骨髄抑制 : 骨髄抑制があらわれることがあるため、 投与開始前および投与中は定期的に血液検査 (血球数算定等) を行う。

RMP【重要な特定されたリスク】

▼カルケンス®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁸⁾

- 出血

- 感染症

- 骨髄抑制

- 不整脈

- 虚血性心疾患

- 腫瘍崩壊症候群

- 間質性肺疾患

▼ベネクレクスタ®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁹⁾

- 腫瘍崩壊症候群

- 骨髄抑制

- 感染症

- CYP3A阻害剤との薬物相互作用

出典

1) アストラゼネカ株式会社. カルケンス®錠100mg 電子添文. 2026年6月改訂 第3版.

2) アストラゼネカ株式会社. カルケンス®錠100mg 適正使用ガイド. 2026年6月作成.

3) アッヴィ合同会社. ベネクレクスタ®錠 電子添文. 2025年11月改訂 第10版.

4) アッヴィ合同会社. ベネクレクスタ®錠 適正使用ガイド. 2025年11月作成.

5) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.

6) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.

7) N Engl J Med. 2025;392(8):748-762.

8) アストラゼネカ株式会社. カルケンス®錠100mgに係る医薬品リスク管理計画書.

9) アッヴィ合同会社. ベネクレクスタ®錠に係る医薬品リスク管理計画書.

最終更新 : 2026年6月3日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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