イレッサ® (添付文書 / 総合製品情報概要* / 非小細胞肺癌の薬物治療による急性肺障害・間質性肺炎 (ILD) のリスクマネジメント*)
【1コース】連日内服投与
【催吐性】 最小度催吐性
【FN発症】低リスク
EGFR変異陽性の手術不能又は再発NSCLC
成人にはゲフィチニブとして250mgを1日1回、 連日経口投与する。 連日内服、PDまで継続する。
NEJM. 2009 Sep 3;361(10):947-57.
日本を含むアジア9ヵ国の87施設で、 腺癌/非喫煙または過去に軽度の喫煙歴あり/化学療法治療歴なし/ⅢB期/Ⅳ期NSCLC患者1,217例を対象に、 CBDCA+PTX併用群を対照としてGefitinib群の有効性および安全性について検討したアジア国際共同第Ⅲ相臨床試験 [非劣性および優越性試験]
PFS中央値 [主要評価項目]
・ Gefitinib群 : 5.7ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 5.8ヵ月
EGFR遺伝子変異陽性例のPFS中央値
・ Gefitinib群 : 9.5ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 6.3ヵ月
全生存期間中央値
・ Gefitinib群 : 18.8ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 17.4ヵ月
Ann Oncol. 2013 Jan;24(1):54-9.
化学療法歴のないEGFR遺伝子変異陽性の進行・再発 (ⅢB期/Ⅳ期) 非小細胞肺癌患者230例を対象に、 CBDCA+PTX併用群を対照としてGefitinib群の有効性、 安全性を検討した医師主導型臨床研究
PFS中央値 [主要評価項目]
・ Gefitinib群 : 10.8ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 5.4ヵ月
全生存期間中央値
・ Gefitinib群 : 27.7ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 26.6ヵ月
日本肺癌学会の各種手引きやHOKUTO編集部のまとめコンテンツを参照ください。
▼PS 0-1の場合
1次治療としてオシメルチニブ単剤療法を行うよう「推奨」する (推奨の強さ:1、エビデンスの強さ:A)。
その他のEGFR-TKIでの「提案」は下記のとおり
- Gefitinib+CBDCA/PEM (提案 2A)
- Erlotinib+RAM (提案 2A)
- Dacomitinib (提案 2B)
なお、以下は2023年版よりPS0-1での記載なし
▼PS 2の場合
1次治療として、 EGFR-TKI単剤療法を行うよう「推奨」する (1C) Gefitinib+CBDCA/PEMを行うよう勧めるだけの根拠が明確ではない。
▼PS 3~4
1次治療として、 ゲフィチニブ単剤療法を行うよう「推奨」する (1C)
▼Uncommon mutation
エクソン18-21の遺伝子変異 (E709X、G719X、S768I、P848L、L861Q、エクソン19の挿入変異など) にはEGFR-TKI単剤療法を行うよう「提案」する (2C)
EGFR-TKI未治療のT790M変異にオシメルチニブ単剤療法を行うよう「提案」する (2D)
エクソン20の挿入変異にはEGFR-TKI療法を行わないよう「推奨」する (1C)
▼EGFR遺伝子変異陽性の2次治療以降
1次治療EGFR-TKI耐性または増悪後のT790M変異陽性例に対して、 オシメルチニブ単剤療法を行うよう「推奨」(1B)
1) アストラゼネカ株式会社. 「イレッサ®︎適正使用ガイド」 2022年4月作成 [最終閲覧 2024/03/02]
2) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版
最終更新日 : 2024年8月13日
HOKUTO編集部医師監修
イレッサ® (添付文書 / 総合製品情報概要* / 非小細胞肺癌の薬物治療による急性肺障害・間質性肺炎 (ILD) のリスクマネジメント*)
【1コース】連日内服投与
【催吐性】 最小度催吐性
【FN発症】低リスク
EGFR変異陽性の手術不能又は再発NSCLC
成人にはゲフィチニブとして250mgを1日1回、 連日経口投与する。 連日内服、PDまで継続する。
NEJM. 2009 Sep 3;361(10):947-57.
日本を含むアジア9ヵ国の87施設で、 腺癌/非喫煙または過去に軽度の喫煙歴あり/化学療法治療歴なし/ⅢB期/Ⅳ期NSCLC患者1,217例を対象に、 CBDCA+PTX併用群を対照としてGefitinib群の有効性および安全性について検討したアジア国際共同第Ⅲ相臨床試験 [非劣性および優越性試験]
PFS中央値 [主要評価項目]
・ Gefitinib群 : 5.7ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 5.8ヵ月
EGFR遺伝子変異陽性例のPFS中央値
・ Gefitinib群 : 9.5ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 6.3ヵ月
全生存期間中央値
・ Gefitinib群 : 18.8ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 17.4ヵ月
Ann Oncol. 2013 Jan;24(1):54-9.
化学療法歴のないEGFR遺伝子変異陽性の進行・再発 (ⅢB期/Ⅳ期) 非小細胞肺癌患者230例を対象に、 CBDCA+PTX併用群を対照としてGefitinib群の有効性、 安全性を検討した医師主導型臨床研究
PFS中央値 [主要評価項目]
・ Gefitinib群 : 10.8ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 5.4ヵ月
全生存期間中央値
・ Gefitinib群 : 27.7ヵ月
・ CBDCA+PTX群 : 26.6ヵ月
日本肺癌学会の各種手引きやHOKUTO編集部のまとめコンテンツを参照ください。
▼PS 0-1の場合
1次治療としてオシメルチニブ単剤療法を行うよう「推奨」する (推奨の強さ:1、エビデンスの強さ:A)。
その他のEGFR-TKIでの「提案」は下記のとおり
- Gefitinib+CBDCA/PEM (提案 2A)
- Erlotinib+RAM (提案 2A)
- Dacomitinib (提案 2B)
なお、以下は2023年版よりPS0-1での記載なし
▼PS 2の場合
1次治療として、 EGFR-TKI単剤療法を行うよう「推奨」する (1C) Gefitinib+CBDCA/PEMを行うよう勧めるだけの根拠が明確ではない。
▼PS 3~4
1次治療として、 ゲフィチニブ単剤療法を行うよう「推奨」する (1C)
▼Uncommon mutation
エクソン18-21の遺伝子変異 (E709X、G719X、S768I、P848L、L861Q、エクソン19の挿入変異など) にはEGFR-TKI単剤療法を行うよう「提案」する (2C)
EGFR-TKI未治療のT790M変異にオシメルチニブ単剤療法を行うよう「提案」する (2D)
エクソン20の挿入変異にはEGFR-TKI療法を行わないよう「推奨」する (1C)
▼EGFR遺伝子変異陽性の2次治療以降
1次治療EGFR-TKI耐性または増悪後のT790M変異陽性例に対して、 オシメルチニブ単剤療法を行うよう「推奨」(1B)
1) アストラゼネカ株式会社. 「イレッサ®︎適正使用ガイド」 2022年4月作成 [最終閲覧 2024/03/02]
2) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版
最終更新日 : 2024年8月13日
HOKUTO編集部医師監修
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。