治療スケジュール
概要
監修医師

Enfortumab Vedotin:エンホルツマブ ベドチン(パドセブ®)

投与量コース投与日
1.25mg/kg/回 点滴1~Day1,8,15
レジメン
Enfortumab Vedotin
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

パドセブ® (添付文書/適正使用情報*)

*アステラス製薬の外部サイトへ遷移します

用法用量

投与開始基準

EV-301試験の基準より抜粋¹⁾

尿路上皮癌 (膀胱、 腎盂、 尿管、 尿道の癌)の組織学的または細胞学的診断ある18歳以上の患者で以下を満たすもの

減量・休薬・中止基準

初回基準量と減量レベル

主な有害事象

EV-301試験¹⁾

有害事象データを一部引用 (カッコ内はGrade3~4)

主な有害事象

  • 貧血 11.5% (2.7%)
  • 好中球数減少 10.1% (6.1%)
  • 好中球減少症 6.8% (4.7%)
  • 白血球数減少 5.4% (1.4%)
  • 発熱性好中球減少症 0.7% (0.7%)
  • 倦怠感 31.1% (6.4%)
  • 食欲低下 30.7% (3.0%)
  • 下痢 24.3% (3.4%)
  • 悪心 22.6% (1.0%)

注意すべき有害事象

  • 脱毛症 45.3% (0%)
  • 末梢性感覚ニューロパチー 33.8% (3.0%)

特徴と注意点

作用機序

エンホルツマブ ベドチンは癌細胞表面に発現するNectin-4を標的とする抗体薬物複合体である。 Nectin-4に結合後、 MMAEが細胞内で遊離し微小管阻害作用により効果を発揮する。

注意すべき有害事象

重症皮膚障害、 高血糖、 末梢性ニューロパチー、 眼障害など (「副作用マネジメントガイド」参照)

関連する臨床試験|EV-301試験¹⁾

白金製剤を含む化学療法およびPD-1またはPD-L1阻害剤による治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮癌患者において、 抗体薬物複合体 (ADC) エンホルツマブ ベドチン投与の効果を、 化学療法群を対照に検証した第Ⅲ相比較試験EV-301の結果より、 全生存期間 (OS) 、 無増悪生存期間 (PFS) 、 全奏効率 (ORR) に対する有益性が示された。

>>臨床試験の詳細をみる

OS中央値

  • エンホルツマブ ベドチン群:12.88ヵ月
(95%CI 10.58-15.21ヵ月)
  • 化学療法群:8.97ヵ月
(95%CI 8.05-10.74ヵ月)
HR 0.70  (95%CI 0.56-0.89)、p=0.00142

OS率 (1年時)

  • エンホルツマブ ベドチン群:51.5%
(95%CI 44.6-58.0%)
  • 化学療法群:39.2%
(95%CI 32.6-45.6%)

PFS中央値

  • エンホルツマブ ベドチン群:5.55ヵ月
(95%CI 5.32-5.82ヵ月)
  • 化学療法群:3.71ヵ月
(95%CI 3.52-3.94ヵ月)
HR 0.62  (95%CI 0.51-0.75)、 p<0.00001

ORR

  • エンホルツマブ ベドチン群:40.6%
(95%CI 34.9-46.5%)
  • 化学療法群:17.9%
(95%CI 13.7-22.8%)
p<0.001

病勢コントロール率

  • エンホルツマブ ベドチン群:71.9%
(95%CI 66.30-76.99%)
  • 化学療法群:53.4%
(95%CI 47.52-59.17%)
p<0.001

参考文献

  1. Enfortumab Vedotin in Previously Treated Advanced Urothelial Carcinoma. N Engl J Med. 2021 Mar 25;384(12):1125-1135. PMID: 33577729
最終更新日:2023年10月11日
監修医師:国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

レジメン
Enfortumab Vedotin
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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Enfortumab Vedotin
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Enfortumab Vedotin

エンホルツマブ ベドチン(パドセブ®︎)
2023年12月05日更新

Enfortumab Vedotin:エンホルツマブ ベドチン(パドセブ®)

投与量コース投与日
1.25mg/kg/回 点滴1~Day1,8,15

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

パドセブ® (添付文書/適正使用情報*)

*アステラス製薬の外部サイトへ遷移します

用法用量

投与開始基準

EV-301試験の基準より抜粋¹⁾

尿路上皮癌 (膀胱、 腎盂、 尿管、 尿道の癌)の組織学的または細胞学的診断ある18歳以上の患者で以下を満たすもの

減量・休薬・中止基準

初回基準量と減量レベル

主な有害事象

EV-301試験¹⁾

有害事象データを一部引用 (カッコ内はGrade3~4)

主な有害事象

  • 貧血 11.5% (2.7%)
  • 好中球数減少 10.1% (6.1%)
  • 好中球減少症 6.8% (4.7%)
  • 白血球数減少 5.4% (1.4%)
  • 発熱性好中球減少症 0.7% (0.7%)
  • 倦怠感 31.1% (6.4%)
  • 食欲低下 30.7% (3.0%)
  • 下痢 24.3% (3.4%)
  • 悪心 22.6% (1.0%)

注意すべき有害事象

  • 脱毛症 45.3% (0%)
  • 末梢性感覚ニューロパチー 33.8% (3.0%)

特徴と注意点

作用機序

エンホルツマブ ベドチンは癌細胞表面に発現するNectin-4を標的とする抗体薬物複合体である。 Nectin-4に結合後、 MMAEが細胞内で遊離し微小管阻害作用により効果を発揮する。

注意すべき有害事象

重症皮膚障害、 高血糖、 末梢性ニューロパチー、 眼障害など (「副作用マネジメントガイド」参照)

関連する臨床試験|EV-301試験¹⁾

白金製剤を含む化学療法およびPD-1またはPD-L1阻害剤による治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮癌患者において、 抗体薬物複合体 (ADC) エンホルツマブ ベドチン投与の効果を、 化学療法群を対照に検証した第Ⅲ相比較試験EV-301の結果より、 全生存期間 (OS) 、 無増悪生存期間 (PFS) 、 全奏効率 (ORR) に対する有益性が示された。

>>臨床試験の詳細をみる

OS中央値

  • エンホルツマブ ベドチン群:12.88ヵ月
(95%CI 10.58-15.21ヵ月)
  • 化学療法群:8.97ヵ月
(95%CI 8.05-10.74ヵ月)
HR 0.70  (95%CI 0.56-0.89)、p=0.00142

OS率 (1年時)

  • エンホルツマブ ベドチン群:51.5%
(95%CI 44.6-58.0%)
  • 化学療法群:39.2%
(95%CI 32.6-45.6%)

PFS中央値

  • エンホルツマブ ベドチン群:5.55ヵ月
(95%CI 5.32-5.82ヵ月)
  • 化学療法群:3.71ヵ月
(95%CI 3.52-3.94ヵ月)
HR 0.62  (95%CI 0.51-0.75)、 p<0.00001

ORR

  • エンホルツマブ ベドチン群:40.6%
(95%CI 34.9-46.5%)
  • 化学療法群:17.9%
(95%CI 13.7-22.8%)
p<0.001

病勢コントロール率

  • エンホルツマブ ベドチン群:71.9%
(95%CI 66.30-76.99%)
  • 化学療法群:53.4%
(95%CI 47.52-59.17%)
p<0.001

参考文献

  1. Enfortumab Vedotin in Previously Treated Advanced Urothelial Carcinoma. N Engl J Med. 2021 Mar 25;384(12):1125-1135. PMID: 33577729
最終更新日:2023年10月11日
監修医師:国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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