| 投与量 | コース | 投与日 |
|---|---|---|
| 0.8mg/m² | 1 | Day 1 |
| 0.5mg/m² | 1 | Day 8、15 |
| 0.5mg/m² (非寛解の場合はDay 1のみ0.8mg/m²) | 2~6 | Day 1、8、15 |
| infusion reaction軽減のため、副腎皮質ステロイド、解熱鎮痛薬、または抗ヒスタミン薬の前投与を考慮する。 |
| フローサイトメトリー法などの検査で、CD22抗原陽性が確認された患者に使用する。 |
ベスポンサ® (イノツズマブ オゾガマイシン)
【1コース】21–28日間 (1サイクル目)。 2サイクル目以降は28日間
【催吐性】中等度³⁾ (NCCN⁴⁾ : 軽度)
【FN発症】高リスク*


イノツズマブ オゾガマイシン (InO) : 1日目に0.8mg/m²、 8日目・15日目に0.5mg/m²を各1時間以上かけて点滴静注。 2サイクル目以降で寛解 (血球数の回復の有無を問わない) が得られた場合は、 1日目の投与量を0.5mg/m²に減量する。 造血幹細胞移植 (HSCT) 施行予定例では原則3サイクルまで、 HSCT施行予定がない場合は最大6サイクルとし、 3サイクル終了までに効果が得られない場合は投与中止。
NCCNガイドライン⁵⁾では、 InOはHSCT前ブリッジとして有用である一方、 2コース超の投与はSOS/VODリスク因子とされ、 前処置開始までは少なくとも4週間空け、 double alkylator conditioningは避けるよう推奨されている。
N Engl J Med. 2016;375(8):740-753.⁶⁾
Cancer. 2019;125(14):2474-2487.⁷⁾
1または2レジメンの前治療歴を有する再発/難治性CD22陽性B細胞性ALL患者326例を対象とした国際共同第III相無作為化比較試験。 InO群164例と、 医師選択による強力救援化学療法群162例〔FLAG (フルダラビン+シタラビン+G-CSF)、 MXN+AraC (ミトキサントロン+シタラビン)、 HIDAC (高用量シタラビン) 〕に1:1で割り付け、 主要評価項目はCR+CRi率 (最初の218例) およびOS (全326例) とした。
【有効性】InO群 (vs 医師選択治療群)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 血小板減少症 45% (37%)
- 好中球減少症 48% (46%)
- 貧血 30% (19%)
- 悪心 32% (2%)
- FN 27% (24%)
- 発熱 27% (4%)
- 白血球減少症 27% (25%)
- 下痢 18% (1%)
- 頭痛 28% (1%)
- リンパ球減少症 17% (16%)
- 嘔吐 17% (1%)
- 便秘 17% (0%)
- 疲労 22% (3%)
- 低カリウム血症 17% (7%)
- AST増加 20% (5%)
- 不眠症 15% (0%)
- 腹痛 14% (2%)
- 発疹 9% (0%)
- 咳嗽 11% (0%)
- GGT増加 17% (9%)
- 高ビリルビン血症 15% (4%)
- 鼻出血 15% (1%)
- ALT増加 14% (3%)
- 低血圧 8% (0%)
- 食欲低下 9% (1%)
- 悪寒 10% (0%)
- 四肢痛 9% (0%)
- 浮動性めまい 9% (0%)
- 無力症 9% (2%)
- 末梢性浮腫 9% (1%)
- 呼吸困難 5% (1%)
- ALP増加 12% (1%)
- 低カルシウム血症 8% (1%)
- 粘膜炎 4% (1%)
- 頻脈 4% (0%)
- VOD 11% (9%)
- リパーゼ増加 10% (4%)
INO-VATE ALL試験⁶⁾⁷⁾の主な適格基準
- CD22陽性の再発/難治性ALL
- Ph陽性例は少なくとも1つの第2又は第3世代TKI及び標準的寛解導入療法に不応
- 18歳以上
- ECOG PS 0–2
- 肝機能 : T-Bil≦ULN×1.5、 AST/ALT≦ULN×2.5
- 腎機能 : 血清Cre≦ULN×1.5、 CrCl≧40mL/min
休薬期間別の用量調節基準は以下のとおりとし、 減量後の再増量は行わない¹⁾。

INO-VATE ALL試験⁶⁾⁷⁾のプロトコルでは、 CRi達成患者で血小板数が前サイクル開始前の値まで回復していない場合にも、 イノツズマブ オゾガマイシンの25%減量が推奨された。
軽度腎機能障害 (CrCl 60–89mL/min)、 中等度腎機能障害 (CrCl 30–59mL/min)、 または重度腎機能障害 (CrCl 15–29mL/min) 患者におけるInOのクリアランスは、 腎機能正常患者 (CrCl ≧90mL/min) と同様であった。 血液透析の有無を問わず、 末期腎不全患者におけるInOの安全性および有効性は不明である⁸⁾。

InOは、 CD22抗原を発現する白血病細胞に結合して細胞内に取り込まれた後、 加水分解により生じたN-アセチル-γ-カリケアマイシン ジメチルヒドラジドのジスルフィド結合が還元的に開裂して活性体となり、 DNA二本鎖を切断することで腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられる¹⁾。
VOD/SOSを含む重篤な肝障害 : 投与前および投与開始後は定期的に肝機能検査を行い、 VOD/SOSを含む肝障害の徴候・症状を十分に観察する。 投与後にT-Bil≧ULNの場合は、 HSCT施行を慎重に判断する。 投与後にHSCTを行う場合は、 前処置として2種類のアルキル化剤を避け、 HSCT後は頻回に肝機能検査を行う。
骨髄抑制 : 投与前及び投与中は定期的に血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。
QT間隔延長 : 投与前及び投与中は定期的に心電図検査を行うなど、 患者の状態を十分に観察する。
INO-VATE ALL試験⁶⁾⁷⁾のプロトコルでは、 QTcFはサイクル1、 2、 4の各Day 1投与前に確認し、 470msec以下 (12誘導心電図3回の平均) を満たさない場合は投与延期とされた。
腫瘍崩壊症候群 : 血清中電解質濃度及び腎機能検査等を行うなど、 TLSの徴候及び症状を十分に観察する。
末梢血芽球数が10,000/μLを超える患者では、 InO投与前にヒドロキシカルバミド、 ステロイド、 ビンクリスチンなどを投与し、 末梢血芽球数を10,000/μL以下にすることが望ましい。
膵炎 : 投与前及び投与中は定期的な膵酵素に関する血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。
- VOD/SOSを含む肝障害
- 骨髄抑制
- 感染症
- 出血
- 腫瘍崩壊症候群
- Infusion reaction
- 膵炎
1) ファイザー株式会社. ベスポンサ®点滴静注用1mg 電子添文. 2024年3月改訂 第2版.
2) ファイザー株式会社. ベスポンサ®適正使用ガイド. 2026年1月作成.
3) 日本癌治療学会. 制吐薬適正使用ガイドライン. 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.
4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.
5) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Acute Lymphoblastic Leukemia. Version 1.2026.
6) N Engl J Med. 2016;375(8):740-753.
7) Cancer. 2019;125(14):2474-2487.
8) U.S. Food and Drug Administration. BESPONSA (inotuzumab ozogamicin) prescribing information. Revised: August 2017.
9) ファイザー株式会社. ベスポンサ®点滴静注用1mgに係る医薬品リスク管理計画書.
最終更新 : 2026年4月23日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔
| 投与量 | コース | 投与日 |
|---|---|---|
| 0.8mg/m² | 1 | Day 1 |
| 0.5mg/m² | 1 | Day 8、15 |
| 0.5mg/m² (非寛解の場合はDay 1のみ0.8mg/m²) | 2~6 | Day 1、8、15 |
| infusion reaction軽減のため、副腎皮質ステロイド、解熱鎮痛薬、または抗ヒスタミン薬の前投与を考慮する。 |
| フローサイトメトリー法などの検査で、CD22抗原陽性が確認された患者に使用する。 |
ベスポンサ® (イノツズマブ オゾガマイシン)
【1コース】21–28日間 (1サイクル目)。 2サイクル目以降は28日間
【催吐性】中等度³⁾ (NCCN⁴⁾ : 軽度)
【FN発症】高リスク*


イノツズマブ オゾガマイシン (InO) : 1日目に0.8mg/m²、 8日目・15日目に0.5mg/m²を各1時間以上かけて点滴静注。 2サイクル目以降で寛解 (血球数の回復の有無を問わない) が得られた場合は、 1日目の投与量を0.5mg/m²に減量する。 造血幹細胞移植 (HSCT) 施行予定例では原則3サイクルまで、 HSCT施行予定がない場合は最大6サイクルとし、 3サイクル終了までに効果が得られない場合は投与中止。
NCCNガイドライン⁵⁾では、 InOはHSCT前ブリッジとして有用である一方、 2コース超の投与はSOS/VODリスク因子とされ、 前処置開始までは少なくとも4週間空け、 double alkylator conditioningは避けるよう推奨されている。
N Engl J Med. 2016;375(8):740-753.⁶⁾
Cancer. 2019;125(14):2474-2487.⁷⁾
1または2レジメンの前治療歴を有する再発/難治性CD22陽性B細胞性ALL患者326例を対象とした国際共同第III相無作為化比較試験。 InO群164例と、 医師選択による強力救援化学療法群162例〔FLAG (フルダラビン+シタラビン+G-CSF)、 MXN+AraC (ミトキサントロン+シタラビン)、 HIDAC (高用量シタラビン) 〕に1:1で割り付け、 主要評価項目はCR+CRi率 (最初の218例) およびOS (全326例) とした。
【有効性】InO群 (vs 医師選択治療群)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 血小板減少症 45% (37%)
- 好中球減少症 48% (46%)
- 貧血 30% (19%)
- 悪心 32% (2%)
- FN 27% (24%)
- 発熱 27% (4%)
- 白血球減少症 27% (25%)
- 下痢 18% (1%)
- 頭痛 28% (1%)
- リンパ球減少症 17% (16%)
- 嘔吐 17% (1%)
- 便秘 17% (0%)
- 疲労 22% (3%)
- 低カリウム血症 17% (7%)
- AST増加 20% (5%)
- 不眠症 15% (0%)
- 腹痛 14% (2%)
- 発疹 9% (0%)
- 咳嗽 11% (0%)
- GGT増加 17% (9%)
- 高ビリルビン血症 15% (4%)
- 鼻出血 15% (1%)
- ALT増加 14% (3%)
- 低血圧 8% (0%)
- 食欲低下 9% (1%)
- 悪寒 10% (0%)
- 四肢痛 9% (0%)
- 浮動性めまい 9% (0%)
- 無力症 9% (2%)
- 末梢性浮腫 9% (1%)
- 呼吸困難 5% (1%)
- ALP増加 12% (1%)
- 低カルシウム血症 8% (1%)
- 粘膜炎 4% (1%)
- 頻脈 4% (0%)
- VOD 11% (9%)
- リパーゼ増加 10% (4%)
INO-VATE ALL試験⁶⁾⁷⁾の主な適格基準
- CD22陽性の再発/難治性ALL
- Ph陽性例は少なくとも1つの第2又は第3世代TKI及び標準的寛解導入療法に不応
- 18歳以上
- ECOG PS 0–2
- 肝機能 : T-Bil≦ULN×1.5、 AST/ALT≦ULN×2.5
- 腎機能 : 血清Cre≦ULN×1.5、 CrCl≧40mL/min
休薬期間別の用量調節基準は以下のとおりとし、 減量後の再増量は行わない¹⁾。

INO-VATE ALL試験⁶⁾⁷⁾のプロトコルでは、 CRi達成患者で血小板数が前サイクル開始前の値まで回復していない場合にも、 イノツズマブ オゾガマイシンの25%減量が推奨された。
軽度腎機能障害 (CrCl 60–89mL/min)、 中等度腎機能障害 (CrCl 30–59mL/min)、 または重度腎機能障害 (CrCl 15–29mL/min) 患者におけるInOのクリアランスは、 腎機能正常患者 (CrCl ≧90mL/min) と同様であった。 血液透析の有無を問わず、 末期腎不全患者におけるInOの安全性および有効性は不明である⁸⁾。

InOは、 CD22抗原を発現する白血病細胞に結合して細胞内に取り込まれた後、 加水分解により生じたN-アセチル-γ-カリケアマイシン ジメチルヒドラジドのジスルフィド結合が還元的に開裂して活性体となり、 DNA二本鎖を切断することで腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられる¹⁾。
VOD/SOSを含む重篤な肝障害 : 投与前および投与開始後は定期的に肝機能検査を行い、 VOD/SOSを含む肝障害の徴候・症状を十分に観察する。 投与後にT-Bil≧ULNの場合は、 HSCT施行を慎重に判断する。 投与後にHSCTを行う場合は、 前処置として2種類のアルキル化剤を避け、 HSCT後は頻回に肝機能検査を行う。
骨髄抑制 : 投与前及び投与中は定期的に血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。
QT間隔延長 : 投与前及び投与中は定期的に心電図検査を行うなど、 患者の状態を十分に観察する。
INO-VATE ALL試験⁶⁾⁷⁾のプロトコルでは、 QTcFはサイクル1、 2、 4の各Day 1投与前に確認し、 470msec以下 (12誘導心電図3回の平均) を満たさない場合は投与延期とされた。
腫瘍崩壊症候群 : 血清中電解質濃度及び腎機能検査等を行うなど、 TLSの徴候及び症状を十分に観察する。
末梢血芽球数が10,000/μLを超える患者では、 InO投与前にヒドロキシカルバミド、 ステロイド、 ビンクリスチンなどを投与し、 末梢血芽球数を10,000/μL以下にすることが望ましい。
膵炎 : 投与前及び投与中は定期的な膵酵素に関する血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。
- VOD/SOSを含む肝障害
- 骨髄抑制
- 感染症
- 出血
- 腫瘍崩壊症候群
- Infusion reaction
- 膵炎
1) ファイザー株式会社. ベスポンサ®点滴静注用1mg 電子添文. 2024年3月改訂 第2版.
2) ファイザー株式会社. ベスポンサ®適正使用ガイド. 2026年1月作成.
3) 日本癌治療学会. 制吐薬適正使用ガイドライン. 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.
4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.
5) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Acute Lymphoblastic Leukemia. Version 1.2026.
6) N Engl J Med. 2016;375(8):740-753.
7) Cancer. 2019;125(14):2474-2487.
8) U.S. Food and Drug Administration. BESPONSA (inotuzumab ozogamicin) prescribing information. Revised: August 2017.
9) ファイザー株式会社. ベスポンサ®点滴静注用1mgに係る医薬品リスク管理計画書.
最終更新 : 2026年4月23日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。