SUNLIGHT試験⁶⁾プロトコル (1コース4週間)
1コース4週間として、 トリフルリジン・チピラシルをDay1-5およびDay8-12に35~75mg/回 1日2回朝夕食後内服、 ベバシズマブをDay1およびDay15に5mg/kg静注。
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07m² :35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA :75mg/回 (150mg/日)
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07:35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA:75mg/回 (150mg/日)
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
FTD/TPIは一般的に有害事象が軽微と考えられているが、 実際には悪心・嘔吐や疲労が強く出る症例が一定数いるため、 管理に注意を要する。 悪心・嘔吐に関しては、 まずは減量での対応が一般的ではあるが、 減量で改善が得られない場合、 著者はFTD/TPIの内服期間、 糖尿病のない症例においては、 オランザピン2.5~5mgの連日投与を行い (適応外使用)、 悪心・嘔吐のコントロールを行っている。
day1–5の内服が非血液毒性により継続が困難な症例や、 1コース目day29で好中球数減少など血液毒性のため延期となる症例を良く経験する。 BiTS試験⁷⁾では、 FTD/TPIを5日内服9日間休薬を2週毎に繰り返すスケジュールで、 原法よりも有害事象が低い傾向であった⁵⁾。 スケジュール変更を行うことで、 減量や延期を回避し、 用量強度を保てることがある。
大腸癌治療ガイドライン医師用2024年版において、 FTD/TPI±Bmabは後方治療の標準治療として推奨されている⁸⁾。
高度腎障害 (CrCl<30mL/min、 ただしCr ≥1.5 mg/dL) の症例では、 FTD/TPIの用量を20mg/m²/回に減量して投与することが推奨されている²⁾。
N Engl J Med. 2023;388(18):1657-67.
過去に1又は2レジメンの化学療法 (オキサリプラチン、 フルオロピリミジン、 イリノテカンを含む) を受けた切除不能大腸癌患者をTrifluridine/Tipiracilとベバシズマブの併用投与またはFTD/TPI単独投与に1 : 1の割合でランダムに割り付けた多施設共同海外第III相試験。 主要評価項目は全生存期間 (OS)であり、 副次評価項目は無増悪生存期間 (PFS)、 安全性およびECOG PSが0または1から2以上に悪化するまでの期間とされた。
最終更新日 : 2024年11月29日
執筆医 : 静岡県立静岡がんセンター 消化器内科 川上 武志先生
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
SUNLIGHT試験⁶⁾プロトコル (1コース4週間)
1コース4週間として、 トリフルリジン・チピラシルをDay1-5およびDay8-12に35~75mg/回 1日2回朝夕食後内服、 ベバシズマブをDay1およびDay15に5mg/kg静注。
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07m² :35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA :75mg/回 (150mg/日)
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
<参考: 体表面積に応じたFTD/TPI初回投与量>
基準量 (トリフルリジンとして約35mg/m²/回) をもとに体表面積 (BSA) から1回投与量を決定
BSA<1.07:35mg/回 (70mg/日)
1.07≦BSA<1.23:40mg/回 (80mg/日)
1.23≦BSA<1.38:45mg/回 (90mg/日)
1.38≦BSA<1.53:50mg/回 (100mg/日)
1.53≦BSA<1.69:55mg/回 (110mg/日)
1.69≦BSA<1.84:60mg/回 (120mg/日)
1.84≦BSA<1.99:65mg/回 (130mg/日)
1.99≦BSA<2.15:70mg/回 (140mg/日)
2.15≦BSA:75mg/回 (150mg/日)
トリフルリジン・チピラシル適正使用ガイドより
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
FTD/TPIは一般的に有害事象が軽微と考えられているが、 実際には悪心・嘔吐や疲労が強く出る症例が一定数いるため、 管理に注意を要する。 悪心・嘔吐に関しては、 まずは減量での対応が一般的ではあるが、 減量で改善が得られない場合、 著者はFTD/TPIの内服期間、 糖尿病のない症例においては、 オランザピン2.5~5mgの連日投与を行い (適応外使用)、 悪心・嘔吐のコントロールを行っている。
day1–5の内服が非血液毒性により継続が困難な症例や、 1コース目day29で好中球数減少など血液毒性のため延期となる症例を良く経験する。 BiTS試験⁷⁾では、 FTD/TPIを5日内服9日間休薬を2週毎に繰り返すスケジュールで、 原法よりも有害事象が低い傾向であった⁵⁾。 スケジュール変更を行うことで、 減量や延期を回避し、 用量強度を保てることがある。
大腸癌治療ガイドライン医師用2024年版において、 FTD/TPI±Bmabは後方治療の標準治療として推奨されている⁸⁾。
高度腎障害 (CrCl<30mL/min、 ただしCr ≥1.5 mg/dL) の症例では、 FTD/TPIの用量を20mg/m²/回に減量して投与することが推奨されている²⁾。
N Engl J Med. 2023;388(18):1657-67.
過去に1又は2レジメンの化学療法 (オキサリプラチン、 フルオロピリミジン、 イリノテカンを含む) を受けた切除不能大腸癌患者をTrifluridine/Tipiracilとベバシズマブの併用投与またはFTD/TPI単独投与に1 : 1の割合でランダムに割り付けた多施設共同海外第III相試験。 主要評価項目は全生存期間 (OS)であり、 副次評価項目は無増悪生存期間 (PFS)、 安全性およびECOG PSが0または1から2以上に悪化するまでの期間とされた。
最終更新日 : 2024年11月29日
執筆医 : 静岡県立静岡がんセンター 消化器内科 川上 武志先生
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。