概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

- メソトレキセート® (添付文書¹⁾)

 メトトレキサート

- エクザール® (添付文書²⁾)

 ビンブラスチン

- アドリアシン® (添付文書³⁾)

 ドキソルビシン

- ランダ®など (添付文書⁴⁾ / 安全性情報⁵⁾*)

 シスプラチン *日本化薬株式会社の外部サイトへ遷移

用法用量 (1サイクル4週間)

EORTC30924試験⁶⁾のプロトコル

J Clin Oncol . 2001 May 15;19(10):2638-46⁶⁾より作図

KeyData|臨床試験結果

EORTC30924試験⁶⁾

J Clin Oncol . 2001;19(10):2638-46.

局所進行性または転移性尿路上皮癌患者において、 2週毎にドキソルビシン (ADM)、 シスプラチン (CDDP)、 メトトレキサート (MTX)、 ビンブラスチン (VLB) の投与を行うddMVAC療法の効果を、 4週毎投与の古典的MVAC群を対照に検証した第Ⅲ相比較試験EORTC30924

有効性|古典的MVAC群

  • ORR : 50%
ddMVAC群 : 62%
  • OS中央値 : 14.1ヵ月
ddMVAC 15.5ヵ月
  • OS率 (2年時) : 25.4%
ddMVAC群 : 35.3%
  • PFS中央値 : 8.2ヵ月
ddMVAC 9.1ヵ月
  • PFS率 (2年) : 11.6%
ddMVAC群 : 24.7%

主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)

  • 白血球減少症 92.2% (62.0%)
  • 血小板減少症 36.4% (17.1%)
  • 粘膜炎 70.5% (17.1%)
  • Cre上昇 10.9% (3.1%)
  • 悪心/嘔吐 89.9% (28.7%)
  • 神経毒性 40.3% (1.6%)
  • 脱毛症 86.0% (48.1%)
J Clin Oncol . 2001 May 15;19(10):2638-46⁶⁾より引用

>>臨床試験の詳細をみる

特徴と注意点

使用頻度は少ないレジメン

1992年に確立されたレジメンであり、 シスプラチン単独投与と比較しOS、 PFS、 RRともに優れていた。 一方で発熱性好中球減少症、 口腔粘膜炎は多く、 毒性による死亡も約3%あり注意が必要なレジメンである。 より安全性が高いddMVACのエビデンスが確立されてからは、 使用頻度は少なくなっている。

監修 : 国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

各プロトコル

投与開始基準

EORTC30924試験⁶⁾のプロトコル

J Clin Oncol . 2001 May 15;19(10):2638-46⁶⁾より作図

出典

  1. ファイザー株式会社. メソトレキセート®電子添文 (2022年10月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  2. 日本化薬株式会社. エクザール®電子添文 (2023年4月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  3. 日本化薬株式会社. アドリアシン®電子添文 (2022年11月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  4. 日本化薬株式会社. ランダ®電子添文 (2021年4月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  5. 日本化薬. ランダ®安全性情報 (2021年6月作成) [最終閲覧 : 2024/04/03]
  6. Randomized phase III trial of high-dose-intensity methotrexate, vinblastine, doxorubicin, and cisplatin (MVAC) chemotherapy and recombinant human granulocyte colony-stimulating factor versus classic MVAC in advanced urothelial tract tumors: European Organization for Research and Treatment of Cancer Protocol no. 30924. J Clin Oncol . 2001 May 15;19(10):2638-46. PMID: 11352955
最終更新日 : 2024年11月20日
監修医師 : 国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

レジメン
MVAC
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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メトトレキサート + ビンブラスチン + ドキソルビシン + シスプラチン
2024年11月20日更新
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

- メソトレキセート® (添付文書¹⁾)

 メトトレキサート

- エクザール® (添付文書²⁾)

 ビンブラスチン

- アドリアシン® (添付文書³⁾)

 ドキソルビシン

- ランダ®など (添付文書⁴⁾ / 安全性情報⁵⁾*)

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用法用量 (1サイクル4週間)

EORTC30924試験⁶⁾のプロトコル

J Clin Oncol . 2001 May 15;19(10):2638-46⁶⁾より作図

KeyData|臨床試験結果

EORTC30924試験⁶⁾

J Clin Oncol . 2001;19(10):2638-46.

局所進行性または転移性尿路上皮癌患者において、 2週毎にドキソルビシン (ADM)、 シスプラチン (CDDP)、 メトトレキサート (MTX)、 ビンブラスチン (VLB) の投与を行うddMVAC療法の効果を、 4週毎投与の古典的MVAC群を対照に検証した第Ⅲ相比較試験EORTC30924

有効性|古典的MVAC群

  • ORR : 50%
ddMVAC群 : 62%
  • OS中央値 : 14.1ヵ月
ddMVAC 15.5ヵ月
  • OS率 (2年時) : 25.4%
ddMVAC群 : 35.3%
  • PFS中央値 : 8.2ヵ月
ddMVAC 9.1ヵ月
  • PFS率 (2年) : 11.6%
ddMVAC群 : 24.7%

主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)

  • 白血球減少症 92.2% (62.0%)
  • 血小板減少症 36.4% (17.1%)
  • 粘膜炎 70.5% (17.1%)
  • Cre上昇 10.9% (3.1%)
  • 悪心/嘔吐 89.9% (28.7%)
  • 神経毒性 40.3% (1.6%)
  • 脱毛症 86.0% (48.1%)
J Clin Oncol . 2001 May 15;19(10):2638-46⁶⁾より引用

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特徴と注意点

使用頻度は少ないレジメン

1992年に確立されたレジメンであり、 シスプラチン単独投与と比較しOS、 PFS、 RRともに優れていた。 一方で発熱性好中球減少症、 口腔粘膜炎は多く、 毒性による死亡も約3%あり注意が必要なレジメンである。 より安全性が高いddMVACのエビデンスが確立されてからは、 使用頻度は少なくなっている。

監修 : 国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

各プロトコル

投与開始基準

EORTC30924試験⁶⁾のプロトコル

J Clin Oncol . 2001 May 15;19(10):2638-46⁶⁾より作図

出典

  1. ファイザー株式会社. メソトレキセート®電子添文 (2022年10月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  2. 日本化薬株式会社. エクザール®電子添文 (2023年4月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  3. 日本化薬株式会社. アドリアシン®電子添文 (2022年11月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  4. 日本化薬株式会社. ランダ®電子添文 (2021年4月改訂第1版) [最終閲覧 : 2024/6/19]
  5. 日本化薬. ランダ®安全性情報 (2021年6月作成) [最終閲覧 : 2024/04/03]
  6. Randomized phase III trial of high-dose-intensity methotrexate, vinblastine, doxorubicin, and cisplatin (MVAC) chemotherapy and recombinant human granulocyte colony-stimulating factor versus classic MVAC in advanced urothelial tract tumors: European Organization for Research and Treatment of Cancer Protocol no. 30924. J Clin Oncol . 2001 May 15;19(10):2638-46. PMID: 11352955
最終更新日 : 2024年11月20日
監修医師 : 国立がん研究センター東病院 腫瘍内科 近藤 千紘先生

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(泌尿器)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。

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