Valemetostat:バレメトスタット(エザルミア®)

投与量コース投与日
200mg 1日1回 経口 (空腹時)1~Day 1~

その他

強いCYP3A阻害剤やP糖蛋白阻害剤との併用時は用量調節を行う (概要欄参照)
副作用発現時は、 休薬、 減量又は中止 (概要欄参照)
レジメン
Valemetostat
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

エザルミア® (バレメトスタット)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*

*第一三共株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】28日間
【催吐性】最小度³⁾ (NCCN : 未収載⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*DS3201-A-J201試験のFN発生率5.4%²⁾に基づき、 編集部が分類

バレメトスタット : 通常、成人にはバレメトスタットとして200mgを1日1回空腹時に経口投与¹⁾。28日間を1サイクルとして疾患進行または許容できない毒性が生じるまで継続投与する⁵⁾。

食後投与によりCmaxおよびAUCが低下するとの報告があるため、 食事の1時間前から食後2時間までの服用は避ける¹⁾。 

薬物相互作用 : CYP3A阻害薬またはP-gp阻害薬との併用時の用量調節基準は、 下表のとおり。

>> 強いCYP3A阻害薬を確認する

出典¹⁾²⁾を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 DS3201-A-J201試験

Blood. 2023;141(10):1159–1168.

再発・再燃または難治性の急性型、 リンパ腫型、 不良慢性型 (予後不良因子を有する慢性型) ATL患者25例を対象とした多施設共同単アーム第II相試験。 前治療歴中央値は3ラインで、 24例がモガムリズマブ治療歴を有していた。 バレメトスタット200mgを1日1回経口投与し、 主要評価項目は独立有効性評価委員会 (IEAC) 判定による全奏効率 (ORR) とした。 

【有効性】バレメトスタット群

- ORR 48.0% (90%CI 30.5–65.9)

  • CR 20.0%、 PR 28.0%
  • モガムリズマブ前治療例のORR 45.8% (90%CI 28.2–64.2)

- DOR中央値 未到達 (95%CI 1.87ヵ月–未到達)

- PFS中央値 7.4ヵ月 (95%CI 3.0ヵ月–NE)

- OS中央値 16.4ヵ月 (95%CI 6.5–16.4ヵ月)

- 病勢制御率 88.0% (95%CI 68.8–97.5)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 血小板減少症 80% (32%)

- 貧血 52% (32%)

- 好中球減少症 28% (12%)

- リンパ球減少症 24% (16%)

- 白血球減少症 20% (12%)

- 脱毛症 40% (0%)

- 味覚異常 36% (0%)

- 食欲減退 20% (8%)

- 発熱 20% (0%)

各プロトコル

適格基準

DS3201-A-J201試験⁵⁾の主な適格基準

- 再発又は難治性ATLL

- モガムリズマブによる治療歴を有するか、 モガムリズマブ不耐容または適応外で1レジメン以上の前治療歴あり

- 20歳以上

- ECOG PS 0–2

- 好中球数≧1,000/μL

- 血小板数≧7.5万/μL

- Hb≧8.0g/dL

- 肝機能 : AST/ALT≦3×ULN、 T-Bil≦1.5×ULN

- 腎機能 : Cre≦1.5×ULNまたはCrCl≧30mL/min

用量レベル

50mgで忍容性が得られない場合は投与を中止する。 なお、 副作用による減量は2用量レベルまでとする。

エザルミア®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

バレメトスタット : 尿中未変化体排泄率は10.0%であり、 主な消失経路は肝臓である⁶⁾。

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

エザルミア®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成
DS3201-A-J201試験⁵⁾では、 Grade分類はNCI-CTCAE v5.0に準拠した。

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

バレメトスタットは、 ヒストン等のメチル基転移酵素であるEZH1/2の酵素活性に対する阻害作用を有する低分子化合物である。 EZH1/2のメチル化活性を阻害することで、 ヒストンH3の27番目のリジン残基等のメチル化を阻害することにより、 腫瘍増殖抑制作用を示すと推測されている。 しかし、 詳細な作用機序は解明されていない¹⁾。

レジメン適用時の注意事項

エザルミア®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

骨髄抑制 : 骨髄抑制があらわれることがあるので、 本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。

二次性悪性腫瘍 : 急性骨髄性白血病、 骨髄異形成症候群等の二次性悪性腫瘍が発現する可能性があるので、 患者の状態を十分に観察する。

RMP【重要な特定されたリスク】

エザルミア®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁷⁾

- 骨髄抑制

- 感染症

- CYP3A阻害剤及びP-gp阻害剤との薬物相互作用

出典

1) 第一三共株式会社. エザルミア® 電子添文 (2026年6月改訂 第4版)

2) 第一三共株式会社. エザルミア® 適正使用ガイド (2025年4月改訂)

3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.

4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.

5) Blood. 2023;141(10):1159–1168.

6) 第一三共株式会社. エザルミア錠50mg インタビューフォーム.

7) 第一三共株式会社. エザルミア錠50mg・錠100mgに係る医薬品リスク管理計画書.

最終更新 : 2026年6月30日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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バレメトスタット(エザルミア®)
悪性リンパ腫 > 成人T細胞白血病/リンパ腫
2026年06月30日更新

Valemetostat:バレメトスタット(エザルミア®)

投与量コース投与日
200mg 1日1回 経口 (空腹時)1~Day 1~

その他

強いCYP3A阻害剤やP糖蛋白阻害剤との併用時は用量調節を行う (概要欄参照)
副作用発現時は、 休薬、 減量又は中止 (概要欄参照)

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

エザルミア® (バレメトスタット)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*

*第一三共株式会社の外部サイトへ遷移します

投与スケジュール

【1コース】28日間
【催吐性】最小度³⁾ (NCCN : 未収載⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*
*DS3201-A-J201試験のFN発生率5.4%²⁾に基づき、 編集部が分類

バレメトスタット : 通常、成人にはバレメトスタットとして200mgを1日1回空腹時に経口投与¹⁾。28日間を1サイクルとして疾患進行または許容できない毒性が生じるまで継続投与する⁵⁾。

食後投与によりCmaxおよびAUCが低下するとの報告があるため、 食事の1時間前から食後2時間までの服用は避ける¹⁾。 

薬物相互作用 : CYP3A阻害薬またはP-gp阻害薬との併用時の用量調節基準は、 下表のとおり。

>> 強いCYP3A阻害薬を確認する

出典¹⁾²⁾を基に編集部作成

Key Data|臨床試験結果

📊 DS3201-A-J201試験

Blood. 2023;141(10):1159–1168.

再発・再燃または難治性の急性型、 リンパ腫型、 不良慢性型 (予後不良因子を有する慢性型) ATL患者25例を対象とした多施設共同単アーム第II相試験。 前治療歴中央値は3ラインで、 24例がモガムリズマブ治療歴を有していた。 バレメトスタット200mgを1日1回経口投与し、 主要評価項目は独立有効性評価委員会 (IEAC) 判定による全奏効率 (ORR) とした。 

【有効性】バレメトスタット群

- ORR 48.0% (90%CI 30.5–65.9)

  • CR 20.0%、 PR 28.0%
  • モガムリズマブ前治療例のORR 45.8% (90%CI 28.2–64.2)

- DOR中央値 未到達 (95%CI 1.87ヵ月–未到達)

- PFS中央値 7.4ヵ月 (95%CI 3.0ヵ月–NE)

- OS中央値 16.4ヵ月 (95%CI 6.5–16.4ヵ月)

- 病勢制御率 88.0% (95%CI 68.8–97.5)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- 血小板減少症 80% (32%)

- 貧血 52% (32%)

- 好中球減少症 28% (12%)

- リンパ球減少症 24% (16%)

- 白血球減少症 20% (12%)

- 脱毛症 40% (0%)

- 味覚異常 36% (0%)

- 食欲減退 20% (8%)

- 発熱 20% (0%)

各プロトコル

適格基準

DS3201-A-J201試験⁵⁾の主な適格基準

- 再発又は難治性ATLL

- モガムリズマブによる治療歴を有するか、 モガムリズマブ不耐容または適応外で1レジメン以上の前治療歴あり

- 20歳以上

- ECOG PS 0–2

- 好中球数≧1,000/μL

- 血小板数≧7.5万/μL

- Hb≧8.0g/dL

- 肝機能 : AST/ALT≦3×ULN、 T-Bil≦1.5×ULN

- 腎機能 : Cre≦1.5×ULNまたはCrCl≧30mL/min

用量レベル

50mgで忍容性が得られない場合は投与を中止する。 なお、 副作用による減量は2用量レベルまでとする。

エザルミア®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成

腎障害患者に対する用量調整

バレメトスタット : 尿中未変化体排泄率は10.0%であり、 主な消失経路は肝臓である⁶⁾。

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

エザルミア®電子添文情報¹⁾を基に編集部作成
DS3201-A-J201試験⁵⁾では、 Grade分類はNCI-CTCAE v5.0に準拠した。

レジメンの特徴と注意点

作用機序の特徴

バレメトスタットは、 ヒストン等のメチル基転移酵素であるEZH1/2の酵素活性に対する阻害作用を有する低分子化合物である。 EZH1/2のメチル化活性を阻害することで、 ヒストンH3の27番目のリジン残基等のメチル化を阻害することにより、 腫瘍増殖抑制作用を示すと推測されている。 しかし、 詳細な作用機序は解明されていない¹⁾。

レジメン適用時の注意事項

エザルミア®電子添文¹⁾ 「重要な基本的注意」 の要約

骨髄抑制 : 骨髄抑制があらわれることがあるので、 本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。

二次性悪性腫瘍 : 急性骨髄性白血病、 骨髄異形成症候群等の二次性悪性腫瘍が発現する可能性があるので、 患者の状態を十分に観察する。

RMP【重要な特定されたリスク】

エザルミア®RMP : 医薬品リスク管理計画書⁷⁾

- 骨髄抑制

- 感染症

- CYP3A阻害剤及びP-gp阻害剤との薬物相互作用

出典

1) 第一三共株式会社. エザルミア® 電子添文 (2026年6月改訂 第4版)

2) 第一三共株式会社. エザルミア® 適正使用ガイド (2025年4月改訂)

3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.

4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.

5) Blood. 2023;141(10):1159–1168.

6) 第一三共株式会社. エザルミア錠50mg インタビューフォーム.

7) 第一三共株式会社. エザルミア錠50mg・錠100mgに係る医薬品リスク管理計画書.

最終更新 : 2026年6月30日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。