治療スケジュール
概要
監修医師

MCNU:ラニムスチン(サイメリン®)

投与量コース投与日
200mg/m² 点滴静注1Day -8、-3

CBDCA:カルボプラチン(パラプラチン®)

投与量コース投与日
300mg/m² 点滴静注1Day -7~-4

VP-16:エトポシド(ラステット®)

投与量コース投与日
500mg/m² 点滴静注1 Day -6~-4

CY:シクロホスファミド(エンドキサン®)

投与量コース投与日
50mg/kg 点滴静注1Day -3、-2

Mesna:メスナ(ウロミテキサン®)

投与量コース投与日
20mg/kg 点滴静注1CY投与時、投与後4時間、 8時間

前投薬

5-HT3拮抗薬 (各投与日に制吐剤として)
デキサメタゾン (各投与日に制吐剤として)

その他

Day 0に移植を実施する.
CD20陽性B細胞リンパ腫に対してはDay -1、Day +1にRituximab (375mg/m²) を併用も考慮する.²⁾
レジメン
MCEC
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

特徴と注意点

  • リンパ腫に対する自家移植 (ASCT) の基本レジメンのひとつ.
  • 60歳以下の全身状態の良い患者を対象とすることが多い.
  • CYによる出血性膀胱炎のリスク回避のため、 十分な補液・水分摂取と、 ウロミテキサンの併用、 尿アルカリ化などを行い、 投与後24時間は150mL/h以上の尿量を保つようにする.
  • イトラコナゾールはCYの代謝に影響を与えるため、 移植前処置中の併用は避ける.
  • 移植に伴い、 感染予防対策を実施する.
  • 必要に応じて、 MesnaはCYと同量まで増量することが可能.

関連する臨床試験の結果

Bone Marrow Transplant 45:311-316, 2010.¹⁾

概要

  • 末梢性T細胞性リンパ腫に対するASCTのレトロスペクティブ解析.

結果

  • 39名中、 32名がMCEC療法を受け、 生着した.
  • 5年生存率は完全奏効中に移植された群で良好だった. (71.4% vs 27.3%、 p=0.046).

Int J Hematol. 2016 Jun;103(6):676-685.²⁾

概要

  • 高リスクDLBCLにおけるRituximab併用大量化学療法+ASCTの有効性・安全性の検討

結果

  • 対象:CD20陽性のDLBCL患者40人
  • 治療完遂率:75.0%
  • 治療完遂者の2年および4年無増悪生存率:86.4%、 79.2%
  • 治療完遂者の2年および4年生存率:96.7%、 85.9%
  • ASCT2年後再発率:10.4%

参考文献

  1. Bone Marrow Transplant 45:311-316, 2010.
  2. Int J Hematol. 2016 Jun;103(6):676-685.

最終更新:2023年5月26日
執筆担当:北海道がんセンタ-薬剤部 深井雄太
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

レジメン
MCEC
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HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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監修・協力医一覧
レジメン
MCEC
レジメン
MCEC

MCEC

ラニムスチン、 カルボプラチン、 エトポシド、 シクロホスファミド(悪性リンパ腫)
2023年05月26日更新

MCNU:ラニムスチン(サイメリン®)

投与量コース投与日
200mg/m² 点滴静注1Day -8、-3

CBDCA:カルボプラチン(パラプラチン®)

投与量コース投与日
300mg/m² 点滴静注1Day -7~-4

VP-16:エトポシド(ラステット®)

投与量コース投与日
500mg/m² 点滴静注1 Day -6~-4

CY:シクロホスファミド(エンドキサン®)

投与量コース投与日
50mg/kg 点滴静注1Day -3、-2

Mesna:メスナ(ウロミテキサン®)

投与量コース投与日
20mg/kg 点滴静注1CY投与時、投与後4時間、 8時間

前投薬

5-HT3拮抗薬 (各投与日に制吐剤として)
デキサメタゾン (各投与日に制吐剤として)

その他

Day 0に移植を実施する.
CD20陽性B細胞リンパ腫に対してはDay -1、Day +1にRituximab (375mg/m²) を併用も考慮する.²⁾

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

特徴と注意点

  • リンパ腫に対する自家移植 (ASCT) の基本レジメンのひとつ.
  • 60歳以下の全身状態の良い患者を対象とすることが多い.
  • CYによる出血性膀胱炎のリスク回避のため、 十分な補液・水分摂取と、 ウロミテキサンの併用、 尿アルカリ化などを行い、 投与後24時間は150mL/h以上の尿量を保つようにする.
  • イトラコナゾールはCYの代謝に影響を与えるため、 移植前処置中の併用は避ける.
  • 移植に伴い、 感染予防対策を実施する.
  • 必要に応じて、 MesnaはCYと同量まで増量することが可能.

関連する臨床試験の結果

Bone Marrow Transplant 45:311-316, 2010.¹⁾

概要

  • 末梢性T細胞性リンパ腫に対するASCTのレトロスペクティブ解析.

結果

  • 39名中、 32名がMCEC療法を受け、 生着した.
  • 5年生存率は完全奏効中に移植された群で良好だった. (71.4% vs 27.3%、 p=0.046).

Int J Hematol. 2016 Jun;103(6):676-685.²⁾

概要

  • 高リスクDLBCLにおけるRituximab併用大量化学療法+ASCTの有効性・安全性の検討

結果

  • 対象:CD20陽性のDLBCL患者40人
  • 治療完遂率:75.0%
  • 治療完遂者の2年および4年無増悪生存率:86.4%、 79.2%
  • 治療完遂者の2年および4年生存率:96.7%、 85.9%
  • ASCT2年後再発率:10.4%

参考文献

  1. Bone Marrow Transplant 45:311-316, 2010.
  2. Int J Hematol. 2016 Jun;103(6):676-685.

最終更新:2023年5月26日
執筆担当:北海道がんセンタ-薬剤部 深井雄太
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(血液)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

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なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。

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