イミフィンジ® (デュルバルマブ)
【1コース】28日間
【催吐性】最小度³⁾ (NCCN : 最小度⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*

デュルバルマブ : カルメット・ゲラン菌 (BCG) との併用において、 1回1500mgを4週間間隔で13回まで、 60分間以上かけて点滴静注する。体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg (体重) とする¹⁾。

BCG (イムノブラダー®) : 乾燥BCG膀胱内用 (日本株) 80mgを導入療法として週1回、 6週間膀胱内注入した後、 維持療法として導入療法の初回投与後3、 6、 12、 18、 及び24ヵ月時点で週1回、 3週間膀胱内注入する。用量及び回数は患者の状態により適宜減量し、 投与間隔も必要に応じ延長できる¹⁾。
Lancet. 2025;406(10449):2221–34.
BCG未治療の高リスク非筋層浸潤性膀胱癌 (NMIBC) 患者1018例を対象とした第III相無作為化比較試験。 TURBTにより完全切除された患者を、 デュルバルマブ+BCG導入・維持療法群339例、 デュルバルマブ+BCG導入療法群339例、 BCG導入・維持療法群 (対照群) 340例に1 : 1 : 1の割合で無作為に割り付け、 主要評価項目は対照群に対するデュルバルマブ+BCG導入・維持療法群の研究者評価による無病生存期間とした。
【有効性】デュルバルマブ+BCG導入・維持療法群 (vs BCG導入・維持療法群)
- 24ヵ月時無病生存率 86.5% (vs 81.6%)
- OS中央値 未到達 (vs 未到達)
- 上皮内癌合併例における6ヵ月時完全奏効率 93% (vs 93%)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 排尿困難 33% (2%)
- 血尿 24% (1%)
- 頻尿 21% (0%)
- 膀胱炎 15% (1%)
- 発熱 12% (<1%)
- 尿路感染 10% (1%)
- 甲状腺機能低下症 10% (<1%)
- 甲状腺機能亢進症 9% (<1%)
- 疲労 8% (0%)
- 発疹 8% (0%)
- リパーゼ増加 7% (4%)
- そう痒症 7% (<1%)
- 非感染性膀胱炎 6% (<1%)
- 関節痛 6% (<1%)
- 無力症 5% (<1%)
- 尿路痛 5% (0%)
- 下痢 5% (1%)
POTOMAC試験⁵⁾の主な適格基準
- BCG膀胱内注入療法歴のない (BCG既治療の場合は中止から3年超経過) 高リスクNMIBC (T1腫瘍・High grade/G3腫瘍・CIS・多発性かつ再発性かつ大径 (最大径≧3cm) 腫瘍のいずれかに該当)
- TURBTによるTa/T1乳頭状病変の肉眼的完全切除後 (無作為化前4ヵ月以内に施行、 残存CISは許容)
- 抗CTLA-4・抗PD-1・抗PD-L1抗体等の免疫関連がん治療歴なし
- 18歳以上
- ECOG PS 0–1
- 好中球数≧1,000/μL
- 血小板数≧7.5万/μL
- Hb≧9.0g/dL
- 肝機能 : ALT/AST≦2.5×ULN、 T-Bil≦1.5×ULN
- 腎機能 : CrCl>40mL/min
デュルバルマブは減量規定なし¹⁾。
デュルバルマブ : 抗体薬は多様な細胞でのエンドサイトーシスとリソソーム分解により消失するため、 一般に減量は不要と考えられる。
デュルバルマブ :

高リスクNMIBCに対し、 本剤+BCG併用の有効性が示されている⁶⁾。
POTOMAC試験における高リスク : 以下のいずれかに該当
- T1
- high gradeまたはGrade 3
- 上皮内癌
- 多発・再発かつ最大腫瘍径3cm以上
デュルバルマブは、 ヒトPD-L1に対するヒト型免疫グロブリンGサブクラス1、 κ型アイソタイプ (IgG1κ) モノクローナル抗体であり、 PD-L1とその受容体であるPD-1との結合を阻害すること等により、 抗腫瘍免疫応答を増強し、 腫瘍増殖を抑制すると考えられる¹⁾。
過度の免疫反応 : 本剤のT細胞活性化作用により、 過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがあるため、 観察を十分に行う。 異常が認められた場合は適切な鑑別診断を行い、 過度の免疫反応による副作用が疑われる場合は副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮する。 本剤投与終了後にも重篤な副作用があらわれることがあるため、 投与終了後も観察を十分に行う。
間質性肺疾患 : 放射線肺臓炎を含む間質性肺疾患があらわれることがあるため、 初期症状 (息切れ、 呼吸困難、 咳嗽、 発熱等) の確認及び胸部X線検査の実施等、 観察を十分に行う。 必要に応じて胸部CT、 血清マーカー等の検査を実施する。
甲状腺機能障害・副腎機能障害・下垂体機能障害 : 投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査 (TSH、 遊離T3、 遊離T4、 ACTH、 血中コルチゾール等の測定) を行い、 患者の状態を十分に観察する。 必要に応じて画像検査等の実施も考慮する。
1型糖尿病 : 口渇、 悪心、 嘔吐等の発現や血糖値の上昇に十分注意する。
肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎 : 投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。
腎障害 : 投与開始前及び投与期間中は定期的に腎機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。
筋炎・横紋筋融解症 : 筋力低下、 筋肉痛、 CK上昇、 血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行う。
心筋炎 : 胸痛、 CK上昇、 心電図異常等の観察を十分に行う。
重症筋無力症 : 筋力低下、 眼瞼下垂、 呼吸困難、 嚥下障害等の観察を十分に行う。
Infusion reaction : 2回目以降の本剤投与時にもあらわれることがあるため、 本剤投与時には毎回患者の状態を十分に観察する。
- 間質性肺疾患
- 大腸炎・重度の下痢
- 肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎
- 内分泌障害 (甲状腺機能障害、 副腎機能障害、 下垂体機能障害)
- 1型糖尿病
- 腎障害 (間質性腎炎等)
- 筋炎
- 心筋炎
- 重症筋無力症
- 免疫性血小板減少症
- 脳炎
1) アストラゼネカ株式会社. イミフィンジ点滴静注120mg/イミフィンジ点滴静注500mg 電子添文 (2026年8月改訂 第13版).
2) アストラゼネカ株式会社. イミフィンジ・イジュド適正使用ガイド (2026年8月作成).
3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.
4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.
5) Lancet. 2025;406(10449):2221–34.
6) 厚生労働省. 最適使用推進ガイドライン. デュルバルマブ (遺伝子組換え) ~膀胱癌~. 令和7年9月 (令和8年8月改訂).
7) アストラゼネカ株式会社. イミフィンジ点滴静注120mg/イミフィンジ点滴静注500mgに係る医薬品リスク管理計画書 (令和8年8月24日提出).
最終更新 : 2026年8月26日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 埼玉県立がんセンター 近藤千紘
イミフィンジ® (デュルバルマブ)
【1コース】28日間
【催吐性】最小度³⁾ (NCCN : 最小度⁴⁾)
【FN発症】低リスク (<10%)*

デュルバルマブ : カルメット・ゲラン菌 (BCG) との併用において、 1回1500mgを4週間間隔で13回まで、 60分間以上かけて点滴静注する。体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg (体重) とする¹⁾。

BCG (イムノブラダー®) : 乾燥BCG膀胱内用 (日本株) 80mgを導入療法として週1回、 6週間膀胱内注入した後、 維持療法として導入療法の初回投与後3、 6、 12、 18、 及び24ヵ月時点で週1回、 3週間膀胱内注入する。用量及び回数は患者の状態により適宜減量し、 投与間隔も必要に応じ延長できる¹⁾。
Lancet. 2025;406(10449):2221–34.
BCG未治療の高リスク非筋層浸潤性膀胱癌 (NMIBC) 患者1018例を対象とした第III相無作為化比較試験。 TURBTにより完全切除された患者を、 デュルバルマブ+BCG導入・維持療法群339例、 デュルバルマブ+BCG導入療法群339例、 BCG導入・維持療法群 (対照群) 340例に1 : 1 : 1の割合で無作為に割り付け、 主要評価項目は対照群に対するデュルバルマブ+BCG導入・維持療法群の研究者評価による無病生存期間とした。
【有効性】デュルバルマブ+BCG導入・維持療法群 (vs BCG導入・維持療法群)
- 24ヵ月時無病生存率 86.5% (vs 81.6%)
- OS中央値 未到達 (vs 未到達)
- 上皮内癌合併例における6ヵ月時完全奏効率 93% (vs 93%)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 排尿困難 33% (2%)
- 血尿 24% (1%)
- 頻尿 21% (0%)
- 膀胱炎 15% (1%)
- 発熱 12% (<1%)
- 尿路感染 10% (1%)
- 甲状腺機能低下症 10% (<1%)
- 甲状腺機能亢進症 9% (<1%)
- 疲労 8% (0%)
- 発疹 8% (0%)
- リパーゼ増加 7% (4%)
- そう痒症 7% (<1%)
- 非感染性膀胱炎 6% (<1%)
- 関節痛 6% (<1%)
- 無力症 5% (<1%)
- 尿路痛 5% (0%)
- 下痢 5% (1%)
POTOMAC試験⁵⁾の主な適格基準
- BCG膀胱内注入療法歴のない (BCG既治療の場合は中止から3年超経過) 高リスクNMIBC (T1腫瘍・High grade/G3腫瘍・CIS・多発性かつ再発性かつ大径 (最大径≧3cm) 腫瘍のいずれかに該当)
- TURBTによるTa/T1乳頭状病変の肉眼的完全切除後 (無作為化前4ヵ月以内に施行、 残存CISは許容)
- 抗CTLA-4・抗PD-1・抗PD-L1抗体等の免疫関連がん治療歴なし
- 18歳以上
- ECOG PS 0–1
- 好中球数≧1,000/μL
- 血小板数≧7.5万/μL
- Hb≧9.0g/dL
- 肝機能 : ALT/AST≦2.5×ULN、 T-Bil≦1.5×ULN
- 腎機能 : CrCl>40mL/min
デュルバルマブは減量規定なし¹⁾。
デュルバルマブ : 抗体薬は多様な細胞でのエンドサイトーシスとリソソーム分解により消失するため、 一般に減量は不要と考えられる。
デュルバルマブ :

高リスクNMIBCに対し、 本剤+BCG併用の有効性が示されている⁶⁾。
POTOMAC試験における高リスク : 以下のいずれかに該当
- T1
- high gradeまたはGrade 3
- 上皮内癌
- 多発・再発かつ最大腫瘍径3cm以上
デュルバルマブは、 ヒトPD-L1に対するヒト型免疫グロブリンGサブクラス1、 κ型アイソタイプ (IgG1κ) モノクローナル抗体であり、 PD-L1とその受容体であるPD-1との結合を阻害すること等により、 抗腫瘍免疫応答を増強し、 腫瘍増殖を抑制すると考えられる¹⁾。
過度の免疫反応 : 本剤のT細胞活性化作用により、 過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがあるため、 観察を十分に行う。 異常が認められた場合は適切な鑑別診断を行い、 過度の免疫反応による副作用が疑われる場合は副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮する。 本剤投与終了後にも重篤な副作用があらわれることがあるため、 投与終了後も観察を十分に行う。
間質性肺疾患 : 放射線肺臓炎を含む間質性肺疾患があらわれることがあるため、 初期症状 (息切れ、 呼吸困難、 咳嗽、 発熱等) の確認及び胸部X線検査の実施等、 観察を十分に行う。 必要に応じて胸部CT、 血清マーカー等の検査を実施する。
甲状腺機能障害・副腎機能障害・下垂体機能障害 : 投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査 (TSH、 遊離T3、 遊離T4、 ACTH、 血中コルチゾール等の測定) を行い、 患者の状態を十分に観察する。 必要に応じて画像検査等の実施も考慮する。
1型糖尿病 : 口渇、 悪心、 嘔吐等の発現や血糖値の上昇に十分注意する。
肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎 : 投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。
腎障害 : 投与開始前及び投与期間中は定期的に腎機能検査を行い、 患者の状態を十分に観察する。
筋炎・横紋筋融解症 : 筋力低下、 筋肉痛、 CK上昇、 血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行う。
心筋炎 : 胸痛、 CK上昇、 心電図異常等の観察を十分に行う。
重症筋無力症 : 筋力低下、 眼瞼下垂、 呼吸困難、 嚥下障害等の観察を十分に行う。
Infusion reaction : 2回目以降の本剤投与時にもあらわれることがあるため、 本剤投与時には毎回患者の状態を十分に観察する。
- 間質性肺疾患
- 大腸炎・重度の下痢
- 肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎
- 内分泌障害 (甲状腺機能障害、 副腎機能障害、 下垂体機能障害)
- 1型糖尿病
- 腎障害 (間質性腎炎等)
- 筋炎
- 心筋炎
- 重症筋無力症
- 免疫性血小板減少症
- 脳炎
1) アストラゼネカ株式会社. イミフィンジ点滴静注120mg/イミフィンジ点滴静注500mg 電子添文 (2026年8月改訂 第13版).
2) アストラゼネカ株式会社. イミフィンジ・イジュド適正使用ガイド (2026年8月作成).
3) 日本癌治療学会編. 制吐薬適正使用ガイドライン 2023年10月改訂 第3版. 金原出版.
4) NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®): Antiemesis. Version 1.2026.
5) Lancet. 2025;406(10449):2221–34.
6) 厚生労働省. 最適使用推進ガイドライン. デュルバルマブ (遺伝子組換え) ~膀胱癌~. 令和7年9月 (令和8年8月改訂).
7) アストラゼネカ株式会社. イミフィンジ点滴静注120mg/イミフィンジ点滴静注500mgに係る医薬品リスク管理計画書 (令和8年8月24日提出).
最終更新 : 2026年8月26日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 埼玉県立がんセンター 近藤千紘
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。