- エトポシド® (添付文書)
【1コース】3週間
【催吐性】 中等度催吐性*
【FN発症】中間リスク
IMpower133試験²⁾³ (1~4コース目)
IMpower133試験²⁾³ (5コース目~ 維持療法)
SCLC患者の初回治療としてCBDCA/Etop+Atezolizumab併用の有効性と安全性を、 プラセボ併用群と比較した国際第Ⅲ相ランダム化比較試験 (201名 vs 202名)
【有効性】CE+Atezolizumab併用群の結果
- ORR 60.2%
- mPFS 5.2ヵ月
- mOS 12.3ヵ月
【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade3~4)
- 貧血 38.9% (14.1%)
- 好中球数減少症 36.4%(23.2%)
- 悪心 31.8% (0.5%)
- 疲労 21.2% (1.5%)
- 食欲不振 20.7% (1.0%)
- 好中球数の減少 17.7% (14.1%)
- 血小板減少症 16.2% (10.1%)
👨⚕️監修医師コメント : アテゾリズマブとデュルバルマブで有効性および安全性に大きな差はない。 デュルバルマブはCDDPでも使用可能、 3-4週毎で投与可能な点が異なる。
>>Durvalumab併用 (CASPIAN試験)はこちら
IMpower133試験のプロトコル²⁾³⁾より引用
- 好中球≧1500/mm³ - リンパ球≧500/mm³
- 血小板≧10万/mm³ - Hb≧9.0g/dL
- AST / ALT / ALP ≦2.5×正常域上限(ULN)
- 血清Bil≦1.25×ULN - 血清Cre≦1.5×ULN
- INR 又はAPTT≦1.5×ULN
非血液毒性:ベースライン値以下 (又は Grade 1以下) に回復するまで、 最長63日間休薬
血液毒性:好中球≧1,500/mm³かつ血小板≧10万/mm³に回復するまで、 最長63日間休薬
一度減量した場合、 用量を100%に増量することはできない (以下の表参照)。 2回の減量後にGrade 3又は4の毒性が発現した場合、 もしくは毒性のために63日間を超えて投与を延期した場合は投与を中止すること。
進展型小細胞肺癌 (PS 0-1) には、 プラチナ製剤/エトポシド併用療法+PD-L1阻害薬の併用治療を行うよう強く推奨 (1A)
ED-SCLCは根治不能であり、 患者のQOL改善と生存期問延長を重視した選択が重要。 PS良好例では、 第一選択として以下の理由から白金製剤併用+ICIが挙がる。 ICIが併用できないときや、間質性肺疾患合併時にはIP療法またはPE療法が候補となる。
📊JCOG9511試験
PS0~2の70歳以下を対象として、 IP療法 (CDDP+CPT-11)とPE療法 (CDDP+ETP)と比較した第Ⅲ相試験。 2回目の中間解析で有効中止され、 IP療法が優越性を示した。 OS中央値 : 12.8ヵ月 vs 9.4ヵ月。
📊IMpower133試験
CE療法 +Atezolizumabが、 CE療法に対してOSを優位に延長した。 OS中央値 : 12.3ヵ月 vs 10.3ヵ月。
📊CASPIAN試験
PE/CE療法+Durvalumabが、 PE/CE療法に対してOSを優位に延長した。 OS中央値 : 13.0ヵ月 vs 10.3ヵ月。
1.維持療法中の投与間隔が異なる
2.CASPIAN試験ではCDDPの使用が可能
直接比較した臨床試験はないが、 いずれの薬剤もPD-L1阻害薬であり、 効果・副作用に関しても同様と考えられる。
1) 中外製薬株式会社 「テセントリク®︎適正使用ガイド」 (2024年1月改訂) [最終閲覧 2024/5/14]
4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版
最終更新日 : 2024年11月16日
HOKUTO編集部医師監修
- エトポシド® (添付文書)
【1コース】3週間
【催吐性】 中等度催吐性*
【FN発症】中間リスク
IMpower133試験²⁾³ (1~4コース目)
IMpower133試験²⁾³ (5コース目~ 維持療法)
SCLC患者の初回治療としてCBDCA/Etop+Atezolizumab併用の有効性と安全性を、 プラセボ併用群と比較した国際第Ⅲ相ランダム化比較試験 (201名 vs 202名)
【有効性】CE+Atezolizumab併用群の結果
- ORR 60.2%
- mPFS 5.2ヵ月
- mOS 12.3ヵ月
【安全性】主な有害事象 (括弧内はGrade3~4)
- 貧血 38.9% (14.1%)
- 好中球数減少症 36.4%(23.2%)
- 悪心 31.8% (0.5%)
- 疲労 21.2% (1.5%)
- 食欲不振 20.7% (1.0%)
- 好中球数の減少 17.7% (14.1%)
- 血小板減少症 16.2% (10.1%)
👨⚕️監修医師コメント : アテゾリズマブとデュルバルマブで有効性および安全性に大きな差はない。 デュルバルマブはCDDPでも使用可能、 3-4週毎で投与可能な点が異なる。
>>Durvalumab併用 (CASPIAN試験)はこちら
IMpower133試験のプロトコル²⁾³⁾より引用
- 好中球≧1500/mm³ - リンパ球≧500/mm³
- 血小板≧10万/mm³ - Hb≧9.0g/dL
- AST / ALT / ALP ≦2.5×正常域上限(ULN)
- 血清Bil≦1.25×ULN - 血清Cre≦1.5×ULN
- INR 又はAPTT≦1.5×ULN
非血液毒性:ベースライン値以下 (又は Grade 1以下) に回復するまで、 最長63日間休薬
血液毒性:好中球≧1,500/mm³かつ血小板≧10万/mm³に回復するまで、 最長63日間休薬
一度減量した場合、 用量を100%に増量することはできない (以下の表参照)。 2回の減量後にGrade 3又は4の毒性が発現した場合、 もしくは毒性のために63日間を超えて投与を延期した場合は投与を中止すること。
進展型小細胞肺癌 (PS 0-1) には、 プラチナ製剤/エトポシド併用療法+PD-L1阻害薬の併用治療を行うよう強く推奨 (1A)
ED-SCLCは根治不能であり、 患者のQOL改善と生存期問延長を重視した選択が重要。 PS良好例では、 第一選択として以下の理由から白金製剤併用+ICIが挙がる。 ICIが併用できないときや、間質性肺疾患合併時にはIP療法またはPE療法が候補となる。
📊JCOG9511試験
PS0~2の70歳以下を対象として、 IP療法 (CDDP+CPT-11)とPE療法 (CDDP+ETP)と比較した第Ⅲ相試験。 2回目の中間解析で有効中止され、 IP療法が優越性を示した。 OS中央値 : 12.8ヵ月 vs 9.4ヵ月。
📊IMpower133試験
CE療法 +Atezolizumabが、 CE療法に対してOSを優位に延長した。 OS中央値 : 12.3ヵ月 vs 10.3ヵ月。
📊CASPIAN試験
PE/CE療法+Durvalumabが、 PE/CE療法に対してOSを優位に延長した。 OS中央値 : 13.0ヵ月 vs 10.3ヵ月。
1.維持療法中の投与間隔が異なる
2.CASPIAN試験ではCDDPの使用が可能
直接比較した臨床試験はないが、 いずれの薬剤もPD-L1阻害薬であり、 効果・副作用に関しても同様と考えられる。
1) 中外製薬株式会社 「テセントリク®︎適正使用ガイド」 (2024年1月改訂) [最終閲覧 2024/5/14]
4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2024年版
最終更新日 : 2024年11月16日
HOKUTO編集部医師監修
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。