概要
監修医師
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

ルマケラス® (添付文書¹⁾ 製品情報*²⁾)

抗悪性腫瘍薬 > KRAS G12C阻害薬 ソトラシブ
*アムジェン株式会社の外部サイトへ移動します

投与スケジュール

【1コース】連日内服投与
【催吐性】 最小度催吐性
【FN発症】低リスク 

通常、 成人にはソトラシブとして960mgを1日1回経口投与。 なお、 患者状態により適宜減量。

ルマケラス錠 添付文書 (2024年02月改訂第5版) がん化学療法後増悪KRAS G12C変異陽性の切除不能進行再発NSCLCより引用

KeyData|臨床試験結果

📊CodeBreak 200試験³⁾

Lancet. 2023;S0140-6736(23) 00221-0.

22か国148施設のランダム化非盲検第3相試験KRAS G12C変異を有す18歳以上のNSCLCで、 プラチナ製剤併用療法およびPD-1、 PD-L1阻害剤の前治療後に進行した患者を345名が無作為に1:1で割り付けられた 
・ソトラシブ経口投与 (960mg1日1回) 171例
・ドセタキセル静注 (75mg/m²を3週毎)174例

【有効性】ソトラシブ経口投与群

- ORR : 28.1%

- mPFS : 5.6ヵ月

【安全性】ソトラシブ経口投与群

22か国148施設のランダム化非盲検第3相試験 : 掲載データ³⁾を元にHOKUTO編集部で作図

各プロトコル

休薬・減量基準

ルマケラス錠 添付文書 (2024年02月改訂第5版)¹⁾より引用

減量レベル

ルマケラス錠 添付文書 (2024年02月改訂第5版)¹⁾より引用

レジメンの特徴と注意点

使用におけるワンポイント

有害事象は主に消化器毒性と肝障害なので、 比較的使用しやすいレジメンである。 ただし、 2nd line以降で使用することになるので、 前治療で免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が入っている場合は1ヵ月以上空けた方がよい。

KRAS G12C変異陽性 / 2次治療以降

適応はがん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の切除不能 進行・再発NSCLCであり、 「肺癌診療ガイドライン 2023年版⁴⁾」では2次治療以降でソトラシブ単剤療法を行うよう推奨されている (推奨・エビデンス 1B、 合意率71%)

KRAS活性化変異はNSCLCの25~39%に、 KRAS G12C変異は肺腺癌の13~16%に発生する
肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版をもとに編集部作図

遺伝子変異とコンパニオン診断

KRASは、 RASがん遺伝子 (KRAS、HRAS、NRAS) のうちの1つである。 RASがん遺伝子は、約19%と全がん腫で最も高頻度にみられるがん遺伝子である。 欧米の肺腺がんの約30%、 日本の肺腺がんの約10%で見つかるとされる⁵⁾。

コンパニオン診断の最新情報について、 こちらのコンテンツを参照ください。

肺癌コンパニオン診断薬一覧ページへ遷移

出典

1) アムジェン株式会社. ルマケラス錠120mg 添付文書 (2024年02月改訂第5版)
2) アムジェン株式会社. ルマケラス®︎錠 120mg 適正使用ガイド (2024年2月作成) [最終確認 : 2024/8/13]
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3) Sotorasib versus docetaxel for previously treated non-small-cell lung cancer with KRASG12C mutation: a randomised, open-label, phase 3 trial. Lancet. 2023 Feb 7;S0140-6736(23)00221-0. doi: 10.1016/S0140-6736(23)00221-0. Online ahead of print. PMID: 36764316
4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版
5) 日本肺癌学会 バイオマーカー委員会. 肺癌患者におけるKRAS遺伝子G12C変異検査の手引き 2024年4月改訂版 [最終確認 : 2024/8/13]
最終更新 : 2024年8月13日
和歌山県立医科大学附属病院 赤松弘朗先生

レジメン
Sotorasib
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
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レジメン
Sotorasib
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Sotorasib

ソトラシブ (ルマケラス®︎)
2024年08月21日更新
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薬剤情報

ルマケラス® (添付文書¹⁾ 製品情報*²⁾)

抗悪性腫瘍薬 > KRAS G12C阻害薬 ソトラシブ
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投与スケジュール

【1コース】連日内服投与
【催吐性】 最小度催吐性
【FN発症】低リスク 

通常、 成人にはソトラシブとして960mgを1日1回経口投与。 なお、 患者状態により適宜減量。

ルマケラス錠 添付文書 (2024年02月改訂第5版) がん化学療法後増悪KRAS G12C変異陽性の切除不能進行再発NSCLCより引用

KeyData|臨床試験結果

📊CodeBreak 200試験³⁾

Lancet. 2023;S0140-6736(23) 00221-0.

22か国148施設のランダム化非盲検第3相試験KRAS G12C変異を有す18歳以上のNSCLCで、 プラチナ製剤併用療法およびPD-1、 PD-L1阻害剤の前治療後に進行した患者を345名が無作為に1:1で割り付けられた 
・ソトラシブ経口投与 (960mg1日1回) 171例
・ドセタキセル静注 (75mg/m²を3週毎)174例

【有効性】ソトラシブ経口投与群

- ORR : 28.1%

- mPFS : 5.6ヵ月

【安全性】ソトラシブ経口投与群

22か国148施設のランダム化非盲検第3相試験 : 掲載データ³⁾を元にHOKUTO編集部で作図

各プロトコル

休薬・減量基準

ルマケラス錠 添付文書 (2024年02月改訂第5版)¹⁾より引用

減量レベル

ルマケラス錠 添付文書 (2024年02月改訂第5版)¹⁾より引用

レジメンの特徴と注意点

使用におけるワンポイント

有害事象は主に消化器毒性と肝障害なので、 比較的使用しやすいレジメンである。 ただし、 2nd line以降で使用することになるので、 前治療で免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が入っている場合は1ヵ月以上空けた方がよい。

KRAS G12C変異陽性 / 2次治療以降

適応はがん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の切除不能 進行・再発NSCLCであり、 「肺癌診療ガイドライン 2023年版⁴⁾」では2次治療以降でソトラシブ単剤療法を行うよう推奨されている (推奨・エビデンス 1B、 合意率71%)

KRAS活性化変異はNSCLCの25~39%に、 KRAS G12C変異は肺腺癌の13~16%に発生する
肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版をもとに編集部作図

遺伝子変異とコンパニオン診断

KRASは、 RASがん遺伝子 (KRAS、HRAS、NRAS) のうちの1つである。 RASがん遺伝子は、約19%と全がん腫で最も高頻度にみられるがん遺伝子である。 欧米の肺腺がんの約30%、 日本の肺腺がんの約10%で見つかるとされる⁵⁾。

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出典

1) アムジェン株式会社. ルマケラス錠120mg 添付文書 (2024年02月改訂第5版)
2) アムジェン株式会社. ルマケラス®︎錠 120mg 適正使用ガイド (2024年2月作成) [最終確認 : 2024/8/13]
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3) Sotorasib versus docetaxel for previously treated non-small-cell lung cancer with KRASG12C mutation: a randomised, open-label, phase 3 trial. Lancet. 2023 Feb 7;S0140-6736(23)00221-0. doi: 10.1016/S0140-6736(23)00221-0. Online ahead of print. PMID: 36764316
4) 日本肺癌学会. 肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・ 胸腺腫瘍含む-2023年版
5) 日本肺癌学会 バイオマーカー委員会. 肺癌患者におけるKRAS遺伝子G12C変異検査の手引き 2024年4月改訂版 [最終確認 : 2024/8/13]
最終更新 : 2024年8月13日
和歌山県立医科大学附属病院 赤松弘朗先生

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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レジメン(呼吸器)

がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。

主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。

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