概要
監修医師
「IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性の神経膠腫」 に対して、 2024年12月24日に承認申請し、 2025年9月19日に正式承認、 2026年3月18日に薬価収載、 同年3月30日に発売 (10mg錠 3万1791.80円、 1日薬価 12万7167.20円)。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

ボラシデニブ (ボラニゴ®)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*

*日本セルヴィエ株式会社の外部サイトへ遷移します。

投与スケジュール

【1コース】28日間
【催吐性】 未分類
【FN発症】未報告*
*INDIGO試験³⁾でFNは未報告

成人 : 40mgを1日1回、 空腹時に経口投与

12歳以上の小児 : 40kg未満では20mg、 40kg以上では40mgを1日1回、 空腹時に経口投与

Key Data|臨床試験結果

📊 INDIGO試験

N Engl J Med. 2023;389(7):589-601.

IDH1またはIDH2遺伝子変異陽性のグレード2残存・再発神経膠腫患者331例を対象とした第III相無作為化比較試験。 患者はボラシデニブ群とプラセボ群に1:1で割り付けられ、 主要評価項目は画像評価に基づくPFSとされた。 

【有効性】ボラシデニブ群 (vs プラセボ群)

- PFS中央値 : 27.7ヵ月 ( vs 11.1ヵ月)

  • HR 0.39 (95%CI 0.27–0.56)

- 次介入まで期間中央値 : 未到達 ( vs 17.8ヵ月)

  • HR 0.26 (95%CI 0.15–0.43)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- ALT増加 38.9% (9.6%)

- AST増加 28.7% (4.2%)

- γ-GTP増加 15.6% (3.0%)

- COVID-19 32.9% (0%)

- 疲労 32.3% (0.6%)

- 頭痛 26.9% (0%)

- 下痢 24.6% (0.6%)

- 悪心 21.6% (0%)

- 浮動性めまい 15.0% (0%)

- 痙攣発作 13.8% (4.2%)

- 便秘 12.6% (0%)

各プロトコル

適格基準

INDIGO試験³⁾の主な適格基準

- 12歳以上かつ体重40kg以上

- Karnofsky Performance Status≧80%

- 好中球数≧1,500/mm³

- 血小板数≧10万/mm³

- ヘモグロビン≧9.0g/dL

- 肝機能: T-Bil≦1.5×ULN、 AST/ALT≦1.0×ULN

- 腎機能: CrCl>40mL/min又はCr≦2.0×ULN

用量レベル

ボラニゴ®電子添文情報¹⁾を基に編集部が作成

腎障害患者に対する用量調整

尿中に未変化体は検出されていないことから、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。

ボラニゴ®電子添文情報¹⁾を基に編集部が評価

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

ボラニゴ®電子添文情報¹⁾を基に編集部が作成

レジメンの特徴と注意点

本レジメンの位置付け

IDH1又はIDH2遺伝子変異が確認され、 手術 (生検を含む) 後で直ちに放射線療法またはアルキル化剤を含む化学療法を行う必要のない患者が適応となる。

作用機序の特徴

ボラシデニブは、 イソクエン酸脱水素酵素 (IDH) 1およびIDH2を阻害する低分子化合物である。 変異型IDH1/IDH2の酵素活性を阻害し、 腫瘍細胞における2-ヒドロキシグルタル酸 (2-HG) 産生を抑制することで、 IDH遺伝子変異陽性腫瘍細胞の分化を誘導し、 腫瘍増殖を抑制すると考えられている。

レジメン適用時の注意事項

肝機能障害 : 投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、 状態を十分に観察

薬物相互作用 : CYP1A2阻害薬併用により全身暴露量 (AUC) が増加するため、 フルボキサミンとの併用は禁忌である。

>> 強い・中程度のCYP1A2阻害薬を確認

一般社団法人日本医療薬学会の外部サイトに遷移します

RMP【重要な特定されたリスク】

ボラニゴ®RMP : 医薬品リスク管理計画書

- 肝機能障害

コンパニオン診断薬の情報

適応判定にはIDH1/IDH2変異の確認が必要だが、 国内のCDxは現在未承認。

出典

  1. 日本セルヴィエ株式会社. ボラニゴ®電子添文情報 2026年3月作成 第2版.
  2. 日本セルヴィエ株式会社. ボラニゴ®適正使用ガイド 2025年9月作成.
  3. N Engl J Med. 2023;389(7):589-601.
最終更新 : 2026年3月31日
執筆 : HOKUTO編集部がん専門・指導薬剤師
監修医師 : HOKUTO編集部 医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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ボラシデニブ (ボラニゴ®)
脳腫瘍 > 神経膠腫
2026年03月31日更新
「IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性の神経膠腫」 に対して、 2024年12月24日に承認申請し、 2025年9月19日に正式承認、 2026年3月18日に薬価収載、 同年3月30日に発売 (10mg錠 3万1791.80円、 1日薬価 12万7167.20円)。
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。

薬剤情報

ボラシデニブ (ボラニゴ®)

添付文書¹⁾ / 適正使用情報²⁾*

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投与スケジュール

【1コース】28日間
【催吐性】 未分類
【FN発症】未報告*
*INDIGO試験³⁾でFNは未報告

成人 : 40mgを1日1回、 空腹時に経口投与

12歳以上の小児 : 40kg未満では20mg、 40kg以上では40mgを1日1回、 空腹時に経口投与

Key Data|臨床試験結果

📊 INDIGO試験

N Engl J Med. 2023;389(7):589-601.

IDH1またはIDH2遺伝子変異陽性のグレード2残存・再発神経膠腫患者331例を対象とした第III相無作為化比較試験。 患者はボラシデニブ群とプラセボ群に1:1で割り付けられ、 主要評価項目は画像評価に基づくPFSとされた。 

【有効性】ボラシデニブ群 (vs プラセボ群)

- PFS中央値 : 27.7ヵ月 ( vs 11.1ヵ月)

  • HR 0.39 (95%CI 0.27–0.56)

- 次介入まで期間中央値 : 未到達 ( vs 17.8ヵ月)

  • HR 0.26 (95%CI 0.15–0.43)

【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)

- ALT増加 38.9% (9.6%)

- AST増加 28.7% (4.2%)

- γ-GTP増加 15.6% (3.0%)

- COVID-19 32.9% (0%)

- 疲労 32.3% (0.6%)

- 頭痛 26.9% (0%)

- 下痢 24.6% (0.6%)

- 悪心 21.6% (0%)

- 浮動性めまい 15.0% (0%)

- 痙攣発作 13.8% (4.2%)

- 便秘 12.6% (0%)

各プロトコル

適格基準

INDIGO試験³⁾の主な適格基準

- 12歳以上かつ体重40kg以上

- Karnofsky Performance Status≧80%

- 好中球数≧1,500/mm³

- 血小板数≧10万/mm³

- ヘモグロビン≧9.0g/dL

- 肝機能: T-Bil≦1.5×ULN、 AST/ALT≦1.0×ULN

- 腎機能: CrCl>40mL/min又はCr≦2.0×ULN

用量レベル

ボラニゴ®電子添文情報¹⁾を基に編集部が作成

腎障害患者に対する用量調整

尿中に未変化体は検出されていないことから、 腎障害時の用量調整は不要と考えられる。

ボラニゴ®電子添文情報¹⁾を基に編集部が評価

有害事象発現時の減量・休薬・中止基準

ボラニゴ®電子添文情報¹⁾を基に編集部が作成

レジメンの特徴と注意点

本レジメンの位置付け

IDH1又はIDH2遺伝子変異が確認され、 手術 (生検を含む) 後で直ちに放射線療法またはアルキル化剤を含む化学療法を行う必要のない患者が適応となる。

作用機序の特徴

ボラシデニブは、 イソクエン酸脱水素酵素 (IDH) 1およびIDH2を阻害する低分子化合物である。 変異型IDH1/IDH2の酵素活性を阻害し、 腫瘍細胞における2-ヒドロキシグルタル酸 (2-HG) 産生を抑制することで、 IDH遺伝子変異陽性腫瘍細胞の分化を誘導し、 腫瘍増殖を抑制すると考えられている。

レジメン適用時の注意事項

肝機能障害 : 投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、 状態を十分に観察

薬物相互作用 : CYP1A2阻害薬併用により全身暴露量 (AUC) が増加するため、 フルボキサミンとの併用は禁忌である。

>> 強い・中程度のCYP1A2阻害薬を確認

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RMP【重要な特定されたリスク】

ボラニゴ®RMP : 医薬品リスク管理計画書

- 肝機能障害

コンパニオン診断薬の情報

適応判定にはIDH1/IDH2変異の確認が必要だが、 国内のCDxは現在未承認。

出典

  1. 日本セルヴィエ株式会社. ボラニゴ®電子添文情報 2026年3月作成 第2版.
  2. 日本セルヴィエ株式会社. ボラニゴ®適正使用ガイド 2025年9月作成.
  3. N Engl J Med. 2023;389(7):589-601.
最終更新 : 2026年3月31日
執筆 : HOKUTO編集部がん専門・指導薬剤師
監修医師 : HOKUTO編集部 医師

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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