投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
70mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
70mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
750mg/m²/日 点滴 | 1~ | Day1~5 |
HECに準じたアプレピタント (又はホスアプレピタント・ホスネツピタント) +5-HT3拮抗薬+デキサメタゾン+オランザピン |
1コース21日間。 |
DOC+CDDP+5-FUでDCF療法と呼ぶ。 |
JCOG1109試験⁵⁾のプロトコル
HECに準じたアプレピタント (またはホスアプレピタント・ホスネツピタント) + 5-HT3拮抗薬 + デキサメタゾン + オランザピン
JCOG1109試験⁵⁾のプロトコル
JCOG1109試験⁵⁾のプロトコル
コース開始時点で1つの薬剤に関して2つ以上の減量基準が当てはまる場合、 低いレベルを採用
DOCもしくはCDDPの投与が中止の場合は術前療法を中止
初回基準量と減量レベル
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
neoDCFの有効性が証明されたJCOG1109試験⁶⁾では、 対象が20-75歳、 PS0-1と全身状態の比較的よい患者が対象となった。 本レジメンは3剤併用レジメンであり骨髄抑制などの副作用も強く、 年齢やPS、 並存疾患 (特に腎機能障害) などを総合的に考え適応を慎重に検討すべきである。 JCOG1109試験⁶⁾ではUICC第7版のcStageIB/II/IIIの食道扁平上皮癌が対象となっており、 現在の食道癌取り扱い規約第12版ではcStageII/IIIに該当する。 cStageIIIBとなるT3br症例に対してコンセンサスは得られていないが、 現時点ではDCF療法も選択肢となると考えられるが今後のJCOG1510試験の結果次第である。 鎖骨上リンパ節 (#104、 M1a相当) を有する症例に関しては厳密にはcStageIV (UICC第7版) となるためJCOG1109試験⁶⁾の対象外となっているが、 実臨床では行われている施設も多くneoDCFは選択肢のひとつとして考えられる。
シスプラチンの腎機能による投与量についてはCrClを参考に決定する。 Cockcroft-Gault式を用いて計算し、 CrCl≥60 mL/minでは100%dose、 50-60mL/minでは1段階減量、 40-50mL/minでは2段階減量とする。 なおJCOG1109試験⁶⁾ではCrCl≧60mL/minの患者が対象となっていた。 Cockcroft-gault式では高齢者や女性で推定値が実測値より低値となりやすいため、 血中クレアチニン値のわりにCrClが低い症例については畜尿により実測値を用いてCrClを測定する。
cStageII/III (食道癌取り扱い規約第12版) で最も推奨されるレジメンであるが、 高齢者やPS不良例ではneoCF療法や術前化学療法なしでの手術治療も選択肢となる。 骨髄抑制、 特に発熱性好中球数減少症には注意が必要であり16.3%で認められた。 高齢者 (65歳以上)、 栄養状態不良などの因子を有する症例では、 G-CSF の一次予防的投与が推奨される⁵⁾。 また発熱性好中球数減少症の予防として抗菌薬の投与も推奨されており、 JCOG1109試験ではシプロフロキサシン (200 mg) 3錠1分3またはレボフロキサシン (250mg) 2錠 分1を各コース day 5-15 に内服させていた⁵⁾。
局所進行食道扁平上皮癌患者における術前療法として、 CF (シスプラチン+5-FU) 療法とDCF (ドセタキセル+CF) 療法とCF-RT (CF+放射線治療) の3群を比較し検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験JCOG1109の結果より、 全生存期間 (OS) におけるDCF療法の有効性が示された。
DCF群 vs CF群
HR 0.68 (95%CI 0.50-0.92)、 p=0.006
CF-RT群 vs CF群
HR 0.84 (95%CI 0.63-1.12)、 p=0.12
最終更新日 : 2024年8月23日
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
投与量 | コース | 投与日 |
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70mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
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70mg/m² 点滴 | 1~ | Day1 |
投与量 | コース | 投与日 |
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750mg/m²/日 点滴 | 1~ | Day1~5 |
HECに準じたアプレピタント (又はホスアプレピタント・ホスネツピタント) +5-HT3拮抗薬+デキサメタゾン+オランザピン |
1コース21日間。 |
DOC+CDDP+5-FUでDCF療法と呼ぶ。 |
JCOG1109試験⁵⁾のプロトコル
HECに準じたアプレピタント (またはホスアプレピタント・ホスネツピタント) + 5-HT3拮抗薬 + デキサメタゾン + オランザピン
JCOG1109試験⁵⁾のプロトコル
JCOG1109試験⁵⁾のプロトコル
コース開始時点で1つの薬剤に関して2つ以上の減量基準が当てはまる場合、 低いレベルを採用
DOCもしくはCDDPの投与が中止の場合は術前療法を中止
初回基準量と減量レベル
主な有害事象 (カッコ内はGrade3~4)
neoDCFの有効性が証明されたJCOG1109試験⁶⁾では、 対象が20-75歳、 PS0-1と全身状態の比較的よい患者が対象となった。 本レジメンは3剤併用レジメンであり骨髄抑制などの副作用も強く、 年齢やPS、 並存疾患 (特に腎機能障害) などを総合的に考え適応を慎重に検討すべきである。 JCOG1109試験⁶⁾ではUICC第7版のcStageIB/II/IIIの食道扁平上皮癌が対象となっており、 現在の食道癌取り扱い規約第12版ではcStageII/IIIに該当する。 cStageIIIBとなるT3br症例に対してコンセンサスは得られていないが、 現時点ではDCF療法も選択肢となると考えられるが今後のJCOG1510試験の結果次第である。 鎖骨上リンパ節 (#104、 M1a相当) を有する症例に関しては厳密にはcStageIV (UICC第7版) となるためJCOG1109試験⁶⁾の対象外となっているが、 実臨床では行われている施設も多くneoDCFは選択肢のひとつとして考えられる。
シスプラチンの腎機能による投与量についてはCrClを参考に決定する。 Cockcroft-Gault式を用いて計算し、 CrCl≥60 mL/minでは100%dose、 50-60mL/minでは1段階減量、 40-50mL/minでは2段階減量とする。 なおJCOG1109試験⁶⁾ではCrCl≧60mL/minの患者が対象となっていた。 Cockcroft-gault式では高齢者や女性で推定値が実測値より低値となりやすいため、 血中クレアチニン値のわりにCrClが低い症例については畜尿により実測値を用いてCrClを測定する。
cStageII/III (食道癌取り扱い規約第12版) で最も推奨されるレジメンであるが、 高齢者やPS不良例ではneoCF療法や術前化学療法なしでの手術治療も選択肢となる。 骨髄抑制、 特に発熱性好中球数減少症には注意が必要であり16.3%で認められた。 高齢者 (65歳以上)、 栄養状態不良などの因子を有する症例では、 G-CSF の一次予防的投与が推奨される⁵⁾。 また発熱性好中球数減少症の予防として抗菌薬の投与も推奨されており、 JCOG1109試験ではシプロフロキサシン (200 mg) 3錠1分3またはレボフロキサシン (250mg) 2錠 分1を各コース day 5-15 に内服させていた⁵⁾。
局所進行食道扁平上皮癌患者における術前療法として、 CF (シスプラチン+5-FU) 療法とDCF (ドセタキセル+CF) 療法とCF-RT (CF+放射線治療) の3群を比較し検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験JCOG1109の結果より、 全生存期間 (OS) におけるDCF療法の有効性が示された。
DCF群 vs CF群
HR 0.68 (95%CI 0.50-0.92)、 p=0.006
CF-RT群 vs CF群
HR 0.84 (95%CI 0.63-1.12)、 p=0.12
最終更新日 : 2024年8月23日
監修医師 : 神奈川県立がんセンター消化器内科部長 町田望先生
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。