| 投与量 | コース | 投与日 |
|---|---|---|
| 80mg/m² | 1~8 | Day 1、8、15 |
| 投与量 | コース | 投与日 |
|---|---|---|
| AUC 6 腹腔内投与 | 1~8 | Day 1 |
| PTX投与約30分前までに、デキサメタゾン8mgおよびラニチジン50mgまたはファモチジン20mgを静脈内投与し、ジフェンヒドラミン50mgを経口投与。 |
| デキサメタゾンは初回8mgとし、過敏症状がみられない場合、または軽微な症状にとどまる場合は2週目以降4mgに減量可能。以後も同様であれば、投与週ごとに半量ずつ最少1mgまで減量可能。 |
パクリタキセル® (パクリタキセル)
カルボプラチン® (カルボプラチン)
【1コース】21日間
【催吐性】中等度
【FN発症】低リスク*

パクリタキセル (PTX) : 80mg/m²を1時間かけて点滴静注し、 週1回 (Day 1、 8、 15) 投与
カルボプラチン (CBDCA) : AUC 6mg•min/mL相当量を腹腔内に注入し、 Day 1に投与
上記併用療法は、 3週間を1コースとして反復投与 (iPocc試験では6–8コース³⁾)
CBDCAの腹腔内投与では、 生理食塩液1000–1500mLを腹腔内に注入後にCBDCAを投与する。 まず約10mLを注入し、 過敏症状がないことを確認してから残量を全量注入することが望ましい。
NEJM Evid. 2023;2(5):EVIDoa2200225.
新規診断のFIGO II–IV期上皮性卵巣癌 (卵管癌、 原発性腹膜癌を含む) 患者を対象とした第II/III相無作為化比較試験。 介入群 (dd-TCip : 毎週パクリタキセル点滴静注+3週ごとカルボプラチン腹腔内投与) 327例と対照群 (dd-TCiv : 毎週パクリタキセル点滴静注+3週ごとカルボプラチン点滴静注) 328例を比較し、 主要評価項目はPFSとした。
【有効性】dd-TCip群 (vs dd-TCiv群)
- PFS中央値 23.5ヵ月 (vs 20.7ヵ月)
- OS中央値 64.9ヵ月 (vs 67.0ヵ月)
- 奏効率 70.2% (vs 72.6%)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 血液およびリンパ系障害 99.0% (64.9%)
- 貧血 99.0% (64.2%)
- FN 5.1% (5.1%)
- 胃腸障害 87.5% (11.8%)
- 腹痛 51.7% (1.4%)
- 便秘 40.9% (1.7%)
- 下痢 31.1% (1.0%)
- イレウス 10.5% (4.1%)
- 口内炎 23.0% (0.0%)
- 悪心 69.6% (1.0%)
- 嘔吐 28.0% (0.3%)
- 疲労 54.1% (1.7%)
- 発熱 7.8% (0.0%)
- 倦怠感 25.3% (0.0%)
- 浮腫 (四肢) 32.1% (0.0%)
- 注入部位血管外漏出 5.1% (0.3%)
- アレルギー反応 7.4% (0.0%)
- カテーテル関連感染 10.1% (8.4%)
- 尿路感染 5.1% (1.7%)
- 膣吻合部漏出 5.7% (1.0%)
- ALT上昇 8.4% (0.7%)
- ALP上昇 7.8% (0.7%)
- AST上昇 8.8% (0.7%)
- 好中球数減少 95.3% (80.1%)
- 血小板数減少 80.4% (27.7%)
- 体重減少 30.1% (0.7%)
- 白血球数減少 94.6% (64.5%)
- 食欲不振 45.9% (2.0%)
- 関節痛 34.1% (0.0%)
- 筋肉痛 38.2% (0.0%)
- 末梢性運動ニューロパチー 29.4% (0.7%)
- 末梢性感覚ニューロパチー 87.2% (1.7%)
- 脱毛 90.2% (0.0%)
- 発疹 15.9% (0.0%)
- 高血圧 16.6% (1.0%)
- 血栓塞栓事象 8.4% (2.7%)
iPocc試験³⁾の主な適格基準
- 20歳以上
- FIGO II–IV期の未治療上皮性卵巣癌、 卵管癌、 原発性腹膜癌
- ECOG PS 0–2
- 好中球>1500/mm³
- 血小板≧10万/mm³
- 肝機能 : AST/ALT≦100IU/L、 T-Bil<1.5mg/dL
- 腎機能 : Cre<1.5mg/dL

PTX⁴⁾ : 減量不要
CBDCA : Calvert式で投与量を算出
Day 1 投与基準²⁾ :
- 好中球≧1000/mm³
- 血小板≧7.5万/mm³
- 末梢神経障害 Grade≦1
- その他非血液毒性 Grade≦1*
Day 8、 15 投与基準²⁾ :
- 好中球≧500/mm³
- 血小板≧5万/mm³
減量基準 :

🧑⚕️dose-dense TCipレジメンは、 JGOG (NPO日本婦人科悪性腫瘍研究機構) のJGOG3019 (iPOC試験) として計画された。 試験は第II/III相として計画され、 途中からGCIG (国際婦人科がん研究グループ) の試験として海外 (シンガポール、 韓国、 ニュージーランド、 米国、 香港) からの登録も行われた。 iPOC試験はCBDCA腹腔内投与が保険適用外であったため先進医療として実施され、 2025年12月に承認され保険適用となった。 CBDCAの腹腔内投与を評価した別の臨床試験としてGOG-0252試験があり、 ベバシズマブ併用の試験デザインであったが、 PFSに有意差は認められなかった (HR 0.92、 95%CI 0.80-1.07、 J Clin Oncol. 2019;37(16):1380-1390)。 GOG-0252試験では有用性は再現されなかったものの、 dd-TCip療法は標準治療の選択肢の一つと考えられる。
本dd-TCip (iPocc) レジメンは、 新規診断FIGO II–IV期の進行卵巣癌で、 初回腫瘍減量手術 (PDS) 後の残存腫瘍量にかかわらず合理的な選択肢となる。 ベバシズマブは併用せず再発時まで温存し、 PARP併用/維持療法下での位置付けは今後の前向き検証課題とされている⁵⁾。
『カルボプラチン®注射液 「NK」 適正使用のお願い』には、 腹腔 (IP) リザーバーポートの留置、 CBDCAの投与方法、 腹腔内投与に関連する副作用管理の詳細が記載されている。
>> 詳細を確認する
iPocc試験ではdd-TCip群で、 カテーテル閉塞2.7%、 IP投与部位漏出5.7%、 その他合併症3.4%が報告された。 また、 dd-TCiv群と比較して、 以下の有害事象の頻度増加が報告されている。
- 悪心 69.3% (vs 63.0%)
- 腹痛 50.3% (vs 32.0%)
- 筋肉痛 37.8% (vs 32.3%)
- カテーテル関連感染 10.1% (vs 0.7%)
- 吻合部漏出 5.7% (vs 0.3%)
1) 日本化薬株式会社. カルボプラチン®注射液 「NK」 電子添文. 2025年12月改訂 第7版.
2) 日本化薬株式会社. カルボプラチン®注射液 「NK」 適正使用のお願い. 2025年12月作成.
3) NEJM Evid. 2023;2(5):EVIDoa2200225.
4) 日本腎臓学会、 日本癌治療学会、 日本臨床腫瘍学会、 日本腎臓病薬物療法学会編 : がん薬物療法時の腎障害診療ガイドライン2022. ライフサイエンス出版.
5) Int J Clin Oncol. 2025;30(3):427-433.
最終更新 : 2025年12月25日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科 勝俣 範之
| 投与量 | コース | 投与日 |
|---|---|---|
| 80mg/m² | 1~8 | Day 1、8、15 |
| 投与量 | コース | 投与日 |
|---|---|---|
| AUC 6 腹腔内投与 | 1~8 | Day 1 |
| PTX投与約30分前までに、デキサメタゾン8mgおよびラニチジン50mgまたはファモチジン20mgを静脈内投与し、ジフェンヒドラミン50mgを経口投与。 |
| デキサメタゾンは初回8mgとし、過敏症状がみられない場合、または軽微な症状にとどまる場合は2週目以降4mgに減量可能。以後も同様であれば、投与週ごとに半量ずつ最少1mgまで減量可能。 |
パクリタキセル® (パクリタキセル)
カルボプラチン® (カルボプラチン)
【1コース】21日間
【催吐性】中等度
【FN発症】低リスク*

パクリタキセル (PTX) : 80mg/m²を1時間かけて点滴静注し、 週1回 (Day 1、 8、 15) 投与
カルボプラチン (CBDCA) : AUC 6mg•min/mL相当量を腹腔内に注入し、 Day 1に投与
上記併用療法は、 3週間を1コースとして反復投与 (iPocc試験では6–8コース³⁾)
CBDCAの腹腔内投与では、 生理食塩液1000–1500mLを腹腔内に注入後にCBDCAを投与する。 まず約10mLを注入し、 過敏症状がないことを確認してから残量を全量注入することが望ましい。
NEJM Evid. 2023;2(5):EVIDoa2200225.
新規診断のFIGO II–IV期上皮性卵巣癌 (卵管癌、 原発性腹膜癌を含む) 患者を対象とした第II/III相無作為化比較試験。 介入群 (dd-TCip : 毎週パクリタキセル点滴静注+3週ごとカルボプラチン腹腔内投与) 327例と対照群 (dd-TCiv : 毎週パクリタキセル点滴静注+3週ごとカルボプラチン点滴静注) 328例を比較し、 主要評価項目はPFSとした。
【有効性】dd-TCip群 (vs dd-TCiv群)
- PFS中央値 23.5ヵ月 (vs 20.7ヵ月)
- OS中央値 64.9ヵ月 (vs 67.0ヵ月)
- 奏効率 70.2% (vs 72.6%)
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (Grade≧3)
- 血液およびリンパ系障害 99.0% (64.9%)
- 貧血 99.0% (64.2%)
- FN 5.1% (5.1%)
- 胃腸障害 87.5% (11.8%)
- 腹痛 51.7% (1.4%)
- 便秘 40.9% (1.7%)
- 下痢 31.1% (1.0%)
- イレウス 10.5% (4.1%)
- 口内炎 23.0% (0.0%)
- 悪心 69.6% (1.0%)
- 嘔吐 28.0% (0.3%)
- 疲労 54.1% (1.7%)
- 発熱 7.8% (0.0%)
- 倦怠感 25.3% (0.0%)
- 浮腫 (四肢) 32.1% (0.0%)
- 注入部位血管外漏出 5.1% (0.3%)
- アレルギー反応 7.4% (0.0%)
- カテーテル関連感染 10.1% (8.4%)
- 尿路感染 5.1% (1.7%)
- 膣吻合部漏出 5.7% (1.0%)
- ALT上昇 8.4% (0.7%)
- ALP上昇 7.8% (0.7%)
- AST上昇 8.8% (0.7%)
- 好中球数減少 95.3% (80.1%)
- 血小板数減少 80.4% (27.7%)
- 体重減少 30.1% (0.7%)
- 白血球数減少 94.6% (64.5%)
- 食欲不振 45.9% (2.0%)
- 関節痛 34.1% (0.0%)
- 筋肉痛 38.2% (0.0%)
- 末梢性運動ニューロパチー 29.4% (0.7%)
- 末梢性感覚ニューロパチー 87.2% (1.7%)
- 脱毛 90.2% (0.0%)
- 発疹 15.9% (0.0%)
- 高血圧 16.6% (1.0%)
- 血栓塞栓事象 8.4% (2.7%)
iPocc試験³⁾の主な適格基準
- 20歳以上
- FIGO II–IV期の未治療上皮性卵巣癌、 卵管癌、 原発性腹膜癌
- ECOG PS 0–2
- 好中球>1500/mm³
- 血小板≧10万/mm³
- 肝機能 : AST/ALT≦100IU/L、 T-Bil<1.5mg/dL
- 腎機能 : Cre<1.5mg/dL

PTX⁴⁾ : 減量不要
CBDCA : Calvert式で投与量を算出
Day 1 投与基準²⁾ :
- 好中球≧1000/mm³
- 血小板≧7.5万/mm³
- 末梢神経障害 Grade≦1
- その他非血液毒性 Grade≦1*
Day 8、 15 投与基準²⁾ :
- 好中球≧500/mm³
- 血小板≧5万/mm³
減量基準 :

🧑⚕️dose-dense TCipレジメンは、 JGOG (NPO日本婦人科悪性腫瘍研究機構) のJGOG3019 (iPOC試験) として計画された。 試験は第II/III相として計画され、 途中からGCIG (国際婦人科がん研究グループ) の試験として海外 (シンガポール、 韓国、 ニュージーランド、 米国、 香港) からの登録も行われた。 iPOC試験はCBDCA腹腔内投与が保険適用外であったため先進医療として実施され、 2025年12月に承認され保険適用となった。 CBDCAの腹腔内投与を評価した別の臨床試験としてGOG-0252試験があり、 ベバシズマブ併用の試験デザインであったが、 PFSに有意差は認められなかった (HR 0.92、 95%CI 0.80-1.07、 J Clin Oncol. 2019;37(16):1380-1390)。 GOG-0252試験では有用性は再現されなかったものの、 dd-TCip療法は標準治療の選択肢の一つと考えられる。
本dd-TCip (iPocc) レジメンは、 新規診断FIGO II–IV期の進行卵巣癌で、 初回腫瘍減量手術 (PDS) 後の残存腫瘍量にかかわらず合理的な選択肢となる。 ベバシズマブは併用せず再発時まで温存し、 PARP併用/維持療法下での位置付けは今後の前向き検証課題とされている⁵⁾。
『カルボプラチン®注射液 「NK」 適正使用のお願い』には、 腹腔 (IP) リザーバーポートの留置、 CBDCAの投与方法、 腹腔内投与に関連する副作用管理の詳細が記載されている。
>> 詳細を確認する
iPocc試験ではdd-TCip群で、 カテーテル閉塞2.7%、 IP投与部位漏出5.7%、 その他合併症3.4%が報告された。 また、 dd-TCiv群と比較して、 以下の有害事象の頻度増加が報告されている。
- 悪心 69.3% (vs 63.0%)
- 腹痛 50.3% (vs 32.0%)
- 筋肉痛 37.8% (vs 32.3%)
- カテーテル関連感染 10.1% (vs 0.7%)
- 吻合部漏出 5.7% (vs 0.3%)
1) 日本化薬株式会社. カルボプラチン®注射液 「NK」 電子添文. 2025年12月改訂 第7版.
2) 日本化薬株式会社. カルボプラチン®注射液 「NK」 適正使用のお願い. 2025年12月作成.
3) NEJM Evid. 2023;2(5):EVIDoa2200225.
4) 日本腎臓学会、 日本癌治療学会、 日本臨床腫瘍学会、 日本腎臓病薬物療法学会編 : がん薬物療法時の腎障害診療ガイドライン2022. ライフサイエンス出版.
5) Int J Clin Oncol. 2025;30(3):427-433.
最終更新 : 2025年12月25日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 日本医科大学 武蔵小杉病院 腫瘍内科 勝俣 範之
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。