投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
1回80mg 1日1回 空腹時 経口 | 1~ | Day 1~ |
食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避ける. |
【1コース】連日内服投与
【催吐性】最小度
【FN発症】低リスク*
通常、 成人にはアシミニブとして1回80mgを1日1回、 空腹時に経口投与する。 なお、 患者の状態により適宜減量する。
食事の影響を避けるため、 食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること。
初発のPh陽性慢性期CML患者405例を対象とした、 無作為化非盲検の第III相比較試験。 患者は、 アシミニブ80mgを1日1回投与する群 (201例) と、 医師が選択したチロシンキナーゼ阻害薬 (イマチニブ、 ニロチニブ、 ダサチニブ、 ボスチニブのいずれか) を投与する群 (204例) に、 1:1の比率で無作為に割り付けられた。 主要評価項目は、 投与48週時点における分子遺伝学的大奏効 (MMR) 達成率であった。
【有効性】アシミニブ群
48週時点での治療効果 (vs 医師選択群)
- MMR達成率 : 67.7% (vs 49.0%、 p<0.001)
- MR⁴達成率 : 38.8% (vs 20.6%)
- MR⁴·⁵達成率 : 16.9% (vs 8.8%)
MMR達成率については、 全体で18.9%の上乗せ効果が認められた。 イマチニブとの比較では29.6%、 第2世代TKIとの比較では8.2%の上乗せ効果であった。
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (≧Grade3)
ASC4FIRST試験³⁾の主な適格基準
🧑⚕️CMLの初回治療として、 セムブリックス®は既存のTKIよりも高い有効性と少ない副作用が証明されています。 空腹時に服用する必要はありますが、 1日2回ではなく1日1回80mgの投与であるため、 服薬アドヒアランスの面でも良好と考えられます。
従来はASCEMBL試験⁴⁾を根拠に3次治療以降で使用されてきたが、 2025年5月19日、 ASC4FIRST試験の結果を踏まえ、 未治療患者に対しても1次治療から使用可能となった。
アシミニブは、 ABL1キナーゼのミリストイルポケットに特異的に結合するSTAMP (Specifically Targeting the ABL Myristoyl Pocket) 阻害剤であり、 BCR::ABL1融合タンパク質の立体構造を変化させることでキナーゼ活性を阻害する。 その作用機序は、 従来のATP結合部位を標的とするチロシンキナーゼ阻害薬 (TKI) とは異なり、 既存TKIに耐性を示す一部の変異に対しても有効性が期待される。
最終更新 : 2025年5月20日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔
投与量 | コース | 投与日 |
---|---|---|
1回80mg 1日1回 空腹時 経口 | 1~ | Day 1~ |
食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避ける. |
【1コース】連日内服投与
【催吐性】最小度
【FN発症】低リスク*
通常、 成人にはアシミニブとして1回80mgを1日1回、 空腹時に経口投与する。 なお、 患者の状態により適宜減量する。
食事の影響を避けるため、 食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること。
初発のPh陽性慢性期CML患者405例を対象とした、 無作為化非盲検の第III相比較試験。 患者は、 アシミニブ80mgを1日1回投与する群 (201例) と、 医師が選択したチロシンキナーゼ阻害薬 (イマチニブ、 ニロチニブ、 ダサチニブ、 ボスチニブのいずれか) を投与する群 (204例) に、 1:1の比率で無作為に割り付けられた。 主要評価項目は、 投与48週時点における分子遺伝学的大奏効 (MMR) 達成率であった。
【有効性】アシミニブ群
48週時点での治療効果 (vs 医師選択群)
- MMR達成率 : 67.7% (vs 49.0%、 p<0.001)
- MR⁴達成率 : 38.8% (vs 20.6%)
- MR⁴·⁵達成率 : 16.9% (vs 8.8%)
MMR達成率については、 全体で18.9%の上乗せ効果が認められた。 イマチニブとの比較では29.6%、 第2世代TKIとの比較では8.2%の上乗せ効果であった。
【安全性】主な有害事象 : 全Grade (≧Grade3)
ASC4FIRST試験³⁾の主な適格基準
🧑⚕️CMLの初回治療として、 セムブリックス®は既存のTKIよりも高い有効性と少ない副作用が証明されています。 空腹時に服用する必要はありますが、 1日2回ではなく1日1回80mgの投与であるため、 服薬アドヒアランスの面でも良好と考えられます。
従来はASCEMBL試験⁴⁾を根拠に3次治療以降で使用されてきたが、 2025年5月19日、 ASC4FIRST試験の結果を踏まえ、 未治療患者に対しても1次治療から使用可能となった。
アシミニブは、 ABL1キナーゼのミリストイルポケットに特異的に結合するSTAMP (Specifically Targeting the ABL Myristoyl Pocket) 阻害剤であり、 BCR::ABL1融合タンパク質の立体構造を変化させることでキナーゼ活性を阻害する。 その作用機序は、 従来のATP結合部位を標的とするチロシンキナーゼ阻害薬 (TKI) とは異なり、 既存TKIに耐性を示す一部の変異に対しても有効性が期待される。
最終更新 : 2025年5月20日
執筆 : HOKUTO編集部 がん専門・指導薬剤師
監修医師 : 東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
がん薬物療法における治療計画をまとめたものです。
主要論文や適正使用ガイドをもとにした用量調整プロトコール、 有害事象対応をご紹介します。
なお、 本ツールは医師向けの教育用資料であり、 実臨床での使用は想定しておりません。 最新の添付文書やガイドラインを必ずご確認下さい。
また、 一般の方への情報提供ではないことを予めご了承ください。