治療スケジュール
概要
監修医師

Asciminib:アシミニブ(セムブリックス®)

投与量コース投与日
1回40mg 1日2回 空腹時 経口1~Day 1~

その他

食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避ける.
CYP2C9に対する阻害作用を有するため併用薬との相互作用に注意する.

関連する薬剤情報

セムブリックス錠40mg
抗悪性腫瘍薬 > ABLミリストイルポケット結合型 (STAMP) 阻害薬
前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病。
レジメン
Asciminib
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

薬剤情報

セムブリックス® (添付文書/適正使用ガイド)

*適正使用ガイドは「ノバルティス ファーマ株式会社」 の外部サイトへ遷移します.

主な有害事象

ASCEMBL試験¹⁾より引用.

骨髄抑制

  • 血小板数減少症 (≧Grade3 19.2%)
  • 好中球数減少症 (≧Grade3 15.4%)
  • 貧血 (≧Grade3 0.6%)

主な有害事象

  • 発現頻度10%を超える有害事象 (骨髄抑制以外) なし

その他重要な有害事象

  • 発熱性好中球減少症 (0.6%、 ≧Grade3 0.6%)
  • 膵酵素増加 (5.1%、 ≧Grade3 2.6%)
  • QT延長 (1.3%、 ≧Grade3 0.6%)
  • 血管閉塞性事象 (1.3%、 ≧Grade3 0.6%)
  • 高血圧 (3.8%、 ≧Grade3 1.9%)
  • 頭痛 (9.0%、 ≧Grade3 0.6%)
  • 悪心 (6.4%、 ≧Grade3 0.0%)
  • 光線過敏症 (頻度不明)

特徴と注意点

適応

  • 前治療薬に抵抗性又は不耐容のCML. 

特徴

  • ABLミリストイルポケットを特異的に標的とするSTAMP (Specifically Targeting the ABL Myristoyl Pocket) 阻害薬.
  • 2剤以上のTKIに抵抗性又は不耐容の慢性期CML患者に使用する.
  • BCR-ABL1遺伝子にT315I変異を持つ患者への1回40mg 1日2回投与は、 有効性および安全性が確立していない.
  • 骨髄抑制のモニタリングのため、 投与開始後最初の3ヵ月は2週間毎、 その後は1ヵ月毎に血液検査を実施する.
  • 膵炎のモニタリングのため、 1ヵ月毎、 また患者の状態に応じて血清リパーゼ及び血清アミラーゼを測定する.
  • QT間隔延長に対しては、 必要に応じて心電図検査及び電解質検査を行い、 電解質の補正を行う.
  • 光線過敏症が現れることがあるため、 晴天時の外出は日焼け止めを用いるよう指導する.

好中球減少症または血小板減少症発現時の投与量調節基準

無症候性の血清リパーゼまたは血清アミラーゼ増加発現時の投与量調節基準

その他有害事象と投与量調節基準

関連する臨床試験の結果

MMR: Major Molecular Response (分子遺伝学的大奏効) 、 CCyR: Complete Cytogenic Response (細胞遺伝学的完全寛解) 、 MCyR: Major Cytogenic Response (細胞遺伝学的大奏功) 、 OS: Overall Survival (全生存) 、 PFS: Progression Free Survival (無増悪生存) .

ASCEMBL試験¹⁾

概要

  • 対象:2剤以上のTKIによる前治療があり、 直近のTKIによる治療に抵抗性又は不耐容な慢性期CML患者.
  • 多施設共同、 ランダム化、 非盲検、実薬 (Bosutinib) 対象国際共同第III相試験.
  • Asciminib 40mg 1日2回 vs Bosutinib 500mg 1日1回に、 2:1割り付け.

結果

  • 観察期間中央値:14.9ヵ月
  • MMR達成率 (24週時点):Asciminib群 25.5% vs Bosutinib群 13.2%.

 ※MMR達成率の差:12.2% (95%CI 2.19-22.30、 p=0.029). 

  • CCyR達成率 (24週時点):Asciminib群 40.8% vs Bosutinib群 24.2%.

 ※CCyR達成率の差:17.3% (95%CI 3.62-30.99). 

  • MCyR達成率 (24週時点) : Asciminib群 40.4% vs Bosutinib群 28.0%.

 ※MCyR達成率の差:12.4% (95%CI -9.4-34.1).

  • 治療ライン別MMR到達率 (24週時点)

 ・3rd line:Asciminib群 29.3% vs Bosutinib群 20.0%.

 ・4th line:Asciminib群 25.0% vs Bosutinib群 13.8%.

 ・≧5th line:Asciminib群 16.1% vs Bosutinib群 0.0%.

ASCEMBL試験の長期フォローアップデータ ²⁾

  • 観察期間中央値:2.3年
  • MMR達成率 (96週時点):Asciminib群 15.8% vs Bosutinib群 15.8%.

 ※MMR達成率の差:21.7% (95%CI 10.53-32.95、 p=0.001).

  • MR4.0達成率 (96週時点):Asciminib群 17.2% vs Bosutinib群 10.8%.
  • MR4.5達成率 (96週時点):Asciminib群 10.5% vs Bosutinib群 5.3%.
  • CCyR達成率 (96週時点):Asciminib群 39.8% vs Bosutinib群 16.1%.
  • 2年PFS率:Asciminib群 94.4% vs Bosutinib群 91.1%. 
  • 2年OS率:Asciminib群 97.3% vs Bosutinib群 98.6%.
  • Grade3以上の有害事象発現率:Asciminib群 56.4% vs Bosutinib群 68.4%.
  • 治療中止に至った有害事象発現率:Asciminib群 7.7% vs Bosutinib群 26.3%.

参考文献

  1. Blood. 2021 Nov 25;138(21):2031-2041.
  2. Leukemia. 2023 Mar;37(3):617-626.

最終更新:2023年6月12日
執筆担当:北里大学病院薬剤部 宮島律子
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

関連する薬剤情報

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抗悪性腫瘍薬 > ABLミリストイルポケット結合型 (STAMP) 阻害薬
前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病。
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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抗悪性腫瘍薬 > ABLミリストイルポケット結合型 (STAMP) 阻害薬
前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病。
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アシミニブ(セムブリックス®)
2023年06月12日更新

Asciminib:アシミニブ(セムブリックス®)

投与量コース投与日
1回40mg 1日2回 空腹時 経口1~Day 1~

その他

食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避ける.
CYP2C9に対する阻害作用を有するため併用薬との相互作用に注意する.

概要

本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではございません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.

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セムブリックス® (添付文書/適正使用ガイド)

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主な有害事象

ASCEMBL試験¹⁾より引用.

骨髄抑制

  • 血小板数減少症 (≧Grade3 19.2%)
  • 好中球数減少症 (≧Grade3 15.4%)
  • 貧血 (≧Grade3 0.6%)

主な有害事象

  • 発現頻度10%を超える有害事象 (骨髄抑制以外) なし

その他重要な有害事象

  • 発熱性好中球減少症 (0.6%、 ≧Grade3 0.6%)
  • 膵酵素増加 (5.1%、 ≧Grade3 2.6%)
  • QT延長 (1.3%、 ≧Grade3 0.6%)
  • 血管閉塞性事象 (1.3%、 ≧Grade3 0.6%)
  • 高血圧 (3.8%、 ≧Grade3 1.9%)
  • 頭痛 (9.0%、 ≧Grade3 0.6%)
  • 悪心 (6.4%、 ≧Grade3 0.0%)
  • 光線過敏症 (頻度不明)

特徴と注意点

適応

  • 前治療薬に抵抗性又は不耐容のCML. 

特徴

  • ABLミリストイルポケットを特異的に標的とするSTAMP (Specifically Targeting the ABL Myristoyl Pocket) 阻害薬.
  • 2剤以上のTKIに抵抗性又は不耐容の慢性期CML患者に使用する.
  • BCR-ABL1遺伝子にT315I変異を持つ患者への1回40mg 1日2回投与は、 有効性および安全性が確立していない.
  • 骨髄抑制のモニタリングのため、 投与開始後最初の3ヵ月は2週間毎、 その後は1ヵ月毎に血液検査を実施する.
  • 膵炎のモニタリングのため、 1ヵ月毎、 また患者の状態に応じて血清リパーゼ及び血清アミラーゼを測定する.
  • QT間隔延長に対しては、 必要に応じて心電図検査及び電解質検査を行い、 電解質の補正を行う.
  • 光線過敏症が現れることがあるため、 晴天時の外出は日焼け止めを用いるよう指導する.

好中球減少症または血小板減少症発現時の投与量調節基準

無症候性の血清リパーゼまたは血清アミラーゼ増加発現時の投与量調節基準

その他有害事象と投与量調節基準

関連する臨床試験の結果

MMR: Major Molecular Response (分子遺伝学的大奏効) 、 CCyR: Complete Cytogenic Response (細胞遺伝学的完全寛解) 、 MCyR: Major Cytogenic Response (細胞遺伝学的大奏功) 、 OS: Overall Survival (全生存) 、 PFS: Progression Free Survival (無増悪生存) .

ASCEMBL試験¹⁾

概要

  • 対象:2剤以上のTKIによる前治療があり、 直近のTKIによる治療に抵抗性又は不耐容な慢性期CML患者.
  • 多施設共同、 ランダム化、 非盲検、実薬 (Bosutinib) 対象国際共同第III相試験.
  • Asciminib 40mg 1日2回 vs Bosutinib 500mg 1日1回に、 2:1割り付け.

結果

  • 観察期間中央値:14.9ヵ月
  • MMR達成率 (24週時点):Asciminib群 25.5% vs Bosutinib群 13.2%.

 ※MMR達成率の差:12.2% (95%CI 2.19-22.30、 p=0.029). 

  • CCyR達成率 (24週時点):Asciminib群 40.8% vs Bosutinib群 24.2%.

 ※CCyR達成率の差:17.3% (95%CI 3.62-30.99). 

  • MCyR達成率 (24週時点) : Asciminib群 40.4% vs Bosutinib群 28.0%.

 ※MCyR達成率の差:12.4% (95%CI -9.4-34.1).

  • 治療ライン別MMR到達率 (24週時点)

 ・3rd line:Asciminib群 29.3% vs Bosutinib群 20.0%.

 ・4th line:Asciminib群 25.0% vs Bosutinib群 13.8%.

 ・≧5th line:Asciminib群 16.1% vs Bosutinib群 0.0%.

ASCEMBL試験の長期フォローアップデータ ²⁾

  • 観察期間中央値:2.3年
  • MMR達成率 (96週時点):Asciminib群 15.8% vs Bosutinib群 15.8%.

 ※MMR達成率の差:21.7% (95%CI 10.53-32.95、 p=0.001).

  • MR4.0達成率 (96週時点):Asciminib群 17.2% vs Bosutinib群 10.8%.
  • MR4.5達成率 (96週時点):Asciminib群 10.5% vs Bosutinib群 5.3%.
  • CCyR達成率 (96週時点):Asciminib群 39.8% vs Bosutinib群 16.1%.
  • 2年PFS率:Asciminib群 94.4% vs Bosutinib群 91.1%. 
  • 2年OS率:Asciminib群 97.3% vs Bosutinib群 98.6%.
  • Grade3以上の有害事象発現率:Asciminib群 56.4% vs Bosutinib群 68.4%.
  • 治療中止に至った有害事象発現率:Asciminib群 7.7% vs Bosutinib群 26.3%.

参考文献

  1. Blood. 2021 Nov 25;138(21):2031-2041.
  2. Leukemia. 2023 Mar;37(3):617-626.

最終更新:2023年6月12日
執筆担当:北里大学病院薬剤部 宮島律子
監修医師:東海大学血液腫瘍内科 扇屋大輔

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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